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木原脳幹(きはらのうかん) - (2016/07/11 (月) 17:20:50) のソース

【種別】
犬名

【初出】
新約七巻
(名前のみは新約四巻)

【解説】
[[学園都市>学園都市(がくえんとし)]]の暗部に君臨する、悪名高き『[[木原一族]]』の一員。
[[木原病理>木原病理(きはらびょうり)]]からは「脳幹ちゃん」と呼ばれている。

その正体は「ゴールデンレトリバーに演算回路を外付けしたもの」。
本質的に血族に縛られない『木原』のなかでも一際異色な存在と言えよう。
犬の姿をしているにも関わらず各界の人間に顔が利くという謎の人物(いや犬)である。
ダンディな声で話し、葉巻を愛好。殺傷力過多の兵器を扱いながら「合体は男のロマン」などと語る。
「外道」を自称しながらも、不要な破壊行為や人的被害は避けるべきとの思想を持っており、
師弟関係でもある[[木原唯一>木原唯一(きはらゆいいつ)]]は「『木原』には不要な概念」としているが、
「これは善悪ではなく好悪の問題」と唯一をなだめていた。
地域住民への配慮も唯一と脳幹の間になされた約束であるらしい。
また、彼女は脳幹の前で出来の悪い生徒を演じるような言動を見せる。
一族の異端児である[[木原加群>木原加群(きはらかぐん)]]とは古い付き合いであるらしく、
自分にも得られなかった“答え”を1人で導き出した事で何かを掴み、
全てを封印すると“木原”という枠組みを越えて子供たちの笑顔を護ろうと紛争した彼を心底尊敬し、
また憧れを抱いている節もある。
その為、加群と並び“感傷”を知る稀有な“木原”の1人(いや一匹?)でもあり、
今でも彼との取り決めで行っている夜の見回りを行っている。
なお、幼い頃の[[雲川鞠亜>雲川鞠亜(くもかわまりあ)]]に散々な目にあわされたらしく、彼女を&bold(){天敵}とまで言い切っている。
ちなみに加群の影響で以前よりも性格が丸くなったらしい。

彼に演算回路を取り付けたのは、今は亡き『木原』の始祖ともいうべき七名の科学者。
人間としての良識を持ちながらも、『木原』たる研究を進める己を止められなかった事に苦悩していたことから、
おおよそ、現代の『木原』とは一線を画す人格を持っていた者達だったのだろう。
脳幹曰く、頭を撫でるその手には、完成された『木原』にはない柔らかさがあったとか。

『真の[[グレムリン]]』との邂逅で[[アレイスター=クロウリー]]は体の3分の1を焼き焦がされ、休止を余儀なくされる。
この間に[[蠢動俊三>蠢動俊三(しゅんどうとしぞう)]]らが暗躍し、本来は別の役割を持つ脳幹がその始末に駆り出された。
彼の本来の役割とは 「物理法則により安定した世界に対するイレギュラー」に対する安全弁であり、その撃滅。
仮想敵として[[レディリー=タングルロード]]、[[フロイライン=クロイトゥーネ]]、そして『[[ドラゴン>エイワス]]』の名を発言している。
また、強大な力を持つはずの『[[魔神>魔神(まじん)]]』の一人である[[ゾンビ少女>ゾンビ]]を、『魔神』として弱体化していない、
つまり万全の状態『魔神』を撃破している。

彼の武器である[[対魔術式駆動鎧>対魔術式駆動鎧(アンチアートアタッチメント)]]は実用性よりも彼の趣味の方が色が濃く、
その趣味とは主にロボットアニメのロマンである。
蠢動を始末する際に合体ロボの如く合体する兵器をチョイスしたり、
ロボットアニメの近接武器の定番とされるドリルやパイルバンカー等もある。
(曰く男はドリルとパイルバンカーに目がないのこと)

[[アローヘッド彗星]]と同化し学園都市が消滅するのも構わずに[[上条当麻>上条当麻(かみじょうとうま)]]に迫る[[僧正]]に対し、
対抗策を実行する前に[[液体ダイヤ]]等の事件を裏で起こし、
僧正を消滅する際の衝撃によって起こる一般人の被害が少なくなるように調整していた。
そして僧正が刻一刻と迫る中、唯一から準備が完遂したことを報告したのを聞いて微笑み、
唯一に男のロマンについて語った後、巨大な発射式ドリルの『対魔術式駆動鎧』で僧正を撃破して彗星を消滅させたという、
SFアニメの主人公の様な活躍をした。その際、アレイスターからの伝言として、
 「覚えているか。…世界をより良くしたい、世界を余さず救ってみたい。
  そんな幼稚な歯車ですり潰されるようにして運命論に命を奪われた私の娘の名を」
と僧正に伝えている。

その後、一服している際にアレイスターと会話してる最中に違和感を覚える。
『グレムリン』が撃破したゾンビと僧正と他の2体以外いないと仮定しても、
彼がすでに『グレムリン』が壊滅しているような発言をしたため問いただした所、
彼から他の2体は君が撃破したのではないのかと返され、学園都市でなにかが起こっていることに感づいた。

アレイスター=クロウリーの意向を受け、上条と対決した直後の[[上里翔流>上里翔流(かみさとかける)]]と対峙。
事態を引っ掻きまわした挙句に『計画』を破綻させかねない最大最凶の不穏因子(イレギュラー)である彼を亡き者にしようとするが、
『[[理想送り>理想送り(ワールドリジェクター)]]』に全ての攻撃を無効化され、
自分が[[理想送りの排除策>サンプル=ショゴス]]が失敗した時の尻拭いの為の捨石だったことに気づきつつも、
最後まで自身の信念を貫いて抵抗を試みるが敗北。
武装を全て奪われても、「新たな天地を望むか?」と問われてもなお、
彼自身の理想や願望は決してブレることも、願望の重複をもたらすこともなかった。
浪漫を解する『木原』は、決してただの犬畜生では終わらなかったのだ。

唯一が駆けつけた時には手の施しようがない程の重傷を負い、
彼女の手によってコールドスリープ措置を施されるが、脳幹自身もそれを最善策と理解していた。
迷うこと無くその最適解を選択出来た弟子の成長を心から祝福しつつ、
最後の力を振り絞って唯一に自身を越える『木原』になるように伝えると、
何時目覚めるとも知れない永い永い眠りへと落ちて行った…。

【参照】
→[[対魔術式駆動鎧>対魔術式駆動鎧(アンチアートアタッチメント)]]
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