「あーあ、誰か私をおいしく食べてくれないかなー」
可奈には人とは違う特殊な性癖があった。それは、捕食願望である。どんな捕食方法でも構わない。自分が食べられることに
最高の憧れをいだいているのだ。
「あれ、なんか教室が騒がしい?」
教室まで来た可奈は、いつもと様子が違うことに気づいた。泣き声、悲鳴、叫び声、なにか大変なことがおきているようだ。
(何、なんなの?)
疑問に思いながら、教室のドアを開ける。そこには大量の人食い蜂の群れが、今まさに少女たちに襲いかかろうとしているところ
だった。
「おやおや、おいしそうなお嬢さんだね。馬鹿な子だ。我らに食べられるとも知らずにのこのこ入ってくるとは」
(食べられる!?)
その言葉を聞いて、可奈が浮かべたのは、絶望ではなく、希望に満ちた恍惚の表情だった。
「私を、食べるの?」
「ああそうだ。どんなに泣いても、お前たちは助からない。安心しろ、我々がおいしくいただいてやる」
「だったら、ひとつ条件があるわ」
「ほう、ずいぶんとわがままだな。ま、食べられたくないって願い以外なら、特別サービスで聞いてやらないこともないがな」
「まず、私を食べなさい! 私という最高の食物を、一粒も残さず、綺麗に! それが条件よ」
蜂も少女たちも、開いた口が塞がらなかった。食べてくれというのは殺してくれといっているのと同じようなものだからだ。
「お前は、死ぬのが怖くはないのか?」
「そんなのどーでもいいわよ。私は、食べられるためにここにいるの。私は、人の形をした食物なのよ。さあ、どうするの!?」
そういいながら、可奈は服を脱ぎ始めた。瞬く間に生まれたままの姿となり、蜂たちの前に立つ。
「……別に我らは人間の裸なんぞ見てもなんの興奮もせんのだが」
「気分の問題よ。こんな大勢の前で食べられるんだもの。私の美しい晴れ舞台を、みんなにも見てもらいたいじゃない。」
「そうか。では、いくぞ!」
そういうと、蜂の1匹が可奈に覆いかぶさり、人間の腕ほどもある巨大な針を、可奈の性器とへと突き立てた。
「あひゃぁ!来た、来た、来たあぁぁぁ!!」
そのまま蜂は腰を動かし続ける。やがて、針の先から、大量の消化液が膣内に噴出され始めた。
「あああぁっ! 熱いっ! 熱いけど、気持ちいい! 出して、もっと出して、私を溶かしてぇ!」
消化液には媚薬も含まれており、由美の体を、性器を中心に全身性感帯へと作りかえていく。
「いい具合に溶けてきたな。そろそろいただくとするか」
蜂は腰を動かすのをやめ、針の先を開くと、ドロドロに溶けた可奈の中身を吸い出し始めた。
「ああ、吸われてるっ、私、食べられてるぅ、気持ちいい、もっと吸って、私を食べて! おいしい、私おいしい!?」
「ああ、最高だ。こんな最高な食事は生まれて初めてだ。じっくり味わうとしよう。」
「うれしい、あんっ、もっと激しくぅ、あああぁぁっ!」
やがて可奈の体は、風船がしぼむように小さくなっていった。小さくなるたびに、可奈は恍惚の表情を浮かべる。
「……ねえ、可奈ちゃん、食べられるのって、そんなに気持ち言いの?」
捕まっていた他の少女のひとりが、おそるおそる可奈に訪ねる。
「気持ちいいよ~。この世の天国だよ~。ねえ、蜂さん、早く私を吸いつくして、私を食べつくして!」
「では、そろそろ食いつくすか。おいしかったよ、お嬢さん。」
そういうと、蜂は可奈の残りを吸いつくし始めた。
「ああっ頭が熱い、いく、いっちゃう、食べられながらいっちゃうぅぅぅぅ!!!」
それとそれと同時に、消化液が脳まで達し、可奈は絶命した。その表情は、幸せに満ち満ちていた。
やがて蜂は、皮だけになった可奈の残りカスを吸いつくすと、他の生徒たちの方へと向いた。
「あーおいしかった。さて、次は……おや?」
そこには、先ほど可奈に声をかけた少女のひとりだった。一糸纏わぬ姿となり、蜂の前に歩み出る。
「……お願いします。」
そういうと、彼女は蜂の前に性器を曝け出した。
「では、いくぞ。」
蜂は、先ほどと同じように針を性器に突き立て、消化液を噴出すると、中身を吸い出し始めた。
「ああっ、吸われてるっ、私、食べられてるっ! でも、気持ちいいのっ! 怖い、怖いよ、でもやめないでっ!私を食べてぇ!」
その様子を見ているうちに、やがて他の少女たちも服を脱ぎ始め、自らの捕食を懇願し始めた。
「お願い、私を食べて!」
「いいえ、私よ!」
「こっちの方がおいしいわ!」
「はやく、はやくぅ!」
まるで可奈の捕食願望が、少女たちに伝染したかのようだった。彼女たちは、可奈たちが食べられているのを見ているうちに、
捕食によってもたらされる死よりも、捕食による快楽に負けてしまったのだ。
「おやおや、珍しい事もあるものだな。お前たち、おいしくいただいてやれ。」
残りの蜂たちが、残りの少女たちへと襲い掛かる。蜂と少女たちによる、乱食パーティーの始まりだ。
「ああぁっ吸われてるっ、もっと、もっと吸ってぇ!」
「出てる、熱いのでてるぅ!気持ちいっ、気持ちいいのっ!」
「溶かして、私を溶かしてぇっ!」
どの少女も、死の恐怖など忘れ、一時の快楽に身を委ねていた。やがて、最高の笑顔を浮かべたまま、ひとり、またひとり
蜂に食い尽くされていく。
そして、蜂たちは少女たちを食い尽くした。後に残っているのは、かつて少女たちが来ていた衣類だけだった。
「こんなに楽しい食事ははじめてだったよ。礼をいう。もしも生まれ変わることがあったら、また我等がおいしくいただいてやろう」
そう言い残すと蜂たちは、空の教室を後に、次の餌を求めて飛び立つのだった……
                                                      ―終―

  • やっぱこの話が一番好きだわ -- (名無しさん) 2011-04-21 20:21:24
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最終更新:2008年05月19日 11:44