聖杯戦争開幕前夜。
二組の主従が対峙していた。
一組は少女と騎士の主従。
もう一組は、女性とコートを纏った偉丈夫の主従だ。
右手に令呪を刻んだマスターである少女は何の変哲もない少女だった。
年は16歳程。黒の学生服に身を包んだクラスで五番目ほどの顔立ちの少女。
聖杯戦争という非日常の極点はおろか、魔術の魔の字も知らなさそうな事が伺える佇まい。
一目で不運にも巻き込まれたのが分かるマスターであった。
その傍らには、甲冑を着こんだ如何にもな騎士が控えている。
「――――これが、最後だ。ライダーのマスター。そのライダーを自害させよ。
なおも否を唱えるのであれば、私も手を下さざるを得なくなる」
対するもう一人のマスターは、平凡等と言う言葉からはかけ離れた女だった。
アメジスト色の瞳と、腰まで伸びた長髪。
顔を構成するパーツ一つ一つが黄金比で構成されているような整った顔立ち。
同じく芸術的とまで言える豊満で引き締まった肉体を瞳の色と同じ紫のドレスが彩っている。
彼女に見つめられた者は嫌でも想起するだろう『女神』と言う言葉を。
事実、その超越的な容姿と物腰を前にした少女も同じ印象を抱き、頭を垂れたくなっていた。
彼女が、自身が引き当てたサーヴァントを自害させて軍門に下れと命じていなければ。
その隣には、赤いコートを纏った偉丈夫が無言で控えている。
不機嫌そうな物調面と、金の基調としていながら三割ほどを占める黒色の髪が特徴的な男だった。
「もし、お前がこの命に従うなら私は母として――神として、お前を愛そう。
無論、元の世界へ帰る事も責任を以て成し遂げることを約束する」
凛、と。
鈴の音のように可憐で、しかし強い意思に満ちた言葉を、女は告げる。
その言葉にきっと嘘偽りはないのは少女にも分かった。
きっとこの人は本当に言葉の通りに従えば家族の待つ家に帰してくれるつもりなのだろう。
だけれど、少女は首を横に振るった。
自分の呼びかけに答えてくれたサーヴァントを…ライダーを裏切ることはできないと。
自分たちの別れがそんな形で為されることはとてもとても哀しい事だと。
だから、私は貴方を拒絶すると、少女は震えながら、それでも淀みない言葉でそう告げた。
ライダーも、彼女の信頼に応える様に前に進み出る。
あぁ、彼は寡黙だったけれど
その大きな背中はいつも自分にとって、とても頼もしかった。少女はそう思うことができた。
「――――あぁ、そうか。ならばお前は――――」
その言葉を聞いて、その様を見て、女は。
とても、とても哀しそうに笑い。
そして、氷のように冷たい声で少女に告げた。
「わが氷の前に、消えゆくしかあるまいよ」
刹那の事だった。
ライダーの上半身が、文字通り切り飛ばされたのは。
呆然と前を見れば、女の隣に立つコートの男の右腕が変貌しているのが見えた。
少女はおろかサーヴァントであるライダーが反応すらできないけた外れの、超越の速度。
「え」と少女が唱えると同時に全ては終わっていた。
次瞬には、少女も己が従僕と同じ結末を辿っていたのだから。
ただ、最後に。
変貌した男の右腕を、天使の翼の様なその剣を。
あぁ綺麗だなぁと漏らして。
こうして一組の主従が、敗残の徒として、聖杯戦争と言う闘争に飲み込まれて消えた。
▼ ▼ ▼
崩れていく。消滅する。
彼女が護ろうとしたあり得ざる北欧世界。剪定された可能性が今再び斬り捨てられようとしている。
空にまで届く何かが崩れていく残響。
世界を支えていく何かが消えていく躍動。
全てを成立させていた空想の樹が消えた今、それを止める術はもうない。
―――征け、黄昏を超えて。
…そう言って勝者を見送ったことはきっと、敗者として正しい行いだったのだろう。
冠を捨てた王は、眠るほかないのだ。
朽ち果て消えていく夢の跡と共に。
だけれど。あぁ、それでも。
諦めたくなかったなと思う。春を迎えた我が世界を見たかったなと願う。
愛した世界を護りたかったなと、消えていく意識の中でただ手を伸ばした。
全てが白に染まっていく景色の中、その手には三角の赤い紋様が刻まれ―――
▼ ▼ ▼
東京郊外にある買い手がつかず朽ち果てた廃教会。
何故そんなものが一等地の近くにあるのか。いつから放棄されていたのか、それは分からない。
だが、今や打ち捨てられた教会は”彼女”の神殿となっていた。
「7騎だ、セイバー」
静謐な空間に透き通る声が響いた。
声の主は、つい先程一組の主従を脱落させた張本人。
右手の甲にマスターであることを示す赤い模様―――令呪が刻まれた女。
その魔力量は人間の魔術師ではありえない。サーヴァントですら、彼女に匹敵する魔力量のサーヴァントは殆どいないだろう。
何しろ彼女は―――『スカサハ=スカディ』はかつて異文帯を統べた女神だったのだから。
「お前が屠った10騎のサーヴァントとマスターの中で、この聖杯戦争からの脱出を目指していた者達だよ」
氷の様な、何の感情も伺えない言葉。
それを聞いたセイバー「それがどうした」とだ返事を返す。
セイバーにとって、スカディの真意は未だに理解不能だった。
敵の主従を見ればまず倒そうとするのが普通の反応だろう。
だが、自分のマスターはまず願いの有無を敵に問うのだ。
これまで自分が屠った10騎のサーヴァントのうち、三騎は聖杯を求める者だった。
だから屠った。雌雄を決した。此処まではまだよい。
問題は残りの七騎―――聖杯戦争に消極的だった者達だ。
その者達は往々にして取り立てて見るべきところのない、セイバーにとっては路傍の羽虫程度の存在で、それでもサーヴァントと共に団結し、脱出を目指していた。
そんな彼等に対してマスターの対応は決まっていた。
彼女は必ず『サーヴァントを自害させ自分の軍門に下れ』と迫ったのだ。
軍門に下れと言っても殺すわけでは無く、むしろ真逆の対応をしようとしていた。
聖杯戦争終結までマスターの作った神殿で保護し、聖杯を獲得した暁には家に送り届けると。
きっと、その言葉に嘘偽りはなかっただろう。
だが、そう持ちかけられた主従の反応もまた、画一的だった。
「そんな話、受け入れられるはずがない」、と。
敵の言う事を信じるか否かのリスクの判断とは別の所で、何の因果か敵の主従は硬い絆で結ばれている者達ばかりのようだった。
そして、そう答えた主従の末路は決まっていた。
粛清。粛清。粛清。氷の様な冷徹さで、かの女は自分に鏖殺を命じた。
どうせ最初から敵なのだ。ならば出会った時点で粛清を命じればいい話であろうに―――
「それはできんよ。私は女神として責任と覚悟を以て、愛すものと殺すものを定めている」
窓の外で暖かな陽の光を浴びて遊ぶ子供たちを見つめながら、スカディはそう告げた。
心を呼んだかのような言葉だったが、セイバーは取り立てて気にしなかった。
召喚されてからこういった事は何度かあったし、むしろ態々尋ねる必要が無くて話が早い。
「……態々滅ぼそうとしている相手と対話をするのも、その一環という訳か」
「然り、あのカルデアの者らもそうしていただろうよ」
それでも、気づけばセイバーはマスターに問いかけていた
彼女が滅ぼそうとしているという対象は、何もこの街にいるサーヴァントとマスターに限った話ではない。
人や動物に限らず、世界全ての命を滅ぼそうとしていたのだ。
神すら超える大権能、界聖杯(ユグドラシル)の力によって。
「対話を放棄して生まれ出る犠牲を塵芥のように扱う事も出来ようが、
それで得る救済もまた塵芥に等しい。だから私はかの者達に必ず選択の余地を与える。
我が寵愛を受けるか、或いは死を受けるかをな」
召喚された直後に、セイバーは己がマスターの事情を全て聞いていた。
異文帯(ロストベルト)行き止まりの人類史。
いずれとも知らぬ場所からやって来た空想の種によって齎された一つしかない世界の椅子を奪い合う生存競争。
それに彼女は敗れ、敗軍の将として此処へ流れ着いたらしい。
何故かは彼女にも分からない。
消滅しつつあった空想樹が最後の抵抗として此処へ送り込んだのかもしれないし、全く別の誰かの悪辣な奇跡によるものなのかもしれない。
だが、そんな事は最早どうでもよかった。
重要なのは、自分がまたあの北欧世界を救うチャンスを得たという事だけ。
勿論、あの時カルデアのマスターと盾の少女に言った言葉は嘘ではないけれど。
それでもまだ、命ある限り自分はあの北欧(テクスチャ)の王なのだ。
冠はまだ捨てるわけにはいかない。たとえ自分がどんなに弱い王であったとしても。
まだ眠るわけには、いかなくなった。
「―――かの界聖杯は確かにあの空想樹…ソンブレロと同じだけの権能を発揮し得る。
だが、それは完全な形でこの聖杯戦争が完遂した場合だ」
その言葉を聞いて、セイバーは提案を断った主従に対して何故この女がああまで冷酷だったのか合点がいった。
もし同じ聖杯を目指している相手ならばいずれ雌雄を決する時が来るだろう。
だが、この聖杯戦争そのものから降りる事を目指している主従ならば?
この地には聖杯戦争の進行を取り仕切る教会勢力も裁定者(ルーラー)の存在もいないことはセイバーも召喚の際、座から情報を与えられていた。
座の記録にある冬木で行われた聖杯戦争ならば脱落を望む参加者は教会勢力によって保護され、然るべき契約の処理がなされた後に聖杯によってその脱落したサーヴァントの魂は回収される。
だが、此処にはそう言った勢力は居ない。
果たしてその場合でもマスターが帰還を果たしたサーヴァントの魂は聖杯に回収されるのか?
通常なら、マスターが契約を切った時点で魔力供給を途切れ、魔力が底をついて消滅するだろう。
スカディの見立てでは、九割九分問題ないはずであるとの事だった。
だが、契約を保持したままマスターが、或いは主従揃って何らかの奇跡を、用いてこの東京から去ればどうなる?
聖杯戦争終結前にこの地を脱出する。そんな不条理、本来であれば杞憂と言えるだろう。
だが、帰還を目指すマスター達は全員サーヴァントと深く絆を紡いだ者達ばかりだった。
いつだって無理や道理を超越して不条理とも呼べる奇跡を手繰り寄せるのは、そんな絆の力だ。
そして、女神はその絆の力を何よりも恐れる。
彼女が敗れたカルデアの者たちは、そんな紡いだ縁と絆の力を以て炎の巨人王すら打倒するという不可能を成し遂げたのだから。
「……そうだ、私にはそのほんの僅かな可能性すら恐ろしい」
異文帯を救う。それは最早新しい人類史の創造に等しい。
その大偉業は、大奇跡は、果たして不完全な聖杯でも成就するのか?
もし、勝ち残っても奇跡が成就しなければ文字通り全ては徒労に終わる。
一分の綻びすら、彼女の大望には致命的なのだ。
ガスの充満した箱を開けて見なければ猫の死が確定しないように、実際にその時にならなければどうなるかは分からない。
それでも、今できる事は少しでもこの儀式の完遂のために不確定要素を生み出す存在を排除しておくことなのだ。
きっと彼女はそう結論付けたのだろう。
未来のない、無間の冬が続く世界に春をもたらすために。
北欧の母たる彼女は、何度でもその奇跡に手を伸ばさずにはいられず、失敗は許されない。
――――それで?奴らの汚らわしい生き方を肯定しろとでも?
―――――違う。俺が言いたいのは、俺たちが如何に何も知らないかだ!
ただ、無知のままに引かれる引き金を、俺は決して許さない。
そんな彼女の様子を見て、言葉を聞いて、彼の脳裏に浮かぶのは一人の男。
セイバーに、彼に勝利した魂の片割れ。砂漠の惑星の、たった一人の同胞(おとうと)
その事に気づいた時、言いようのない感情がこみあげてくるのを感じた。
だから、思っていることを率直に口にした。
「…俺からすればお前の目指している汎人類史とやらが、そうまでして焦がれるものとは思えんがな」
そう言って、窓の外を見つめるセイバーの目はまるで害虫の巣を覗いたようだった。
彼にとって、スカディが治めていた世界はそう悲観したものとは思えなかった。
そこに争いはなく、全ての人間が無垢なまま生涯を終える一つのシャングリラ。
矛盾も欺瞞もないその世界を、争いと搾取と排斥に満ちた歴史に近づけようとしている彼女の願いはセイバーにとって度し難いものだった。
―――なあ……本当の所、訊いていいか? 百年近くその中で生きてきて、お前一度も人間に対して憎しみを持ったことがなかったのか?
何度裏切られた? 何度傷つけられた? 何度嘘をつかれた? 何度屈辱を受けた?
人間扱いされなかったことは? 大切なものを奪われたことは? いわれなく疑われたことは? 笑われながら踏みにじられたことは?
――現実を凝視しろ。お前は……矛盾だらけだ。
脳裏に浮かぶのは、かつて自分が弟に投げた問い。
例え北欧の再生とやらを成し遂げた所で、いずれ成長した人間達は神(スカディ)を必要としなくなるだろう。
搾取するだけして、厚顔無恥に斬り捨てる時がやってくる。
そうなったときに、目の前の女は後悔せずに居られるのか?憎まずに居られるのか?
度し難いからこそ、それを問わずには居られなかった。
対する女神は、再びセイバーの心を読んだように。
「セイバー、余り私を舐めるな。言っただろう。
―――私は責任と、覚悟を以て愛と死を決めていると」
一粒の迷いも感じさせず、そう告げた。
彼女はそのまま、堰を切ったように言葉を紡いでいく。
「どれ程穏やかで、争いが生まれないとしても。我が北欧にそれ以上の変化はない。
発展する力も、変化する力も生まれ得ない。
……わが愛では、我が雪では、春の芽吹きの先ぶれまでしか権能は届かない!
そんな無力で無様な歴史に比べれば、あのカルデアの者達のような存在が生まれ得る歴史の方が――望むところであろうよ!!」
それは子を見殺しにし続けるほかなかった母の叫びだった。
これまで斬り捨てられてきた敗者の慟哭だった。
自分に希望の二文字を教えてしまった、カルデアへの、空想の種を与えた何者かへの咆哮だった。
「そのためならば…我が一万の愛がためならば…
この世界に、汎人類史に生きる幾億、幾千億、那由多の命すらこの手で奪って見せよう!!
それらは全て!我が悲願を阻む大敵であるがゆえに!!」
そのためならば自分は全てを賭けてもいい。
北欧の女神は、今再び自らを取り巻く世界全てへ宣戦を布告する。
その姿を見て、セイバーは思った。
あぁ、そう言う事なのかと。
何故自分がこの女に呼ばれたのか――――
――終わりに。もう終わりにしないか。全ての答えは出ている。俺たちが争う意味は何処にもない。
それは、彼が経験した終わりの終わりの風景。
決断の血は己が流すと走り、その結果救わんとした同胞から見放された男の旅路の果て。
―――お前らしいな。何処までも……
だが、俺は跪かん。過去と未来の俺がそれを許さん。
世界でただ独りになろうとも…俺は、俺の道を誇る。
果たして、彼の弟が人間に丸め込まれたのか。
それとも、彼が過剰に人間を畏れただけだったのか。
それは最早意味のない問い。
確かな事は、何一つ終わりにしないと足掻き続けた弟が勝利したという事。
「…………いいだろう、興が乗った」
未来への切符は何時も白紙だと、誰かが言った。
しかしその言葉が本当だとするなら。
セイバーは、孤独の王は、この孤独の女王の行きつく果てが何処へと辿り着くのか知りたくなった。
「聖杯などどうでもいいが―――お前の旅路の果てが何処にあるのか。精々見物させてもらおう」
「そんなもの、勝利以外にあり得んさ。そう、勝つのは我らだ」
最早互いに言葉はいらなかった。
女王は王の力をこの予選で理解していたし、王にとっても戦うための理由を今ここに得たのだから。
ならば、後は進軍するのみ。
願うのは、穏やかな春を迎えることのできる当たり前の世界。
人が何かを成し遂げ、老いて死んでいく、そんな正しき世界こそ、この主従の本懐である。
例え、無間無量の炎と氷、想いの屍を築くことになろうとも。
全ては、今度こそ黄昏を越えた世界へたどり着くために。
【CLASS】
セイバー
【真名】
ミリオンズ・ナイブズ@TRIGUN MAXIMUM
【パラメーター】
筋力B 耐久B 敏捷B 魔力A 幸運C 宝具A+++
【属性】
秩序・悪
【クラススキル】
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師ではセイバーに傷をつけられない
騎乗:D
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。
飛行艇を操ったという逸話から、空を飛ぶ乗り物の場合さらに補正がかかる。
【保有スキル】
単独行動:A
マスター不在でも行動できる。
ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。
直感:B
戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を”感じ取る”能力。
視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。
魔力放出:C
武器、ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、
瞬間的に放出する事によって能力を向上させる。
【宝具】
『天使(プラント)』
ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
エネルギー源及び各種生産能力を自然の摂理を超越して、違う世界から「持ってくる」「持っていく」力を持ち、物質を無から創りだせる。
さらに、物質を生み出すだけでなく、毒素の排除や肉体の修復、ありとあらゆる事に応用できる。
だが、この力を使えば、魔力消費とは別にセイバーは疲弊していき、髪が黒く染まっていく。
これが所謂「黒髪化」であり、髪が黒く染まりきった時、魔力がたとえ十分に供給されていたとしても、セイバーは現界を保てず消滅する。
セイバーは予選の段階で既にこの力を三割ほど消費している。
『孤独の王-片翼-(エンジェル・アーム)』
ランク:A+++ 種別:対星宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
上記のプラントの力を使用して発動する宝具。
あらゆる物質、多元的宇宙や高次元すら切り裂く天使の刃を放出する。
その速度は超光速の領域であり、射程は月にとどくほどだが、黒髪化が一番進む宝具である。
黒髪化が進行しきった状態、『最後の大生産(ラスト・ラン)』の状態でこの宝具を使用すればさらに+値がかかるが、使用した瞬間セイバーは消滅する。
『孤独の王/終わらない唄』
ランク:E 種別:- レンジ:- 最大捕捉:-
上記のプラントの力を使って一本の林檎の木を創りだす。
作り出しても特に効果はないが、この宝具だけは使用しても黒髪化が進行しない。
【Weapon】
超越種としての身体能力と、プラントの能力で作った刀。
【人物背景】
プラントと呼ばれる物質を生み出す生体ユニットの突然変異、自立種。
弟と同じく、彼もかつては人間を信じていたが、テスラと呼ばれる同胞の事件により、人間に激しい恐怖と憎悪を抱くようになり、同じプラントたちを救うべく人間を絶滅させようとする。
しかし、百五十年賞金首として守るべき人間に追われつづけて尚、それでも人の傍らに寄り添い続けた弟との死闘の末敗北。
最後は重傷を負った弟を嫌悪していた人間に任せ、
その代償として残された力を使って砂漠の惑星に一本の林檎の木を生み落し、姿を消した。
【サーヴァントとしての願い】
願いはない。マスターの行末を見届ける。
【マスター】
スカサハ=スカディ@Fate/Grand Order
【マスターとしての願い】
北欧異文帯を存続させる。
【能力・技能】
筋力:B 耐久:D 敏捷:C 魔力:EX 幸運:D 宝具:A
陣地作成:EX
女王として、何処であろうと己が城を作り上げる。現代の魔術で言うことの神殿クラスに相当する規格外の能力。
道具作成:A
王として、多くのモノを魔力から編み上げる。装備にせよ霊薬にせよ、樹木の類にせよ、大半は低温になるようだ。触れると冷たい。
女神の神核:A
女神であることを現すスキル。神性スキルを含む複合スキルでもある。神でありながら巨人としての性質も同時に併せ持つスカサハ=スカディは、EXランクではなくAランクに分類されている。
凍える吹雪:B
雪山の女神、北欧の神スカディの性質をあらわすスキル。万物を凍えさせる、極北の風の具現。本来は権能であるため、Aランク以上の威力を発揮すれば、
女王スカサハは霊核ごと完全に消滅してしまう。そのため、本スキルの使用はBランクまでに限られる。
原初のルーン:B
北欧の魔術刻印・ルーンを自在に操る。現在の魔術師たちが使用するものと異なり、大神オーディンの編み出した原初のルーンである。その威力は人知を超える。
本来ならば扱える即死や拘束のルーンは界聖杯による霊基の修復が不完全だったため大幅に劣化。ないし使用不可能となっている。
大神の叡智:B+
「神々の麗しい花嫁」と称されるスカディは北欧の神々の加護を身に有す。
かつて大神オーディンが片目を捧げて得たという大いなる叡智をベースとした、ランサー・スカサハの魔境の智慧スキルに似て非なるもの。
『死溢るる魔境への門(ゲートオブスカイ)』
ランク:A+ 種別:開戦宝具 レンジ:2~50 最大補足:200人
世界とは断絶された魔境にして異境、世界の外側に在る「影の国」へと通じる巨大な「門」を一時的に召喚。
女神スカディではなく、ケルトのスカサハとしての自己が本来支配するはずの領域である「影の国の」の一部たる「影の城」が姿を見せる。
効果範囲の中の存在のうち、彼女が認めた者にのみ、「影の城」は多大なる幸運と祝福を与える。
発動中は自軍サーヴァントの全ステータスへのボーナス補正、直接攻撃の透過、即死をもたらす効果を持つ宝具への耐性が付与される。
【人物背景】
スカサハ=スカディ。北欧の女神スカディとケルトのスカサハが習合した存在。
21世紀の北欧異聞帯に於いて、実体を失い自然へと溶けた神霊ではなく、神代から連綿と続く時間を生きて来た実在の神として、異聞帯の王として君臨した神の女王。
カルデアに敗北後、北欧世界と運命を共にしたが、何の因果か界聖杯によってこの東京に招かれた。
消滅しかかった霊基を界聖杯によって強引に修復されたため女神としての権能は数段劣化しているが、莫大な魔力量は健在である。
恐らく汎人類史において最も招かれざる客の一人。
【方針】
勝ち残り聖杯を手にする。
その過程で聖杯戦争の確実な完遂のため不確定要素を起こしそうな主従や、
軍門に下らない脱出派の主従は積極的に排除する。
セイバーの宝具のリスクを鑑みて聖杯戦争肯定派の主従とは同盟を結ぶ方向で考える。
【備考】
NPCとしてのロールは設定されていません。
郊外に位置する廃協会を神殿として根城にしています。
最終更新:2021年07月14日 22:07