エルダールの分裂に対しての他の名前の覚書 "Quendi and Eldar"より -The War of the Jewels

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 3つの大きな氏族の名前は、クウェンヤでヴァンヤール、ノルドール、リンダールである。この中で最も古い名前はリンダールで、この名は間違いなくエルフの分裂よりも前にまで遡ることができる。他の2つはおそらく同じ時期についたものであるか、もしくは幾分遅れて付けられたものと思われる。これらの名前のオリジナルの形はPQでwanjā、ñgolodō、そしてlindā /glindāだと思われる。(覚書13. p.411)

 アマンのエルフ達とシンダールの間で、ほぼ同一の形として残されている伝説によると、原初の3つの氏族は、エルフの3人の父祖に由来するものであるという。父祖の名前は、イミン(Imin)、タタ(Tata)、そしてエネル(Enel)であり(それぞれ1,2,3の意)、各々が自分たちの郎党を選んでいった。そのため、当初の3つの氏族の名はシンプルな形で、ミンヤール(Minyar)・‘第1の者達’、タトヤール(Tatyar)・‘第2の者達’、そしてネルヤール(Nelyar)・‘第3の者達’であった。最初に目覚めたエルフの数は144人で、各氏族の内訳は、それぞれ14人、56人、74人であり、この割合は、エルフの分裂の時まで、おおよそ維持された(1)。

 氏族の中でも少数であるミンヤールは、誰一人アヴァリにはならなかったと言われている。タトヤールは等分された。ネルヤールは3つの氏族の中でも、最も湖の畔にある故郷を立ち去ることに気が進まなかった。しかし彼らは非常に団結力があり、彼らの氏族が分裂することをひどく気にしていたので、その為彼らの首長であるエルウェとオルウェが出発を決意し大多数の支持者を得ると、当初はアヴァリに加わっていた者達の多くも、彼らの血族と離れ離れになるよりはと、エルダールの側に身を投じた。ノルドール達が実に主張するところによると、‘テレリ’の多くは心の底ではアヴァリであり、エグライン(Eglain)のみがベレリアンドに残されたことを本当に悔やんでいた。

 ノルドールの歴史家によれば、(アマンへの)行進が始まり、エルダールとアヴァリに分かれていった頃、144人の中の割合はおおよそ以下の通りである。
   ミンヤール 14: アヴァリ  0 エルダール 14
   タトヤール 56: アヴァリ 28 エルダール 28
   ネルヤール 74: アヴァリ 28 エルダール 46 > アマンヤール テレリ 20; シンダールとナンドール 26
この結果ノルドールは、アマンにおけるエルフの中で最大の氏族となり、中つ国に残ったエルフ達(アマンのクウェンヤでいうモリクウェンディ)はアマンヤールたちよりも、割合にして82:62で数で優ることとなった(2)。

 叙述的な氏族の名前であるwanjā、ñgolodō、そしてlindāがアヴァリの間でどのように保たれてきたのかは今は分からないが、古い氏族の存在は覚えており、また特別な血族関係が彼らの元々の氏族との間にあったため、アマンへ去ったにせよ、中つ国に残ったにせよ、まだ認識することが出来た。ベレリアンドでエルダールが再び出会った最初のアヴァリは、彼らが使った名前であるノルド(Noldo)がアヴァリ語で認識できた記録はないけれども、(アマンから)追放された者達との間に血縁関係があることを認められるタトヤールであったと称されている。彼らは実際にはノルドールに対して非友好的であり、彼らよりも高貴な血族を妬み、その傲慢さを非難した。

 この反感はエルダールの(アマンへの)行進の前のディベートにおける辛辣さから来たもので、また疑いようもなく後のモルゴスの策謀によっていや増していった。しかしこれはまた、大概のノルドールが持つ激しい気質に光を当てることとなった――特にフェアノールに。テレリ達が言うには、アマンのノルドールの多くは心中ではアヴァリであったが、中つ国に戻った時彼らはそれが間違いだと気づいた。つまり、彼らは仲違いするための場所を必要とした。対照的に、西方のリンダール的要素のあるアヴァリはエルダールに友好的であり、進んで彼らから学んだ。シンダール、ナンドール、リンダール的アヴァリの残余者との血族関係は非常に近い感覚だったため、後のエリアドールやアンドゥインの谷間では、しばしば互いに合流し一つになっていった。


(1)
  • イミン、タタ、そしてエネルの伝説より。p.420参照。

(2)
  • アマンの年代記に見られる、モルウェ(Morwë)とヌルウェ(Nurwë)の血族がヴァラールの召出しを拒絶し、アヴァリになった(X.81-2, 88, 168)というストーリーは破棄された。





  • 誤訳やもっと良い訳ありましたら、ガンガン修正しちゃって下さい。 -- 名無しさん (2013-02-15 21:15:48)
  • 補足。PQは原始クウェンディ語(Primitive Quendian)の略、Eglain(単数形Eglan)はEgladhrimともいい、見捨てられた者達の意味で、シンダール(特にファラスのエルフ達)を指すものらしいです。 -- 名無しさん (2013-02-15 21:24:15)
  • モルウェはタトヤール・アヴァリのリーダーで、ヌルウェはネルヤール・アヴァリのリーダーだそうです。 -- 名無しさん (2013-03-04 14:19:47)
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