「はう~~~-ぅ」

出発してゆく電車を見送り溜息を吐く一人の少女がいた。

「うぅぅ…地球~~~~」

切なく哀しく哭く少女。
昨日も電車に乗ろうとした一昨日も電車に乗ろうとした。三日前も、四日前も、風邪が治って、記憶を取り戻してから、ずっと。
結局乗ることは出来なかった。一日に何度も試した。その度に意識が飛び、電車を見送っていた。
悲しかった。せっかく地球に戻れたのに、今度は水ぶっかけられて死なずに済みそうなのに、元の身体の方が良いとか贅沢言わないんで自由にさせて。
少女の願いは届かない。少女の叫びは届かない。

「主殿」

「地球-~~~地球-~~~~」

「主殿っ!」

「ひっ!?」

後ろからの声に振り向く少女。そこにいたのは彼女のサーヴァント。見た目は髪を後ろで束ね首に六銭を下げた鎧を脱いだ戦装束の青年、武士という職業らしいが、少女には縁のない言葉であった。

「だって〜〜。ランサーさ〜ん」

「戻りたいのは私とて同じ事、しかし今は戻ることは叶わないのですぞ」

「うぅ…地球〜〜〜」

ランサーは溜息をつく、このやり取りは昨日も一昨日もした。三日前も、四日前も、召喚されてから、ずっと。

「主殿、気持ちは分かるが毎日こんな処に通っていては、他の者たちに襲われるやも………どうやら遅かったか」

周囲を見回すランサー。辺りには人影どころか、人の気配すら無い。

「村正」

ランサーの呼びかけに応じ、虚空より姿を現す人の大きさ程の鋼の蜘蛛。

「ランサ〜さ〜〜ん」

不安げに見つめてくる少女、当人が言うには、「どうしてか判らないがパワーがあり得ない位に落ちている」そうだ。実際のところ主の実力は判らないが、不安なのだろう。
そう思ったランサーは、少女に向かって力強く頷くと、誓約の口上を述べる。

「不惜身命。担惜身命」

金属が弾ける音と共に鋼の蜘蛛が無数の金属片に変わる。ランサーの周囲に無数の浮かぶ無数の金属片、見るものが見れば一片一片が凄まじい力を有していることがわかるだろう。
そして金属片がランサーの身体に纏わり付き、秒を待たずして陣羽織を羽織って甲冑に身を包み、首に長いマフラーを巻いた、十文字槍を持った武者の姿がそこにあった。
その装甲の各所には六文戦が描かれていた。

「グオオオオオオオオ!!!」

直後、全身が鋼でできていると思しき鋼の巨漢がランサー目掛け襲いかかった。

「私は帰らなければならんのだ!私を待つ仲間の元へ!!」

十文字槍の切っ先が炎に包まれ、鋼の巨漢に繰り出された。


〜数時間後〜


「地球〜〜」

安アパートの窓から夜空を見上げて泣きじゃくる少女の姿があった。
襲ってきた鋼の巨漢は急所と呼べるものが無かったので、かなり手を焼いたが最後はランサーの槍の前に撃ち倒された。

「地球〜〜」

いつまでも泣き止まぬマスターに溜息を吐くランサー。
聖杯戦争とやらの間ずっとこうなのだろうか?考えると気が重くなってくるランサーだった。


【クラス】
ランサー

【真名】
真田信繁@装甲悪鬼村正 魔界編


【ステータス】
通常時
筋力:D 耐久:D 敏捷:D+ 幸運:D 魔力:E 宝具:A

装甲時
筋力:B 耐久:B 敏捷:C+ 幸運:D 魔力:E 宝具:A

【属性】
秩序・善

【クラススキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
劔胄を装甲した時のみ発動。


【保有スキル】
魔力放出(炎):B
武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
ランサーは陰義により自身の武器や身体に炎を纏わせられる。
その熱量は凄まじく、槍先に炎を帯びた一突きは金属を一瞬で蒸発させる程。
劔胄を装甲した時のみ発動。

自陣防御:B
味方、ないし味方の陣営を守護する際に発揮される力。
防御限界値以上のダメージ削減を発揮するが、自分はその対象には含まれない。
また、ランクが高ければ高いほど守護範囲は広がっていく。

護城の鬼将:B+
あらかじめ地脈を確保しておくことにより、特定の範囲を"自らの城"とする。
この城内の戦闘において、城主であるランサーは、Bランクの気配探知と圏境スキルを獲得し、防御行動に大きなボーナスを得る。

軍略:B
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
自らの対軍宝具の行使や、
逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

勇猛:A
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
また、格闘ダメージを向上させる効果もある。

火除けの加護:ー(B)
劔胄を装甲した時のみ発動。火を無効化する。



【宝具】
三世村正伝大千鳥
ランク: A 種別:対 人宝具 レンジ :ー 最大補足:自分自身

伝説の妖甲“三世村正”の影響を受けて作られた劔胄。但し似ているのは外観のみ。
その陰義は『火炎操作』文字通り炎を操る。その熱量は金属を蒸発させる程。
劔胄の武装は十文字槍。


【weapon】
十文字槍

【人物背景】
元の世界から現代に召喚された武者。元の時代にて共に戦うと誓った十勇士の元に戻るべく、帰還方法を知っているというGHQの勧誘に乗る。
その後同じく召喚された伊達政宗&柳生十兵衛と合流。
十兵衛が別行動を取ったのを契機に、三世村正とその仕手湊斗景明に興味を持っていた政宗の誘いに乗り行動を開始。
事前に察知されていた為拘束されるも、同じくGHQに協力していた武者たちの乱入により解放され、景明と戦闘になる。
十勇士との誓いを守る為に絶対に負けられぬという意思の元、初めて練り上げる程の巨大な炎を御し、景明と村正に迫るが……。
景明の放った陰義を受け敗北。自身の炎とともに空に散った。
実直かつ誠実な性格。

【方針】
マスターを護り、ともに願いを叶える。

【聖杯にかける願い】
受肉と仲間たちの元への帰還。



【マスター】
ジャミラ@ウルトラ怪獣擬人化計画 feat.POPComiccode

【能力・技能】
怪獣だった時の身体能力は無いが外見不相応なパワーは有る。
100万度の炎は火力がだいぶ下がっていて、街路樹を燃え上がらせる位しか無い。

【weapon】
無し

【ロール】
市内の女子校に通う女子高生。
安アパートに独り住まい。
所持金少なめ。

【人物背景】
何故か怪獣墓場で女子高生化した怪獣達。ジャミラも例に漏れずJK化。他の連中がJKライフを満喫している中、元がオッサンのジャミラは元の姿(オッサン)に戻して欲しかったと泣いていた。
水が精神的な事情で苦手、あと泥も。
地球に対する執念は半端ではなく、雨天決行の遠足の行き先が地球と知るや、トラウマ克服の為に土砂降りの雨の中外に飛び出して雨を浴びる程。
そして風邪を引いて遠足に行けなくなったのだった。

【令呪の形・位置】
“火”の字の令呪が右掌にある。

【聖杯にかける願い】
元の姿(オッサン)に戻って地球に帰る。今の姿でも良いから帰る

【方針】
ランサーに任せる。脱出方法を探す。

【参戦時期】
風邪引いて寝込んでいた時期から参戦
現在は治っている。


把握媒体
ランサー:
装甲悪鬼村正 魔王編第3巻

ジャミラ
ウルトラ怪獣擬人化計画 feat.POPComiccode第1巻

両方ともこれだけ読んどけば把握可能

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最終更新:2016年07月30日 13:01