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ミサカネットワーク」を以下のとおり復元します。
【種別】 
超能力・技術

【初出】 
三巻 名称としては五巻

【解説】 
[[妹達>妹達(シスターズ)]]の[[電気操作能力>欠陥電気(レディオノイズ)]]を利用して作られた脳波リンク。
つまりクローン人間特有の同一振幅脳波を利用した電磁的情報網のこと。
各ミサカ達はこれにより意識を共有しており、
テレパシー(言葉だけでなく視聴覚などあらゆる情報)を送ったり、記憶のバックアップをとったりできる。
なお妹達は電気視認能力を持たないため、脳内電流を読み取る(=読心)ことはできないと思われる。
そのため他の個体に見られない自分だけの記憶を持つことも可能であり(ダイエット法など)、
それぞれが公開しない情報によって、精神的にも個体差が生まれうる。

ネットワークは単なる通信機構と言うわけではなく、巨大な並列コンピュータとしても機能しており、
それ自体が意志を持って各ミサカ達を操っているともいえる。
ネットワークを構成する個体が死ぬことはネットワークにとっては「ダメージ」ではあるものの、
ネットワークを構成する妹達が全滅でもしない限りは、ネットワーク全体が「死ぬ」わけではない。
故に妹達一人一人はネットワークにとってみればそれほど重要な存在ではなく、
妹達個々人も[[上条当麻>上条当麻(かみじょうとうま)]]に救われるまで個体自身の生命に価値を見出せなかった。
今でもネットワークからの支配は続いているが、ネットワークからしてみると
「体が複数ある以上、異なる選択肢を同時にとることができる」ため無理に意見・行動を統一する必要がなく、
結果的に各個体ごとに異なる行動傾向を持てるようになっている。
なお、存命している妹達は全員がこのネットワークに所属しているが、
[[00000号>ミサカ00000号(フルチューニング)]]だけはなんらかの理由によって現在は接続が寸断されている。

十二巻の[[打ち止め>ミサカ20001号(最終信号・打ち止め)]]の言によれば、
中心点はどこにもなく、ネットワークの中で特定の個体が『核』として存在する事にはあまり意味がないらしい。
ただし、「ラストオーダー」こと20001号だけは管理のための上位個体となっており、
彼女を介して停止などの命令を送ることができる。本人曰くホストではなくコンソール的役割を持つとの事。
つまり[[天井亜雄>天井亜雄(あまいあお)]]や[[木原数多>木原数多(きはらあまた)]]が行おうとしたように、
打ち止めさえ手元に収めてしまえば全ミサカ個体を自由に統御できるということでもある。
逆に言えば打ち止めがファイアウォールとなっており、打ち止めを介さない命令は受け付けない。
[[布束砥信>布束砥信(ぬのたばしのぶ)]]の妹達に対する感情インプットが失敗に終わったのは、これが原因。
失敗と言っても、どうやらネットワーク全体への伝播を阻止しただけのようで、
直接インストールされた個体である[[ミサカ19090号]]は頬を赤らめたり動揺したりと感情表現が豊か。
ちなみに[[番外個体>番外個体(ミサカワースト)]]はネットワークに所属しているものの、[[装置>セレクター]]によって打ち止めの命令を無効化できる。

なお、ミサカたちは「クローン体であること(元の脳波が同じ波長であること)」に加え、
「[[学習装置>学習装置(テスタメント)]]を使い整頓した脳構造」を利用してネットワークを形成しているため、
波長の違う他者が無理に「ログイン」しようとすると脳が焼ききられてしまうらしい。
もっとも[[冥土帰し>カエル顔の医者]]は波長を合わせる装置を開発して、
[[一方通行>一方通行(アクセラレータ)]]の演算能力を補助させるのに成功している(ただし情報網としてのネットワーク自体を利用することはできない)。
ちなみに冥土帰しは[[幻想御手>幻想御手(レベルアッパー)]]事件の際に[[発電系能力者>電撃使い(エレクトロマスター)]]の最高峰である[[御坂美琴>御坂美琴(みさかみこと)]]に脳波ネットワークについて質問しており、
この一件も開発の参考になっていると思われる。
(この時美琴は、「同一の脳波の波形パターンを一定に保つことができれば脳波ネットワークを構築できる」と分析している。)

ちなみに電気操作能力を利用したネットワークのため、[[同系統最大能力による高出力ジャミング>超電磁砲(レールガン)]]に脆弱性を持っている。
そのため、美琴がミサイルに対するジャミングを行った際に側にいた[[ミサカ10777号]]は、ジャミングの影響で一時的に壊れた。
また、トンネルなど電波障害の発生する場所でも、ネットワークとの通信が出来なくなってしまう。


【総体】
ミサカネットワークの中にあり、その全体としての大きな意思。
司令塔である打ち止めをさらに凌駕する、システム上ありえない存在。
天使のような存在とも、エイワスとも異なり、しかし学園都市が生み出した何か。
そもそも人と呼ぶ事さえ悩んでしまうような、第三の存在とでも言うべきモノである。

[[妹達(シスターズ)]]は各個体がそれぞれ独立した意志を持つと同時に、
全体でひとつの意志も持つ(この中に[[第三次製造計画(サードシーズン)]]は含まれない)。
制御権を預かる事で個体の肉体を使って初めて会話する事ができる。
また、総体と各個体間では厳密には境はないらしい。
[[一方通行(アクセラレータ)]]は新約6巻と新約10巻で、上条は新約9巻でそれぞれ接触している。

新約9巻では、[[オティヌス]]の世界改変によって作られた「幸せな世界」を見せられ、死を決意した上条当麻の前に突如現れた。
オティヌスは[[魔神>魔神(まじん)]]として完成したため、[[死者の軍勢>死者の軍勢(エインヘルヤル)]]が強化改善され、生者と死者を自在に操る事ができる。 
この魔術は生者と死者を明確に区分することが操作の前提となるが、 
生きている個体と死んでいる個体の両方の要素を持つ『総体』は操作の対象にならないため、 彼女だけが改変された世界で上条を憶えていた。
曰く、「普通の人間じゃ臨死体験したって絶対に為し得ないふしぎーな状態」らしい。

「大切な人達の最高の幸せ」を奪う選択をしたくないがために大切な人達に忘れられて消える。
そんな「最高のヒーロー」の上条に蹴りを入れて現れる。
彼女は上条の「究極の不幸」を見て、上条に説得を始める。
彼らがこの世界で幸せな日々を過ごすには「上条当麻の死」を受け入れる必要があると説き、またオティヌスが彼らから上条の記憶を消したことを彼の心を挫くための「イカサマ」と言うなど、彼を励まし続けた。
それでも大切な人を犠牲にしたくないと言う彼にとてもシンプルな質問をする。
 「アンタ、オティヌスとか言うポッと出の黒幕にこれまで築いてきた全てを奪われて、本当に悔しくないの?/escape」
と。
長い沈黙の後、彼女は上条の本音を聞く。
悔しいと、帰りたいと。
そして彼女はこう諭した。
一回くらい自分を優先しても良いと。
自分の心も救えと。
そのことで上条が憎まれても、自分だけは味方になり、一緒に謝り続けると。
そして上条は気力を取り戻し、再びオティヌスへと立ち向かった。
つまり彼女はオティヌスと同様に上条の心に大きく関わったキャラである。
そして、オティヌスが初めての「上条の心を数多の力で絶望させたキャラ」なのに対し、彼女は初めての
「上条の心を一つの言葉で絶望から救ったキャラ」である。
事実、ヒーローの性質を得ている美琴は一方通行という絶対的存在により「庇護対象」となっていた。
上条も「庇護対象」という性質を得ていてもおかしいことは何もないのだ。

【口調】
読点や句点の手前に/return、/escape、/backspaceといった単語を付けて会話し、
上条の事を「アンタ」や「上条ちゃん」と呼び、美琴と似通ったフランクさを感じさせつつも、どこか達観しているような大人びた口調。
また、一人称は「ミサカ」ではなく、「私」。

 「やあ一方通行/return。そろそろ面倒臭くなってきたから横槍を入れさせてもらうわよ/return」
 「だとすりゃそりゃ全部誘導された意見だから気にすんな/return。ていうか別に格好良くもなんともないよそれ/return」
 「『元の世界』でまた会おう。上条ちゃん/return」

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