宮尾美也「ネコになった日」
執筆開始日時
2018/04/27
概要
ぽかぽかとした春の日差しに照らされて私はゆっくりと目を開きました。 
今日もあたたかくていい天気です。 
きっといい日になりますね~。 
今日はお仕事もお休みですし、公園へお散歩に行きましょう。 
ひなたさんにリンゴを貰ったのでフルーツサンドがいいですかね~。 
上手にできたらおすそわけしちゃいましょう。 
そう思いながらぐっと伸びをしようとしたところで気づきました。 
目の前に広がる風景はどう見ても私の部屋ではありません。 
きょろきょろと周りを見渡すと、むしろ室内ですらありませんでした。 
ここはどう見ても劇場の横を流れてる河川敷です。 
何度もお散歩したところだから間違いありません。 
私はそこに据えられているベンチで眠っていたようです。 
おかしいですね~。 
お散歩してる途中、ベンチでうとうとしちゃうことはよくありますが、 
昨日はちゃんとおうちに帰ってベッドで眠ったはずです。 
むむむ、なぜでしょう。 
そう思っているとふとおかしなことに気が付きました。 
いつもより視点が低いです。 
なんだか景色の色合いもちょっと違う気がします。 
自分の手を見てみるとふわふわの栗色の毛が生えた前足が見えました。 
その前足を自分の頭に当てて、くしくしと頭をかくとピンと立った耳も生えています。 
ぴょんとベンチから飛び降りて川に向かってとことこと歩きます。 
前足と後足で歩くのは初めてですけど、あまり違和感なく歩けました。 
そして、川べりに近づき水面に映る自分の姿を見てやっと理解できました。 
栗色の毛並、淡いブルーの瞳、ちょっと丸まったしっぽ。 
顔にはおひげが生えています。 
ふるふると顔を振ると、水面に映る姿も一緒に動きます。 
間違いないです。 
私、ネコさんになってます。 
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最終更新:2018年08月16日 17:12