【名前】夜潟衛麟(やがた えりん)
【性別】女
【所属】科学
【能力】不明 レベル0(書庫上)
【能力説明】
実際はレベル4。能力名は心身誘導(メンタルキャップ)。
自己免疫反応を完全に制御する能力。肉体系能力の一種。
ヒトの免疫反応に関わる遺伝情報(遺伝子)を夜潟はほぼ全て先天的に兼ね揃えており、その発現を制御するのが能力の本質である。
特に脳がその制御中枢であるため、夜潟の肉体と遺伝子レベルで一致する別の肉体があれば、つまり彼女のクローン体があればその肉体へと脳を移植しても致命的な後天的障害は一切生じず、能力も『自分だけの現実』が変わらないかぎり、能力とその強度は維持される。
しかし身体構造に僅かな誤差があれば、その制御中枢との連絡がままならず、能力強度が低下することがある。
夜潟衛麟の場合は肉体提供者との相性が極めて良かったこともあり、奇跡的に能力強度は下がっていないらしい。
また、上記の際に肉体提供者の能力を獲得することはできない。
【概要】
現在の肉体を手に入れる前の彼女(名前が無いので以下●●とする)は一卵性双生児の片割れ(姉)として生まれた。
組織や臓器の移植において生じる自己免疫反応の全反応機構の解明や、そのゲノム情報の遺伝的浮遊及び選択に関する詳細な研究を進める上で試験管内よりも天然物の方が遥かに実験効率が良かったため、利用価値が認められると、彼女は原石の研究と偽られて研究施設に入れられる。
当初、研究施設では穏和な性格の研究者達に育てられて、実験動物の意識に苛まれる事無く生活していた。
しかし能力発現後に移送された別の研究機関では、全身の至る所に電極パッチを取り付けられて、食事も満足に与えれず、休む事無く発現制御を強制的に繰り返させられたために重度の解離性障害に陥り、心神喪失してしまう。
後に利用価値を完全に失った●●の脳機構はとある研究者により、今後の資料として保存するという名目で摘出される。
●●はその研究者の愛娘であり、当時12歳で脳死判定を受けて亡くなった妹の肉体を手に入れて『夜潟衛麟』として目覚めることとなる。
脳移植後、夜潟は記憶を一部喪失したため、その研究者が「置き去り」として施設内で育てられるはずだった自分を引き取った経緯や自身の能力に関する真の情報を知り得なかった。
そして1年前にその保護者が他界したことで、彼女の過去は闇に葬り去られてしまう、…はずであった。
とある高校の2年生。17歳。
今を時めく若手漫画家となる。主にネット上で活動し、「瑛利安」というペンネームを持つ。
同年代の女の子を題材とした漫画を描き、ネットに掲載しては、現在まで一風変わった日常描写が多くの閲覧者の心を擽ってきた。
代表作は『氷雪福音』『猫又任侠列伝』。「置き去り」の体験を基にした『有蝶景天』は現在非公開である。
中学3年生の時、当時同年代の子に人気を博していた少女向けの漫画を読ませてもらい、それが大して面白く無かったため彼女らがこの漫画を買う理由を伺ったところ、その漫画の作者であった男性に皆がホの字であったことが分かり、呆れると同時に作者不詳の漫画がどれ程人気を集めるのかに興味を持ったことが、漫画を描き始める切欠であった。
高校入学時に専用のサイトを立ち上げて、処女作『有蝶景天』を掲載。1週間に1回のペースで漫画を連載してきた。
そして今では漫画を無我夢中で描くことによって、保護者を失ってできた心の隙間と、それが発端で思い出されようとしている記憶を必死に埋めようとしている。
また偏執的少女趣味を持っており、可愛いモノを見つけた際には即座に持ち帰るか、1日中その仕草を観察して漫画の題材にする。
学校では周りの女友達と裁縫や遊戯、料理などに関する情報交換を行い、女の子の心理について研究する毎日を過ごしている。
【特徴】
身長156㎝。黒の長髪を一部三つ編みにしており、その先を紫色のリボンで飾っている。
胸は背の低さと釣り合わずDカップであり、容貌も割と良いので大して身体的劣等感を感じていない。
就寝以外は常に制服姿であり、首からはロケットペンダントをかけ、その中にはかの保護者と彼女が並んで写った写真が入っている。
【台詞】
「にゃははははー!描いて描いて描きまくるぞー!」
「よし、今度はあの子を出汁にしようかな。いやー、ホントあの健気さが堪らなく可愛い!」
「私の脳は私の物。それは分かったよ。でも、私の体って一体誰の物なの?」
【SS使用条件】
特に無し
最終更新:2013年06月04日 22:19