旨尻由香。
それが彼女に与えられた、今回デビューするAV女優としての芸名である。
「私、特になんにもしたくないんだよね~。人間、できることなら絶対楽して遊んで暮らすのが一番でしょ?」
彼女は進路の話になると周りにそう漏らしていては、たびたび周囲を呆れさせていた。
生まれ持った顔の良さを存分に活かし、その時一番役に立ちそうな男にすり寄っては、
これまでの人生をなんなくこなしてきた彼女である。
勉強も努力も就職もする気などなく、高校の卒業を間近に控えていたが、当然のごとく何も決まってはいなかった。
「大学なんて行っても勉強しないもんね。それより、もっと効率いいお金の稼ぎ方あるでしょ?若いうちに顔を売って、お金を持っていい男を捕まえる。それが一番でしょ。」
そんな人生設計を持っていた彼女にとって、AVのスカウトに声をかけられたのは決して悪くない提案であった。
「AV女優か~~~。演技とか勉強しなくてもできそうだし、私向いてそう!エッチなこと?大丈夫ですよ!でも、あまり大変じゃないやつがいいですね!」
あまり物事を深く考えず、今までろくに苦労もしなかった彼女である。
印象に残らないタイプの顔のスカウトマンが差し出した名刺、 そこに書かれた制作会社が、ネット上にも全く出てこないような怪しい会社であることなど、調べもしなかったのだ。
「旨尻ですか。ちょっとバカバカしい名前ですね。まあ、おしり好きのお金持ちにでも知られたらいいかな~。ところで、今回はどんな企画なんですか?」
デビューAVとして説明された企画は、壁にハマり、動けなくなった状態で、下半身を好き放題にいじられてしまうというものだった。
デビューAV作にしては恐ろしく破格の金額を前金でもらっていたのだが、彼女にとってはそれは自分の美貌に払われた十分な報酬であると怪しみもしなかった。
内容も、あまり男優と顔も合わせたくない彼女にとっては、悪くない企画である。
卒業後すぐに呼び出されたのは薄暗いビル街の地下深く。
そのセットはひたすらに灰色に塗られた部屋であり、壁にちょうど人間が嵌まる大きさに穴が空いていた。
灰色の空間の中で、すでに際どいビキニ姿の由香の若々しい肌が一層白く輝いて見えるのだ。
部屋に合わせてか、黒子の格好をしたスタッフがカメラをセットし、その中でも監督と呼ばれる男に説明を受ける。
「壁の後ろからいろいろいたずらされちゃうから。旨尻ちゃんの面白いリアクション楽しみにしてるからね。」
「はーい。私、喘ぎ声とお尻の綺麗さには自信があるからこの企画向いてると思います!」
そう言って、カメラに向かって自慢のお尻を震わせて見せる。
モニタにはぷりぷりと柔らかそうな肉が画面いっぱいに揺れていた。
こんな芸名を付けられるだけあり、彼女にとって特に自慢だったのはお尻。
生まれつき臀部に脂肪がつきやすい体質の彼女は、身体はほっそりしているのに、おしりだけがむっちりと柔らかい肉が盛り上がっている。
ひときわ目立つ大きさと美しさで、すれ違う男がついつい眺めてしまうほどのものだ。
彼女のおしりを見たら、おっぱい派の男でも考えを改めるであろう。
さらに天然のパイパン持ちで、その性器は黒ずみもなく、大陰唇の肉付きもぷっくりとしてて、こちらも美尻と並ぶ見栄えの良さだった。
「うーん、これは素晴らしい。これはきっと、壁の向こうのあのお方も喜んじゃうね。」
「じゃあ、本当に壁にしっかり固定しちゃうから。苦しかったりしたら呼んでね。大丈夫?」
「はい、大丈夫です。これ、本当に動けないですね!」
固定されている高さは膝より低いぐらいなので、自然と脚が開くポーズになる。
「えい、えい、本当に抜けないや。」
食い込みの激しい、黄色いビキニ姿で、無邪気に脚を開いて見せる。
壁の後ろ側では、18歳の女の子の美尻があられもないポーズで撮られているはずだ。
「それじゃあ、カメラだけ置いて、皆いなくなるから。もし気分が悪くなったら呼んでね!」
そう言うと数多く居た黒子はあっという間に居なくなり、部屋は静かになった。
「えーっと……。これどうしたらいいんだろう。」
その時、背後から気配がした。何者かが入ってきたのだ。
「あっ、誰か入ってきた。これからエッチなことされちゃうんだ。ドキドキしてきた。」
だが彼女はいまだ気づかない。この撮影スタジオ全体が異常な邪気に包まれていることを。
背後の部屋に人間を威圧する空気とともに現れたその存在、それは悪魔だった。
身長2メートルはあろうという、熊のような屈強な毛むくじゃらの身体に、肉を食いちぎる鋭い牙が並んだ凶悪な狼の顔。
中世でウェアウルフと呼ばれる、狼の姿をした悪魔は今は日本にいたのだ。
ウェアウルフは伝説通り若い娘の肉をこよなく好む。
しかし中世とは違い、現代ではあまりに動きにくい。
出歩いて邪気を漏らしては、人間の対応機関に見つかって最悪は封印されてしまう。
かつてはそうやって暴れすぎて300年ほど封印されるという憂き目にあった。
現代では更に人間も手強くなっており、とても正面から戦う気にはなれない。
悪魔崇拝者の手によって脱出できてからは、今はこうして人間の邪気の多い都会に紛れ、地下で隠れ暮らしているのだ。
そして、今では好物の若い娘の肉は、魔力と引き換えに、崇拝者に用意させているのである。
壁で仕切らせて尻だけ出させている理由は、地下の密室では邪気が濃すぎて、防護服を来ていない、そこら辺の娘だと同室しただけで気を失ってしまうのだ。
正直毎度反応のない肉を食うことに飽きていたため、このような手の込んだ手段をとらせたのであった。
壁から突き出た尻を見たウェアウルフの口から、ボタボタと涎が溢れ出す。
別室の映像で見ていたので、獲物の姿は確認済み。
千年以上にもわたり人間の肉を食らってきた、美食家のウェアウルフにとっても、今回は間違いなく美味そうな獲物であった。
息を荒くしながら、ゆっくりと白い尻に近づく。
「わあ、すっごい息荒くして興奮してる。私のおしりに興奮してるんだ。なんか、私も興奮してきちゃったな。」
そんな由香の尻に、ゆっくりと指が触れる。
「あん❤」
優しいタッチに、由香が喘ぎ声をあげる。
ウェアウルフの指には鋭い爪が生えていたが、まずはそれで傷つけないように避けながら、肉の柔らかさを確認しようというのだ。
尻の外側の肉を撫で、尻たぶを掴み揉み込む。
「やだあ……お尻、触られちゃってる。」
「あっん❤」
尻たぶの内側の、肛門や性器を覆い隠す尻の肉は、尻よりソフトな部分であった。由香のそれは、若々しく決めの細かい肌の中に特にたっぷりとした脂肪が包まれている。
その内側の肉を両側に広げると、その中からは薄布一枚に包まれた、ふっくらとした性器が顕になる。
「やだ……❤エッチなところ、見られてる。」
そこは小さな肉ではあるが、尻の肉と同じく柔らかく、ウェアウルフにとって好物な部位であった。
天然パイパンである由香のそれは白く美しく盛り上がり、邪魔な毛が無いことは、ウェアウルフにはまるで食べ物として生まれてきたかのように見えた。
薄布すら邪魔だと思ったウェアウルフは、鋭い爪先を水着のクロッチ部分に引っ掛ける。
抵抗なく布は切り裂かれ、あっという間に由香の下半身は丸裸となった。
「やだあ、恥ずかしいよお。」
こうなることはわかっていたことだ。だから、これは由香の演技である。
抵抗するように、後ろのカメラに向かって、裸となったお尻をぷるんぷるんと震わせる。
誘惑のつもりではあったが、それはウェアウルフにとって食欲をそそる誘いになった。
我慢できずに、ウェアウルフは眼の前の肉を舐めしゃぶる。
まだ、まだ焦らしたい。
犬のような動きを隠そうと、ゆっくりと長い舌で肉を震わす。
尻の肉が、舌の動きに合わせプリンのように震える。
「あ、あん❤舐められちゃった……❤」
必死に求められる動きに、由香の股間からも一雫の愛液がこぼれ落ちる。
それに呼応するように、ウェアウルフは柔らかい性器をじっくりと舐め始めた。
ぷりぷりとした大陰唇と、それに挟まれた、きれいなピンク色の小陰唇の間に舌がねじ込まれ、
抜かれてはクリトリスが舐め回される。
「なに、こんなの、すごい❤本当に気持ちいい❤はじめて……❤」
メス肉の性器はじっくり舐め回して快楽を感じさせると、より味に深みが出る。
ウェアウルフはそう考えていた。
実際経験も長いので、今では快楽を感じるように女性器を舐め回すことは、人間の男などより得意なものであった。
「なんで、こんな舌長いの❤ズポズポって、穴の仲間で舐め回されて、奥まで味見されちゃってる感じ……❤すごいエッチ❤」
事実、外性器だけではなく膣も食べる気なのだ。本来男性器を柔らかく包み込むための肉は、ウェアウルフの最も好きな内臓の一つであった。
「あっ……、あっ❤いっちゃう❤本当にいっちゃうぅっ❤」
絶頂を迎える時がきた。
情けなくも脚を全開に広げ、股間からは潮を溢れさせる。
尻をなんどもしゃくりあげ、赤くなった性器からはトロトロと涎と愛液がこぼれ落ちていた。
AV映像としても、見事なアクメシーンとなったであろう。
「はあ、はあ……すごい❤でもこれから、ちんちん挿れられちゃうんだよね。体力持つかな…」
その時だった。がっしりとした手が腰を両側から掴んだのだ。
「あん❤……っ!!」
これから挿入されると思ったのだが、喘ぎ声を上げたと同時に、由香には疑問が芽生える。
その掴んだ手が異様に大きく、毛深く、そして鋭い爪を持っていたのだ。
撮影を邪魔してはいけないと、痛いという言葉を飲み込んだが、爪の先は由香の腰に食い込んでいた。
「グルルルルルル……」
それと同時に壁の後ろからケモノの唸り声が聞こえてくる。
威嚇するそれではなく、歓喜に震える声ではあるが。
「イ"ダダギバス……」
笑みを浮かべつり上がったウェアウルフの口から発せられたのは、それが唯一覚えた日本語であった。
これから獲物に食べられることを、自覚させるために発したのだ。
口を開け、並んだ牙でゆっくりと尻肉の一番柔らかいところを挟み、食い込ませていく。
「えっ、痛っ……どういうこと?ドッキリ?」
異様に長い舌。荒く大きな呼吸。人間にしては大きな気配。毛むくじゃらの手に鋭い爪。
そして唸り声と長い口に並ぶ牙。
自分の後ろにいる存在は人間ではない。
姿は見えずとも、背後に感じるのは人間に近い大きなケモノのような存在だった。
「ドッキリですよね……?あ、痛い、痛っ!」
ギリギリまでドッキリを信じていたが、ゆっくりと食い込んだ牙が肌を破り肉に食い込み、激痛を生み出したところで、とうとう由香は自分の尻が食べられていることに気がついた。
「だ、だめっやめてっ!!!」
柔らかな肉に鋭い牙が噛み合わさり、肌を破り肉に食い込み、ぐいと恐ろしい顎の力で引っ張られると、由香の尻肉はぶちり、と音を立て簡単に引きちぎられた。
「あ、あぐ……あっ」
自身を襲った強烈な痛みに、眼の前が歪む。そして、悲鳴すら上げることができなかった。
クチャックチャクチャッ……
クチャックチャクチャッ……
続いて聞こえてきたのは肉を咀嚼する音。
由香の自慢の尻を
食いちぎり、それを美味そうに噛みしめる音だった。
事実、由香の尻肉は名前の通り大変な美味であり、ウェアウルフにとって満足行く肉であった。
張りがある皮に包まれた、とろけるように柔らかい肉には、きめ細やかな脂肪がのり、それを噛み潰し舌の上で転がすたびに極上の旨味がウェアウルフの口の中に広がった。
「私のお尻のお肉、食べられちゃってるの……?」
全身から汗をかき、へたり込んだ由香の頭に思い浮かんだのはそんなどこか人ごとのような感想であった。
肉を引きちぎられた一瞬の痛みのピークを過ぎると、焼けるような感覚だけがあった。
なぜか一気に身体が怠くなり、もはや抵抗する気力を一気に失ってしまった。
そして次に来たのは、焼けるような肉の断面からの快感であった。
ウェアウルフの牙には、獲物に快楽を与える毒が含まれているのだ。
生きたままじっくりと新鮮な肉を得るために備えた、悪魔の力であった。
一口目の肉をあっという間にミンチにして飲み込んだウェアウルフは、再度今度は深く口にくわえ込み、大きく肉を引き剥がしにかかる。
「あんっ……❤いやっ、食べない、でっ❤」
本気で嫌なのに、口からは喘ぎ声が漏れてしまう。
もちろん構う様子もなく、ぶちぶちと音を立て由香の尻肉が、ステーキのような塊で引き剥がされていく。
びりびりと肉が引きちぎられる悍ましい感触と、痛みに応じた快楽が伝わってきた。
クチャックチャクチャッ……
「ああ、私のおしり、もう半分無くなっちゃった。きっと、とっても美味しいんだ。」
クチャックチャクチャッ……
あたりには柔らかいに肉を咀嚼する、くちゃくちゃという音が響く。
痛みを感じないとしても、自分の肉がどんどん食べられて無くなっていく恐怖と喪失感が由香の中で薄れることはなかった。
極上のステーキを食べ終わる前から、ウェアウルフは次の肉に目をつけていた。
尻の間でいまだ震え愛液をこぼす、ふっくらとした2つの割れ目である。
ゴクリと肉を飲み込むと、また由香の股間に鼻を埋め、性器を舐めしゃぶりだした。
「ああ、次は、やっぱりそこも食べちゃうんだ。無くなっちゃうんだ。怖い、怖いよ。」
そしてじっくりと獲物に自分が食べられることをわからせたうえで、丁寧に牙を食い込ませ、
ふっくらとした性器の肉をえぐり取る。
「ひぐぅぅぅぅぅぅぅぅ❤❤❤っっ!!!!!!」
その瞬間、由香は感じたことのないような絶頂を覚えた。
引きちぎられた性感帯は身体から引きちぎられたにもかかわらず、
ウェアウルフの口の中で鋭い牙に噛み潰されるたびに、一生分とも言えるような快楽を脳に送り込んだ。
小陰唇が噛み潰されるたび、クリトリスが噛み潰されるたび、性感が花火のようにはじけるのだ。
そのままゆっくりと、肉が細かくなるにつれて快楽はとろけていった。
由香の精神はもはや快感で破壊される寸前だった。
「ああ、こんなに、こんなに気持ちがいいのに、一生に一度なんだ。もう二度と味わえないんだ」
性器を引きちぎられた後にはぽっかりと膣穴の断面が顔をのぞかせていた。
尻肉の大半を失った由香のお尻は、一瞬前の美しい姿が嘘のようにボロボロの肉の断面になっていた。
それでも構わず、ウェアウルフは残った尻肉にかじりつく。
もう由香の肉の一番美味しい部位数キロの肉を食べたはずだが、食欲が衰える様子はなかった。
もうすっかり尻の肉を食べ終えたウェアウルフは丸々とした太腿の内側にかじりつき、大きな塊を貪り食っている。
その頃には血を流しすぎたのか、由香の意識は朦朧としていた。
その時、ズルリと身体が壁の奥に引き込まれる。
さっきまでどうにも抜けたかったのに、いつの間にか緩んだのか、緩められたのかはわからなかった。
「ああ、やっぱり……。」
仰向けにされた由香の眼の前にいたのは、想像していた通りのウェアウルフの姿だった。
もうずいぶん食べられた下半身は、とてもひどいことになっているのがわかっていた。
どちらにしろ、もう首を上げて眺める力も残っていなかった。
ウェアウルフは不意に指を伸ばすと、ビキニのトップスを爪に引っ掛け引きちぎる。
由香の特別大きくはないが、形の良い乳房が顕わになる。
「ああ、おっぱいも食べる気なんだ」
由香の最期を察したウェアウルフが、意識のあるうちにもう一つの好物を食べようとしているのだ。
マズルを伸ばし、膨らみにかじりつくと、ゆっくりと餅のように引きちぎった。
上品な脂の乗った肉をくちゃくちゃと噛み潰しながら、ウェアウルフは獣の顔ながら満面の笑みを浮かべていた。
「ああ、やっぱり私のお肉、美味しかったんだ……。」
それが由香の最期の意識だった。
そのまましばらく部屋の中には咀嚼音が響いていた。
孤独になってしまった食事が終わるまで続いたのだ。
ウェアウルフが終了の遠吠えを上げると、入れ替わりで黒子たちが掃除に出てくる。
床には血が広がっていて、中心には腱や骨などの硬いところや、腸などの好まぬ内蔵を避け、丁寧に積み重ねられた骨の塊があった。
由香の変わり果てた、整然と比べると驚くほど小さな姿だった。
黒子たちはあっという間に事務的にその骨を片手に持てるバケツに詰め込んでいく。
すぐに生きていた証すら消えてしまうだろう。
「今回のお食事はどうでしたか」
悪魔崇拝者がウェアウルフに尋ねると、悪魔は邪悪なる笑みを浮かべた。
満足の行く内容だったようだ。
恭しく一人の黒子が掲げた御椀にウェアウルフが手を掲げると、そこからは大量の砂金がドサドサとこぼれ落ちていく。
次の獲物を得る資金にしろということなのだ。
「魔力の件もよろしくお願いします。呪い殺す力、病気を治す力が好評です。」
「次は大きな乳房が食いたい。」
そう念話で黒子に命令を伝え、次の新しい獲物を探してこいというのだ。
「そうおっしゃるかと思い、大分目星をつけております。」
黒子は巨乳の女の子の載った写真帖を取り出すと、ウェアウルフに開いてみせたのだった。
最終更新:2024年08月05日 02:38