(36)666 モーニング戦隊リゾナンターR 第9話 「世界の破壊者」

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吉澤によってマインドコントロールされた人々に追われる絵里。 
彼等の動きがどこか緩慢な為に捕まらずにいたが、100人以上の人間に追われる状況は、絵里の精神を追いつめていく。
園内の異様な気配を察知したさゆみは絵里の名を呼びながら…

愛も異常な事態に気付いてはいたが、さゆみの言葉が気になって足を踏み出せないでいた。
あの人―この世界の高橋愛―に会わなければ良かった。  この世界の自分と関ったことがあの二人を苦しめたのではないか。
愛の前に立つ白衣の女。 お久しぶりと言う女の顔に見覚えがない愛だったが、「i914と呼べば思い出してくれるかしら?」
愛は女を無視してその場を立ち去ろうとするが、「i914―実験区分のi分類の914番目の実験体だからi914」
安易なネーミングだとうそぶく女。

園内の中心部へと追い込まれていく絵里、浅手とはいえ傷も負っている。
呼吸も乱れていたが、傷ついた鳥は放さずにいた。

「あんたi914とのiにはもう一つ意味がある。この世界にInferno(焦熱地獄)をもたらし、破壊するものという意味が」

懸命に走る絵里。 ふと見るとウサギの着ぐるみがある方法を指差している。 怪訝そうに見ていたが、追っ手の足音が聞こえてくると、
お辞儀をしてウサギの指差す方へ。  当のウサギは絵里の後姿に手を振ると、やってきた追手を蹴散していく。

小さな人工池の畔にたどり着いた絵里。 ボート乗り場にさゆみの姿が。
安堵の表情を浮かべて駆け寄ろうとするが、「来ちゃダメッ!!」
拳銃を構えた吉澤が立っていた。  苛立った様子の吉澤は絵里に能力の解放を迫るが…何のことか判らないと言う絵里の足を撃ち抜く。


群がる追っ手を撃退したウサギ、顔の部分を取ると、そこには愛の顔が。

痛みに苦しむ絵里に、助かりたければチカラを発動してその銃創を自分に移すしかないとうそぶく吉澤。

「私にはチカラの意味が判らないし、もし持っていたとしても誰かを傷つけるなんて…」  もう一方の腹部を撃ち抜く吉澤。 たまらず駆け寄るさゆみ。

「そっちがその気なら何度でもやってやる、長期戦だ」  吉澤はさゆみに絵里の傷を治癒するように命じるが…  「治せない、私には治せない」
早く治さなければ、死んでしまうぞと迫るが…
「改竄された筈の記憶が戻ったのと引き替えに、私は治癒能力を失っていた。 それはきっと仲間を見捨てた私への罰」
でも誰とも争わない、傷つけようとしない絵里が何故こんな目に逢わなきゃならないの、と非難する。

「自分たちがパラダイスに住んでいるつもりか。 生きるには戦って勝たなければならないんだよ。
 勝たなければ強いやつに消される。 特にお前等みたいな弱い奴らは」

違うな、愛が現れた。
「違うな、その人は自分の信念だけを武器にたった一人で友を守り抜いてきた、誰よりも強い。 暴力で他人を傷つけることしか出来ないあんたはその人に遠く及ばない」
「じゃあ何でこいつらはこんなにボロボロになってるんだっつーの。  いいか力は敵を打ち砕き、従えるためにある。 そのことが判ってないお前等は私には勝てない」
「力は自分のたいせつなものを守るためにある。 そのことに気付かないあんたは誰も守れない、誰にも勝てない」

悲しみに包まれていたさゆみの瞳に光が宿り、癒しの光が絵里を包む。
苛立ちがピークに達した吉澤は、銃口をさゆみに向ける。 身を挺してさゆみを守ろうとする愛だったが…銃弾を受けてしまう。
勝ち誇り狂気じみた笑いを浮かべる吉澤へ「許せない、あなただけは」と、覚束ない様子で立ち上がった絵里。

「この死に損ないが、そんな身体で何が出来る。 立ってるのがやっとのお前に俺を倒す力なんて無いんだよ」
「力…いいえこの命尽きるまで…吹けよ風、荒れろ嵐」
絵里が巻き起こした突風に拳銃を飛ばされ、目を開けていることも出来ない吉澤。
新たな銃を物質転移で取り寄せ絵里を狙うが、突風に乗った愛の蹴りを受けて吹き飛ばされてしまう。
その様子を見届けた絵里は倒れてしまった。駆け寄るさゆみと愛。 「!!」
絵里は気を失いっているだけで、生命に別状は無いようだった。
さゆみは「どうして?」と愛に問いかける。
愛は黙ってさゆみが残していった治癒の願いがこめられたシールを差し出した。それは蒼く光り輝いていた。


「あんたらの仲間は敵が憎くて倒したいから最後の戦いに臨んだんやない。 あんたらみたいな人間が戦わなくてもいい世界を作るために戦おうとしたんやと思う。 
だからあんたらを残していった。 残されて生きている自分を責めることはない。 私はそう思う」 「愛ちゃん」

夜が明けた。さゆみと絵里はさゆみが治した鳥を放しに行くと言う。  愛も同行するが、三人を見つめている無表情の「A」の存在に気付く。
二人に手は出させないと「A」に詰め寄る愛。 「A」は口元を歪めると、愛に告げる。
能力の萌芽すら認められていなかった亀井絵里が風使いのチカラを発現させたのは、愛がこの世界に現れて他の世界と繋げてしまったからだ、と。
「お前がこの世界を浸食し、壊してしまったのだ」 反論の言葉が見つからない愛に追い打ちをかける。 「戦士としての適性に欠けるあの二人は力など持たない方が長生きできただろうに」
その言葉に不吉なものを感じた愛は、二人の元へ行こうとするが…

「お前のこの世界での役目は終わった。 早く次の世界へ向かわねば」 背後から「A」に抱き止められると、光のカーテンに包まれ…

絵里は鳥を放そうとするが、掌の上から飛び立つことが出来ない。 顔を曇らせるさゆみ。
すると空に向かって放り投げる。 そして傷は治っていたが、飛び方を忘れていた鳥を助けるように優しげな風を吹かせる絵里。
風の助けを得て空に舞い上がる鳥、やがて力強く羽ばたき、仲間の群れと合流し旅立っていく。
その様子を眺める二人の手は固く繋がれて…

海辺の白い建物の近くを飛ぶ鳥の群れ、建物の中には家族や友人に囲まれた少女が楽しげに笑ってる。
光景が一転する、殺風景な部屋のベッドの上に一人腰を下ろす少女、その瞳には光が無く…
…次なる世界は家族を、仲間を幻で映し出す孤独な少女「ツキシマキラリ」の世界。




【次回予告】

「A」と共に海沿いの病院に飛ばされた愛は、そこで看護婦として働くことになる。
担当する患者「久住小春」はかつて国民的なアイドルだったが、ある事件に巻き込まれて引退してしまったっという。
心を閉ざす小春。 そんな彼女を助けようと精神感応を試みる愛だったが。
「何でこの世界にあーしはいないん」 「気付け、この世界には最初から高橋愛は存在しなかったことに」
「私には仲間なんていない、これまでも、これからも」

第10話 「ツキシマキラリの肖像」
全てを写して、世界を救え!