5月も終わるころ。
散り損ねた一輪の花が風に揺れていて。
ずっとそこにあってほしい――願った俺は手を伸ばした。
けれど。
「俺を信じろ! 俺は裏切らない! この言葉を信じろ!」
その言葉は届くことなく。
「俺はさらが好きだ。 もし俺のこの言葉を信じてくれるなら……笑って返事をしてほしい」
その想いは届くことなく。
桜は散って、舞い落ちた。
◆◆◆
彼が目を覚ました時には日は沈み、部屋の中はすっかり暗くなっていた。
部屋の隅で膝を抱え、顔を埋めているうちに眠ってしまったらしい。
決して忘れられない、忘れてはいけないあの日の夢を見た。
己がなぜ聖杯戦争に臨んだのか。その原点を思い出し、ゆっくりと顔を上げる。
眼前に立つは金髪のセイバー。
己のサーヴァント。願いを叶えるための力。
そう、力だ。
信じ、頼り合う仲間じゃない。
ボールを打つためにバットを振るうように。
目的のために用いる―――道具(ちから)。
濃い隈ができた両目で、睨むように見据えて口を開く。
「セイバー、絶対に聖杯を獲るぞ。」
「はい、マスター」
やり直したいあの日のために。
二人の戦いが幕を開けた。
【クラス】
セイバー
【真名】
アルトリア・ペンドラゴン@Fate/stay night
筋力B 耐久B 敏捷B 魔力A 幸運A+ 宝具A++
【属性】
秩序・善
【クラススキル】
対魔力:A
魔術への耐性。
ランクAでは魔法陣及び瞬間契約を用いた大魔術すら完全に無効化してしまい、
事実上現代の魔術で傷付ける事は不可能なレベル。
騎乗:B
乗り物を乗りこなせる能力。
大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種あるいは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなすことが出来ない。
【保有スキル】
直感:A
戦闘中の「自分にとっての最適の行動」を瞬時に悟る能力。
ランクAにもなると、ほぼ未来予知の領域に達する。
視覚・聴覚への妨害もある程度無視できる。
魔力放出:A
魔力を自身の武器や肉体に帯びさせる事で強化する。
ランクAではただの棒切れでも絶大な威力を有する武器となる。
カリスマ:B
軍を率いる才能。
元々ブリテンの王であるため、率いる軍勢の士気は極めて高いものになる。
ランクBは一国を納めるのに十分な程度。
【宝具】
『風王結界(インビジブル・エア)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1
彼女の剣を覆う、風で出来た第二の鞘。厳密には宝具というより魔術に該当する。
幾重にも重なる空気の層が屈折率を変えることで覆った物を透明化させ、不可視の剣へと変える。
『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』
ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
神造兵器でもあり、あまりに有名なその剣は、通常時は『風王結界(インビジブル・エア)』によって隠されている。
神霊レベルの魔術行使を可能とする聖剣であり、所有者の魔力を“光”に変換、集束・加速させることで運動量を増大させ、振り下ろした剣の先端から光の断層による「究極の斬撃」として放つ。
『全て遠き理想郷(アヴァロン)』
ランク:EX 種別:結界宝具 防御対象:1人
「不老不死」の効果を有し、持ち主の老化を抑え、呪いを跳ね除け、傷を癒す。
真名解放を行なうと、数百のパーツに分解して使用者の周囲に展開され、この世界では無い「妖精郷」に使用者の身を置かせることであらゆる攻撃・交信をシャットアウトして対象者を守る。それは防御というより遮断であり、この世界最強の守り。
【weapon】
『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』
【参戦時期】
衛宮士郎に召喚される以前。
【人物背景】
イングランドの大英雄、かの有名なアーサー王である。
円卓の騎士の一角にしてブリテンを統べた王であり、『騎士王』の異名を冠する。
【サーヴァントとしての願い】
王の選定をやり直す。
【マスター】
遠山 和十(とおやま かずと)@パワプロクンポケット10
【マスターとしての願い】
さらがいなくなったあの日をやり直す
【weapon】
なし
【能力・技能】
高校球児としても高いレベルの身体能力、野球能力
甲子園には出場したものの、優勝はできなかったようだ。
【参戦時期】
さらBAD ENDルートの3年目10月頃
【人物背景】
小学校から野球をやっており中学校でも活躍したが、名門校からお呼びがかかるほどの結果を出せなかった。それでも野球をあきらめきれず、野球部が強いと勧められた「親切高校」に入学する。
自他ともに認める野球バカで分数の計算もまともにできない。頭の回転は速いので勉強が苦手なだけである。
学校の屋上で出会った、ちょっぴり他者に対して疑り深い少女・芳槻さらと交流を深める。
しかしある日、さらは唯一信頼していた父親が事故で意識不明になったことから「父親さえも自分を裏切った、もうこの世界は何も信じることはできない」と半狂乱に陥り自殺を図る。
和十は「これからは自分のことを信頼して生きてほしい」旨を伝えるとともに、自分の想いをさらに告白するが拒絶され、さらは和十の目の前で屋上から身投げしてしまった。
さらに信じてもらえなかったことを悔やみつつ、自分はチームメイトを信じて最後の夏を戦うことを誓い甲子園に出場するが、優勝は叶わず敗退。
時が経つにつれて他人を信じることができなくなってしまった。
【方針】
聖杯を獲得する。
最終更新:2021年06月19日 20:57