651 名前: ◆ZWGwtCX30I [sage] 投稿日:2010/09/07(火) 12:38:02 ID:mdmmz4nL [2/8]
終業式
「ふぅ、やっと終わったか」
この猛暑の中、いくら体育館だからといって、耐えられたもんじゃなかった
「どうして、校長の話しってあんなに長いんだ?意味分かんねぇ……はぁ」
誰もが人生の中で、一度は口にするようなことを言って、溜め息をついたのは俺の親友
河谷龍太
中学からの友人で、久し振りに由美子と登校した時に、俺を質問責めしたアイツだ
「そう愚痴るなよ、これからは夏休みなんだから」
俺がそう言って肩を叩くと、龍太は目を輝かせて言う
「そうか……そうだよな!これからは夏休みなんだよな!崎山、早く帰ろうぜ!」
「あ~ごめん、俺は他の奴と帰る約束してるから、一緒には帰れん」
敢えて名前は隠す、こいつには誰と帰るかを話す訳にはいかないからな
「そうなのか?珍しいな……まぁいいや、じゃあな~!」
そう叫びながら、龍太は走って行ってしまった
俺も早く帰りたいから、さっさと目的の人物と合流しようと教室を出たところで、声を掛けられた
652 名前: ◆ZWGwtCX30I [sage] 投稿日:2010/09/07(火) 12:39:15 ID:mdmmz4nL [3/8]
「あ!優君!一緒に帰ろ?」
俺の目的の人物、由美子だ
「一緒に帰ろうなんて、聞かなくてもいいだろ?」
そう、由美子は今日から俺の家に住むことになる
そして今日は、由美子の家から荷物を運んだり、運んだ荷物を俺の部屋のどこに置くかを考えたり、とにかく、色々な準備をしなくてはいけなかった
「それはそうだけど……なんとなく聞いちゃうんだよね」
「まぁ……いきなり一緒に暮らせなんて言われても、あんまり実感湧かないよな」
実際に俺も、由美子と一緒に生活、ましてや同じ部屋で生活するなんて、未だに信じられない
「うん……ごめんね?迷惑かけて……」
「別にいいって、由美子が悪い訳じゃないんだから」
どちらも、親に振り回されているだけだ、それで由美子が謝るのは何か違うと思う
「うん……ありがと」
「じゃあ、帰ろうぜ」
親が転勤したのは昨日、転勤の話しを聞かされてからすぐだった。
風奈は親の前でこそ泣かなかったが、親が出て行ったのを確認してから、すぐ泣いてしまった。
653 名前:我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I [sage] 投稿日:2010/09/07(火) 12:40:03 ID:mdmmz4nL [4/8]
まぁ、そりゃそうか。風奈は一度親に捨てられてるんだ、きっと、また親が居なくなってしまうんじゃないかって、感じてしまうんだろう。
まぁ、俺は風奈じゃないから何とも言えないんだけど
それにしても、今日は暑いなぁ……
「優君?何考えてるの?」
由美子が顔を覗き込んでくる
じっと見つめてくる由美子を見て、不覚にも胸の高鳴りを感じてしまった
「なんでもないよ」
そう言って目を逸らした
あの状態が長く続けば、俺は恥ずかしさに、どうにかしてしまうんじゃないかと思ってしまう程、その顔は魅力的だった
「そう?……それにしても、今日から一緒に生活するんだね~」
由美子の奴、なんだか楽しそうだな
まぁ、嫌な顔をされるよりは全然いいけどさ
「そうだなぁ……」
「ちょっぴり楽しみかも……ふふっ」
どこがちょっぴりだよ……すっげー笑顔じゃないか
それに、俺には理解できない、俺だったらいくら綺麗な人と一緒に暮らせるからといって
一人になれる時間が減るのは辛い事だから、特に思春期の男にはね
654 名前:我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I [sage] 投稿日:2010/09/07(火) 12:41:11 ID:mdmmz4nL [5/8]
「そんなに楽しみか?」
俺がそう尋ねると
「!……ちょっ、ちょっぴりだけだもん!」
そう言って、由美子は走って先に行ってしまった
アイツ、鍵持ってないのに
それに、「ちょっぴりだけ」ってなんだ?
~~~~~~~~~
自宅にて
「おじゃましま~す」
「なんだよ、おじゃましま~すって、ただいまでいいんだぞ?」
ちょっとカッコつけてみる
「あっ……そっか、えへへ」
そう言って、由美子はにっこりした
正直、茶化してくるかと思っていたから、予想外の返答に戸惑った
「そっそれと、遠慮は要らないからな?」
「うん、ありがとう」
そう言って、制服のままソファーに座る
「それじゃあ少し、休憩してから行く?」
「え?どこに?」
「どこにって……荷物取りに行くんだろ?」
俺がそう言うと、由美子はハッとして言った
「そうだった!すっかり忘れてた!」
由美子が続けて言った
「やるんなら、早くやっちゃいたいな」
俺もさっさと風呂に入りたいからな
「そっか、んじゃあ今から行くか」
655 名前:我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I [sage] 投稿日:2010/09/07(火) 12:42:06 ID:mdmmz4nL [6/8]
~~~~~~~~~
夕方
駄目だ……疲れた……早く風呂に入ろう
「優君!手伝ってくれてありがとう!」
面と向かって言われると、なんだか照れくさいな
「あぁ、とりあえず俺、風呂入ってくるから適当に寛いでてくれ、俺の部屋は知ってるだろ?」
そう言うと、由美子は慌てて俺に言う
「あ……待って!私も入る!」
「じゃあ、先に入るか?」
「い……一緒に」
……え?
「はぁ!?なっ何言ってんだよ!?」
「……駄目?」
由美子が上目遣いで俺に言う。相変わらず、殺人級の威力を誇っているが、二度も同じ手は喰わない
「当たり前だろ!」
頼むから、引いてくれよ?
一緒に入ったりしたら、俺の理性が持たないんだから
「でっでも!昔はよく一緒に入ってたよ?」
そんな時期もあったなぁ……しかし!
「昔は昔!今は今!お互い、もう高校生だろ?」
くそっ!
正直入りたい!!俺だって一人の高校生なんだ!何より男なんだ!
目の前でそんなデカい胸を見せられて入りたく無い奴なんているのか!?
656 名前:我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I [sage] 投稿日:2010/09/07(火) 12:43:03 ID:mdmmz4nL [7/8]
「でっでも――
「とにかく、駄目なものは駄目だ!」
耐えろ!耐えるんだ!俺!
「うぅ……分かったよぅ」
……何でそんなに悲しそうなんだよ……
なんだか俺が悪者みたいじゃないか……
ん~やっぱり、惜しいことをしたかな……
って何考えてんだ俺!由美子だぞ!?
……はぁ、さっさと風呂入っちゃおう
~~~~~~~~~
由美子
はぁ~優君のいけずぅ~
何で駄目だったんだろう……優君は巨乳好きの筈なのに……
この髪型だって、優君の好みのショートにしたのに……
はぁ……優君のたくましい体……見たかったなぁ
ん?待てよ?優君はお風呂……下着……自由……!
えへへ~これから毎日、優君の脱ぎたて下着で○○○ーし放題だぁ!
幸い、あの糞虫はいないしね
ではでは、早速!
イッてきま~す!!
最終更新:2010年09月10日 21:50