カルミナP
来歴
カルミナPデビュー当時(2007年7月)のニコマスでは、ポップス・ダンスミュージック系の歌モノが使用楽曲の大勢を占めていた(ゲームの内容を考えれば当然であるし、実際2009年5月現在でも多数派)。
そんな中で処女作
「『カルミナブラーナ』よりNo.21」を投稿。BGM的な扱いではなく、クラシック系の音楽でアイドルを踊らせるという物珍しさも手伝って、技術的な未熟さも含めコメント欄で賛否両論が飛び交い、ストラヴィンスキー「春の祭典」初演時の騒動を彷彿とさせたとかさせないとか。
その後「
im@sclassic」の作品が増えた事、そもそもニコニコにおけるim@sの動画数が増加しすぎて視聴者の拡散が起きてしまった事もあり、今はそれほどコメントは荒れていない。が、相変わらずの攻めの選曲は他のPの追随を許さない(あるいは追随する人がいない)もので、「なんでこの曲で作ろうと思ったw」などと驚嘆半分あきれ半分のコメントが付くこともしばしば。
また、クラシック以外にも、テクノ(主に電気グルーヴ)への偏愛や、アイドル・アニメキャラソン、90年代J-POPなど一般的に両極端という印象があるような選曲を平然と行っており、幅広くもカオスな音楽的嗜好(2ch某スレの本人と思しき書き込みでは、選曲は狙ったものではなく、単純に自身の音楽的嗜好によると述べている)が垣間見える。
「近現代のオーケストラ作品とアイドルマスター」という見るものを非常に限定する作風ゆえ再生数の少なさに苦しむPでもあるが、アイマスオタでクラオタという2重苦を抱える人々、あるいは音楽と映像の奇矯なコラボレーションを好む人々から数は少ないものの確固たる支持を得ているようである。
2007年12月以降しばらく投稿がなかったが、2008年6月に半年振りの投稿を行い一部の物好きを喜ばせた。それと同時期にキャプチャ環境を手にいれたらしく借り物Pから脱却、以降ハイペースかつフリーダムな動画作成を敢行しており、技術的にも確かな進歩を続けている。
なお、俺嫁発言はないものの、どうやらやよいおりを偏愛しているご様子であり、アブノーマルPVの動画説明文などでその痴態を見物することができる。
※当初、カルミナPは退廃芸術の烙印を押され思想改造されたのではないかという説もあったが、その後の動画もそれはそれで退廃的だったため、現在ではその学説は否定されている
作風
カルミナPの動画はシンプルなシンクロを基盤としているが、「クラシック音楽において複数の動きが同時進行する場合に、それらをなるたけ映像に反映させようとする点」、「シンクロとカメラワークを主体とした映像で、物語あるいは音そのものを表現しようとしている点」が特徴的であろう。
これらは映像の複雑化を起こし、微細なずれが致命傷を招くリスキーな作風である(そもそも、クラシックを良く聴く人にも同時進行する動きに注意を払わない人は多く、そのような人々にとってカルミナPの振り付けは無意味な動きが多すぎるように見えかねない)。
特に「中国の不思議な役人」では借り物故の素材不足も相まって見るものに煩雑な印象をあたえてしまっていた。
しかし、復帰以降キャプチャ環境を手に入れた事もあって、シンクロ技術は着実な上昇を見せており、音楽の多層性を映像で表現するという困難な試みを少しずつ形にしつつある(例えば、オーケストレーションによってそれを象徴して踊る人数を変えている節がある)。また、物語性の表現も洗練され、一見ただのシンクロ動画のようでありながら見るものに深みを感じさせる独特の表現を生んでいる。それは、まるで熟達したバレエダンサーが指先ひとつに多大な表現をのせる様にも例えられる。
最新動画
めが~ね、めがめが~ね?めが~ね!
(訳)キャッチーな曲の内容に安心のダンスシンクロと変幻自在の背景スクロールが華を添えているとかは正直もうどうでもよくて眼鏡は人類の宝であるといわざるを得ない!
世界に眼鏡が溢れれば戦争なんかなくなるってばっちゃがいってた!
オススメ作品
MSC3参加作品。原曲の前半分を使用。ダフニス以来の5拍子シンクロだが、冒頭からしばらくはむしろビートよりも長いフレーズに振りをあわせ、曲の息の長いクレッシェンドによる緊張感を存分に味あわせた後、5拍子で存分に踊るカタルシスが見事。
テナーチューバーソロで提示される3連符が特徴的な主題が、複数重なる部分で一貫して指を回す振りを合わせる、キメの音にアップで目を開く演出、場面に合わせた衣装チェンジなどスコアへのこだわりも随所に見られる。
変態なのに変態だからこそカッコいいってどういうことなの…
テクノシリーズでも進化した技術と進行した病状をいかんなく発揮。"Skumizu-cool"が近未来紳士達の合言葉になるに違いない。
これは、まさしく魔法。演奏の選択、音色に対応する画面の作り。大胆にして精巧な世界が生まれる。
最初のスライドして流れていくカメラワーク、流れていく譜面に象徴されるように、何十年もの時間と空間を越えて(曲の完成は1917年、初演は1920年)音楽が演奏され続けていくこと、聴かれ続けていくことがどれだけ雄弁な物語を生むかということを、カルミナPは良く知っているのだろう。この動画のクライマックスに強度を与えているのは、音楽というものに関わる全てに捧ぐ敬意と愛情そのものだ。
裏代表作にして
新即物主義という名の病の始まり。と同時にカメラワーク進化の萌芽を見て取ることもできよう。
作品-2009年
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2009年一覧 |
簡潔な音楽の適切な映像化。吹奏楽のマスターピースとされる曲にふさわしい。
年明け早々新たな方向を提示。復帰以来総合的な演出力に磨きをかけてきたカルミナPだが、これは何かの始まりかそれとも…?
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作品-2008年
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2008年一覧 |
プロコフィエフ3大バレエ(「ロメオとジュリエット」、「石の花」、「シンデレラ」)の一つで、ロマンティックで陰のある優美さが印象に残る「シンデレラ」から、シンデレラの二つの姿をあらわすかのように光と影の間を繊細に揺らめくフレーズが印象的な「イントロダクション」を選曲。
音楽の表情を注意深く読み取ったうえで「夢見るシンデレラ」という情景を落とし込む手さばきが美しい。最小限のエフェクトで端正に仕上げられた様はまさしくガラスの工芸品でも見ているかのよう。
序盤でゆったりしたテンポにぱたぱたしたダンスを合わせているのは、一生懸命働くシンデレラをあらわしているのだろうか?ともあれ夢から醒めたあとの表情に胸が締め付けられる。
ロリトリオガイーヌシリーズと近い雰囲気。アクセントで挿入されるアップが入ったり入らなかったりするのが面白い。
やよいおりれーしょんずの後日談。
「それはいいとしてになんでこの曲なのよ!あんなマンガ好きなわけ?SATSUGAIするわよ?この変態!」
「うっう~!ゴボウ祭りができちゃいます!!」
カルミナPのやよいおり愛が火を噴いた!音源加工にややぎこちなさを残すものの、疾走感(主に作者と視聴者の妄想的な意味で)が心地よい。ねっとりしつつどこかあっけらかんとした視線も(病人的な意味で)さすがである。
チャイコフスキーの3大バレエ音楽の一つから、悪の妖精カラボスをあらわす劇的な冒頭部と、リラの精を表す美しいメロディの対比が印象に残るプロローグ部分を選曲。ゆったりとしたメロディにあわせた雪歩の天国的な美しさと後半の音楽の盛り上がりに対応する表情選択・カメラワークがすばらしい。 ひと夏の過ちを通じてカルミナPの表現力が新たな領域に入ったことを改めて感じさせる作品となっている。
使用曲は、バルトークが、自身の初期ピアノ作品(ハンガリー民謡を基にした)からいくつか選んで管弦楽組曲にまとめた作品。バルトークの一般的なイメージからすると意外なほど愛らしい響きの小品である。
この終楽章は2分という短い時間の中に複数の場面転換が配置されているが、それにさりげなく合わせて物語を浮かび上がらせるカルミナPの熟達した手さばきが心地よい。ロングのロリトリオのオスティナートにソロを反映して個々の映像が重ねあわされるという構造も美しく決まっている。
同曲の第二楽章の続編(ユニット・衣装も共通)。思わせぶりなカットの数々にワクワクさせられる。
伊織とやよいを一ヶ月にわたってなめるように見つめ続けた果てにたどりついたと思われる洗練されたカメラワークが美しい。全曲の導入にふさわしいスケール感を感じさせる。
また、輪唱のように追いかけっこするフレーズをソロのカットで同じ振り付けを追いかけさせる事で表現するなど、スコアの隅々まで見通すかのような気迫に溢れている。
ネタ☆MAD参戦。決して歌詞コメントをつけてはいけない。
あまりにあまりな歌詞と紳士向け衣装の調和がこの夏のカルミナPの到達点を端的に表している…ふう。
カルミナPの 新即物主義が止まらない!ヒンデミッドばりの勢い。一応打ち止め宣言をしたものの…まあ止まりませんよね。
dodoPリスペクト。カルミナP作品におけるロリトリオの汎用性は異常。確かに もうロリコンでいいのかもしれない。
グラズノフとバッハとハチャトゥリアンと電気グルーヴとエロゲを分ける壁とはなんなのか、少なくともそれがカルミナPの中に存在しない事は確かである。
未成熟な貧乳がかすかながらも確かに揺れ動く様はこの動画を見る紳士の心の動きそのものなのかもしれない。そして同時にそれはカルミナPの抱える可能性をほのめかすかのようでもある。
「ベニスに死す」で有名なこの曲にカルミナPが見た風景は一体なんなのか…ノスタルジーかあるいは爛熟の果ての退廃なのか…美しさと危うさがやよいを軸に交錯する。
二度見ずにはおれない問題作。
"G線上のアリアの透き通るような美しさを見事に表現しているといえよう"(「ロリコード芸術」8月号評)
"ロシアのメンデルスゾーン"とも呼ばれ、バレエ音楽などが有名なグラズノフの作品。
BBやエフェクトを控えめに配したとてもチャーミングな一品。
音源がマニアックなのも(そっち好きな人には)ポイントかもしれない。
真=フィッシャー・ディースカウw
処女作カルミナ・ブラーナ一周年記念ということか、取り上げていない楽章の中からバリトンのコミカルな独唱が印象に残るアクの強い楽章をセレクト。 BBと独特のカット割りで見事に曲の持つインパクトに対抗している。
例の ブルーバックステージ裏技を早速試してみた模様。
選曲が意味深。これは強制された歓喜なのか、それとも…
一般会員に解放されたHな264を早速実験。変態紳士界へのデビューも間近?
以前から吹奏楽で演奏機会の多いオーケストラ作品の使用が多目であることを指摘されていたが、満を持しての?吹奏楽。アイマス持つのかわゆさと曲の持つ軽妙さが不思議な楽しさを生み出している。
実力あいあいで使った演出が取り入れられていたり、
逆に ベルキスでの演出が実力あいあいに使われていたりするあたり、
音楽ジャンルと演出技法のシームレスさ加減が興味深い。
カルミナPの新作・・・意外! それはアニソンッ!
どれだけ十字架を背負って生きてるんだこの人。
熟練したシンクロと相反する強引なカットで、もも子のキャラクターを表現している(嘘)。
ラジオの生歌版もあり。どこからこんな音源持ってきたんだ?
im@sclassicでまさかの 大漁Pリスペクト。軽やかさとシュールさが味。
剣の舞に続くガイーヌシリーズ第二弾。
半年振りの本格復活。のっけから暴力的な存在感を見せ付ける閣下、
高揚し軽やかに舞うとかち、打ち合うカット、カルミナP第2期の始まりを高らかに告げた快作。
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作品-2007年
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2007年一覧 |
ありえない音楽とのシンクロがコワ気持ちいい怪作。閣下が、閣下がやってくる!
「この手の音楽は、映像が波しぶきだろうが猫の交尾だろうが合ってしまうんだよね。それ以上を期待したい」て言ってあげると良いと美希思うよ。
5拍子シンクロに挑戦した労作。
凛々しい千早が印象的。実写背景を重ね合わせる手法は765Comm@ndの発覚を経て、カルミナP独特の演出へと発展していく事になる。
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ニコ動一覧
作成環境
PC:ノートPC(CPU:Pentium4 2.66Ghz メモリ512MB+増設512MB、内蔵HDD:MHT2040AH, 40GB, 5400rpm+外付HDD 500GB)
キャプチャ:USB2.0キャプチャ・デジ造(PCA-DAV2)
キャプチャーソフト:.hunuaaCap(ふぬああ)
動画加工 Aviutl
動画編集 Ulead VideoStudio 9.0 SE VCD
→ Adobe Premiere Elements 7
WAX2.0 , Nive,等
画像加工 GIMP2.6
音源加工 SoundEngine Free