———私は、紅露火垂はあの時死んだはずだ。
今まで何度も感じできた、意識が漆黒の闇へと落ちていく感覚。
だが最後の時の感覚は、いつもと違っていた。
蓮太郎と朧気ながら最後に会話を交わした時も、本当はどこかで気づいていたのだ。
次に自分が目覚めることは、もうないと。
それなのに、今こうして自分の足で地面を踏みしめている。意識の混濁もない。
代わりに脳内にあるのは、偽りの記憶と知らない情報。
『呪われた子供たち』として迫害されてきた自分には存在しないはずの、普通の一般家庭で生活してきた記憶。
記憶を取り戻した直後、思わず自宅だとされている場所から飛び出してしまった。
本当の親からの愛情など、一度も感じたことはなかったのだ。
ガストレアウイルスに感染しているから。瞳の色がガストレアと同じ血のような真紅に染まっているから。
そんな理由で迫害されてきた火垂にとって、偽りの平穏はただただ居心地が悪かった。
気づいたら東京の街の、どこかの路地裏まで走っていた。
マンホールチルドレンも多い『呪われた子供たち』からすると、こういった場所のほうが慣れている。
ガストレアウイルスの影響で常人を超えた身体能力を持つ火垂は、この程度走っただけでは息も乱れない。
「……なんなのよ、この東京。私の知ってる東京エリアと全然違うわ。」
一旦歩みを止めて状況を確認する。
火垂の知っている東京エリアと、ここはずいぶん違っていた。
最もわかりやすい違いはエリアを等間隔で囲う、巨大なバラニウムという特殊な金属で作られた石板、モノリスが立っていないことだ。
あれがないと東京エリアはガストレアの侵入を許してしまうのに、それがどこにも立っていなかった。
それだけでも、本当にここは元の世界とは違うのだとわかる。
「……聖杯戦争。どんな願いもかなう、聖杯。」
界聖杯から与えられたもう一つの情報を反芻する。
……もし、本当にどんな願いでもかなうのならば。
鬼八さんを。あの時守ることができなかったパートナーの水原鬼八を、生き返らせることができるのだろうか。
「……ううん。本当はわかってる。鬼八さんはそんなこと望まないって。」
誰かを殺してまで自分が蘇ることなど、望まないに決まっている。
そんな人だから、ブラックスワン・プロジェクトを告発しようとして命を奪われたのだ。
……そこまで考えて、まるで蓮太郎が言いそうな言葉ね、と複雑な気持ちになる。
次に目覚めたときには蓮太郎に素直になれるかも、と今際の際に言ったけれどそんなことはなさそうだった。
「……自分が生き返る、ってのも無しね。」
最後に共闘した里見蓮太郎と、もう一度会いたくないかと言われれば嘘になる。
でも、彼ならば私の死も乗り越えて敵を打ち砕いたはずだ。
もし私が誰かを殺してまで蘇ったとしても、彼は悲しい顔でこちらに銃を向けるだろう。
悲しそうな蓮太郎の顔が簡単に想像できて、そんな自分に苦笑してしまった。
だけど、なぜ自分がこんな場所に呼ばれたのか。界聖杯とはいったい何なのか。
それくらいは知りたいと思った。永眠を無理やりたたき起こされてこんな戦争に巻き込まれたのだ。
鬼八さんが殺されたときも「なぜ彼が殺されねばならなかったのか」がわからないのは、悔しかったから。
それくらいは望んでもいいだろう。
もし蓮太郎が今の私と同じ状況になったら、どうするだろうか。
ハミングバードにマンションで襲われたときの彼の行動を思い出せば、考えるまでもない。
濡れ衣で指名手配されている状況で、敵に命を狙われながらも一般人を可能な限り逃がしていたのだ。
この状況でも、聖杯を望まない巻き込まれた人間を助けるために動くに決まっている。
「……ついでに蓮太郎の真似事をする、ってのもアリかもしれないわね。」
———瞬間、胸元を鋭い痛みと衝撃が走った。
「え……?」と、恐る恐る自分の胸元に視線を落とす。
胸元に浮かび広がっていく真紅の染み。数刻遅れて、何者かに銃で撃たれたのだと悟る。
力が抜ける体に鞭打って振り返る。そこにいたのは二人の男。
どう見ても現代の人間ではない古風な格好をした男は、さながら時代劇のガンマンのようだった。
もう一人の男の手の甲には、真紅の紋章がハッキリと映っている。
令呪。界聖杯に植え付けられた知識が教えてくる。あの二人が別のマスターとサーヴァントであると。
失念していた。さっきまでの火垂は、年端も行かない少女が急に走り出してこんな路地裏まで逃げ込んだようにしか見えない。
そんな人物を他のマスターが見かけたらどう映るか。記憶を取り戻したマスターが何かから逃げていると、そう思うのが普通だろう。
仮に違っていたとしても、彼らが聖杯戦争に乗っているのならば……
NPCひとり殺すくらい、厭わないに決まっている。
対するこちらはまだ己のサーヴァントすら召喚できていない。
ガストレアウイルスによる超常の力を持つとはいえ、火垂はマスター。サーヴァントの力に太刀打ちできるはずもなく。
なにより、初撃の銃弾が左の肺を直撃していた。呼吸もままならず、足腰に思うように力が入らない。
バラニウム以外での傷ならば治癒力もウイルスは向上させてくれるはずだが、サーヴァントの攻撃だからか再生速度が遅かった。
何か手を打つ間もなく、二発目の凶弾が私の胸を貫く。
電撃を喰らったかのように全身が強張った。勢いよく口から吐血する。
わかってしまう。今の銃弾は間違いなく自分の心臓を貫いたと。
視界が揺れる。両膝が地面にぶつかる。四肢の末端が冷たい。触覚が消えていく。
まただ。自分の意識が漆黒の闇へと沈んでいく感覚。
今更自分の命に未練はないけれど。なぜ自分がここに呼ばれたのか。界聖杯はなぜ、死んだ自分をここに連れてきたのか。
(何もかもわからないまま、また死ぬのは嫌ね……。)
変わり果てた姿で鬼八さんが帰ってきたときと同じで。何故こんなことになってしまったのか、わからないままなのは嫌だった。
自分の意識が分解されていき絶命する直前に、そんなことを思いながら火垂が感じたのは。
———手の甲の焼けるような熱さと、突然目の前に人影が現れた衝撃音だった。
◇◆◇
———これはきっと、流れ込んできたマスターの記憶だろう
座から呼び出され、今まさに召喚されようとしている刹那の間に伝わってきた記憶。それを見て、何故だかそう確信した。
生まれつき体にウイルスを宿していたというだけで、親に捨てられ迫害されてきた過去。
大切な人を、パートナーを守ることができなかった慟哭の声。
ああ、それは。人間ではないからと、生まれついてのチカラのせいで疎んじられ迫害された私と。
再会した大切な人とまた死別して、自分のことを顧みず人間へ憎悪と呪いを、復讐の一念を巻き散らした私と。
どこか、似ている気がした。
◇◆◇
「———命を落とす瞬間にサーヴァントを呼び出すなんて、困ったマスターもいたものね。」
召喚された直後、周囲を見て状況を把握する。
英霊の座に登録されて、初めて召喚されたときは「よりによって後輩が私を召喚するなんて」と思っていたが。
改めて別のマスターに召喚されてみると、縁もゆかりもない私をよく呼べたものだとも思ってしまう。
座に登録される前の、中国異聞帯までの記憶があることは別に不思議ではないが。
改めて召喚されたのに、カルデアの記憶があることを一瞬不思議に思った。だがそれも、自分の霊基を確認してすぐ納得する。
何故か今の自分は水着の姿になっている。項羽様にお借りした槍も持ち合わせていた。……本当に何故?
この霊基は項羽様と共にカルデアに召喚された後でなければ成立しえない。だから記憶も引き継がれているのだろう。
……英霊の座に何故水着の霊基が登録されているのかは、考えないことにした。
私を呼んだマスターの、最後の声は聞こえていた。何もわからないまま死ぬのは嫌だ、と。
相変わらず私は人間のことが嫌いだが。それでも……そんなマスターの言葉を聞いて、記憶を垣間見て、何もしないのは寝覚めが悪かった。
「聖杯などという胡乱なものにかける願いも、お前たちという個に対する恨みも持ち合わせてはいないけど。」
「———この戦いを、マスターへの手向けとしようか!」
目の前の主従に意識を集中し、そう告げる。
即座にマスターが姿を隠し、サーヴァントが手に持つ銃をこちらへ向けた。
敵との間には距離がある。向こうの獲物はシンプルな拳銃。対するこちらは槍。
どちらの攻撃が早く敵に届くかは言うまでもない。己が獲物の届く範囲まで肉薄しようと迫る私に、銃弾の雨が降り注ぐ。
だが、それを意に介さず突き進む。走るのに支障をきたさないよう微妙に当たる位置はずらすが、命中すること自体は意に介さない。
どうせ自分の肉体など宝具で再構成すればいいのだ。多少のケガ程度ならば問題にならない。
日本ではこういう状況を表す諺があるらしい。肉を切らせて骨を断つ、と。
向こうもこちらの意図を理解したのか、銃の照準が首や心臓などの急所と、足などの駆けるのに必要な個所に絞られていく。
流石にすべての個所を連続で狙われたらたまった物じゃない。だから、相手が銃の引き金を絞るのとタイミングを合わせ、跳躍する。
数刻前まで私がいた場所を、無数の弾丸が通過する。空を切る音と、跳弾の音が聞こえた。
一瞬で路地から姿を消した私を、相手はすぐさま空を仰ぎ見て補足する。
このビルに囲われた路地裏で、逃げられる場所など他にないからだ。跳躍の勢いのまま縦回転して上昇し、ちょうど敵の真上まで到達する。
普通であればこれは悪手だろう。上空に跳躍してしまった私は、もう相手の銃弾を避ける術がないからだ。
相手もそれがわかっているからこそ、次の一撃で確実に仕留めるために銃口を真上に向けて狙いを定めている。
「———我が舞は項羽様だけに捧げられるもの。即ち其れを見る貴様に、命は無い!」
———そう、普通の状況ならば。今の跳躍の本当の目的は回避に非ず。
真下の敵に向けて垂直に構えた槍の穂先へ、私の肉体から漏れ出た呪詛が集まっていく。
暴走する魔力が増し、呪いの密度が増すほどに、穂先から扇状に広がる赤黒い光の密度も増していった。
こちらの宝具発動に気づいた敵サーヴァントが、驚愕の表情と共に銃弾を放つ。
だがそれも、穂先の呪詛に阻まれこちらまで届かない。
マスターを失ったサーヴァントが宝具を使う可能性は考えていなかったのだろう。明らかに対応が後手に回っていた。
他のサーヴァントならばそうだったかもしれない。でも私は違う。
人間ではない私は、自然界とマナを、霊核を共有している。マスターからの魔力供給がなくても、動植物を問わずあらゆる生命体から魔力を得られるのだ。
勿論、サーヴァントになったことで出力には以前よりも制約がかかっているだろう。それでも、宝具の使用程度ならば十分賄える。
この力のせいで吸血種と呼ばれ、迫害を受ける原因となった能力だが、今はそれも関係ない。
「末期の記憶として遺す事も赦さぬ。我が身と同じく、芥と果てて散るが良い!」
元の宝具と異なり、この槍には夏の魔物への特効効果が付与されている。
夏の魔物とはつまり、『浮気』や『一夏の恋』などのひと時の熱に浮かれた者たちのことを示す。
対・夏の魔物専用の強制排除技。決めつけによる男性特攻。そして相手のサーヴァントは———幸か不幸か、男性だった。
「———『夏魔必滅槍舞(アンチフリング・ロンド)』!!!」
呪いが最大まで穂先に収束した時、そのまま真下の敵へ垂直に槍を向けたまま落下した。
同時に魔力の暴走によって自らの肉体を破壊し、限界を超えた魔力と呪詛が、槍を中心とした回転の舞と合わさって降り注ぐ。
それは回転のベクトルが与えられたことで、血の雨ではなく竜巻型の呪詛となった。
槍の着弾地点には、あふれかえった魔力と呪詛で虞美人草の花が咲く。……全てが消えた後には、突き刺さった槍しか残っていなかった。
「……ま、サーヴァントを打ち取っただけ供養にはなったかしら。」
一瞬の後、自分の体を再構築してその場に姿を現す。まず真っ先に、項羽様から授かった大切な槍を握りしめた。
おそらく敵のマスターは再構築の間に逃げたのだろう。一番近い物影を確認すると、おそらく護身用に持っていたと思われる拳銃が落ちていた。
それにすら気づかぬまま逃げだしたらしい。一応その銃を拾い上げて懐にしまう。
「これからどうしようかしらね。」
おそらく私であれば、マスター不在でも周囲から魔力を組み上げて現界し続けることは可能だろう。
だが聖杯などというものにかける願いはない。そもそも、胡乱な聖杯に興味なんてないのだ。
何より私の願いは(ここにいる私とは別の私が)既にほとんど叶えている。今の私の隣に項羽様がいないのは寂しいが。
その望みは、聖杯などに願うものではない。いや、むしろ聖杯ごときに叶えさせてなるものか。
「……マスターをそのままにしとくのは、流石にちょっとアレよね。」
問題をひとまず横において、私を召喚した少女のほうへ意識を向ける。流石にそのまま放置していくのは良心が咎めた。
……そこでふと気づく。弱く、ほとんど感じ取れない程度だが……まだ、マスターとのパスが繋がったままであることに。
自然からエネルギーを吸い上げる私だからわかる。この少女は間違いなく絶命していると。
にも拘らず、魔力供給はほぼないがパスは繋がっている。慌てて確認してみると、思った通り手の令呪もまだ消えていなかった。
「……どういうことよ、これ。」
疑問に対する答えも見いだせない内に、少女に変化が訪れる。
心臓の停止に伴って血流も止まり青白くなっていた肌が、少しずつ色を取り戻し始めた。
慌てて心臓に耳を当てる。先ほどまで間違いなく機能していなかった心臓が、また脈打っていた。
まさかこの子、蘇生してるの?と驚愕する。どうやら私のマスターは、妙な力を持っているらしい。
そうこうしている間に、建物の向こう側が騒がしくなってきた。
流石に宝具の音は大通りまで聞こえていたようだ。少しすればここにも人が集まってくるだろう。
疑問はひとまず棚上げにして、急いでここを離れたほうがいい。
……ほんの10年生きた程度なのに、どこか自分に似ているこの幼いマスター。
それなのに、自分の死そのものは受け入れていた彼女は。最後に納得して自ら毒を煽った、数少ない人間の友人とも似ている気がして。
そんな不思議なマスターを放っておけずに、その体を抱きかかえてこの場を去った。
◇◆◇
———……虞よ、汝を、如何せん……
マスターとサーヴァントの間では、お互いのパスを通じて夢のような形で相手の記憶が流れ込むことがあるらしい。
ならばこの言葉は、意識がブラックアウトする寸前に召喚した私のサーヴァントの記憶にあるものなのだろう。
そして一緒に流れてくるのは、とてつもない悲しみの、怒りの、嘆きの慟哭。
……まるで、鬼八さんが殺されたときの私みたい。
一生分の悲しみを、涙が出なくなるまで感じていたあの時を思い出して、そんなふうに思った。
◇◆◇
【クラス】ランサー
【真名】虞美人(水着)@Fate/Grand Order
【パラメーター】
筋力B 耐久D 敏捷A 魔力A 幸運C 宝具C
【属性】
秩序・悪
自分と項羽の間の秩序のためなら何でもする。
【クラススキル】
対魔力:B
魔術に対する抵抗力。Bランクでは、魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。
【保有スキル】
夏の受肉精霊:A+
自然界とマナを共有できる精霊種であるため、魔力を自らの体内に蓄えるのではなく外界から無尽蔵に汲み上げることが可能。
ただし人型という形態に縛られているため出力に限界があり、実際に行使できる魔力量は人型の英霊としての領域に留まっている。
水着に霊基が変化したことにより、その在り方が若干夏寄りに最適化されている。
マナの吸収効率が夏らしい自然、すなわち避暑地の湖畔の水や燦々たる日光―――からであればあるほど高くなる。
吸血種のイメージにあるまじきスタイルになるが、もちろん彼女は気にしない。
在りし日の舞:EX
かつて項羽の前で行っていた剣舞のスキル。
彼がどう評価してくれたのか、どんな表情を浮かべてくれたのかは、彼女のみが知る。
このスキルは本来は封印されており、項羽が近くに存在しないと使用できない。
今回は彼の槍を貸し与えられた衝撃でこのスキルの封が解け、それにより彼の槍が一種の代わりとして機能しているために使用できる。
今は槍舞としてアレンジされている。
仙界羽人:A
道教思想に語られるところの仙人であり、不老不死。
その肉体を維持するために自然界からの干渉が及ぶため結果として彼女は人型という形態に縛られている。
吸血:C
動植物を問わずあらゆる生命体から一定量のエネルギーを剥奪し自身で利用することが可能。
厳密には吸血行動とは異なるが、この能力のために吸血種として認識され、歴代の代行者たちから迫害を受けてきた。
覇王の姫:EX
おそらく自身が項羽の寵姫であることを示すスキル。
【宝具】
『夏魔必滅槍舞(アンチフリング・ロンド)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大補足:20人
項羽に貸し与えられた、項羽の愛の具現化である(と当人は思っている)槍による対・夏の魔物専用強制排除ムーブ。
極端な決めつけによる男性特攻を持つ。フリングとは俗語で『浮気』や『一夏の恋』、転じて夏の魔物のことをここでは指す。
虞美人には武術や戦術の心得などないが、項羽への愛が盛り上がった結果、かつて彼の前で踊った剣舞のことを思い出した。
それを利用しようと思い立ち、さらに槍舞としてアレンジしたのがコレである。結果としてなぜかポールダンスっぽくなってしまった。
元の宝具『呪血尸解嘆歌』と同じように自らの肉体を破壊しながら魔力を暴走させて異常気象を起こすもの。
だが項羽の槍を軸とした槍舞の動きにより回転のベクトルが与えられることで、血の雨ではなく竜巻型の呪詛が発生することになる。
『呪血尸解嘆歌(エターナル・ラメント)』
ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~20 最大捕捉:100人
自らの肉体を破棄することで限界を超えた魔力を暴走させ、呪詛による異常気象を引き起こした後、改めて肉体を再構成するという荒技。
霊核を環境と共有している精霊種ならではの自爆攻撃といえる。
上記の槍を用いた宝具も本質的にやってることは同じなため、攻撃宝具をひとつしか使えないFGOのシステムから解放された今なら元宝具のこちらも使用できる。
男性特攻の有無や、単体か全体かで敵の人数に応じて使い分けることになるだろう。
【weapon】
項羽に貸し与えられた槍
【人物背景】
項羽とのバカンスを満喫するため、水着に霊基を変貌させた虞美人。
この霊基自体がカルデアに項羽と共に召喚された後でしか在り得ない為、少なくともサーヴァント・サマーキャンプ!までのカルデアでの記憶はある。
サーヴァントになる前の彼女はいろいろな悩みも抱えて生きてきたが、カルデアに召喚されて以降はいろいろと吹っ切れている為かそこそこマスターへの対応も良い。
【サーヴァントとしての願い】
項羽と共に過ごすこと。
ただ聖杯に願うようなことではない。
【方針】
放っておけないマスターにひとまず従う。
【把握手段】
FGO2部3章「紅の月下美人」及び期間限定イベント「サーヴァント・サマーキャンプ! ~カルデア・スリラーナイト~」
【マスター】
紅露火垂@ブラック・ブレット
【マスターとしての願い】
聖杯に願ってまで叶えたい願いは無し。
死んでしまった水原鬼八も、最後の戦いを共にした里見蓮太郎も、誰かの命を引き換えにしてまで再会を望まないとわかっているから。
ただ、最後にもう一度だけ二人と話したいなという気持ちは少しある。
【weapon】
拳銃などの銃火器、ガストレアに強化された体
【能力・技能】
母親の胎内にいるときにガストレアウイルスというウイルス性の寄生生物に感染した『呪われた子供たち』の一人。
遺伝子を書き換え、元になった生物の力を増幅するガストレアに感染しているため、常人を超えた力や再生力を発揮する。力を開放していると瞳の色が真紅に染まる。
(わかりやすく言ってしまえば某ゾンビゲームに出てくるウイルスのようなもの。侵食率が50%を超えると異形の化け物に変わってしまう。)
ガストレアは血液感染でしか広がらないが、空気を経由して妊娠中の子供にもウィルスが宿ることがある。
その場合子供はガストレアウイルスの抑制因子を併せ持ち、血液感染のように異形の化け物に変化することがない。
そうして生まれた子供が『呪われた子供たち』と呼ばれる。ウイルスが妊娠中に遺伝子へ影響を与えるため、全員が女性。
ガストレアが現れてから作中で10年ほどしか経過していないため、全員が10歳以下の子供である。
彼女の場合は再生能力に特化した生物をモデルにしたガストレアに感染しているため、死亡しても時間経過で蘇生するだけの再生力を有する。
本来ガストレアウイルスはバラニウムという金属が苦手で再生の阻害も起こりうるが、彼女の能力はそれを押し返すほどの再生力を誇る。
ただし人間の体は元になった扁形動物ほど単純ではないため、首を胴から切り離されたり死んでる間に燃やし尽くされたりすると再生できない。
それだけでなく、一度死亡すると再生して蘇生するまでは意識もない無防備状態となってしまう。
基本的な戦闘力では他と比較して劣っているが、それはあくまで戦闘に特化した他の『呪われた子供たち』と比較した場合の話である。
劇中においては、男子高校生を背負った状態で高速道路の車の屋根を飛び移って移動し、130キロで逃げるトラックに追いついたりしている。
その状態で突入したトンネルの天井を3秒間壁走りの要領で走り、落下しても軽いケガで済んでいたりと、普通の人間の身体能力は優に超えている。
【人物背景】
モデル・プラナリア(別名:ナミウズムシ)のイニシエーター。10歳。
イニシエーターとは、プロモーターと呼ばれる一般人のパートナーとペアを組んでガストレアと闘う『呪われた子供たち』のこと。
彼女とペアを組んでいたプロモーターの水原鬼八が何者かに殺されてしまったため、殺害の濡れ衣を着せられた主人公の里見蓮太郎とともに事件を捜査していた。
その最後に、自身の再生能力を阻害する敵の凶弾から蓮太郎を庇って本当に死亡したところで、聖杯戦争に巻き込まれる。
与えられたロールは生前縁のなかった温かい一般家庭の子供。
【方針】
自分がなぜこんな場所に呼ばれたのかを知りたい。また何も知らないままなのは嫌だから。
もし聖杯を求めず界聖杯からの脱出を試みる主従がいたら、できる限りの手助けをしたい。
(こんな時に蓮太郎なら一人でも多く人を助けるため動くだろう、との思いから。)
ただし死者である自分の脱出までは考えていない。
【把握手段】
原作ライトノベル「ブラック・ブレット」の5巻と6巻。
「逃亡犯、里見蓮太郎」と「煉獄の彷徨者」の2つのエピソード。
アニメには登場していない。
最終更新:2021年07月14日 22:11