(30)563 『ヴァリアントハンター外伝(2)』



デザインや製造を国が民間に委託しているものとは比較にならない、
遥かに高度な制御能力と強度を持つ手錠型のリミッターを両手首に嵌められ、
男は制服警官の随伴で連行されていった。
パトカーに乗せられる(と言うより詰め込まれる)際、
れいなに砕かれた四肢の痛みに絶叫を上げていたのは余談である。
ヘロイン中毒と診断された女の方はそのまま麻薬更正施設に直行だ。
経歴を見る限り明らかに男に無理矢理従わされていた形なので、
よほどヘボな弁護士に当たらない限り有罪は免れるだろう。
パトカーに乗り込む警官に敬礼を返し、ひと息ついたところで携帯が着信を告げた。

「もしもし? 出動ですか?」

公用の携帯、しかも番号を知る者がごく限られているとなれば発信者とその用件は液晶の表示を見るまでもなく瞭然だ。
案の定、発信者は予想通りの人物だった。

『うん。ひと仕事終えたばかりなのに悪いね、れいな』
「いえ、どっちかというとそっちのが第一希望職種ですし。
 ……ていうか、紺野さんはどうして逐一れなの勤務内容把握してるんですか。タイミングまでバッチリやし」
『んー、一応現場運用主任だしねぇ。タイミングに関してはまあ、持つべきものは情報網というか』
「またさゆですか。ったく、さーゆー! 気配ないけどおるんやろ、出てきなー!」

れいなが周囲に向かって声を張る。
パトカーや鑑識、やじうまも去った路上にはれいな一人の姿しかなく、
それだけ見れば明らかに奇行なのだが、

「そんな大声出さなくても、ここにいるの」
「うわっ?!」


ぬ、とれいなが背をもたせかけていた看板の裏から情報屋、道重さゆみが姿を現す。

「あ、い変わらず心臓に悪い登場の仕方して……。」
「だって、毎回れいなのリアクションかわいいの」

くすくすと面白いものを見た調子で笑みをこぼすさゆみ。
れいなも他人の気配を察知する術に関しては素人ではない。
これだけの隠密行動力があるのなら公安職にでも就いた方がいいと思うのだが……、

「公務員は稼ぎが少なくてヤなの。さゆみには警察以上に気前の良いお得意さんもいるし」

と、この調子である。
れいなの上司、あさ美の更に上にいる上司のお墨付きの腕利きの情報屋だが、
それゆえにこの国の暗部をどこまで知り尽くしているのか、下っ端のれいなには想像するだに恐ろしい。

『あ、れいな。結構状況逼迫してるから急いでね。現場まではさゆが案内してくれるから』
「ああ、はい。了解です」
『じゃ、また現場で』

通話を切ると、さゆみが銀色のフルフェイスヘルメットを投げて寄越す。
どこに隠していたのか、その傍らにはすでにボディが黒い光沢を放つバイクが準備されていた。
さゆみが黒いヘルメットで顔を隠すのを合図に、れいなもヘルメットをかぶり、バイクにまたがったさゆみの腰に手を回す。
ぐるる、と獣が唸るような音を立ててエンジンがかかり、二人は明らかに法定速度違反のスピードでその場を後にした。



  *  *  *


「そーいや紺野さん」

指令車両から離れ、ひと気もなく明かりひとつ灯っていない住宅街をれいなは練り歩く。
一歩踏み出す度にギシギシとアスファルトの地面が悲鳴を上げていた。
断じてれいなの体重が原因ではない。
原因はれいなが身につけている青いパワードスーツだった。

『ん? なんか異常でもあった?』
「いえ、仕事とはあんま関係ないんですけど、このスーツって、
 こないだパチンコのCMで見たアレにすっごい似てる気がするんですよね」
『ヱ? ナンノコトカナ?』
「紺野さん、片言になってます」

常に白衣を身に纏う上司の、なにかをとぼけようとする時の表情が目に浮かぶ。
パワードスーツ。
ヴァリアントハンターの業界でエースと呼ばれる人物が
機械義肢というハンデを持ちながら業界で突出した成績を残していることからも判るように、
ここ数十年の機械工学の発達には目覚ましいものがある。
れいなが身につけている人工知能(AI)搭載型パワードスーツも最先端科学の結晶と言えた。
運用コストや量産の難しさから未だ軍用の実戦配備は見送られているが、
運用主任兼開発者である紺野あさ美の才能もあり、このパワードスーツの機能面に一切問題はない。
ヴァリアント殲滅用強化外骨格、Super Sonic Suit。
通称SSS(トリプルS)。
本来警察の管轄であるはずの治安維持を、
ユニオンという民間組織に委託している現状を憂いた警察庁により開発された新兵器である。


駆動系には通電により伸縮する性質を持った可塑性合成樹脂を応用した電磁筋と、軍用電動モーターを使用。
それゆえ動力は電気のみで、運用が人家の近くであっても空気汚染の心配はない。
装甲には戦車、戦闘機にも用いられるチタニウム合金。
関節等の可動部表面には防弾用途としても有名なアラミド繊維が用いられている。
装着者の視界には網膜投影型のヘッドマウントディスプレイが使用され、
標的の位置情報や距離、タイプなどの個体情報表示、索敵もAIにより自動で行われて装着者の視界に直接反映される。
加えて、装着者の脊髄に直接微細な針を挿入、
神経系をAIとリンクさせることでれいなは2メートル以上の巨躯を自身の手足の延長であるかの如く自在に操ることが可能だ。
走力は最大で時速127km、握力は700kg。
パンチ力やキック力は装着者のれいなの技量もあって測定不能だが、推定で軽く数十トンは越えている。

「……機能に問題ないから良いんですけど、外観に関してはほんと完全に紺野さんの趣味ですよね」

そう、しいて異論を挟むとすれば外観だ。
青くカラーリングされた装甲に単眼のメインカメラ、細長い手足に、肩部に張り出したウェポンラック。
加えて、周囲一体を停電に追い込むほど大量の電気を原動力とするためとは言え、
背中に接続されたケーブルはどう見ても……へその緒的なアレではないのか。


「昨夜調べたんですけど。ぶっちゃけ、これどうみても某人型汎用決戦兵器の零号機ですよね……。」
『正確には零号機・改だよ! あと新劇場版だと改装後も色はオレンジ――』
「認めてんじゃないですか!」
『……アハハー、まあ良いじゃん。機能には一切問題ないんだから』
「まあそうですけど――」
『田中巡査。もうすぐ報告の地点』

割って入ったのはAIによる報告だ。
付け加えると、そのAIの音声はあさ美が大ファンであるという某ベテラン声優M・Hの声に酷似している。
れいなは試しに、軽く冗談を呟いてみる。

「……今回はなんか敵の個体数も多いらしいし、今度こそ死んじゃうかもねー」
『貴女は死なないわ。私が守るもの』

重ねて付け加えるなら、AIの口調はその声優が演じた某零号機の搭乗者、R・Aの口調とまるで同じだった。


  *  *  *


『対象確認。位置情報、装着者網膜へ転送』
「おっけー、ばっちり見えとぅよ」

夕刻。
住宅街を抜けると、そこは愛想のない建物が国道に沿って林立する無人のオフィスビル街。
騒音に近い音量で、アスファルトや周囲の建物の外壁を打ち砕く破壊音が拡張された聴覚を打つ。


れいなの視界の中央には、警戒色の赤でデジタル式に丸く縁取られた対象―ヴァリアント―の姿がはっきりと見えていた。
人型だが、全長は3メートル近く。
赤黒く隆起した筋肉が波打ち、周囲の建物をなんの分別もなく破壊している。
ユニオンに登録されたハンターであれば確実に忌避する、間違いなく活動期の個体だ。
住民の避難誘導と交通規制に当たった警官の報告によれば、他にも二体の個体が確認されていた。
四倍ズームによる視界なので、実際の彼我の距離は数百メートル以上。
オフィスビルの陰に隠れていることもあり、対象がこちらへ気づいた様子はない。

『れいな、毎回悪いけど、一応データ取りたいからお願い』
「はいはい、っと。アルエ、銃出して」
『了解。右肩ウェポンラック開放、網膜投影パターンをモードAからGへ移行』

アルエとはR・AにちなんでれいながAIに付けた愛称だ。
そのアルエの音声と同時に、機体の右肩のウェポンラックが開放され、
物々しく重量感のある銃火器が突き出したれいなの右腕に乗る形で装備される。
ブローニングM2重機関銃。
葉巻のような太さと長さのある12.7mm×99弾薬を使用する、大口径の機関銃だ。
ちなみに同弾薬はイラク戦争で米軍により使用され、
1km以上の距離から敵兵の身体を真っ二つにしたという逸話を持つ対物ライフルのものと同一だ。
四十キロ近い重量と、そんな強力な弾薬を毎分600発という速度で連射するものであるため、
本来なら軽装甲車やヘリに設置してしかるべき代物だが、あさ美の開発したパワードスーツを前にそんな常識は無意味だ。
れいなは銃身を乗せているウェポンラックの蓋の下部から張り出したグリップを握り、射撃準備を完了する。

「準備よし。アルエ、照準任せた」
『了解』


視界は先ほどから対象をイエローの照準枠で捉えている。
アルエによる彼我の距離情報、弾道計算、ビル風による着弾誤差の修正が瞬時に行われ、
グリップを握った右腕の位置がれいなの意思に関係なく微妙に動かされる。
今回のテストは活動期の対象がこちらに気づいていない状態における狙撃の有用性の有無の確認だ。
数秒も待たず、対象を捉えていた照準枠が電子音と同時に再び赤色に変じ、中央に『LOCK』の表示が現れる。
それを合図と、れいなはグリップに取りつけられたトリガーを思い切り引き絞った。
耳を聾する連続した銃声。
凄まじい勢いで薬莢が排出され、ウェポンラックからベルト式にまとめられた弾薬が次々に送り出される。
れいなの視界右上に表示されているデジタルの発射弾薬数が十秒で百を数え、そこでれいなはトリガーを離した。

「着弾は?」
『データ上、全弾命中。対象の位置情報にも変化は確認できないわ』

過去に回収したヴァリアントの肉体を構成する細胞組織は、遺伝子の変異以外ではヒトを始めとする哺乳類と変わらない。
化け物じみた膂力はあるが、ひとつの標的として捉えた場合はただのタンパク質の塊だ。
理論上、12.7mm弾を百発も受ければ文字通り木っ端微塵となるはずだった。
だが、

「やっぱ効果なしか」
『対象周囲に微量な磁場の乱れを確認。着弾の影響によるものと考察』

ヴァリアントには傷ひとつなく、しかしこちらの存在には気づいたようで、ぎらついた双眸を向けてきている。
周囲には先端のひしゃげた弾頭の残骸がきっちり百発分転がっていた。
そう、ヴァリアントには通常兵器が一切効かない。
拳銃だろうが小銃だろうがあるいはミサイルだろうが、
全ては奴らが常時展開している不可視の"障壁"によって無効化されてしまうのだ。
核ミサイルでも使って周囲の酸素を焼き尽くし、酸欠による死亡を狙うという手もないことはないが、
やたらと都市部に出現する連中を相手にいちいち核を使っていては先に人類の方が参ってしまう。
障壁を破れるとしたら、ヴァリアントハンターが持つSSAによる超能力エネルギーを篭めた攻撃のみだ。


『やっぱり磁場の乱れの波形パターンが超能力者が能力使う時のやつに近いねぇ。
 んー、ミハイル・ゴーリキーが提唱した虚数意識論、あるいは虚数斥力場説と何か関係が――』
「……紺野さん、とりあえずちゃっちゃと片付けちゃって良いですか」
『へ? ああごめんごめん、いいよ。やっちゃって』

上司の許可を受け、れいなは機関銃をウェポンラックに収納、すでに敵意を向けて来ているヴァリアントと対峙する。

「アルエ。突っ込むけど、準備は?」
『既に網膜投影パターンをAへ戻してある。いけるわ』
「っしゃ」

気合一発、れいなは全長数キロに及ぶケーブルを引きずりながら全速力で疾駆する。
一歩ごとにアスファルトが砕け、数百メートルの距離を数秒足らずで詰め、ヴァリアントの正面へ。
常識的に考えれば自殺行為だ。
ヴァリアントの障壁を前に通常攻撃は無意味。
それはたとえスーツの補助を受けて数十トン単位にまで増幅されたれいなの拳でも同じこと。
しかし、何事にも例外は存在する。

「ガァアアアアアアアッ!」
「っせいッ!」

咆哮を上げ鋭利な爪を振り上げたヴァリアントにれいなが放ったのは、――なんの変哲もない右ストレートだった。

「ガゥァッ?!」

だがその右ストレートは、何の障害もなかったかのようにヴァリアントの左頬を抉った。
否、障害なら確かにあった。
不可視にして絶壁の障壁。
しかしそれを、れいなは触れるまでもなく一撃で霧散させたのだ。


『……能力殺し(スキル・キリング)。何度見ても不可解。こんなときどんな顔していいのかわからない』
「笑えばいいんじゃん? っつかアンタ顔ないっちゃろ」

れいながこの最新兵装の装着者に選ばれた理由。
それは彼女の特殊体質、能力殺しによるものだった。
強弱問わずあらゆる超能力を無効化させる異能。
彼女の異能を前には、たとえヴァリアントの障壁でも、わら半紙ほどの強度すら持てない。
検査によると、その影響範囲は彼女の体表面から約一メートル。
このスーツも彼女の異能が十全に発揮できるように設計されている。

「グルルルルルッ」

殴り飛ばされた対象はアスファルトを削りながら数メートルを滑り、
低い唸り声を上げながら明らかに警戒を示している。
ヴァリアントが一度障壁を破られてから、再び同じ障壁を展開するまでにはタイムラグがある。
このまま撲殺するのは簡単だが、残り二体も片付けなければいけないことだしれいなは時間の節約を選択する。

「アルエ。刀」
『了解。左肩ウェポンラック開放』

左肩のハッチが先に機関銃を取り出した時よりは控えめに開き、
隙間からカシャンと音を立てて日本刀の柄が現れる。
れいなはそれを右手で掴み、一息に抜き放つ。
一メートルに及ぶ刀身は分類するなら野太刀だろうか。
スーツ装着時の掌に合わせて柄や刀身は太いが、一見するとただの刀だ。
しかし、その実はこれも最先端科学の結晶である。
単分子結合技術が用いられた刃は分子一個分の薄さしか持たないため、あらゆる物体を切断可能。
さらに厚みが切断の邪魔になる刀身には低摩擦コーティング技術を応用、正真正銘の斬鉄剣である。
それを古流剣術の使い手でもある田中れいなが担えば、


「ガッ?」

時速数十キロの速度で脇を通り抜けたれいなの背後、ヴァリアントが突如走り抜けた敵に不審そうな目を向ける。
状況を理解できず不可解さを湛えたその眼球が――半ばから斜めにずれた。
九回。れいなが走り抜けざま振った刀の回数である。
ヴァリアントの頭部が、手足が、胴体が、れいなの斬った回数分の血飛沫を上げてバラバラに崩壊していく。

「これで一体、と。あと二体だっけ?」
『待って。周辺に生物の鼓動を感知。二体じゃない。五…八…十体以上。来る。下から』
「は?」

刹那、れいなの周辺のアスファルトが足下から一気に崩された。
響き渡る獣の咆哮。それも複数。

「うっわ、囲まれた。十体どころじゃないじゃん」
『合計三十二体』

明らかに異常事態だった。
通常は単体か、多くても最大五体程度の出現が過去の報告の上限だ。
それも、理性と呼べるものがないはずのヴァリアントが明らかに、れいな一人を敵とみなして道路いっぱいにひしめいている。
確かこの辺りは共同溝の整備が完了している地区だ。
計ったように共同溝を通って集結したとしか思えない。
それでも、れいなの腕とこのスーツの機能があれば時間はかかるがなんとか対処できるレベルではある。
が、

『ケーブル破損。内部電源に切り替え。活動限界まで残り12分37秒』
「……まじ?」

どうやら囲んでいる連中に蹂躙されてケーブルの一部が断線したらしい。
視界の右端にパチンコ屋で見た覚えのある活動限界までの時間が表示され、みるみる数字が減っていく。
流石にこの短時間ですべてを倒し切る自信はない。


『提案事項は二つ。一、戦略撤退。予備のケーブルを接続して改めて出直す』
「いや、この数を放置してたら被害総額とんでもないことになるっちゃ」
『ではもう一つ。SSS(Super Sonic System)の起動』
「……それしかないっちゃね。使った後にまた伏兵が出て来るとかないっちゃよね?」
『心配ない。レーダーをアクティブに切り替えて探索したけど、ここにいるのが全部』
「うし。じゃ、ケーブル排除。SSS起動」
『了解。ケーブル排除。SSS起動準備。起動後に予想される活動限界までは27秒』
「そんだけありゃ十分」

れいなは握っていた刀をウェポンラックに仕舞い直した。
スーツの背面から不要になったケーブルが排除される。
ヴァリアントたちはそれを合図にしたかのように一斉に襲いかかってくる。
直後、

『起動準備終了。SSS、起動』

れいなの姿が消える。砲声のような破裂音が周囲を木霊し、突如生じた突風がヴァリアント達の障壁へぶつかる。
脇のビルで破砕音。ほぼ同時に砲声。
ヴァリアント達が一斉にそちらを見るが、建物の壁が大きく凹み、周囲のガラスが砕けているだけで獲物の姿はない。
次の瞬間には、ヴァリアントのうち三体が上半身をなにか巨大な生物の顎に喰い千切られたかのように消失していた。
上半身を失ったヴァリアントが倒れるより疾く、次の砲声。
今度は二体が胴体に大穴を空けて千切れ飛んだ。
砲声と突風はその後も十数回に渡って続き、その度にヴァリアント達の首が飛び、
心臓が破裂し、あるいは原型もなく木っ端微塵になった。
やがて全てのヴァリアントが肉塊と化す頃、最初と同じ位置に青い装甲が再び姿を現した。

『SSS解除。活動限界まで二秒…一…ゼロ――。』
「……うう、やっぱこれ酔うわ。とりあえずお疲れ、アルエ」


SSS。Super Sonic System。
機体の各部に仕込まれた強力な電磁モーターやスプリング、電磁筋の極限酷使を実行することにより、
装着者の超音速による活動を可能とするシステムである。
砲声や突風は、スーツの速度が音速を超えて空気の壁を打ち破った音とソニックブーム(衝撃波)だ。
装着者の体重も合わせて約200kgに及ぶ物体が超音速で飛来するのだから、
ヴァリアントにとっては200kgの弾丸をもろに受けたのに等しい。
空中に飛び上がってしまうと地球の万有引力から抜け出せるわけではないので、
落下の際に目視可能な移動速度になってしまうなどの注意点はあるが、
AIのナビを伴って使用すれば最強のシステムと言える。
問題と言えば動きが速すぎてケーブルを排除しなければ使用できない点と、
内部電源のほとんどをものの数十秒で使い果たしてしまう点。
そして内部電源を使い果たした場合、

「……装甲重くて指一本動かせない。紺野さーん、早く回収お願いしまーす」
『はいはい、いま向かってるよー』
「……う。まじで早くしてください。ちょっと吐きそう」
『ちょ、我慢して! そこで吐いたら窒息するかもよ?!』

……こういった状況に陥ってしまう点だろうか。



最終更新:2014年01月17日 18:32