814 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 15:56:36 ID:OYjEOtgk
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 お兄ちゃんは学校に行った・・・。家には私一人しかいない。
 お兄ちゃんは毎日、シドウさんと一緒に学校に行ってる。シドウさんを待たせないために、自分のペースを保ちつつ急いで準備するため、朝は私との会話はない。
 ・・・苦痛でしかない。会話したい。出来ることなら一緒に学校にも行きたい。通う場所は同じなんだから・・・。

 しかし、今日はそんな毎日の習慣を逆手にとった。だから私はこの時間、高校では朝のホームルームが始まる時間に家にいるのだ。
 私はゆっくりと、お兄ちゃんの部屋に入る。朝起きたばかりでまだ暖かい。私は布団に潜った。頭まで布団を被った。
 お兄ちゃんの匂いがする。体が高揚して、いつのまにか私はあそこを弄っていた。
 すごい・・・。夕方にやるときより興奮する。
「はぁ・・・はぁ・・・お兄・・・ちゃん・・・。」

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「今日は転校生が来ているので紹介するぞ!」
 クラス内が歓声に包まれた。今は5月だ。この時期に転校生が来るとは意外だな。

「入ってきなさい!」

 入ってきたのは女子生徒だった。美少女と呼ぶにふさわしい。クラス内(主に男子)は静まり返った。

「皆慈ナオって言います。よろしくお願いします。」
 ペコリと頭を下げた。クラス内に拍手の音が響いた。
「じゃあ皆慈は後ろのあそこの席に座ってくれ。」
 先生が俺の隣の席を指差した。
 女子生徒―――ナオは席に座り、隣の席にいた俺と、違う方の隣にいたケンゴウに軽く会釈をした。
「よろしくお願いします。」


815 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 16:15:45 ID:OYjEOtgk
 ナオは気さくな性格をしており、シドウやケンゴウと話している所に混じって、一緒に会話したりしていた。
 今日1日で、俺たちはナオとかなり仲良くなった。
 放課後、いつものようにシドウと校庭で落ち合い、一緒に帰る。いつもと違うと言えば、横にナオがいることだ。

「ナオさんもこっちの通学路を通るんですね。」
 シドウが笑いながら言った。俺とシドウの家の回りには、縁郷高校に通う生徒が少ない。新しい発見だな。
「じゃあ僕の家はここなんで・・・ではまた明日。」
「今日は色々と教えてくれてありがとうございました。葉久保君!」
「・・・シドウとお呼びなさい。」

 俺の家はシドウの家から二つ離れた所にある。シドウが家に入ってから1分も経たずに俺の家に着く。
「じゃあ俺の家はここだから。じゃあな。」
「能登君も今日はありがとうございました。」
「コイルでいいよ。名字で呼ばれると何かくすぐったいから。」
「じゃあ・・・コイル君、また明日。」
 そう言って、ナオは手を振った。手を振りかえして、俺は自宅の扉を開けた。


816 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 16:33:12 ID:OYjEOtgk
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 いつもなら、お兄ちゃんの隣にはシドウさんしかいない。しかし、今日は違った。
「誰?あの女・・・。」
 お兄ちゃんの友人にあんな女はいない。今までいなかったのに、急にお兄ちゃんの隣に立っているなんて・・・。

 生意気に手なんか振ってる。自分を可愛く見せて、お兄ちゃんを落とそうとしているのか?なんて図々しい雌豚なんだろう!泥棒猫もいいところだ!
「お兄ちゃんは・・・私だけのものなのに!」
 腹の中から黒い何かが溢れ出す。もう止められない。
 あの女は敵だ!敵なんだ!敵ならば容赦はしない!

「ただいまぁ!」
 いけない!ここはお兄ちゃんの部屋だ!しかもシーツが私のおつゆでびしょびしょだ!何とかごまかさないと!ひきつっていた顔を元に戻す。お兄ちゃんの前なんだから!

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「あ!お兄ちゃん!今日は布団のシーツを新しいのに取り替える日だからね!」
 妹は俺と妹のシーツを持って、上から降りてきた。妹の後ろ姿に、変な違和感を感じた。この違和感は、夕食の時の変な寒気と関連しているのだろうか・・・。
最終更新:2011年07月08日 12:41