【種別】 [[霊装>霊装(れいそう)]] 【初出】 九巻 【解説】 [[ローマ正教]]の保有する大規模魔術(霊装)『[[聖霊十式>聖霊十式(せいれいじゅっしき)]]』の一つ。 [[刺突杭剣>刺突杭剣(スタブソード)]]に偽装して[[学園都市>学園都市(がくえんとし)]]に持ち込まれた霊装。 ペトロの墓の上に立てられたと言う墓標で、大理石でできた十字架。 突き刺した土地を[[ローマ正教]]の支配下に置いてしまうという効力を持つ。 原理としては、十字架がパラボナアンテナのように夜空の光を集めることで、 星座(星そのものではなく、見た目の光の配置)を魔法陣として利用し発動するというもの。 星座というものの都合上、決まった場所・決まった時間にしか発動させることができない。 が、ピエタの生前から彼の殉教を前提として作られていたアイテムだったため、 どこで死んでもかまわないようバチカン以外の土地の星座も利用できるようになっている (場所はともかく時間は限られているわけで、ペトロはそれに合わせてわざと捕まり殉教した)。 具体的な効果は、ギャンブルのいかさまのように幸運と不幸のバランスを捻じ曲げ、 何をやってもローマ教会に都合がよくなるようにするという運命操作的なもの。 幸運はローマ正教徒以外のものにも与えられるが、客観的な幸運というわけでは無論無く、 どんなに不幸なことが起こっても幸運としか感じられないような状況を作り出す。 一例としては『ローマ正教を標的としたテロに巻き込まれたが「奇跡的」に助かった』、など。 だが、そもそも使徒十字がなければ(ローマ正教の勢力圏でなければ)テロ自体起きなかったはずで、 結局ローマ正教の幸運の分割りを食う羽目になっている。 周囲の人間も幸福しか感じられないので、ローマ正教の支配も納得して受け入れてしまう。 強制力は[[黄金練成>黄金練成(アルス=マグナ)]]にも匹敵するが、 それほど人の意思を汲み取ってくれる訳ではなく、ローマ正教全体の利益を自動的に実現する。 効果範囲は4万7000平方kmで、だいたい縦横200km強。 [[オリアナ>オリアナ=トムソン]]たちはこれを学園都市に(より正確には学園都市外部から学園都市を巻き込むように)仕掛けることで、 魔術科学両サイドをローマ正教の支配下に置こうとしていたが、 [[大覇星祭>大覇星祭(だいはせいさい)]]のナイトパレードの明かりにより夜空の光を打ち消され、失敗する。 発動失敗後、[[リドヴィア>リドヴィア=ロレンツェッティ]]と共に8000m上空から落下したため、現在原型を保っているかどうかも怪しい。 なお、いったん発動すればその場に安置しなくても問題ないらしく、 最初に使われた地である[[バチカン]]にはいまだに効力が残っている。 【コメント】 ◆人の意思を汲み取らないので黄金練成のような隙はない。