池沼唯の自分磨き

池沼唯の自分磨き


唯「みんな~! おあよ~!(∩^Q^)∩」
 「ゆいでつよ~! みんなのゆい、きまちたよ~!!(^Q^)/」

 朝から鬱陶しすぎる池沼大声をあげながら池沼唯ちゃんがドスドスとなかよし学校のすみれ組教室に入ってきました。
 唯ちゃんはなかよし学校のアイドルなので、いつもであれば毎日登校するたびにファンの男子生徒から豚と罵られて喜んでいるのですが……。
 ところが今日はどうでしょう。常に強力な池沼オーラを放ち、いるだけで抜群の存在感を放っている唯ちゃんですが、大声を出しているにもかかわらず誰も寄ってきません。
 いつも唯ちゃんをいじめて構ってあげているゆうすけ君とたかし君も来ません。

唯「あう~?(゚ q゚) みんなーーーー!! ゆいでつよ! ゆいきまちたよ!!\(^Q^)/」

 聞こえなかったのかと思った唯ちゃんは再び大声で自分の存在をアピールします。
 しかし、やはり誰も唯ちゃんに近寄ってきません。

唯「う゛ーう゛ー (`q´)」

 尽く無視された唯ちゃんはどんどん不機嫌になっていきます。アイドルたる自分を無視するなど許せないとでも思っているのでしょうか。
 そろそろひと暴れしようかと教室を見渡した唯ちゃんですが、何故か生徒たちが一箇所に集まっているのに気付きました。

唯「あう?('q')」

 何をしているのか気になった唯ちゃんは近付いてみることにしました。面白いことをしているなら自分も混ぜてもらわないと――そう思っているのです。

ゆうすけ「ゆかりちゃん可愛いなー!」
たかし「うんうん! いつも可愛いけど、今日は一段とかわいいよ!」
女子1「大人っぽーい!」

 どうやら生徒はゆかりちゃんを中心に集まっているようです。男子生徒はもちろん、女子生徒もほとんど集まってきています。

ゆかり「えへへ、昨日ママに美容院に連れて行ってもらったの」
女子2「いいなー! やっぱりゆかりちゃんっておしゃれでカワイイ!」
女子3「ゆかりちゃんが一番かわいいよ!」
ひろし「ゆかりちゃんはこの学校のアイドルだよなー!」

 どうやら美容院に行ってイメチェンをした仲良し学校のアイドル(真)のゆかりちゃんをみんなでかわいいかわいいと褒めているようです。確かにいつものゆかりちゃんと比べて雰囲気が大人っぽくなり、可愛くなっています。

唯「あ~う~?(゚ q゚)」

 唯ちゃんは池沼の中の池沼、もはや池沼と言うには他の池沼に失礼なくらいの池沼ですので、ゆかりちゃんの変化にも全く気付きません。
 なぜゆかりちゃんが褒められているのか。自分のほうが遥かに可愛いのに何故私は一度も可愛いと言われたことがないのか――唯ちゃんの池沼脳ではこんな考えしか浮かびません。

唯「むひひひひ(^q^)」

 唯ちゃんは一つの結論に至り、思わず気持ち悪い笑みまで浮かべてしまっています。
 ゆかりちゃんより可愛い私が行けばみんな私を可愛いと褒めるはず――これが唯ちゃんのうんこで出来た脳みそが導き出した答えでした。
 そうなればもう唯ちゃんのやることは一つです。
 唯ちゃんは集団の輪に割って入り、ゆかりちゃんの前まで行きました。

唯「み~な~! ゆいのほうがかわいーよ~!v(^oo^)v かわいーゆいがきまちたよ~! みんなゆいほめる~!(^q^)/」
 「ゆい、かわい~い♪\(*>q<*)/キャキャキャッ」
ゆかり「な、なんなのよ~急に!」
唯「あーう! ゆかりた、かわいなーい(-q-) ゆいかわい~い♪(^oo^) ぶひぶひ~(`oo´)」
 「みんなゆいほめる~♪ あ~う~♪\(^Q^)/」

 みんなで可愛いゆかりちゃんを眺めていた所に突然豚が乱入してきて、先程までのほんわかした空気と一転して、ピリピリとした空気が流れ始めます。

ゆうすけ「ふざけんなゆい豚! お前なんかかわいくねーよ!」
唯「あう!?(゚q゚)」

 てっきり褒められるとばかり思っていた唯ちゃんでしたが、いきなり可愛くないと言われて驚いています。なるべくしてなった結果としか言い様がないのですが、唯ちゃんにしてみれば青天の霹靂です。

女子「気持ち悪い!」
たかし「そうだそうだ! 気持ち悪いんだよ! ひっこめ!」
ひろし「死ね!」

 生徒たちは思い思いの野次を飛ばしていきます。馬鹿、ブス、豚、デブ、うんち、バケモノ、人類の失敗作、下痢便の擬人化、歩くグロ画像、人の皮をかぶったうんち、となかよし学校とは思えないくらいボキャブラリーに富んだ罵倒をしていきます。
唯ちゃんはほとんどの言葉の意味がわかりませんでしたが、馬鹿にされているという事はわかりました。

唯「むふぅ~、むふぅ~!(`q´)」
 「ゆい、ぶたさん! かわい!(`q´)」

 自分は豚さんに似ているから可愛い、と言いっているようです。唯ちゃんは人よりも豚さんに近い生物ですから、美醜の基準も豚さんに由来しています。
 しかしここは人間のための学校なので、唯ちゃんの基準など通用しません。

たかし「なにが豚だ! このブス!」
ゆうすけ「そうだよ! 鏡見てこい!」
ひろし「お前なんてかわいくないんだよ!」
女子「ぶーす! ぶーす!」
生徒たち「「ぶーす! ぶーす!」」

 ついにブスコールが始まってしまいました。
 唯ちゃんは日頃の池沼行動によりあらゆる人に迷惑をかけています。それはなかよし学校のクラスメイトたちも例外ではありません。
 そういった事情もあり今この場で唯ちゃんに同情するものは誰もいません。

唯「むぅ~~(`q´) ゆいかわいー! みーなぶすいわない!(`oo′)」
 「むふぅぅ~……(`q´) あう……('q') ぁぅぅっ……("q") うっ……ゔぇっ……びええっ……(~q~)」

 ブスと言われてムスッとしていた唯ちゃんでしたが、次第に涙目になっていきました。
 そしてついに目から涙のしずくが零れ始めます。

唯「びえええええええええええええええええええええええええええええええええええん!!(ToqT)」

 池沼泣きの始まりです。しかしいつもの気を引くための嘘泣きとは違い、本気の池沼泣きです。

唯「びえっ、びええええええ!! み゙ーな゙、ゆ゙い゙いじめ゙るー!(>Q<) びーーーーーーーーーー!(TQT)」

 しかし普段から嘘泣きをしている唯ちゃんを信じる人はいません。みんなまたか、と思い、ブスコールをやめて唯ちゃんを放置してそれぞれ思い思いのことをし始めました。

唯「ゔえ゙っ……(TqT) みーなわるいこ……じーーね! じーーーーーね゙ぇ゙ぇ!(TQT)」

 唯ちゃんはその後、先生が教室に来ても喚き続けました。
 先生が来たことを知った唯ちゃんは「みーなゆいいじめたー(TqT)」とよりうるさく泣き始めたので、先生は生徒たちに事情を尋ねましたところ、あまりのくだらなさに先生は頭が痛くなりました。
 一応いじめはいけないということで形だけ生徒たちを怒ると唯ちゃんは溜飲が下がったのか泣き止み、大人しくしていました。
 いつもならばここで水を得た魚、発言権を得た池沼のように許さないだのアイスよこすだのがなりたてるのですが、それもなく、大人しくあうあう言っていました。


 放課後

先生「唯ちゃん、どうしたの? 今日は元気なかったじゃない」

 この日は一日、唯ちゃんの元気がありませんでした。うんちを漏らしてもいつものように「ゆいぶぶぶー! おむつきちゃない!(`q´)」と喚き立てるのではなく、「ゆい、うんち('q')」としか言わず悪臭を垂れ流していました。
 いつも過剰なまでに元気でトラブルを起こしまくる唯ちゃんですが、今日は逆に大人しすぎて不気味でした。
 そんな唯ちゃんに先生も流石に心配になったようです。

唯「あ~う~('q')」

先生「もしかして朝の事気にしてるの? 大丈夫よ、また明日になったら仲直りできるわよ!」

 先生は唯ちゃんがみんなと喧嘩していることを気にしているのかと思い、励ましました。
 いつも自分のことしか考えてないような唯ちゃんでも、一応は他人との関係を気にするのかと先生は思い少し嬉しくなったのです。

唯「あう……。せんせ、ゆいかわいくないれつか?('q')」

 しかし実際は自分は本当に可愛くないのか悩んでいただけでした。

先生「うーん……かわいくな……ごほん」
  「そうねぇ……お漏らしとか悪させずに、ちゃんといい子にしていれば可愛いわよ!」

 思わず素直に可愛くないと言いそうになった先生ですが、そこはなんとか堪えて当たり障りのない解答をします。
 これで少しでも日頃の行いを改めてくれたら――そんな淡い希望を込めた答えでもあります。

唯「あう('q')」

 痛いところを突かれた唯ちゃん、これにはぐうの音も出ずにあうの音しか出ません。

先生「ほら! 可愛くなりたいんだったらもっとちゃんとしなさい!」
唯「あ~う('q')」
先生「もう……ほら! もうすぐバスが来るわよ! 準備して行きなさい!」
唯「あうー('q') せんせ、ばいばい('q')ノシ」
先生「はいはい。さようなら唯ちゃん」

 なかよし学校のバスに乗っているときも唯ちゃんは珍しく大人しくしていました。

唯「ゆいかわいーれつか?('q')」

 降り際、唯ちゃんは運転手さんに尋ねます。みんなに可愛くないと言われたのがよっぽどショックだったようです。

運転手「可愛くないよ、さぁさっさと降りた降りた」

 運転手さんは適当にあしらい、さっさと帰るように促します。
 唯ちゃんは反抗するでなく、大人しく降りていきました。


 その後、バス亭からの帰り道でも唯ちゃんは懲りずに道行く人に自分が可愛いかどうか訪ねて回っていました。

唯「あうー、ゆいかわいーれすか?("q")」
男A「なんや池沼ちゃん、口裂け女の真似かいな?」
男B「ブハハ、こりゃ傑作や! こない不細工な口裂け女もおりませんて!」

唯「あーう……ゆいかわいれすか(TqT)」
小学生A「はぁ? お前鏡見たことないの?」
小学生C「きめぇよあっちいけ」
唯「むーひっぐ、ひぐっ(TooT)」

 行く先々で罵られた唯ちゃんは泣き出してしまいました。私は本当は可愛くないんだ――その事実が唯ちゃんの胸に突き刺さります。

 しかしそれでも唯ちゃんに一つの希望がありました。それは憂ちゃんです。
 それでも憂なら、憂なら私の可愛さをわかってくれる!――残されたの最後の希望を胸に、唯ちゃんは憂の待つ家へと帰ります。


唯「うーい、ゆいかえりまちたよ("oo")」
憂「おかえりなさい。遅かったじゃないお姉ちゃん。また寄り道したでしょ」
唯「うーい、ごめんちゃい("q")」

 いつもは憂ちゃんの言うことなど無視して、キャッキャとはしゃぎながら「ぽんぽんすいたでつーまんまよこすー」などとのたまうのですが、今日の唯ちゃんは精神的に打ちのめされていたため素直に謝りました。

憂「ん? 今日は嫌に素直ね」
唯「あう!(゚q゚) うーい! ゆい、かわいーれつか!?(*゚q゚)=3」
憂「はぁ? 何よ急に」
唯「ゆい、かわいーかわいー!(^q^)/ うーい、ゆいかわいーゆう!(^q^)」
憂「はぁ……」
唯「どれつ? ゆいかわいれすか!?(^q^;)」
憂「んー……そうねぇ」
唯「あう♪あう♪v(^q^)」

 唯ちゃんは精一杯のキメ顔をしていますが、普段のマヌケ面がより間抜けになっただけでむしろ逆効果です。

憂「……無理ね。うんちみたい」
唯「あう!?(゚q゚i)」

憂「それも腐ったうんち。真夏の炎天下の中で放置されて腐って、通行人が気付かずに踏んづけてぐちゃぐちゃになたうんちみたい。ただ踏まれたんじゃなくて、社会を恨んでいる人が、憎しみのこもった足で、地面ごと抉るように踏んだ踏まれ方」

 憂ちゃんは馬鹿にするような言い方でなく、努めて淡々と言葉を並べていきます。言葉は淡々としているようでありながら、顔には何処か沈痛な面持ちがあります。
 その諦観の念を含んだような話し方はそれだけで説得力を持ち、聞いている方も事実だと信じてしまいそうな話し方です。

唯「あう('q')」
唯「う゛ーう゛ー(`q´)」

 最初は何を行っているのか理解できずに呆けていた唯ちゃんでしたが、おそらく悪口を言われている、ということに気付き唸りを上げています。

憂「もう、急に何? 可愛くないお姉ちゃん」

 わざと可愛くないを強調し、煽るように言います。

唯「うー!(`q´) あうぅ~(TqT)」

 最初は怒っていた唯ちゃんでしたが、次第に涙を流し始めます。今日の唯ちゃんは本当に情緒不安定です。

憂「本当にどうしたのよ! 冗談だよ冗談、お姉ちゃんは可愛いよ」

 憂ちゃんも唯ちゃんのあまりの情緒不安定っぷりに少し心配になりはじめました。

唯「いいれつ……ゆいはかわいうないでつ……(TqT)」

 そう言ってトボトボと自分の部屋へと向かっていきました。

憂「ついにトチ狂ったか……いえ元からね」


 Yui's room

唯「あうー('q')」

 唯ちゃんは姿見に自分を写し、眺めています。
 どうして誰も私を可愛いと言わないのだろう。まんまるなお鼻もぶよぶよのお腹も豚さんそっくりでこんなに可愛いのに――唯ちゃんはどうして自分が可愛いと言われないのか、鏡を見てもさっぱりわかりません。

唯「あうー、ゆいかわいくないれつ……あう~(TqT)」

 無い頭でいくら考えても答えが出てこない唯ちゃんはベッドに突っ伏して枕を池沼汁で濡らしていました。

唯「あうー、ゆいかわいくなりたいれつ('q')」

 可愛くなりたい、綺麗になりたいという悩みは、女の子なら誰でも持つ悩みです。
 しかし、食い意地と己の快楽のみで行動し、脳みそにはうんちが詰まっている池沼の唯ちゃんがまさか、可愛くなりたいなんて乙女チックな悩みを抱くとは……。
 いいえ、考えてみれば当たり前ですね。そう、だって唯ちゃんも、女の子ですもの!

唯「あう!(゚q゚)」

 ずっと泣いていた唯ちゃんでしたが、気付いたようです。
 可愛くなければ、可愛くなれば良いのだ!
 女の子は魔法を使えます。その魔法を使えば女の子は誰だって可愛くなれるのです!

唯「むひっ、むひひひひひひひ(^q^)」

 もはや先程までの唯ちゃんとは違います。
 涙は止まりました。その瞳には光が灯っています。

 そう。唯ちゃんの旅はここから始まります。
 ここから唯ちゃんは可愛くなるのです。

唯「ゆい、やりまつよ~(o゚q^o)ノ」


 池沼唯の自分磨き☆ ~(*ゝq・*)v唯ちゃんの女子力アップ大作戦!目指せモテカワ愛されガール!v(。・q・。)~

 始まります!

唯「あーうー('q')」

 ……とは言ったものの、今まで女の子らしい行動を一度たりともしたことがない池沼の中の池沼の唯ちゃんでは、可愛くなるためにどうすればいいかがわかりません。

唯「あう!('q')」

 しかしそこであることを思い出しました。
 確かゆかりちゃんは、病院へ行ったと言っていた!――なんと唯ちゃんは今日の朝ゆかりちゃんが言っていたことを覚えていたのです!
 美容院と病院を間違えるというありがちなボケをかましていますが、それでも唯ちゃんにしては奇跡的なレベルです。
 これで道がひらけました。あとは憂ちゃんにおねだりするだけです。
 唯ちゃんは部屋を飛び出し、ドタドタと階段を駆け下り憂ちゃんのもとへ向かいます。

唯「うーい! ゆいびょーいん! びょーいん!(^q^)」

 憂ちゃんは晩御飯の用意をしていました。しかしお構いなしに病院と連呼しています。

唯「うーい! ゆいびょーいん! つれててくだちゃい!(∩^Q^)∩ おねがいしまつ!(*^Q^)人」
憂「お姉ちゃん……病院に行ってもお姉ちゃんの池沼は治らないんだよ……」
唯「あう~?('q') ゆい、びょーいんでかわいーかわいー!\(^Q^)/」
憂「は? 病院で可愛い?」
唯「あう!(^q^) ゆい、びょーいんでかわいーなるー!(^Q^)/」
憂「整形したいっていうの? うちにそんな金があると思ってるの?」
 「誰とは言わないけれど、うちには穀潰し以下の金食いうんちがいるせいで家計は常に火の車なの。知らなかった?」

 いつもなら唯ちゃんの池沼語をある程度理解することが出来る憂ちゃんですが、流石に池沼が美容院に行きたがるとは思っていないので、通じなかったようです。

唯「あーうー?(゚q゚)」
憂「とにかくふざけたこと言ってないで少しはいい子にしてよね」

唯「う゛ーう゛ー (`q´) ゆいいいこ! うーいびょいんつえてけ!(`Q´)」
 「うーいばーか!(`q´) ゆいいいこ!(^q^)/ うーいわるいこ!(`q´) ゆいおりこー♪(∩^Q^)∩ うーいうんち!(`q´) つえてかない、おしおきでつよー♪(^Q^)/」

憂「は?」
唯「キャキャキャ!(^q^) ゆいかわいーな~る~♪ うーいぶ~す~♪ し~ね♪ し~ね~♪(^Q^)」

 途中でテンションが上がりすぎた唯ちゃんは変な音程で歌い始めてしまいました。
 しかも前衛芸術の失敗作みたいな見た目の唯ちゃんにブスとまで言われてはさすがの憂ちゃんでも癇に障ります。

憂「黙れ!」

 憂ちゃんの張り手が唯ちゃんの頬を打ちました。可愛い見た目をしていても、日頃の躾で鍛えられた憂ちゃんの膂力はかなりのものです。
 いきなりの衝撃にバランス感覚皆無の唯ちゃんは耐えられず吹っ飛び、床に頭を打ち付けました。

唯「いちゃー!(@oq☆#) なにすーの!(`oq´#) ゆいいいこ! ぶつだめー!("oq") わかう? うーいばーか? ばかうーい?(゚oq゚#)」

 この後に及んで鼻水を垂らしたマヌケ面で喚く唯ちゃんに、憂ちゃんもプッツンと来たようです。

憂「……」

 憂ちゃんは無言で唯ちゃんの髪の毛を掴み、思いっきり下に引っ張りました。
 その軌道上には憂ちゃんの膝があります。唯ちゃんの顔が憂ちゃんの腰ほどの位置に来た瞬間、憂ちゃんは膝を上げました。
 憂ちゃんの膝は見事に唯ちゃんの顔面の正中線状を捉え、不細工な鼻っ柱を打ち抜きました。

唯「ぃぎゃーーーーーーーーーーーー!(#◎pq☆#)」

 唯ちゃんの元々潰れていた自慢のまんまる豚鼻はより潰れて不細工極まりない形になり、盛大な鼻血を吹き出しています。
 タフネスだけは人並み以上にある唯ちゃんでもこの衝撃は流石に耐えられないのか、耳障りな悲鳴をあげながら目を白黒させています。
 憂ちゃんが手を広げると、抜けた髪の毛がハラハラと落ちました。見ると、唯ちゃんの頭の一部がハゲてしまっています。
 哀れ唯ちゃん、可愛くなろうと憂ちゃんに詰め寄ったのにより不細工になってしまったのです。

唯「うーいやめちぇぇぇー!("pq"#) ゆいあーまりまつ! ごめんなたい!(#゚pq゚#) ごめんちゃい……ごめなちゃい!(;>pq<)人 ユルチテ!!」
憂「次は無いわよ」
唯「あうぅ~……ゔーいごあいよー……(#×pq×#)」


 よくじつ!

 今日は休日です。あれからずっと可愛くなる方法を考えていましたが、美容院ヘ行く方法を憂ちゃんの意地悪によって邪魔された――と唯ちゃんは思い込んでいる――ので、八方塞がりかと思われました。
 しかしそこは本当に無駄に行動力だけはある唯ちゃん、外に出て可愛くなるヒントを探すことにしました。

唯「ゆい、いてきまーつ!(^q^)/」

 そう言って元気よく家を飛び出していきました。


唯「こえか~あ~もど~ぞよろちくね~♪ こーなゆい~だけ~ど~♪ わら~て、ゆるちてね~♪\(*>q<*)/ ず~とた~せつにち~て~ね~♪ え~きゅ~ほしょ~のゆい~だから♪(*^q^ノ゙ノ~☆」

 商店街についた唯ちゃんは歌いながら先を進みます。相変わらず音程は滅茶苦茶ですがご機嫌な様子は伝わってきます。
 周りを歩く人は唯ちゃんの池沼っぷりを嫌というほど知っているので、最早これくらいでは気にもしません。誰も気にせず通り過ぎていきます。
 唯ちゃんが商店街を歩いていると、見知った姿の二人組を発見しました。綺麗な黒髪の二人組です。

唯「あう? みおた、あずなん?('q')」

 唯ちゃんはその二人組に近付いていきます。二人組は桜高軽音部の秋山澪ちゃんと中野梓ちゃんでした。
 唯ちゃんは何故か桜高の軽音部にたまに出入りしており、そのたびにケーキをねだったり練習を邪魔したりして迷惑をかけていました。
 しかし軽音部員のみんなは優しいので邪険にはせず、一応世話をしているのです。
 二人は今からデートのようです。梓ちゃんは軽音部の先輩方の中でも澪ちゃんの事を特に慕っています。

澪「梓、ヘアゴム付けてきてくれたんだな」
梓「大好きな澪先輩にもらったものですから。どうです?」
澪「大げさだな梓は。うん、よく似合ってる。可愛いよ」

 可愛い、という言葉に反応した唯ちゃんは二人のもとに駆けていきます。

唯「ぎゃうー!(゚q゚) ゆいでつよ!(^q^)/」
澪「ひゃうっ! な、なんだ唯か、びっくりさせるなよもう……」
梓「うわぁ……」

 突然の池沼との邂逅に驚く澪ちゃんとは対照的に、梓ちゃんは露骨に嫌そうな反応をしました。
 元々梓ちゃんは臭くて不潔な上に、会うたびにセクハラしてくる唯ちゃんのことがあまり好きではありません。しかも今は大好きな先輩とのデート中なので、邪魔されるという思いが余計に嫌悪感を示します。

唯「みおた、あずなん、こーにちわ(^q^)/ ゆいでつよ(^q^)」
澪「はいはい、こんにちは、唯」
梓「……こんにちは、唯先輩」
澪「唯一人か? どうしたんだ?」
唯「あう? ゆいひとり!(^q^) ゆいはかぁいくなりまつ(^q^)」
梓「ぷぷーっ!」

 食い意地だけで動いていると思っていた唯ちゃんからまさかの可愛くなるという発言を聞き、梓ちゃんは思わず吹き出してしまいました。

澪「可愛くなる? 唯もそういうの興味あったんだなー」
唯「あーう! あずなん、そえくだちゃい!m9(^q^)9m」

 唯ちゃんは梓ちゃんのヘアゴムを指差しました。先程のやり取りから、どうやらヘアゴムを付ければ可愛くなれると思っているようです。

梓「え? このヘアゴムの事ですか? 嫌ですよ、澪先輩にもらったのに。なんで唯先輩なんかにあげないといけないんですか」

 大好きな先輩からもらったものですから、当然梓ちゃんは断ります。しかしそれで素直に引き下がる唯ちゃんではありません。

唯「むぅ~むふぅ(`q´) あずなんはーごむくれないわるいこ! おしおきでつよ!(`oo´)」
梓「なんですかやるんですか?」

 遠慮のえの字も知らず、物乞いをしてくる池沼に梓ちゃんも苛立ちが募ってました。
 梓ちゃんは普段はちょっとシニカルなだけで穏やかな子なのですが、その図々しさに当たりが強くなっていきます。

唯「ぶひぶひ!(`oq´)」
澪「おい、落ち着け唯! 梓も……。 ほら唯、これやるから我慢してくれ」

 澪ちゃんが差し出したのはデフォルメされた豚さんの髪飾りです。
 小さい子向けの商品なのですが、人気がなくて捨て値で売られていたので唯ちゃんがワガママを言った時用にと買っておいたのでした。
 唯ちゃんは軽音部のみんなといるときもワガママを言い放題でみんなを困らせるので、もう扱いにも慣れているのです。

唯「あう!(゚q゚) ぶーぶー! ぶーぶーでつ!(^oo^)」
澪「ほらー唯の好きな豚さんだぞー」
唯「あーう! ぶたさーん! かわいいでつよ~!(*^q^*) みおたいいこでつ、ぶひぶひ!(^oo^)」

 澪ちゃんの目論見通り、唯ちゃんは大好きな豚さんの髪飾りをもらい、すっかり機嫌が良くなりました。

澪「唯、そういうときは『ありがとう』って言うんだったろ?」
唯「あーう! ゆい、あいがとごじゃいまちた(∩^oo^)∩」
梓「唯先輩、私は代わりにこれあげますよ」

 そう言って梓ちゃんが差し出したのはただの輪ゴムでした。

唯「あ~う~(*´q`*) あずなんもいいこでつねー。あーがとごじゃりまつ(^q^)/」

 梓ちゃんは馬鹿にするつもりでただの輪ゴムを渡したのですが、唯ちゃんは喜んでいるようなので問題はないでしょう。

梓「澪先輩、もう行きましょう」
澪「あ、ああ……そうだな。私たちはこれから用事があるから……またな、唯」
唯「あ゙ーあ゙ー!(゚q゚) みおた、あずなん、まつ! ゆい、かわいくなりたーでつ! おしえてくだちゃい(^q^)」

 これ以上デートの邪魔をされたくない二人は場を離れようとしましたが、なんとかして可愛くなる方法を聞きたい唯ちゃんは奇声を発して二人を呼び止めました。
 今日の唯ちゃんは可愛くなるために貪欲です。これまで努力と言うものとは無縁で、ひたすら怠惰で他人頼みな人生を送ってきた唯ちゃんが一つの目標に向かって努力するというのは初めてかもしれません。

澪「可愛くなりたい……? 唯にもそんな女の子らしい願望があったんだな……」
唯「あう(^q^)」
梓「今世紀最大の難問ですね。無理ですよ諦めてください」
澪「私もそう思う……とりあえずお化粧とかお洒落してみるのはどうだ……?」
唯「あうー? おけそー? おさえ?('q')」
澪「お化粧っていうのは……そうだな、口紅を塗ったり、ファンデーションを塗ったりして顔を綺麗にすること……かな?」
 「私もあまりしたことないからなぁ~……憂ちゃんに教えてもらうといいよ」

 唯ちゃん一人ではお化粧なんて地球の自転を止めることより無理なことだとわかっているので、憂ちゃんに手伝ってもらうことを薦める澪ちゃんでしたが、当の唯ちゃんは「塗る」という単語を聞いて何やら反応しているようです。

唯「あう!(゚q゚) おえかきでつか! ゆいおえかきじょーずでつ!(^q^)/ ゆいおけそーじょーず!\(*>q<*)/ キャッキャッ」

 お化粧をお絵描きだと思い込んだ挙句、自分はお絵描きが上手だからお化粧も上手だと言っています。この自信はどこから来るのでしょうか。
 実際の唯ちゃんのお絵描きは見ていて体調が悪くなるくらい滅茶苦茶に下手です。チンパンジーに描かせた方がまだ上手な絵を描いてくれると思います。

梓「これはひどいことになる予感」
澪「ま、まぁ憂ちゃんがいるから大丈夫だろ……多分……」
 「それでお洒落っていうのは可愛い服とか着てみたり、可愛いアクセサリとか付けるんだよ」
唯「あーう! ゆいのおよーふくかわいーかわいー(^q^)」

 唯ちゃんは「フンス!」と胸を張りながら「すいーつ」と書かれた池沼Tシャツを自慢げに見せつけました。
 汗や涎や鼻水やうんちがついて所々変色していますが、たとえ新品の綺麗な状態であってもとてもお洒落といえるものではありません。

澪「あー、うん。そうだなー」

 澪ちゃんは言いたいことがあったようですが、当人が満足なら良いかと思い適当な返事を返します。

梓「唯先輩がお洒落したって文字通り豚に真珠じゃないですかね……」
 「とりあえずダイエットでもしたらどうです?」
唯「だーえと?('q')」
梓「痩せるってことですよ。唯先輩豚みたいじゃないですか」
唯「あう!?(*゚q゚)=3 むふーむふー(^oo^) ゆいはぶたさんだよー! だーえとじょーず! ぶひぶひ!v(^oo^)v」

 可愛くなりたいと言っておきながら、豚みたいだと言われた途端に大喜びで豚真似をして、意味もわからずダイエットが上手だとのたまう豚に二人は呆れ果てました。
 澪ちゃんもこれ以上唯ちゃんと言葉を交わすのは時間の無駄以外の何ものでもないと感じ、さっさとこの場を退散することを決意しました。

梓「じゃ、私たちは行きますんで」
澪「さようなら唯。応援してるぞ」
唯「あーう! みおた、あずなん、ばいばーい(^oo^)ノシ」

 二人のおざなりな挨拶にも唯ちゃんは笑顔で手を振って見送りました。
 いつもならもっと遊べと駄々をこねるでしょうが、今日の唯ちゃんの目的は可愛くなることです。
 髪飾りと輪ゴムをもらい、可愛くなれる方法をいっぱい教えてもらったことで、満足していました。

唯「あう~♪ あう~♪ ゆいはかわいくな~るよ~♪(^q^)/」

 唯ちゃんはまだまだ可愛くなるために商店街を進んでいきます。
 本当に行動力だけは無駄にあります。その行動力が周りの人に迷惑をかけるのです。
 キチガイに刃物、池沼に行動力です。

 休日の商店街は人で賑わっています。そんな中、唯ちゃんは相変わらずご機嫌で歌いながら歩いています。
 時折足を止め、アホ面で辺りをキョロキョロと見回しながら「あう~(゚q゚ ))≡(( ゚p゚) ゆいでつよー!\(^Q^)/」と言ってはスルーされていますが、そんなことは気にもせず進みます。
 しばらく歩いていると、超今風の女子高生二人が見えました。
 その今風具合に只者じゃなさを感じ取ったのか、唯ちゃんはその女子高生にのそのそと近付いていきます。

女子高生1「あれ、そのピアスどしたんー? かわいー!」
女子高生2「へへー、いいでしょー!」

 女子高生の会話に耳を傾けていた唯ちゃんはまたもや可愛いという単語に超反応してしまいます。
 唯ちゃんのお耳は自分の都合の悪いことは左から右へと聞き流し、自分の好きな言葉――アイス、おかし、豚さん等――は聞き漏らすことがない超高性能なお耳なのです。

唯「そえちょーだーい(^q^)/」

 さっそくおねだりをします。本当にハングリー精神に溢れた池沼です。

女子高生2「ひっ……何この子」
唯「わたしは、ひらさわゆいでつ! なかよしがっこーすみれぐみでつ! あーう!(*^q^ノ゙ノ~☆」
 「ゆいかわいくなりちゃいれつ(^q^) そえくだちゃい!(∩^Q^)∩」
女子高生1「うわ……この子例の池沼だよ……」
唯「あーう('q')」
女子高生2「ヴぇぇ……そうだ!」

 女子高生の片割れは何か思いついたように悪戯な笑みを浮かべました。

女子高生2「このピアスはあなたに似合わないから、もっと似合うの付けてあげる!」

 そう言って取り出したのは普通の洗濯バサミ2つです。それで唯ちゃんの両耳たぶを挟んであげました。

唯「あう! いちゃい!("q")」
女子高生2「我慢我慢! 我慢無くしてお洒落なしだよ!」
女子高生1「あっはは、いいね! 似合ってるよゆいちゃん!」

 女子高生二人は唯ちゃんのマヌケな姿を見て笑っています。しかし唯ちゃんは、似合っていると言われたことと、その笑いは自分が褒められているからだと思い込み、すぐにご機嫌になりました。

唯「あーう! むひひひっ(^oo^) いいこでつねー\(^Q^)/ あーがとごじまつ( ^q^人」

 ちゃんとお礼もできる唯ちゃんは偉いですね。
 女子高生二人は耳に洗濯ばさみを付けられてお礼を言う池沼を笑いながらその場を去っていきました。

唯「あうあう~♪ ゆい、もーとかわいくなたでつ(*^q^*)キャキャキャッ」

 唯ちゃんはさらに上機嫌になり、贅肉を派手に震わせながら跳ね回っています。傍目から見るとトドがのたうち回っている様にしか見えませんが、これは特別に機嫌のいいときにだけ出る唯ちゃんダンスです。
 ただでさえスタミナが壊滅的な唯ちゃんがそんなに激しく跳ね回ると、当然すぐ電池切れになってしまいます。

唯「むふーむふー(^q^;)」

 唯ちゃんはダラダラと汗を流し、ただでさえ酷い体臭をさらに悪化させ地面にドスンと座り込みました。
 往来のど真ん中でこんな産業廃棄物より汚い汚物が鎮座していては迷惑極まりないです。通行人は皆一様に綺麗に唯ちゃんを避けて歩いていますが、そんな事はお構いなしに唯ちゃんは親指で鼻をほじくっています。

唯「ほ~げ~σ(゚oo゚)」

 何を考えているのか、知性を全く考えさせない目で虚空を見つめながら、ひたすら一心不乱に鼻をほじっています。
 唯ちゃんは一通りほじ終えた後、満足したのか「あ゙ーあ゙ー(=q=)」と奇声を発した後、地べたに横になりました。

唯「あ~い~す~(≡△≡)」

 路上でごろごろしながらアイスをねだりますが、当然誰も反応しません。
 しばらくそうしてごろごろしながらアイスをねだったり奇声をあげていた唯ちゃんですが、突然背中に強い衝撃が走ります。

唯「おんぎゃああああ("q"#)」

 通行人のおじいさんが唯ちゃんの存在に気付かず、背中を思いっきり杖で踏んでしまったのです。

爺「むっ! すまんのうお嬢ちゃんや……」
唯「うー!(`q´) ゆいいちゃいいちゃいだた! ゆるたない!(`oo′)」

 唯ちゃんは膨らんでいるほっぺたを真っ赤にして怒っています。
 道のど真ん中で寝転がっている唯ちゃんの方にも問題はあるのですが、唯ちゃんは世界は唯ちゃんを中心に回っていると本気で思っているので、自分に非は一切ないと思っています。

爺「すまんのう、気づかなかったんじゃ……許してくれんかのう」
唯「ゔーゔー!(`q´) ゆいいじめるわるいこ! おさえーなものくえないとゆるたない!(`q´)」

 さっそく先程教えてもらったお洒落なものを要求します。
 相手はよぼよぼのおじいさんですが、唯ちゃんは平等主義なので相手が子供だろうが老人だろうが無機物だろうが容赦はしません。自分を痛めつけるものイコール全て悪い子です。

爺「おさえーとはなにかのう……」
唯「おさえなあくせちゃりでつ! むぐぐー! ゆいにおさえよこすー! おしおきでつよ!(`oq´)」
爺「最近の若い子の言うことはわからんのう……」
唯「むうぅぅ~(`q´) あう!(゚q゚) むひひ、そえくえたらゆるちまつよm9(^q^)」

 そう言って唯ちゃんが指差したものはおじいさんが付けている腹巻きでした。
 いかにもといった感じの腹巻きですが、何か唯ちゃんの琴線に触れるものがあったようです。

爺「こんなものでいいんかのう……最近の子はよくわからんのう」

 そう言っておじいさんは自分の腹巻きを唯ちゃんにあげました。

唯「あうあうあー!v(^oo^)v おじーたいいこでつよ! んちゅっんちゅっ(^ε^)」

 先程までの怒りは何処へいったのやら一気に上機嫌になった唯ちゃんはお礼の気持ちとしておじいさんにキスをしました。
 後日、このおじいさんは亡くなったそうです。


唯「キャキャキャー♪ ゆいかわい~♪(*^oo^*)」

 こうして何事も恐れぬ乞食精神で順調に装備を集めた唯ちゃんはフル装備状態になりました。フルアーマー唯ちゃんです。
 髪は乱雑に括られており、豚さんの髪飾りも頭のてっぺんについています。さらに両耳に洗濯バサミを付け、腹には腹巻きを巻いており、鼻には何故か単三電池が詰まっています。
 一目で尋常ならざるものだとわかる格好ですが、唯ちゃん的にはこれで大満足のようで、自分が可愛くなったと信じて疑わないようです。

唯「あーう('q') おけそでつ、おけそ('q')」

 しばらく自分の可愛さに酔っていた唯ちゃんですが、可愛くなるためのもう一つの方法、お化粧の事を思い出したようです。

唯「あうー('q') おけそ……('q') ゆいのくえよんたん!」

 どうやらクレヨンでお化粧をしようと思っているようです。
 ちなみに唯ちゃんは憂ちゃんが意地悪をして自分が可愛くなるのを邪魔していると思っているので、澪ちゃんに言われた憂ちゃんに教えてもらうという発想はありません。

唯「くえよんたーん! ゆいおけそーしまつよー!v(^oo^)v」

 唯ちゃんは最後の仕上げ、お化粧をするためにクレヨンのある我が家へと帰っていきました。


 (^q^)ゆいのいえ!(^q^)

唯「むひひ(^q^) うーいいないでつ(^q^)」

 どうやら憂ちゃんは家を空けていたようです。不用心に思えますが、鍵をかけてしまうと、万が一留守のときに唯ちゃんが帰って来た時に、
鍵を開けることが出来ない唯ちゃんは池沼泣きしながら大暴れして玄関の戸や窓など所構わず体当たりをかますので、通帳やカード類などの大事な物は持ち歩き、家は常に開けておくことにしたのです。

 ドシンドシンと家全体が揺れるような音を出しながら自室まで向かい、早速なかよし学校のカバンからクレヨンを取り出しました。

唯「あーう! くえよんた、いいこでつね~(^q^)/」
 「ゆいとおけそーちまつよ~(*^q^*)」

 唯ちゃんは思い思いに自分の顔をクレヨンで塗っていきます。緑や青、赤や黒、なんでもござれです。
 ただでさえ、普通にお絵描きをしても何を描いているのか当人以外には理解不能な絵しか描けない唯ちゃんが、鏡も見ずに自分の顔にお化粧などまともに出来るはずがありません。

唯「あう~あう~♪ ゆいは~おけそ~♪ じょーずだよ~♪(^q^)/」

 しかし唯ちゃんはご機嫌でお化粧を続けています。

唯「あう!(゚po゚)」

 池沼の唯ちゃんには鼻や目を避けて塗るということはまず不可能です。その上、滅茶苦茶に塗っているので鼻の穴にクレヨンが突き刺さりました。

唯「あう~? くえよんたんきえちゃたれす……どちて? どこいちゃたでつか?(?po?)」

 片方の鼻の穴にはクレヨン、もう片方の鼻の穴には単三電池という池沼スタイルの完成です。
 唯ちゃんはクレヨンが鼻に刺さったことに気付かず、消えたクレヨンの行方を不思議に思いながらも、再び別の色でお化粧を再開しました。

唯「きゃきゃきゃー!! ゆいかわいーくなーたよー!\(*>pq<*)/」
 「ゆい、おけそーじょーず! じょーず!(*^q^ノ゙ノ~☆ きゃきゃー!」

 一通り塗り終えた後、唯ちゃんは満足して大はしゃぎしていました。
 完成した唯ちゃんのお化粧は、様々な色がぐちゃぐちゃに混ざり合い、迷彩柄よりもさらに酷い地獄のような絵図になっていました。
 しかし唯ちゃんは姿見に自分を映し、そんな池沼姿を見て大喜びです。

憂「ただいまー。お姉ちゃん帰ってきたの? 出かけるときは声かけてっていつも言ってるでしょー?」

 すると憂ちゃんが帰ってきたようです。

唯「うーい! むひひっv(^oo^)v ゆいかわいくなた! うーいにみせるでつ(*^pq^*)」

 唯ちゃんは部屋を飛び出して、憂ちゃんの元へと駆けていきました。

唯「うーい! うーい! キャキャキャッ! ゆいかわいくなりまちたよ~(*^oo^*) ふんす!」

 憂ちゃんのもとにたどり着いた唯ちゃんはその池沼丸出しの、この世の何よりもおぞましい姿をドヤ顔で憂ちゃんに見せつけます。

憂「もう、どこいってたの……って……えっ」

 あまりに酷いその姿に、憂ちゃんも言葉を失いました。
 今の唯ちゃんはぐちゃぐちゃの髪の毛に、耳には洗濯バサミ、鼻の穴にはクレヨンと単三電池が刺さっていて、腹巻きを巻いています。
 そしてそんな姿を自慢げに見せつけるように、胸を張って仁王立ちしているのです。

唯「んひっんひっ!(*^pq^)=3 ゆい、かわい~い!(m9'pq^)☆ うーい、ゆいかわい~いゆう! あいすいぱいよこすー!\(^Q^)/ キャッキャッ」
憂「お姉ちゃん……それ……なんのつもり……?」

 恐る恐る憂ちゃんは唯ちゃんに尋ねました。

唯「ゆい、かわいくなりまちた(^pq^)/ うーい、ゆいほめる~♪(^pq^)」
憂「お姉ちゃん……全然可愛くないよ……」
唯「う゛ーう゛ー(`pq´)」
憂「何よ! うーうー言うのやめなさい!」
唯「ゆい、かわいくなた! うーいゆいほめる!(`oo′)」
憂「その池沼丸出しの格好の格好のどこが可愛いのよこの馬鹿!」
唯「むふぅぅぅ(`oo′) ゆいばかちがう! ゆいかわいー! いいこ! ゆいいじめるうーいがばーか!(`pq′) しーね! しーねー!(`pq´#)」

憂「黙れ!」
唯「ぶひっ(゚oq゚#)」

 憂ちゃんが唯ちゃんの頬を殴りました。まるで昨日の再現のようですが、今回はグーパンチです。

唯「むぅぅあぁぁあぁぁああぁ!(`pq´#) かわいーゆいいじめる! だめー! うーいわるいこ! おしおきらあぁぁぁぁ!!ε,,ε,,ε,,ε(ノ `pq´)ノ」

 ドスドスと音を立てて唯ちゃんが体当たりを繰り出します。命中率0%を誇る唯ちゃんの必殺技です。
 鈍い動きな上、何故か目をつぶって突進するため猿でも避けれます。
 案の定簡単に避けられた唯ちゃんは壁に頭からぶつかって倒れました。

唯「うぎゃー!(#゚pq゚#) てんてんいちゃいー!(#"pq"#)」

 頭を抑えてのたうち回っている唯ちゃんを憂ちゃんは哀れみの目で見ています。

唯「ぶひぃぃぃぃ(`oo′#) うーいぶつのやめる! ゆいゆるたない! だりゃああああああああ!⊂(`oo′⊂)三」

 完全に自分の自爆なのですが、憂ちゃんにぶたれたと思いこんでいる唯ちゃんは再び体当たりを繰り出しました。本当に学習しない池沼です。
 またもや簡単に避けられてしまいますが、すれ違いざま、憂ちゃんは唯ちゃんの後頭部にソバットを叩き込みました。
 体当たりの勢いに蹴りの威力が追加されて今度は先程よりも勢い良く、顔から壁に激突しました。石膏ボード出できた壁はその衝撃に耐えきれず唯ちゃんの頭を飲み込みました。

唯「あんぎゃあああああ!(#@pq☆#) てんてんいちゃいー! おかおいちゃいー!(#@pq☆#)」
憂「あーあ、こんなに滅茶苦茶にしちゃって……これはお仕置きしなくちゃあね」


 その日、唯ちゃんは不細工だったお顔はさらに見るに耐えないくらい不細工になるまで憂ちゃんに殴られ続けました。
 こうして唯ちゃんの女子力アップ大作戦は池沼力を上げる結果に終わってしまったのです。

 しかし唯ちゃんの戦いはまだまだ続く! いつかその池沼力で世界を救える日が来るまで、唯ちゃんの戦いは終わらないのだ!
 頑張れ唯ちゃん! 負けるな唯ちゃん! 池沼の夜明けはもう近い!


 ("oo")("oo")("oo")("oo")おしまい("oo")("oo")("oo")("oo")

   (2017.06.12-- 2017.06.18)


おまけ編


やっつけですがおまけ編です。


憂「……って事があってね」

 桜ヶ丘高校のとある教室で、憂ちゃんと梓ちゃんが会話していました。

梓「唯先輩、可愛くなりたいって言ってたけど本気だったんだね」
憂「うん……。それからずっと元気なくってね、いつも3ポンドは平らげるハンバーグも500gしか食べなかったの……」

 唯ちゃんはあの後、憂ちゃんにボコボコにされて長時間説教されたことで、また自分は可愛くないんだと落ち込んでしまい、ずっと元気がなかったのです。
 そんなゆいちゃんのことを心配した憂ちゃんは親友の梓ちゃんに相談していたのでした。

梓「へ~、じゃあ唯先輩の健康のためにも、平沢家の食費のためにもずっとそのままのほうが良いんじゃない?」
憂「確かに! って真面目に聞いてよー」
梓「ごめんごめん。でも、憂ってなんだかんだ言っても唯先輩のこと好きだよね」
憂「……まぁ、あんな豚でもたった一人の家族だからね」
梓「そっか……。うーん、でも私じゃ力になれそうにないよ」
憂「だよね……あんなお姉ちゃんを可愛くするなんて不可能だって私も思うもん」
梓「そうだ、軽音部の先輩方にも聞いてみようか?」
憂「軽音部の皆さん可愛いもんねー。でも迷惑じゃない?」
梓「いいのいいの」


 放課後tea time

梓「かくかくしかじかでして」

 軽音部の部室である音楽室で、部員たちはティータイムを楽しんでいました。しかし今日はいつもと違い、お客さんが一人います。
 憂ちゃんです。唯ちゃんの事を相談するために、梓ちゃんに誘われて軽音部にお邪魔しているのです。

澪「あれ本気だったんだなぁ」
律「へー……あの唯がねぇ」
紬「あの唯ちゃんが……」
憂「ごめんなさい、あんな馬鹿な姉のために……」
梓「何かいい方法はないですかね」
律「無理だろ……憂ちゃんと唯には悪いけど、私らじゃあどうすることも出来ないぞ」
紬「腕の良い整形外科を紹介しましょうか」
憂「そんなお金うちにはないですよ……」
梓「ちゃんとしたお化粧とかしてあげるのはどうですか?」
律「ありゃ化粧じゃ無理だろう」

 あれやこれやと話してみても、全く答えは出てきません。
 唯ちゃんを可愛くするという、ネコの首に鈴をつけることより難しい難題に部員達が頭を悩ませている時、一人の訪問者が現れました。

さわ子「やはり唯ちゃんか……いつ出発する? 私も同行する」
紬「山中教員」

 軽音部の顧問の山中さわ子先生です。

さわ子「唯ちゃんを可愛くするとか面白ワードが聞こえてきたから飛んできたわ!」
律「いくらさわちゃんでも無理じゃないか?」
さわ子「うふふ……あなた達はまだ必要ないからわからないでしょうけどね、プロの大人の女性はどんな子だって可愛くできるものなのよ!」
澪「さ、さわ子先生の目に怪しい光が!」
律「まさかさわちゃんのバンド時代のメイクするんじゃあないだろうな……」
紬「楽しみだわ~♪」
さわ子「そうと決まれば早速唯ちゃんのところに行くわよ!」
憂「お、おー?」

 一同は唯ちゃんの家へと向かい、リビングで一人で呆然と虚空を見つめる唯ちゃんを発見しました。
 そしてさわ子先生が「これから唯ちゃんを可愛くしてあげる」というと、何を考えているのかわからない顔で「あうー('q')」と声をあげ、さわ子先生についていき、唯ちゃんの部屋へと入っていきました。
 部員たちは憂ちゃんの部屋で二人を待っています。

 しばらくするとさわ子先生が憂ちゃんの部屋に入ってきました。


さわ子「フフフ……終わったわよ……それじゃあ唯ちゃん、みんなに見せてあげなさい! 新しいあなたを!」

 さわ子先生はそう高らかに宣言して、ドアを勢い良く開けました。

唯「あうー('q')」

 今回の主役、唯ちゃんの登場です。

一同「「おおおおっ!?」」

 一同が湧きます。それも無理はありません。あの唯ちゃんが……普段から豚と間違われ、汚物と区別がつかないとまで言われ、
人型うんちとまで称された唯ちゃんが、普段の姿を知っている人からすれば、同一人物とは思えないくらい、普通の女の子のように可愛くなっているのです。

さわ子「どう? ニキビだらけだった肌はコンシーラーとファンデーションを何重にもして綺麗に!
    目はアイプチとアイライン、つけまつ毛とカラーコンタクトでパッチリと!
    当然ボサボサだった眉毛も整えて、最大のウィークポイントだった豚鼻もノーズシャドーでできるだけ目立たなくしたわ!
    かなりハゲかかっていた髪の毛と、丸い顔のラインを隠すためにウィッグ装着! できるだけ盛って元を目立たなくしたの!
    これならちょっとぽっちゃりの可愛い子に見えないかしら?」

憂「すごい……お姉ちゃんが人間に見える!」
紬「さわ子先生すごいわ~♪」
唯「あう? ゆい、かわいーでつか?('q')」

 唯ちゃんの変身っぷりに驚いている周りとは対照的に、唯ちゃんは相変わらず呆けた顔で皆に尋ねました。

憂「うん、可愛いよお姉ちゃん!」
澪「凄いじゃないか唯! 可愛くなったなー」
梓「人類の革新ですね。きっとこの世には不可能な事などないのでしょう」
唯「あうー!\(^Q^)/ ゆい、かわい~い♪(*´q`*) キャキャキャッ♪」

 皆に可愛いと褒められ、ようやく実感が湧いてきたようです。
 いつもの唯ちゃんのような鬱陶しさを取り戻し、はしゃぎ始めます。

律「うんうん。可愛い可愛い」
紬「唯ちゃん可愛いわ~♪」
唯「あーう!(∩^Q^)∩ みーなもとゆいかわいーする! ゆい、かわいー!\(*>q<*)/」
 「ゆいはかわいいでつよ~♪ かわいーゆいでつよ~~~~!(∩^Q^)∩ ぶひぶひー! んひひひひひひ(*^q^)=3 あーう!!ヽ(Q^ヽ* 三 ノ*^Q)ノ」ブブブー

 憂ちゃんや軽音部員達の言葉に、いっきに上機嫌になった唯ちゃんはテンションが上がり、踊り出しました。
 そして興奮しすぎた唯ちゃんはお漏らしをしてしまいました。

憂「お姉ちゃん……」
澪「興奮しすぎたか……」
唯「あう!(゚q゚) ゆいぶぶぶーちた! かわいいゆいくちゃい!('q') うーい! かわいーゆいのおむつかえる!(`q´)」

 いつもならここでお仕置きをする憂ちゃんですが、今日は唯ちゃんがいつもの不細工な姉とは違い、普通の女の子のように可愛く、本人も嬉しそうなので、今回ばかりはお仕置きしないでおこう、と思い、唯ちゃんの言うことを聞くことにしました。

憂「はいはい、待っててねお姉ちゃん」
唯「はやくつるでつよ! うーいのろま! かわいーゆいのおむつくちゃいくちゃい! はーくする!(`q´)」
 「あうー! ゆいぽんぽすいた!(>q<) みーなかわいーゆいにあいすもてくる!(^q^)/」
 「ゆいはかわいーでつよ! みんなあいすよこすー! んひひひひひ\(*>q<*)/」

 しかし、今の唯ちゃんはみんなに褒められたことで調子に乗っています。

澪「おい、落ち着け唯」
唯「かわいーゆいでつよー! みーなかわいいゆいのいうこときく!(`Q′)」
 「うーいはぶーす! みーなもぶーす!(∩^Q^)∩ ゆいかわいー♪ ゆいいちばーん♪\(^Q^)/」
梓「うわぁ……」
律「唯、落ち着け!」
紬「唯ちゃん、そこらへんでやめておいたほうが……」

 部員たちは唯ちゃんの身を案じて止めているのですが、そんな事は唯ちゃんに伝わるはずもなく、ますます調子に乗り始めます。

唯「むぎたうるちゃい! かわいいゆいにけーきもてくる!(`Д´) みーなかわいくない! かわいいゆいのあいすもてくる! おむつかえる! んひっ(*^q^*)」
憂「お姉ちゃん、いい加減に……」

 いくら言っても止まらない唯ちゃんに、これから起こるバイオレンスの予感した澪ちゃんは一人、静かに退室していきました。
 それを合図にするかのように一人、また一人と軽音部員たちは部屋を出ていき、部屋には唯ちゃんと憂ちゃんだけになってしまいました。

唯「うーいうるたい!(`q´) うーいぶーす!(`q´) ゆいはかわいー!(^q^)/ むひひっ(*^oo^*)」
 「ゆいはかわいー♪ ゆいはおりこー♪ みーなはぶーす♪ うーいはぶーす♪ かわいーゆいがおしおきちまつよ~♪(^Q^)9m」
 「あいす~♪ おむつ~♪ け~き~♪\(^q^\))三((/^q^)/」

 みんなが出ていったことに気付かず、一人でハシャギ続ける続ける唯ちゃんです。
 それを見ている憂ちゃんは拳をプルプルと震わせながら、滅茶苦茶な音程で歌い続ける唯ちゃんを睨んでいました。
 今日ばかりは姉の多少の池沼行動も大目に見て、お仕置きせずにおこうと思っていた憂ちゃんですが、少し褒めただけですぐ調子に乗り、お漏らしして、あまつさえ軽音部員たちまで罵り、アイスやケーキを要求する唯ちゃんのあまりに度が過ぎた言動に我慢できなくなりました。

憂「調子に乗るなこの池沼!」

 ついに手が出てしまいます。

唯「あうっ!(゚q゚#) うーいなにつる! かわいーゆいぶたない!("q"#) うーいわるいこ!(`Q´) ぶすうーい! ばーか! ぶーーーすーーー!!(`q´メ) しーーーーーーーねーーーーーーーーーー!(`Д´#)」
憂「奇跡のカーニバル開幕だ」
唯「うぎゃーーーーーーーーーーーーーーー!(#@q☆#)」

 この期、折角の唯ちゃんのおめかしも憂ちゃんのお仕置きで台無しになりました。
 しかし、心底唯ちゃんの自業自得なので、誰も唯ちゃんに同情はしません。
 あとに残ったのは、さわ子先生の徒労と、「結局こうなるのか」という憂ちゃんの悲しい絶望だけです。

 (#゚q゚#)おしまい(#'q'#)


  (2017.06.12-2017.06.20)

  池沼唯のSS に戻る


カウンター
今日: -
昨日: -
合計: -
最終更新:2017年06月24日 14:53