(40)354 モーニング戦隊リゾナンターR 第12話「QED学園の怪」

※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。



【これまでのストーリー】
世界を守る為に増えすぎた並行世界を壊せ。
謎の声に導かれて幾つもの世界を巡ってきたモーニング戦隊のリーダー高橋愛。
旅してきた世界で巡り会った仲間、蘇る記憶、戻ってきたチカラ。
「ツキシマキラリ」の世界で出会った久住小春を救った愛が次に旅するのは…

第12話「QED学園の怪」
小春に別れを告げた愛が今度やって来たのは太陽が昇らない常闇の世界。
その異常さに戸惑う愛だったが、この世界の住人はそれを当然のごとく受け入れて暮らしている。

「先輩、早くしないと始業時間に遅れますよ」 この世界での愛の果たす役割は、どうやら女子高生らしい。
前の世界のナース服と同様、いつのまにか女子高の制服を身につけている。
清楚なブレザー姿と、自分の年齢を重ね合わせて面映ゆい愛だったが…
「どうせやったらセーラー服の方がよかったがの」 とりあえずこの状況を楽しむことにした。

太陽が昇らないという以外、常闇の世界は他の世界とあまり変わらなかった、能力者が偏見と奇異の目で見られがちという点でも。
愛の通うQED学園は能力者が集められた学校だった。
生徒は能力のレベルでクラス分けされ、高レベルの能力者の首にはリミッターが装着されていた。
弓道部に入部した愛は後輩に慕われた。
中でもリサコという高レベルの能力者からはドギマギするような熱い視線を送られる。
使命を忘れて学園生活を楽しむ愛。
学園には七不思議があった。


真夜中の相撲部部室から聞こえる「どすこーい」という女の声。
バスケットゴールよりも背の高い美少女。
誰もいない筈なのに「かわいい」という声がするという女子トイレ前の鏡。
誰も見ていないとヅラを外す二宮金次郎の銅像。
存在しないはずの教室。
名前を記した紙を捧げればその人間の罪を裁くという裁きの女神の像、等。

全てを体験すれば願い事が叶うという七不思議の探索をリサコに誘われた愛。
手始めに「お前はダンサーじゃないだろう」という罵声が聞こえてくる音楽室を訪れた二人だったが…

二人っきりになった機会を使って、この世界の常闇について尋ねてみる愛だったが、リサコにとってはそれが普通のことだった。
「お日様? それって何なんですか。先輩」

リサコはどんなチカラを持っているのか尋ねても、「わかりません、物心ついた時からこのリミッターは首に嵌められてました」
悪いとは思いながらもリサコの精神を視ることを試みる愛。
「目を瞑ってじっとしてて」という言葉に何を勘違いしたのか、口づけを待つような風情のリサコ。

まいったなあ、と思いながらリサコの精神の表層に触れた途端、激しい痛みに襲われる。
…これは、傷がまだ癒えてないのに、更に傷を重ねたような瘡蓋のような。
天真爛漫なリサコの笑顔とは結びつかない精神の内面に打ちのめされる愛、やがて意識が遠くなって…

目が覚めた愛。
時計を見る限りでは朝になったらしい。
リサコが心配そうな顔で見守っている。
愛は失態をリサコに詫びるが、「先輩の寝顔って意外と男らしいですよね」
気を悪くした様子はなかった。
改めてリサコに、自分が垣間見たリサコの傷ついた心について尋ねてみようとする愛だったが、屈託のないリサコの様子に聞きそびれてしまった。


音楽室を出ると外は異様な雰囲気だった。
生徒たちのざわめきを辿っていくと、中庭にある裁きの女神像がその発生源だった。
女神像の前で息絶えている一人の男子学生、その首には高レベルの能力者である証のリミッターが。
はっとした様子でリミッターに触れるリサコ。
愛は男子学生の遺骸を確かめようとするが、職員によって阻まれる。
「この罪人は自らの命をもってその罪を贖った。 それを汚すのではない」と

職員たちによって回収される息絶えた男子学生。
やがて生徒たちのざわめきも収まっていく。
その様子に納得がいかない愛。 「あんたらの友達が死んでしまったのに、なんでこんなにあっさりと」
「仕方ないですよ、私たちはみんな生まれながらにして罪を背負ってるんですから」 別人のように悄然としたリサコの声が。

学園の外に出ようとするが、固く閉ざされている校門の前には職員が。
「あなた達、罪人が外に出ても傷つくだけですよ」
押し問答になるが、リサコが止めに入ったので一旦は引き下がることにした。

休み時間、学園の塀の壊れた箇所から外へ出る愛、リサコもその後を尾けて…
街にある建物はどこも固く扉が閉ざされていて、出歩く人影も殆ど無い。
薄暗い街頭の下でたまに出会った人も、話を聞こうと愛が近づいていくと逃げるように去っていく。

…この世界好きになれん。 思いながら大きな橋に差し掛かった愛。
その橋梁の下で男が倒れていた、先刻見た学園の生徒と同じ様に。
生死を確かめようと男に近づいた愛だったが、背後に誰かが降って来た感覚を覚える。
振り向こうとするが、身体の自由が利かない。
まさか操られているのか、と思ったが。


「アタシはまだ何もしてないよ。 怖がらないでこっちを向いて可愛い顔を見せてよ、愛ちゃん」

怯えを断ち切って振り向いた愛の目に映ったのは、闇の中に白く映える装束の人、その容貌は優美で…

「アタシ、待ちくたびれちゃったよ。 もう会えないかもしれないと思ってた。 でも諦めるもんじゃないね。また、こうして会えたんだから」
「えっ、あの、あーしはあなたのことを、し、知ら…」 言葉に詰まる愛を見て愉快そうに、「相変わらず厳しい日本語だね」
嬉しそうに話すその人の両目の色が異なっていることに気づいた愛、片方は金色、片方は血よりも鮮やかな真紅。

「じゃ早速だけど始めようか」
「えっ、何を」
「殺し合いさ。 アタシが後藤真希でキミが高橋愛ならば、アタシたちは殺しあわなければならないんだよ」

愛の目に後藤真希から凄まじい衝撃波が発せられたのが映った。
チカラを発動した気配すら感じさせぬ速攻に、対処しきれず受けてしまう愛だったが…。
誰かが放った衝撃波が後藤の放った衝撃波に炸裂して、その破壊力を弱めていた。

「くっ」 直撃を食らってたら腕を持っていかれてたかも。
思いながら誰が救いの手を差し伸べてくれたか、確かめようとした愛。
その目に映ったのはリサコの姿、首に装着されていたリミッターからは白い煙が。

「どうして邪魔をするかなあ、あんたなんかが」 後藤がリサコ向けた視線は愛へのそれとは違って憎悪に彩られていた。
「リーちゃん危ない」 後藤の攻撃から救うためにリサコの元へ跳んだ愛だったが、無防備な姿を晒してしまう。
「今度こそ、やられる」 襲ってくるだろう衝撃に備える愛だったが、「あれ?」


「ツキシマキラリ」の世界で別れた「A」が、愛達の前に立ちはだかって後藤の攻撃への盾となっていた。
その右腕は殆ど千切れかかり、付け根から垂れ下がっている状態だった、傷口から流れているのは血液とは別の色をしていた。

「あのころとは違ってお友達が一杯だね、愛ちゃん」
「あの頃って?」
「もしかして記憶を失ったとかっってやつ。 都合がいいんだねえ」

「おい、お前」 「A」が後藤に呼びかける。
「何か勘違いしてるようだが、私はこいつの友達なんかじゃない。 私には私の目的があってこいつと旅を続けてる、それだけの関係だ」

「…旅…そうか。 あの人はこの子を選んだんだね。 そしてアンタはこの子の護衛役ってところかな」
「こんなバカに守る価値など無い」
「あんたバカバカって、あーしのことを、なんやと…」
「…何か醒めちゃった」 後藤がつまらなそうに言った、そして何かを取り出すと愛のほうに向かって投げた。

「その場所に行ってみな、そうしたらキミはアタシと真剣に戦おうっていう気持ちになるかも、いや無抵抗でアタシの裁きを受けようっていう気になるかな」

言い終わると天に向かって昇っていく、その様子を黙って見ているしかない愛。


「…行ったな」 「A」が安堵したような声で言う。
「その腕、って血が赤くないし何か違う」
「反応がおかしいな、相変わらず」
「A」は自分がサイボーグであることを明かす、負傷した腕も『ジェットストライカー』に積載された修復装置で治せることも。
「ジェットストライカーって?」
「私専用の小型戦闘機だ。 私と一緒に世界を旅してる」
「何や、それずるい。 あーしもお招きしてぇや」 明るい口調の愛だが…
「無理におどけたって事態の解決には繋がらないぞ。 お前、あいつと戦って勝てるのか? それ以前にあいつと戦えるのか?」
後藤と戦って倒さなければ、この世界から抜け出せないだろうという推測を述べる「A」。
「その為にはその場所へ行く必要があるな」

後藤が愛に投げたもの、それはどこかの喫茶店の紙マッチだった。
それを手に取り表面に記載された住所を見る愛、傍らには不安そうなリサコが…

【次回予告】
後藤真希に教えられた場所に赴いた愛が見たものは廃墟状態の喫茶店だった。
店内で愛は1枚の写真を見つける、そこに写っていたのは自分と後藤真希、そしてもう一人…
愛とはぐれてしまったリサコは街の人に追われる。
そんなリサコの前に降り立つ白い影 「あんたは罪を犯したね。アタシが裁いてあげるよ」
「待ってください」 愛が叫ぶ
「そうやって罪を重ねさせるのも罪なんだよ」 愛を断罪する後藤。
モーング戦隊リゾナンターR 第13話「闇を照らす光」 全てを繋いで、世界を照らせ!