ここに一人のかけだし女冒険者が居る。名前はメイコ。年は十代中盤か。
女性としては胸はそれほど無かったが、ほどよく引き締まった
とてもむっちりとした下半身を持っている。
栗色髪は短く切りそろえられ、露出がなにかと多い装備が
彼女をより活発に見せていた。
そんな彼女は、現在大変まずい状況にあった。
迷宮の奥、落とし穴に引っかかってしまったのである。
なんとか落ちるのは堪えた。だが、状況は良くなかった。
間抜けにも、お尻からはまって抜けなくなってしまったのだ。
かれこれこの状況で2時間にもなる。
「こんな事ならば、一人で来るんじゃなかったな…」
危険な生き物も居ないとされ、ちょうどいい手慣らしにと
探索してみたのだが、まだこんなトラップが残っているとは
予想外だった。コンパクトな落とし穴だけに、今まで発見されな
かったのだろう。
「おーい!おーい!誰か居ませんか!」
街を出るときに手続きはしてきたので、明日にでもなれば、誰かが捜索に
来てくれるはずではある。だが、それまでこの格好で居るというのは
とても辛いことだ。それに、冒険者としてみっともない…
だが、このダンジョン一番の恐怖が、その落とし穴の下にあるとは
彼女は知らなかった。
落とし穴の下には、大きな空間があった。
そこには、このダンジョンには似つかわしくない、ドラゴンが住んでいたのである。
いや、住んでいたというよりも、本来ダンジョンマスターに飼われていたものが、
そこにそのまま放置されてしまったのだ。ダンジョンのボスとして
設定する予定だったのだろうか、どういうわけかドラゴンは未完成の
ダンジョンに放置されてしまっていた。
メイコがはまった落とし穴も、本来、そのドラゴンにエサを与えるための
穴だったのだろう。
放置されて数百年、ドラゴンはのんびり冬眠をしていた。
そのドラゴンは首が長く羽を持たない種類で、体長はしっぽも含め10メートルほど。鱗はなく、代わりに
堅い象のような皮膚で覆われていた。頭は男性器のような形、小さな目と鼻、
口には鋭い牙が並んでいた。ドラゴンとしては不格好な種類にはいるだろう。
ドラゴンは久しぶりに目を覚ました。天井のあたりが騒がしかったからだ。
見上げると、かつてエサが放り込まれていた穴に、何かがある。
肌色の桃の様に見えるそれは、メイコのむっちりとしたお尻だった。
ドラゴンは驚喜した。なにせ数百年ぶりのご馳走。冬眠あけで空腹は
頂点に達していた。口からだらだらと涎が溢れる。
元々人間の娘の肉を好んで食べるドラゴンのことだ。肉付きがよくつやつやとした
メイコのお尻は、空腹という最大の調味料もあり、それはもう美味そうに見えた。
だが、天井は高い。二本足で立ち上がり、首を伸ばすが、ご馳走にはまだ届かなかった。
この肉はどんな味か、と、鼻息を荒くして匂いを嗅ぐ。
「ひゃあうっ!!」
上では、メイコが突如下半身に当てられた鼻息に、驚きの声を上げた。
落とし穴の奥に生き物が居るとは予想外だった。スキマ風とかでは
無い。生暖かいこれは生き物によるものだ。それも、かなり大きく感じる。
「ど…どうしよう。そんなに危ない生き物が居るとは聞いてなかったのに。
今この状況じゃどうしようもないし、もし、おしりから食べられたら…」
明日まで耐えればなんとかなると思っていた矢先のピンチに、
思わず恐怖で体はカタカタと震えだした。
一方ドラゴンは、香ばしい皮膚と脂の匂いに涎をさらに溢れさせ、
興奮していた。何とか味見をしようと、
その長い舌の先で、つるつるとしたお尻をなめ回す。
「きゃあああっ!!」
べろりとした大きな舌に、メイコは叫び声を上げた。
「誰か!誰か助けてえぇぇっ!」
泣きながら半狂乱になるも、叫ぼうが人の姿はない。
そうこうする内に、ドラゴンの舌がメイコの下着にひっかかる。
これはしめた、と、ドラゴンはその舌でショーツを引っ張りはじめた。
股間に食い込み、伸びるショーツ。ドラゴンの舌の力に、メイコの体は
落とし穴にずるずると、体を折り曲げた状態で少しずつ引きずりこまれる。
だが狭い穴だったので、メイコは穴の中で何とか踏みとどまった。
そのまま引きずり降ろされたら確実に死ぬと解ったからだ。
と、そこで限界を超えたショーツがびりびりと破けてしまった。
エサか?と思い一度は口に入れたドラゴンだったが、食べ物ではないと
解ると、吐き出した。
目上には、メイコの無防備にさらけだされた、むっちりとした下半身が
果実のように天井から垂れ下がっていた。
メイコにとって不幸な事は、これがすでにドラゴンの牙の届く位置だったと
言うことだ。
早速ドラゴンはその丸く並んだ牙で、メイコの尻肉に食らいついた。
「!!!!!っ」
下半身を襲った痛みに、メイコは体をこわばらせた。叫び声も出ない。
ドラゴンの丸く牙の並んだ口は、メイコの二つの丸い尻の片方に食いついていた。
傷口から血が溢れる。ドラゴンはそれを美味そうに舐め取った。
そして、じわじわとその口に力を込める。
「あっ…!あっ…!」
絶望に涙が溢れ、恐怖の声をあげるメイコ。
そして、その牙はぶちっと尻の肉を食いちぎった。
食いちぎられたところは平らになり、骨盤がむき出しになる。
ドラゴンはひとまず地面に足を付けると、久しぶりのご馳走を
味わいにかかった。直ぐ飲み込んだりせず、ぐちゅぐちゅと
よく咀嚼して味わう。涎が次から次へと溢れてくる。
口の中のステーキのような肉は、直ぐに形を失う。
若いメイコの尻は肉厚で、脂がたっぷりとのっていた。
甘みがドラゴンの口内を満たす。
これは美味い。空腹抜きだったとしても、この肉は極上だ。
がぜん食欲の湧いてきたドラゴンは、肉をごくりと飲み込み、再度首を伸ばすと、
もう片方の尻に食らいついた。
「ぎゃあああああんっ!」
獲物が叫びをあげるが気にしない。今度は先と違い、
その甘い肉を舌の上で転がすように味わう。
甘みを味わっては、少しずつ端から細かく
食いちぎり、
その歯ごたえを味わう。若い娘の尻肉は、歯ごたえもドラゴンには
ちょうど良かった。
メイコのむっちりとした肉付きの良い尻を食い終えても、
ドラゴンの空腹は満たされなかった。
今度は首を伸ばして胴にくいつくと、体重をかけて引っ張る。
どすっ!と娘は穴から抜け、地面に落ちた。
「ドラゴン…だったんだ…」
臀部の筋肉をほとんど失ったせいか、落ちて足を痛めたのか、
逃げる気力を無くしたのか。メイコはもう抵抗したり逃げたりする
気力は無かった。
痛みも頂点を超え、脳内麻薬が快感に似たようなものまで感じさせていた。
改めてご馳走を目の前にしたドラゴンは、涎を垂らし、舌なめずりをして、
獲物をじっとりと見つめる。それは肉餌を見る目であった。
…次はあの食べ応えのありそうな太腿にするか。
ドラゴンは食事を再開した。
数日、冒険者協会の人間が捜索に来たが、ついに行方不明者の姿を見つけることはできなかった。
久しぶりの人間の肉に満足したドラゴンは、今日のご馳走の味を思い出しながら、再度眠りについた。
次の犠牲者が来るのはどれほど先のことなのだろうか。
ドラゴンは大好物の人間の娘を貪る夢を見ていた。
おわり
最終更新:2008年08月07日 20:11