彼女たちは、怯えた。彼女たちは、嘆いた。彼女たちは、絶望した。
私たちは魔女じゃない、あなたたちと同じ人間です。しかし、その声は聴き届けられなかった。
そうして、彼女たちは晒され、辱められて、その身を焼かれた。
灼熱の地獄の中、この世を呪う。
それこそ魔女は、魔女らしく。
奇しくも彼女たちは魔女となった。
―― 「悪意、恐怖、狂気、憎悪、憤怒、絶望……」
―― 「……ワタシタチは、『ワルプルギスの夜』」
……というのがこのサーヴァントだったのだが…
「う~ん、なんだかとっても嫌な夢をみた気分がして、調子が悪いわね…?」
どういう訳なのか、そんな彼女たちがとりついているはずの少女はいつもと全く変わらない様子だった。
「まあ、美味しいご飯でも食べて、畑仕事でもすれば気分も晴れるだろうし、調子が悪いのも直ると思うし、早速行動に移しましょう!」
実を言うと、このサーヴァントを呼び出したマスターの精神力があまりにも強すぎたためにその意識が封じ込められてしまったのである。
―― このマスターの名前はカタリナ・クラエス、前世の記憶を基に破滅フラグを回避しつつも、生来のお人よし故に沢山の人を救い続けた少女である……。
【クラス】アヴェンジャー
【真名】ワタシタチ
【出典】Alice Re:Code
【性別】女性
【属性】混沌・悪
【パラメーター】
筋力:C 耐久:A 敏捷:D 魔力:A++ 幸運:D 宝具:A++
【クラススキル】
復讐者:D(A++)
復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。
周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。
なお一体化しているマスターの影響により、下記のスキルを含めて相応に低くなってしまっている。
忘却補正:E(A++)
人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。
忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。
自己回復(魔力):C(B)
復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。微量ながらも魔力が毎ターン回復する。
【保有スキル】
拷問技術:E(A)
卓越した拷問技術。
拷問器具を使ったダメージにプラス補正がかかる。
このサーヴァントの場合、生前に自分達が受けた数々の拷問を再現しているだけに過ぎないが
そのどれもが筆舌に尽くしがたい苦痛を与えるものとなっている。
支援呪術:D(B)
敵対者のステータスを1ランクダウンさせ、判定次第で様々な呪詛も付加する。
人々が彼女たちを『魔女』として扱い続けたことにより発生した呪い。
情報抹消:A
アヴェンジャーに対して、能力・容姿・真名などあらゆる情報を残すことができないという呪い。
このアヴェンジャーを指す名前が永遠に失われており、便宜上名前とされているものも『仮初めの名前』に過ぎないことによるスキル。
【宝具】
『ワルプルギスの夜(ワタシタチ)』
ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
このサーヴァントを表す仮初めの名前にして、この世界を取り巻く憎悪そのものを取り込み続ける宝具。
いわれなき罪により苦しみ続ける人たちの怒りや憎しみ、嘆きなどの負の感情を取り込み続け、自身の能力を永続的に強化し続けるものであり、
その特性故に強靭な精神力を持つものか、そもそも自分の意識自体が希薄な存在でなければその力に耐えられず、
最終的にこのサーヴァントに身体を乗っ取られてしまうというかなり危険な代物。
『獄炎の復讐者(エゴ・インフェルノ)』
ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:1~100 最大捕捉: 1人
このサーヴァントが受けた最大の苦痛たる『浄化の炎』を、対象が消滅するまでこの世に顕現させる宝具。
いわゆる『火炙りの刑』を再現したもので、『対魔力』や『神の加護』を含むありとあらゆるスキルをもってしても
そのダメージを軽減することのできない炎を相手にまとわせるというもの。
【weapon】
犠牲者たちの怨念が変化した、全身を取り巻く青白い炎たち。
【人物背景】
魔女裁判により無実の罪を着せられ処刑された人々の、負の感情の集合体。
その特性故に決まった姿を持っておらず、召喚された時点で自分のマスターと一体化して
疑似サーヴァントに変化することで現界する特殊なサーヴァントでもある。
また人格についても多少の変化が発生し、主に『炎に魅せられる』、『全身に悪寒が発生する』、
『異様なまでに他者を取り込もうとする』など異様な精神状態になってしまう。
【サーヴァントとしての願い】
世界に呪いを振りまく。
……ただし現在はマスターの強靭な精神力にのみ込まれたことで自らの意志が封印されており、表に出られなくなっている。
それと同時に、『炎のような熱さ』ではなく、『太陽のような温かさ』を感じ始めている。
【マスター】
カタリナ・クラエス(野猿)@乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
【マスターとしての願い】
破滅フラグを回避して、絶対に元の世界に変える。
……できることなら、悪夢に出てきた人たち(アヴェンジャー)のことも救いたい。
【weapon】
なし。
【能力・技能】
土の魔力を鍛える訓練と、国外追放された際に自給自足できるようになるために始めた
農業のスキル。
それ以外だと土を少し盛り上げることくらいしかできないほどにスキルの低い魔法くらいである。
【人物背景】
女性向け恋愛SG『FORTUNE・LOVER』シリーズにゲーム主人公のライバルの1人として登場する女性キャラクターであり、
通称・野猿と呼ばれていた女子高生が転生した悪役令嬢。
8歳の時に転んだ拍子で頭を打ったことで前世の記憶を取り戻し、自分が今後迎えるであろう破滅を回避するために
東奔西走をしている。
なお記憶を取り戻してからは平民以上に庶民的(あるいは野猿的)な言動を度々してしまうため、
当然ながら貴族社会の人々は驚愕して唖然となり、父親も自分が甘やかしたのが原因であると後悔していたりする。
【方針】
とにかく破滅フラグを回避して、なんとしても生き延びる。
最終更新:2021年07月05日 22:09