◆アジア・大洋州◆

日本
厩戸王

日本[574~622]


◎摂政
用明天皇の第二皇子で推古天皇の甥に当たり、摂政として推古天皇を補佐した。後に聖徳太子と呼ばれる。
◎和を以て貴しとなす
遣隋使を派遣するなど第陸と交流して仏教などを積極的に取り入れ、貴族や官僚が規範とすべき十七条憲法を制定した。
◎冠位十二階
朝廷に仕える臣下12の等級に分けたもの。地位によって色の異なる冠が与えられた。
弓削道鏡

日本[700~772]


◎祈祷
法相宗の僧で、病を患った孝謙上皇に侍して看病を行ない、寵愛を受けることとなった。
◎法王
称徳天皇(孝謙天皇の重祚)によって仏門の支配者として任ぜられた。僧でありながら皇位を狙ったとされ、日本三大悪人の一人にも数えられる。
阿弖流為

日本[????~802]


◎悪路王
東北地方で活動した蝦夷の族長とされ、軍を率いる指揮官でもあった。また鹿島神宮などに伝わる蝦夷の賊首『悪路王』であるとも言われた。
◎巣伏の戦い
退却を装い朝廷軍を引き込んで包囲攻撃を仕掛けた。これにより朝廷軍は総崩れとなった。

房玄齢

唐[579~648]


◎筆頭宰相
李世民に仕えて玄武門の変では策謀を以って権力奪取に貢献する。さらに筆頭宰相として貞観の治の立役者となった。
◎正史編纂
『北斉書』をはじめ『梁書』、『陳書』、『隋書』、『周書』などの正史編纂を総監した。
玄奘

唐[602~664]


◎法相宗
仏典の研究には原点に拠るべきだとしてインドから教典を持ち帰り、従来の誤りを正して法相宗の祖となった。
◎大唐西域記
シルクロードを経由してインドに至るまでの諸国で見聞きした事柄について玄奘の口述を弟子の弁機が記したもの。17年の旅路は全12巻に及ぶ。
◎三蔵法師
『西遊記』において三蔵法師の名で語られる。孫悟空、猪八戒、沙悟浄を従えて天竺を目指して旅をする物語。
楊貴妃

唐[719~756]


◎傾国の美女
玄宗の寵姫で音楽や舞に長けた。世界三大美人、中国四大美人に数えられる。
◎長恨歌
安史の乱で死んだ後に、玄宗と楊貴妃の物語を白居易が作った漢詩。その中で永遠の愛を誓い合っている
安禄山

唐(大燕)[703~757]


◎節度使
ソグド人と突厥系の混血。商才と勇猛さで玄宗に気に入られ、平盧・范陽・河東の三節度使に任じられた。
◎安史の乱
宰相の楊国忠と対立し反乱を起こす。長安と洛陽を制圧し大燕皇帝を称して大燕を興した。
安慶緒

唐(大燕)[????~759]


◎大燕皇帝
第2代大燕皇帝。安禄山の次男。疑心暗鬼に駆られ父を暗殺して皇位を簒奪するが、周囲の信頼を得られず史思明に排除された。
史思明

唐(大燕)[703~761]


◎節度使
范陽をはじめ、河東・河北・平盧の節度使を務めた。
◎安史の乱
安禄山の部下で、安禄山が反乱を起こした際にも忠実な腹心として軍を指揮した。
◎大燕皇帝
第3代大燕皇帝。安禄山を殺害して皇帝となった安慶緒に反発して、殺害して自らが皇帝となった。
玄宗

唐[685~762]


◎唐皇帝
唐朝第9代皇帝。睿宗の第三子。
◎開元の治
税制を改革し節度使制などを導入して安定した善政を敷き、開元の治と称えられた。
◎晩年の堕落
晩年は楊貴妃を溺愛し政務を疎かにした。さらに安禄山の反乱を許すと都から逃亡した。
史朝義

唐(大燕)[????~763]


◎大燕皇帝
第4代大燕皇帝。史思明の長男で安史の乱にも参加した。史思明が末子の史朝清を後継にしようとしたため、史朝清と父の史思明、母の辛皇后を殺害して皇帝に即位した。しかし民心を失い部下も離反したため自害し、大燕は滅亡した。

吐蕃
ソンツェン・ガンポ

吐蕃[????~650?]


◎チベットの王
チベット初の統一王国(吐蕃)初代の王。吐谷渾、白蘭、タングートに勝利し、唐にも度々攻撃をした。
◎官位十二階
氏族長一族の身分を保障する事で永続的な主従関係を構築し、中央集権の統治を進める事が出来た。
◎チベット文字
中国、インドから高い文化を吸収し、チベット独自のチベット文字を発明させた。

後高句麗
弓裔

後高句麗[857~918]


◎後高句麗王
朝鮮半島の中部に勢力を拡大して王を自称し後高句麗を打ち立てた。しかし暴政を続けたため王建によって追放された。
◎一目大王
新羅の憲安王(あるいは景文王)の子とされ、生まれてすぐに王宮を追放された際に片目を失った。

◆ヨーロッパ◆

ビザンツ帝国
テオドラ

ビザンツ帝国[500頃~548]


◎ビザンツ皇后
ビザンツ皇帝ユスティニアヌス1世の皇后。貧しい踊り子の身から皇帝の妃になった。
◎賢女の演説
ニカの乱において狼狽る夫に対して「帝衣は最高の死装束であるという言葉が正しい」と勇気づけた。

フランク王国
ピピン3世

フランク王国[714~768]


◎フランク国王
フランク王国宮宰カール・マルテルの子だが、国王キルデリク3世を廃してカロリング朝初代国王に就いた。
◎ピピンの寄進
ランゴバルド王国を破り獲得したラヴェンナ地方をローマ教皇に献上した。これは教会が王位を承認するための見返りだった。
シャルルマーニュ

フランク王国[742~814]


◎フランク国王
カロリング朝フランク国王国王。教皇レオ3世から西ローマ皇帝としても戴冠している。
◎大帝
ヨーロッパの多くを領土に収め、古典ローマ、キリスト教、ゲルマン文化の融合を体現した。文化の隆盛はカロリング・ルネサンスと呼ばれる。
◎聖剣ジュワユーズ
『ローランの歌』などの伝説にに語られる聖剣。柄頭に聖槍が埋め込まれており、日に30回その色彩を変じるという。

東フランク王国
カール3世

東フランク王国[839~888]


◎東フランク国王
カロリング朝東フランク王国の国王。ルートヴィヒ2世の子で父の遺領を分割してアレマニアを継承する。後に教皇ヨハネス8世からローマ皇帝の位を戴冠し、兄である西フランク王カルロマンの死去によって西フランク王国も統治して一時は分裂していたフランク王国を統一した。
◎肥満王
優柔不断で弱腰な性格で無能とみなされた。甥のアルヌルフに反乱を起こされ、トリブールの帝国議会において退位させられた。

フランス
ユーグ・カペー

フランス[940頃~996]


◎フランス国王
カペー朝初代フランス王国国王。西フランク王ロベール1世の子であるユーグ大公の子。
◎フランス王朝の基礎
王権の強化に努め、世襲制にする事で安定した統治を実現した。以降、フランスの王朝は共和制に変わるまでカペー朝の血筋が国を治めた。
イングランド
カンタベリーのアウグスティヌス

イングランド[534~604]


◎カンタベリー大司教
教皇グレゴリウス1世の命によりイングランドへ布教のために派遣された。そこで初代カンタベリー大司教に任じられ、約1万人のイングランド人に洗礼を施した。

教皇領
グレゴリウス1世

教皇領[540?~604]


◎ローマ教皇
第64代ローマ教皇。ローマ司教を西ヨーロッパの全キリスト教世界の最高指導者としての教皇の地位を築いた。
◎大聖グレゴリウス
ゲルマン人への布教を進め、ブリテン島にも修道士を派遣した。教会の改革、典礼の整備を行い、四大ラテン教父、教会博士にも数えられる。
◎グレゴリオ聖歌
多くの聖歌を作曲し、グレゴリオ聖歌も彼に由来する。

神聖ローマ帝国
オットー1世

神聖ローマ帝国[912~973]


◎神聖ローマ皇帝
東フランク王ハインリヒ1世の子で、東フランク国王並びにザクセン朝神聖ローマ帝国初代皇帝となる。
◎反乱鎮圧
東フランク王に戴冠する際に多くの諸侯や親族が反乱を起こした。これらを鎮圧すると聖職者による統治体制を進めていった。
◎ローマカトリックの守護者
カール大帝を倣い、ローマカトリック教会のキリスト教世界を守護する理念から、神聖ローマ帝国が成立した。

東ゴート王国
テオドリック

東ゴート王国[454~526]


◎東ゴート王
西ローマ帝国を滅ぼしたオドアケルを討ち東ゴート王国を起こして王位に就き、『大王』と呼ばれた。
◎ローマ化
ビザンツ帝国に敬意を払い、軍人はゴート人で占めたが行政においてはローマ人も登用した。アリウス派でありながらカトリックにも寛容で、インフラも整備した。
◎テオドリックの霊廟
ラヴェンナに建てられたテオドリックの霊廟。「ラヴェンナの初期キリスト教建築物群」として世界遺産に登録されている。

ノルウェー
ハーラル1世

ノルウェー[850頃~930頃]


◎ノルウェー国王
ヴェストフォルという地域のユングリング家の出身で、ノルウェーを統一した最初の王。
◎美髪王
ノルウェー全土を征服するまで髪を切らないという誓いを立て、見事にノルウェー統一を成し遂げると髪を整えて『美髪王』と称えられた。
エイリーク1世

ノルウェー[885頃~954]


◎ノルウェー国王
ノルウェー王国とノーザンブリア王国の国王で、ハーラル1世の子。
◎血斧王
王位継承の際に4人の兄弟を殺害し、その残忍さを恐れられた。また妻のグンビルドは邪悪な魔女としてサガで語られる。

ノヴゴロド公国
リューリク1世

ノヴゴロド公国[830頃~879頃]


◎ノヴゴロド公
ノヴゴロドを建設してルーシ諸国の最初の首長となり、リューリク朝の祖となる。
◎ヴァイキングの血筋
ルーシ国家の建設に携わった者の多くが、海賊業や交易などで活躍したヴァリャーグ(ヴァイキング)だったと言われる。

ノルマンディー公国
ロロ

ノルマンディー公国[846頃~933]


◎ノルマンディー公
ノルウェー人やデンマーク人のヴァイキングの指導者だったが、西フランク国王シャルル3世と同盟を結んでノルマンディー公に叙された。
◎徒歩王
恵まれた体格で、乗馬すると馬を潰してしまうのでいつも徒歩で移動していた。

◆中東・アフリカ◆

アッバース朝
ハールーン・アッ=ラシード

アッバース朝[763~809]


◎アッバース朝カリフ
アッバース朝第5代カリフ。第3代カリフのマフディーの子で、兄のハーディーが没するとカリフを継承した。
◎偉大なる帝王
アッバース朝の最盛期を築き、バグダードは世界最大級の都市に成長した。『千夜一夜物語』においてもアッバース朝の君主として語られている。

◆南北アメリカ◆

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最終更新:2025年07月29日 17:57