【種別】 人名 【初出】 新約四巻 【解説】 足首までの白いコートを着た黒髪の男。初登場時はフルフェイスメットを着用していた。 その正体は、学園都市を去った『[[木原一族]]』の異端にして、魔術結社『[[グレムリン]]』の正規メンバー「[[ベルシ]]」。 元は「生命や魂に関する事柄からオカルトを排除した上で、命の価値は不変であることを証明する」ために 十代にして臨死体験におけるビジョンの解明実験を行っており、並はずれた『木原』らしさを発揮。 「結果的に全被検体が蘇生したが、一度止めた心臓の数は木原の中でトップクラス」という記録を残す。 二十代になる前に「このまま研究を続けると、命の価値は非常に低い所で固定される」と悟り研究職を引退。 平凡な小学校教師の道を選び、『[[落第防止>落第防止(スチューデントキーパー)]]』として、男女合わせ32名の生徒を学校生活に復帰させた。 だが3年前の春、復帰した[[雲川鞠亜>雲川鞠亜(くもかわまりあ)]]に付き添って小学校へ登校した際、 通り魔から襲撃された鞠亜を守るために、花壇のスコップで通り魔を返り討ちにし殺害してしまう。 自ら[[警備員>警備員(アンチスキル)]]へ出頭するが、正当防衛が認められ無罪、教員免許の剥奪もなかった。 だが裁判終了後、退職メールを同僚に送り失踪。子供たちが自分に憧れることを防ぐためであった。 実はこの通り魔は、[[木原病理>木原病理(きはらびょうり)]]が「人の役に立つ異端の木原」としての道を加群に諦めさせるために 何の罪もない少年を精神的に追い詰め、通り魔に仕立てあげて送り込んだものであった。 この時点で加群はこれを察しており、「本来は被害者であった通り魔の少年」の復讐のために病理を討ち、 なおかつ直接的に手を下した自らも相打ちで死ぬ決意を固める。 学園都市を去った加群は、当時[[黒小人>黒小人(ドヴェルグ)]]の工具改良を試みていた[[マリアン=スリンゲナイヤー]]と遭遇。 魔術の実在を知り、マリアンと行動を共にしながら独学で魔術を学んでゆく([[ベルシ]]の項を参照)。 後に合流した『グレムリン』においても自滅的な目的が災いして周囲から避けられていたが、科学者として大きく貢献し、 目的達成のための手段を選ばない「木原らしさ」を発揮して、「科学の利用」という思想の根幹をなす存在となった。 やがて[[反学園都市サイエンスガーディアン]]を『グレムリン』が実験のために使用した際、 [[バゲージシティ]]に派遣された木原病理と交戦、筋書き通り病理を殺し自らも重傷を負って死亡する。 遺体は[[オティヌス]]によって、死体人形『[[死者の軍勢>死者の軍勢(エインヘルヤル)]]』として回収された。 生前、復讐に生きる加群(ベルシ)を危ぶんだマリアンは、彼に出来る限りの魔術的指導を施し、 「もしも復讐が終わってさ、それでも無意味に生き残っちゃって、 何にもなくなっちゃったなら、その時は私のトコに来いよ」 とアプローチをかけていたが、ついに加群が答えることはないままに終わった。 ----