ホルンゲリオン

ホルンゲリオン は、『世紀末エヴァンゲリオン』に登場する兵器。正式名称は汎用角笛型決戦兵器 金管楽器ホルンゲリオン(はんようひとがたけっせんへいき じんぞうにんげん-)である。

機体解説

使徒と呼ばれる謎の生命体の殲滅を目的としたH計画により製作された汎用角笛型決戦兵器。ロボットのような機械兵器ではなく、巨大な有機ホルンを装甲板を兼ねた拘束具で角笛型になる様に覆ったものである。金管楽器と呼称されるが、実際はソーシャもしくはゾガフルと呼ばれる「音楽の起源」を人類がコピーして作ったもの。A.T.フィールドを展開する使徒に対して、人類が保有する唯一の対抗手段とされる。

語源は「福音」を意味するギリシア語のエウアンゲリオン(euangelion)に「角笛」を意味するドイツ語のホルン(horn)をあわせたものである。

特徴

  • 人間が愛情を抱くときに使うとされるA10神経[2]を介した神経接続によるコントロールシステムを採用している。稼働状況は機体とパイロットの「シンクロ率」により左右される。また、武器類を使う場合は「インダクションレバー」と呼ばれる操縦桿を用いて制御する「インダクションモード」で管制する。機体がダメージを受けるとパイロット自身も相当の痛みを感じるため、戦闘に著しく支障を来す場合は外部からシンクロ率をカットしてパイロットの負担を軽減することもある。
  • パイロットの搭乗は、「エントリープラグ」と呼ばれる巨大なマウスピースを、HORNのマウスパイプに挿入する事で行われる。パイロットはエントリープラグ内に浮かぶコクピット・インテリアに搭乗するが、プラグ内はL.C.Lと呼ばれる液体で満たされており、パイロットはL.C.Lを肺に取り込む事で酸素を供給される(液体呼吸の項を参照)。なお凍結中の零号機には、巨大な十字架の付いた停止信号(凍結)プラグが挿入されていた。
  • 使徒と同様、「A.T.フィールド」を展開することができる。A.T.フィールドはバリアの一種であり、最も強力なものになると電磁波すら通さなくなる。A.T.フィールド同士を中和させることによって初めて使徒に対する有効な打撃を与えることが可能になる。EVAが使徒に対して唯一有効な対抗策とされるのはこのためである。
  • 角笛の汎用機体なので、単独では移動できない。よって、ヒトガタと呼ばれるロボットにホルンを構えさせる。なお、ヒトガタもパイロットが操縦することができる。操縦の際、パイロットは脳と機体を神経接続するインターフェース・ヘッドセットを頭部に装着する。更に補助として「プラグスーツ」を着用する。これにはシンクロ補助や生命維持・救命などのシステムが内蔵されている。ただしこれらは必須ではなく、劇中ではシンジが学生服のままで操縦するシーンも見受けられた。
  • ヒトガタは背部に接続された「アンビリカルケーブル」から電力を補給して稼働する。また予備に内部電源を保有しており、アンビリカルケーブルが断線・排除されると切り替わる。この場合の活動限界は最大で5分だが、これにはエヴァ暴走時の安全装置の意味もある(実際に零号機が起動実験で暴走した際は、内部電源は数十秒の活動分しかチャージされておらず、外部電源を切って消費させた事で停止した)。しかし初号機は最終的にS2機関を手に入れることによって、半永久的な活動時間を得た。また肩に外付けの大型バッテリーを使用する事により、稼働時間を30分までの延長が可能。
  • 全身が装甲に覆われているが、この装甲の真の目的は防具ではなく拘束具としてEVAの暴走を阻止することである。新劇場版では、マリが「裏コード」を使い2号機の装甲を解除、HRNのベースとなる使徒本来の力を発揮した。
  • 対使徒戦のみならず通常の人間同士の戦闘でも圧倒的な戦力である事に加え、その製造・運用には莫大な利権が生じる事から、世界各国が製造権・保有権を巡って争っており、劇中で3号機・4号機は米国が製造権を主張して半ば強引に製造していた事が示されている。さらに新劇場版では「バチカン条約」により一国当たりのHRN保有数が3機に制限されている。

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最終更新:2010年09月20日 20:40