【種別】 タイトル 【初出】 電撃大王2007年4月号〜連載中(2007年2月21日号〜) 原作:鎌池和馬 作画:冬川基 キャラクターデザイン:はいむらきよたか(灰村キヨタカ) #contents *【概要】 『とある魔術の禁書目録』の外伝漫画。 プロットは[[鎌池和馬>鎌池和馬(かまちかずま)]]氏書き下ろしで、キャラクターデザインは[[はいむらきよたか>灰村キヨタカ(はいむらきよたか)]]氏が基本的に担当。 主人公は[[御坂美琴>御坂美琴(みさかみこと)]]。 [[学園都市>学園都市(がくえんとし)]]内を舞台とし、主に科学サイドを中心とした内容となっている。 原作『禁書目録』のキャラクターからのゲストや本編との細かなリンク等、ファンからの評価は高い。 さらに『超電磁砲』10周年を記念し、2017年4月〜2020年7月まで『[[とある科学の超電磁砲外伝 アストラル・バディ]]』が連載された。詳しくは該当記事にて。 第一話の時系列は七月十六日から始まる。 ちなみに本編『禁書目録』一巻冒頭の時系列は七月十九日。 各編の時系列を『禁書目録』本編に大まかに対応させると、 ・「幻想御手(レベルアッパー)編」:本編一巻とその前後、ニ巻 ・「妹達(シスターズ)編」:本編三巻とその前日譚 ・「大覇星祭編」:本編九〜十巻 ・「天賦夢路(ドリームランカー)編」:本編十四巻〜十六巻の間 ・「獄門開錠(ジェイルブレイカー)編」:本編十六巻直後〜十八巻の間 ・「過去編(仮)」:本編一年前の春 となる。 なお、各編への分類が難しい話が数多く存在しているため詳しくは[[超電磁砲 年表]]を参照のこと。 *【連載開始まで】 電撃大王編集部が『とある魔術の禁書目録』の漫画化を持ちかけたところ、 担当から「(スクウェア・エニックスの)ガンガンでやるからダメ」と断られてしまう。 しかし、あきらめきれない電撃大王側は、人気キャラクターの1人である御坂美琴に注目。 そして、「科学サイド……いや、御坂美琴は電撃大王に寄越せ」と言ったのがはじまり。 (『とある魔術の禁書目録ノ全テ』超電磁砲担当編集の荻野謙太郎氏の談話より) なお「初期案では[[白井黒子>白井黒子(しらいくろこ)]]が主人公だった」というネット都市伝説が存在するが、 これは[[荻野氏によって否定されている>https://twitter.com/gouranga_/status/1292027244718649348]]。 ただし原作者の鎌池氏は、『電撃PlayStation』『オトナアニメ Vol.16』所収のインタビューにて 「漫画化の話を貰った当初、自分は黒子が主人公の話を考えていた」(要約)と語っており、 このコメントを素直に読み下せば「初期案では黒子が主人公だった」という言説も間違いとは言えない。 これに対して荻野氏は「鎌池氏が黒子を主人公にしたプロットを書いたのは事実だが、 それは『超電磁砲』の案が練られる以前の話で、実際に連載されている『超電磁砲』とは全く別物」 (したがって『超電磁砲』の初期案では黒子が主人公だった、とは言えない)としている([[出典>https://twitter.com/gouranga_/status/1292029702333329408]])。 ただし「初期案」という言葉が具体的に何を指しているのかがそもそも曖昧であるため、 「どこからどこまでを『とある科学の超電磁砲』と呼ぶのか」によっては荻野氏の説明は反論として成立しなくなる。 結局のところ「初期案では黒子が主人公だった」という都市伝説は、 「正確な表現ではないが、デマとまでは言えない」程度に見るのが妥当と言えよう。 *【アニメ】 第一期が2009年10月から2クールに渡って放送された。 前半は「幻想御手(レベルアッパー)編」、後半はオリジナルストーリーの「乱雑開放(ポルターガイスト)編」となっている。 前期オープニングの「only my railgun」はオリコン3位を獲得。 後期オープニング「LEVEL5-judgelight-」はミュージックステーションで放送され、 BDとDVDは初動で2万枚を超える売上を記録するなど 大ヒットした事により、とあるシリーズが多くの人々に認知されるようになった。 第二期は『とある科学の超電磁砲S』として、2013年4月から一期同様2クールに渡って放送された。 前半は超電磁砲版の「妹達(シスターズ)編」、後半はオリジナルストーリーの「革命未明(サイレントパーティ)編」となっている。 第三期『とある科学の超電磁砲T』は、第二期から約7年後の2020年1月から9月まで放送された。 全25話(2クール)だが、新型コロナウイルスの流行により制作が遅れ、途中で何度か再放送を挟みながらの変則3クールでの放映となった。 前半は「大覇星祭編」、後半は「天賦夢路(ドリームランカー)編」となっており、アニメオリジナルエピソードはない。 これについては当初から「[[原作マンガに忠実にアニメ化する方針>https://twitter.com/gouranga_/status/1210543846787960833]]であり、長編アニメオリジナルエピソードは無い」と明言されていた。 **【備考】 原作ファンからも全体として評価は高いが、 アニメオリジナルエピソードの評判は分かれがちであり、特に第二期後半の「革命未明(サイレントパーティ)編」は批判的な意見も見られる。 原因としては ・原作に登場しないロボットが追加される ・本筋に関係がない日常描写を増やす ・本来白兵戦をしない[[佐天>佐天涙子(さてんるいこ)]]にバットを持たせて前線に立たせる ・細かな設定の齟齬(『超電磁砲S』において[[フレンダ>フレンダ=セイヴェルン]]がレベル4とされることがあった) etc… 等、アニメと原作漫画の間の様々な変更によるものである。 また、『超電磁砲』原作にある『禁書目録』とのつながりを排除する傾向にある。 どのエピソードでもストーリーや登場キャラが改変されており、特に第一期ではその色が濃い。 ただしストーリーに『禁書目録』本編が大きく関わる第三期では、『超電磁砲』原作にほぼ忠実なアニメ化がなされた。 なお、アニメ第一期の第二十話~第二十四話の「乱雑開放(ポルターガイスト)編」は、 原作『超電磁砲』の三〜四巻の間に設定上は存在するも、描かれることなくお蔵入りした幻のエピソード。 放送後には原作に逆輸入され、[[春上衿衣>春上衿衣(はるうええりい)]]が写真で登場することもあった。 アニメ第二期『超電磁砲S』の「革命未明(サイレントパーティー)編」については以降全ての媒体で言及がない上、 PSPゲーム『とある科学の超電磁砲』(こちらは原作でも触れられている)と時系列が被っていることから、ファンの間で正史として扱われることはほとんどない。 しかし、荻野氏によると「[[アニメのエピソードはすべてあったものとして(漫画を)描いている>https://togetter.com/li/700185]]」との事なので設定上は正史に組み込まれているようである。 『超電磁砲』第一話と第二十四話で美琴が発した台詞 「ホント退屈しないわねー、この街は」 は、科学サイドを舞台にしたその後のアニメシリーズでお決まりのセリフとなっている。 『超電磁砲S』第一話:上条「全く、退屈しませんねー。この街は」 『超電磁砲S』第二十四話:美琴「ホント退屈しないわねー……」 白井/佐天/初春「……御坂さん(お姉様)と居ると!」 『一方通行』第十二話:一方通行「ったく、退屈しねェなァ。この街は」 『超電磁砲T』第二十五話: 食蜂「ホント退屈しないわねぇ、この街は」 【余談】 編集の荻野氏は「獄門開錠(ジェイルブレイカー)編」完結前に、「[[ナンバリングをリセットする予定はないが、次のエピソードはデザイナーを変えたほうが面白いんじゃないかなと考えているところ>https://twitter.com/gouranga_/status/1339223418630115328]]」 と発言した。 *【刊行】 -一巻(2007年11月10日) -二巻(2008年6月10日) --「禁書目録ポーカー」同梱版 -三巻(2009年2月27日) -四巻(2009年10月27日) --根付ストラップ付き限定版 -五巻(2010年6月26日) --小冊子「偽典・超電磁砲」付き特装版 -六巻(2011年2月26日) -七巻(2011年12月17日) -八巻(2012年10月27日) -九巻(2013年8月27日) -十巻(2014年7月26日) -十一巻(2015年10月27日) -十二巻(2016年11月26日) -十三巻(2017年11月27日) -十四巻(2018年10月11日) -十五巻(2019年10月10日) -十六巻(2020年10月26日) *【関連】 ・[[アニレー]] ・[[長井空間(クローバーフィールド)]] ・[[とある科学の一方通行(とあるかがくのアクセラレータ)]] ・[[とある科学の超電磁砲外伝 アストラル・バディ]] ・[[とある魔術の禁書目録 漫画版]] ・[[とある科学の心理掌握(とあるかがくのメンタルアウト)]] ----