6年生に進級した由美。眠っている間の記憶を失ってはいるが、いつも通りの生活に戻っている。
ただ1人、杏里という大切な友達の犠牲の上に成り立っている今の生活を、疑うことはない。
だが、彼女と同様の事件が月~年単位で起きている。警察も動いてはいるが、どうも進展しない。
共通点は2つ。彼女達は処女を失っている。連続少女強姦事件であるのは間違いない。
もう1つは記憶を失っているいること。普段の生活や、家族・友人を覚えていても、怖い目にあったはずの期間を忘れているのだ。
1人だけならまだしも、全員が゙恐怖による記憶の封印゙が起こるはずがないのだから。


夏休みに入り、由美は友達と3人でドッジボールをしていた。
その公園はあの場所。だが、由美はそれを知らない。
「ねぇ……疲れたよ……ちょっと水飲んでくる」
ツーテールが特徴的な花梨。人一倍動くのが好きな彼女は、喉の渇きが早い。

―――何だろう?

頭は覚えてなくても、体が覚えている。背筋がゾッとし、由美は花梨の肩を掴んだ。
「花梨ちゃん、行っちゃだめ……」
「だって喉渇いたんだもん。どうしたの?」
「わからないけど……そっちは行っちゃだめな感じが……」
止めなくてはならない。自分以外は、そっちへ行ってはいけないような……
「由美、大丈夫だって。まだ昼間だよ?危なくないって……」
真名にまでそう言われてしまう。由美が頑として譲らなかったため、結局全員で行くこととなった。
公園には自分達以外誰もいない。どこかで……同じ体験をした。間違いない。

゙グルウゥゥ……゙

「……この声……ハッ!!」
そうだ。自分は帰り道にこの公園で、獣の鳴き声を聞いてから……
「花梨ちゃん、真名ちゃん、逃げて!!」
「え?」
既に遅かった。巨大な触手が花梨と真名に巻きつき、穴へと引きずり込んでいった。
「助けて!……助け……」
「キャアアアア!」
すべてを思い出した由美は腰を抜かしたまま立ち上がれなかった。
再び触手が現れ、ゆっくりと由美に近づいていく。震えて動けない。
「いや……来ないでよぉ…」
匂いを嗅ぐように由美の体な触れていく。触手は由美のズボンとパンツを噛みちぎり、女陰へと先端を突っ込んだ。
「あぅ!!あああ……ふ……」
しかし、既に体験した味のため、すぐに先端を抜いて地中へと戻っていった。照りつける太陽の下、倒れている由美の愛液が光っていた。


暗闇の穴。遥か上に見える光。洞窟の中では、拘束を解かれた花梨と真名が寄り添いながら闇を進んでいく。
「ねぇ……真名、こっちでいいのかな?」
「わかんないけど、出口を探すしかないじゃない……」
暫く進むと、光が見える。無知とは愚かだった。そこは由美がかつて同じ様に希望を持たされ、絶望へたたき落とされた場所だ。
「何……?この…袋の数……」
全部で12くらいだろうか?皮の奥に、少女達が無数の触手に拘束されているのが見える。
「ちょっと……何なのよ……」
薄らとだが、秘部の場所には中型の触手が刺さっていて、水を通すポンプのようにピクピクと動いている。
その中には杏里もいたが、それに気づく暇はなかった。彼女達は震えて動けなかった。
「ヤバいよ……花梨、ヤバいって……」
「わかってるよぉ……でも、脚が……動かない……」
そういってる間に、真名の体が宙に浮いた。花梨が振り向くと、真名の体は巨大な触手に締め付けられていた。
「いや……花梨、たす……」
そのまま、真名は離れた場所に降ろされた。触手の口はパンツを食い破り、真名の閉じられた女陰に突っ込んだ。
「うわあああ……痛い……いたいゆや……ああはいいあああ……」
ズブズブと噴き出ていく血液。その奥で、愛液分泌を促進させる唾液を未完成の子宮に撒き散らす。
口が抜かれると、トロンとしている真名を頭から食らいついた。
「むご……ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛……」
咀嚼するように丁寧に振幅で真名の体を体内に送っていく。
脚をジタバタするが、既に後の祭り。次第に動かなくなり、完全に飲み込まれてしまった。

それを横で見ていた花梨は震える脚を立たせ、道を戻った。恐怖が頭を支配し、とにかく走った。
「はぁ……はぁ……やだ……怖いよ……」
後ろを見ながら、必死に走る。いくら進んでも、暗闇が続くばかりだった。
しかし、再び光の中に建物が上の方向に見えた。それはしかも学校。裏山に繋がっていたんだと、花梨は確信した。
あそこに行けば助かる。警察に行って、真名や他の女の子を助けてくれるようお願いしよう。花梨はそう思った。
「やった……きゃ!!」
石に躓いた。出口が目前だというのに。花梨は必死に手を伸ばすが、どんどん離れていく。
転んだ瞬間はまさに運命の分かれ道だったのだ。触手は確かに花梨の体に巻きついて、猛スピードでさっきの巣窟に戻っていく。
「あ……いや……助けて……」
末路がわかっているため、もう助かる方法はなかった。あと少しだった。
花梨も処女を失った。こんな状況下でも、性感を感じるのがまた悔しい。
足から順に飲まれていき、絶望に浸った花梨の顔に唾液が付着している。
喉を通る際に、スカートやブラが溶けていった。2人の少女とすれ違い、真名とは別の胃袋に収容される。
真名と花梨は共通に、細い触手に胸や脚が巻かれていき、貫通された膣へと中型の触手が吸い付いていく。
愛液を吸い取られている少女達の意識はもうない。空虚な表情と共に、不老効果のある胃液の中に、ただ浮いていた。


由美の脇に全裸の少女2人が吐き出される。意識こそはある由美は触手に手を伸ばした。
「お願い……みんなを……返して……」
しかし、言葉は通じることはなく、地中深くへと戻っていった。

吐き出された少女は杏里と、なんと5年前に行方不明となっている女の子だった。
彼女達の体に付着していた液体から、科学者は抗老薬や不老薬を作る計画が持ち上がっているらしい。
もしかしたら、それこそがあの触手の狙いかもしれない。人が生き続ければ数が増える。
自然と少女も増えていく。そうすれば、無限サイクルを楽しめるのではないだろうか?
そう思いながら、由美は花梨と真名のいない教室に足を踏み入れた。

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最終更新:2023年04月03日 08:34