新月の夜。だが満月であったとしても世界は闇に閉ざされていた事だろう。分厚い雲が夜空を覆っていた。
そんな時に、小学校の校庭で繰り広げられた剣と弓の英霊同士の闘争は、両者共に勝ちを得られぬままに終わった。
だがその結果は引き分けではなく………。
距離を取ることと、攻撃を躱すことに注力し、時折敵手の隙を見出しては重戦車の正面装甲さえも貫く射撃を放つ弓兵。
只々敵手に駆け寄り、巨岩ですら斬り砕く斬撃を放ち、時折飛来する矢を剣で正面から打ち砕く剣士。
剣と弓の英霊の戦いは正しく五分。勝敗は時の運と言ったところだった。
─────退屈だな。
常人の目からすれば、ヒトのカタチをした何かが荒れ狂っている。そうとしか見えない死闘を、校舎の屋上から見下ろす女の感想がこれだった。
軍服の様な衣服に包まれた肢体は、服の上からでも判る美麗な曲線を描き、僅かに吹く風に腰下まで伸びる青い髪を靡かせる女は、万人が“美女”と認める風貌に、ありありと失望と侮蔑を浮かべていた。
「あの程度では蹂躙する価値も無い」
短く吐き捨てられた言葉に、応えるモノがあった。
「ハ…生きてる時は時代に阻まれちまう位強かったんだが 、死んでも変わらないらしいな。こうまで簡単だと奪(と)り甲斐が無い」
答えたのは男の声。声で漸く男と判る程にその全身を包帯で覆った男。
此方もまた、詰まらなさそうに校庭を見下ろしている。
「まあ良いさ…行くぞ」
「どうせ勝てないんだ。さっさと終わらせてやるか」
そして二人は校庭に飛び降りた。
戦闘は正しく一方的なものだった。
弓兵は女の作り出した氷の柱に、放った矢ごと粉砕され。
剣士は男が刀を一閃しただけで、両腕を斬り飛ばされた。
あまりにも短い屠殺劇に、恐慌を来たしたマスターは、女が放った無数の氷柱が原型を留め無くなるまで引き裂いた。
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最初、この場にマスターとして招かれた女は、不満を覚えると同時に高揚していた。
伝説として語り伝えられる強者達を蹂躙する。女の性分には相応しい戦場が此処には有った。
本来の目的であるナイトレイドの掃討がどうでも良くなる程に。
そんな女の前に現れたサーヴァントは、極上。その気質は凄まじく、女に元の世界へと帰ることを忘れさせてしまった。
サーヴァントになる様には到底見えない覇気の持ち主である男は、己がサーヴァントに身をやつした理由をこう言った
「生きてる時は時代に阻まれ、死んだら閻魔がビビって英霊の座とやらに放り込んだが、こうやって娑婆に帰った以上やる事は一つ。全員殺して聖杯とやらを取る。そしてこの世も地獄も聖杯とやらがマスターとやらを連れてきた国も支配する」
地獄の業火の如き熱を帯びる男の言葉に女は震えた。“此奴の願いを叶えてやろう。そして此奴と共に、数多の世界を蹂躙しよう。そして最後は此奴を……”そう女は考えた。
「それにしても女に引き当てられたと思ったら、随分な玉じゃねえか。」
「クハハ…良いサーヴァントを引いた。さあ行くぞ、全ての敵を蹂躙し、屈服させる」
【クラス】
セイバー
【真名】
志々雄真実@るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-
【ステータス】
筋力:B+ 耐久:A 敏捷:B+ 幸運:D 魔力:E 宝具:B++
【属性】
混沌・悪
【クラススキル】
対魔力:E
魔術に対する守り。
無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。
騎乗:D
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。
【保有スキル】
魔力放出(熱):C
燃え盛る炎を捻じ曲げる剣気に、熱乗せて放出する。膨大な熱量は身体能力を向上させ、触れたものを焼く。
意識せずとも、自然に見に纏い、近くのものに熱によるダメージを与える。
怪力:B
一時的に筋力を増幅させる。魔物、魔獣のみが持つ攻撃特性だが何故か持っている。
使用する事で筋力をワンランク向上させる。持続時間は“怪力”のランクによる。
戦闘続行:A+
往生際が悪い。
霊核が破壊された後でも、最大5ターンは戦闘行為を可能とする。
セイバーは眉間を撃たれて、身体を焼かれても死ぬことは無かった。
身体を破壊し尽くさない限り彼は止まらない。
カリスマ:D
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一軍のリーダーとしては破格の人望である。
無窮の武練:B
ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。
全身に火傷を負ってもその武技は衰えない。
【宝具】
無限刃
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大補足:2人
新井赤空が作った最終型殺人奇剣。
この刀の最大の特徴は、鋸状の刃。
通常、刀は連続使用に伴う刃毀れによって切れ味が鈍ってしまうが、赤空は発想を逆転させて予め刃毀れした刀を作ることを思いつき、一定の感覚で使い続けられるこの刀を完成させた。予め刃毀れした状態のため、切れ味は普通の刀に劣るが、志々雄ほどの達人であればそのようなハンデなど無きに等しい。
人を斬る事で付着した脂を用いた炎の剣技を志々雄は使用していた為、魔力を炎に変えて剣身に纏わせる事が出来る。
人を斬った数に応じて炎の威力は増していく。
赤炎悪鬼
ランク:B++ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:自分自身
全身に負った火傷により、異常体熱を持ち、それにより身体能力を向上させた逸話が宝具と化したもの。
戦闘時間の経過と共に体熱が向上し、筋力と敏捷が上がっていく。
体熱が一定以上に上昇すると、魔力放出(熱)と怪力がAランクに上がり、それまでに上昇した筋力と敏捷はそのまま全ステータスが1ランク上がる。その後も筋力と敏捷が上がっていく。
この上昇分は戦闘が終了すればキャンセルされ初期値に戻る。
生前の様に人体発火を起こすことは無いが、ステータス上昇状態は極めて魔力消費が激しく、Bランク相当の狂化をしたバーサーカー並に消費する
【weapon】
無限刃:
鉢金:鋼鉄扉を破壊する牙突の直撃で無傷
手甲:先が尖っていて刺すことができる。
中に火薬が仕込んであり点火すると爆発する。火薬は魔力で幾らでも精製出来る
【人物背景】
幕末の人斬り。「弱肉強食」の理念を掲げる危険性の為に明治政府に謀殺されるも、死ぬこと無く国取りの為に剣心と戦う。
謀殺時に負った火傷により全身の発汗組織がほぼ全滅しているため、その体は常に人間の体温とは思えないほどの高熱を発しており、駒形由美曰く医者の見立てでは志々雄が全力で動けるのは15分とされている。
剣心達と15分以上に渡り戦い限界を超えた強さを発揮するも、高熱により身体が炎上し、炎の中へと消えて行った。
【方針】
皆殺し
【聖杯にかける願い】
受肉。数多の世界への移動
【マスター】
エスデス@アカメが斬る!
【能力・技能】
魔神顕現デモンズエキス
超危険種の血。飲むことで氷を作り、操る力を得る。但し飲めば強烈な破壊と殺戮の衝動に襲われ、耐えられないと狂死する。
生成出来る氷は使用者の精神力に準拠する。
一軍の将としても高い統率力と指揮能力を持ち、当人の武技も無双の域にある。
【weapon】
サーベル
【ロール】
警察の偉いさん
【人物背景】
帝国最強の女将軍。ドS。部下からの信望は厚い。
【令呪の形・位置】
氷の中に炎が燃えている意匠。左掌に有る。
【聖杯にかける願い】
無い。
【方針】
全員を蹂躙する
【参戦時期】
北の異民族を制圧して、帝都に帰還する途上
【運用】
マスターが下手なサーヴァント並みに強く、サーヴァントも強力だが燃費が悪過ぎる。
長期戦や連戦なると不利なので、なるべく交戦時間を短くして戦う。
【把握資料】
セイバー(志々雄真実):原作7巻~18巻
エスデス:原作2巻から最新刊まで
最終更新:2016年09月04日 16:41