【種別】 人名 【初出】 新約四巻 【解説】 学園都市の暗部に君臨する『[[木原一族]]』の一人。 黒髪のお団子頭を左右に揃えた、中学生ぐらいの小柄な少女。 絵師のはいむら曰く「真っ当な木原のカテゴリ」からは外れた人物として描かれており、禁書のヒロインと言われても相違ないビジュアルとなっている。 幼少期に木原一族から離れて育てられたため、根は『木原』と思えないほど常識的で純粋。 故に『木原』としては及第点とは呼べない存在である。 だが、「他の『木原』の思考をエミュレートして、各々の『木原』の持つ技術も含めてその人物に成り切る」という、一族の中でも変わった特徴を持っている。 そのため手持ちの携帯電話、小型ワンセグテレビ、携帯端末の補助で『発想』を得て戦うというスタイルを取っている。 [[数多おじさん>木原数多(きはらあまた)]]を始めとする約五千人の木原一族の思考パターンは勿論のこと、[[当麻お兄ちゃん>上条当麻(かみじょうとうま)]]の善性までもがインプットされている。 しかし彼女も『木原』である事には変わらない。 『木原』から離しておけば『木原』らしくならないかもしれないという理由で、木原に嫉妬した正義を騙る何者かによって幼少期から監禁されていた。 実際彼女は九九も出来ないし、漢字はおろかカタカナさえ書くことが出来ない。 しかしある日、一見落書きにしか見えない独自の記号で冷凍睡眠装置の基礎理論を証明。 『木原』として生まれただけで、どれだけ劣悪な生活環境でも『学び場』として情報を分析・解析し、英知を得る。 むしろ、何も教わらなかったという事は善悪の境界線すらも教わらないという事になり、 限度を考えず拍車をかけることとなる。 故に自身が監禁され自由を奪われていることを怨みもしなければ、与えられたものに対する恩赦もない。 戦闘スタイルこそ不足分を得て『木原』に追いすがる物ではあるが、それは彼女自身が思考パターンを選択している事に相違ない。 つまり、いくら『発想』を得てもその人物に成り切れる訳では無く、彼女自身の『木原』はそこにあり、彼女自身の行動パターンは確実に存在している。 そこを見抜かれた場合、最終的に彼女自身の考えで動くしかない。しかしそれも先述の思考パターンの選択から簡単に割り出せる。 新約4巻では、学園都市の命を受けた3人の木原の一人として[[バゲージシティ]]を襲撃。 様々なパターンで襲撃した[[木原病理>木原病理(きはらびょうり)]]を一時的に戦闘不能にし、 [[雲川鞠亜>雲川鞠亜(くもかわまりあ)]]や[[近江手裏>近江手裏(おうみしゅり)]]らを追い詰めるも、 雲川鞠亜に上記の弱点を見抜かれ、最終的にチームワークで敗北し気絶した。 その後は学園都市に回収されていたらしく、新約15巻にて再登場を果たす。 彼女は、上述の「他の『木原』をエミュレートする」という特徴を用いることで、[[脳幹ちゃん>木原脳幹(きはらのうかん)]]の思考を経由し[[対魔術式駆動鎧>対魔術式駆動鎧(アンチアートアタッチメント)]]の存在にたどり着くことさえ可能である。 そのため、アレイスターに[[原型制御>原型制御(アーキタイプコントローラ)]]で「少年院を高級ホテルのように快適に感じさせられる」ことで自ら少年院に引きこもっており、実質的な軟禁状態に置かれている。 少年院でもかつての監禁された時のように「木原」を発揮しまくっており、彼女の部屋の壁に書かれたなんらかの法則を目にしてしまった看守を錯乱させたりしている。 (壁に書かれていた内容は唯一をして曰く「人類全体の文明を軽く四、五回は叩き潰せそうな内容だった」らしい。落書き感覚でそんなものを書き上げる辺り、『木原』としての彼女の異常性の高さが垣間見える) 唯一に連れ出された彼女は対魔術式駆動鎧の使い方を探るべく、脳幹ちゃんのシュミレートを実行する。 しかし、シュミレートした途端に[[科学の外にある技術体系>魔術(まじゅつ)]]の存在に触れたことで肉体が大きく拒否反応を起こし、重ねるように唯一をシュミレートした反動でとうとう耐え切れずに気絶した。 ----