【名前】フランツィスカ=シュワルツシルト
【性別】女
【所属】魔術/
必要悪の教会
【魔術】夢想術式
【魔術説明】
後述する『インドラの槍』と『蓮華の杖』を霊装として用いる。
魔法名は『夢は汝の強き意思を愛す(somnium789)』
『インドラの槍』
古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に記される『インドラの矢』をモチーフにした槍。
全体はインドラの髪色を思わせる淡い赤色で、先端部は雷の如く歪曲している。
伝承上の『インドラの雷』は、現代における核分裂反応を引き起こす核兵器並みの性能を持ち、
一度放たれれば周囲の物質は水分が蒸発し、猛火によって焼かれ、最後には音も無く崩れ落ちていったとされている。
フランツィスカは『インドラの槍』を持ったまま、事前に吸収した周辺物質を用いて巨大な魔法陣を構築し、詠唱を繰り返しながらそこにフランツィスカ自身の魔力を流し込むことで魔法陣の効果も相まって、自身の魔力を何十倍にも増幅させる。
そしてこの魔力を以て『インドラの槍』に『インドラの雷』の性能を0.00000数%再現させることに成功した。
この槍で突き刺さされたり、切り裂かれた物質は瞬時に分解されていき、その性質と構造を失う。
『蓮華の杖』
先端部が蓮を模したピンク色の花弁に見え、それが蕾状に纏まっている杖。
持ち主から注がれた高濃度の魔力を感受して、杖の先端が5つの方向に開く構造となっている。
フランツィスカは『インドラの槍』と魔法陣の効果によって自身の魔力を増幅させるのと同時に、
片方の手に『蓮華の杖』を持つことで杖の先端部を共役的に開かせている。
また『第五元素』であり、万物に似ているという性質を持ったエーテルを象徴しているこの杖の開口時の特徴を利用して、
『インドラの槍』によって分解された物質を互いに凝集し合わせ、融合反応を引き起こさせることに成功した。
この融合反応はエーテルの特徴を用いた「想像の具現化」を可能とし、ここまでの一連の流れを彼女は『夢想術式』と呼んだ。
こうして誕生した物質は前駆物質の持つ性質や構造を受け継ぎ、術式展開下では彼女の意思によってそのサイズをある程度変更することができる。
また偶像の理論に則るからといっても、『第五元素』の特徴と似ているだけなので、融合した物質は5秒と経たずに消失してしまう。
人間の想像を超えて誕生するもの、特に天然の生物やこの世に存在しない素粒子を生み出すことはできない。
加えて現在この世にある物質を前駆物質として生み出すため、それらが本来持っていた以上の強度や質量を与えられない。
【概要】
ドイツ出身の魔術師。20歳。
両親は新進気鋭の科学者であったが、原子力実験の暴発事故に巻き込まれて間もなく父親が亡くなり、彼女が誕生するのを見届けて母親も他界した。
他に身寄りが無かった彼女はイギリス清教が管理する孤児院に引き取られ、以前まで年長者として子供達の世話を任されていた。
そんなある日、彼女の両親と生前付き合っていたという巨漢と老婆が現れ、両親が亡くなる前に彼女に遺した品を渡すために来たと告げた。
それは両親の家系で何世紀にも渡り受け継がれてきた一族の秘宝であり、それが『インドラの槍』と『蓮華の杖』であった。
彼女の両親は二人とも魔術師の家系に生まれ、本人達としては、魔術師を継がずに科学者となった親不孝者である自分たちの代わりに、
一族の宝を娘に継がせて、将来フランツィスカを魔術師にさせたかったというのが、実際の話らしい。
そして彼らは亡くなる直前に、最も信頼できる知人に対して「娘が16歳になったときに渡してほしい」と頼んでいたのである。
しかし『インドラの槍』が、イギリス清教と学園都市との間で結ばれた条約に違反するものであるという誤解を生んでしまう霊装であったがために彼女は罪を問われて孤児院から追放されてしまう。
それから彼女はこの2つの霊装を使いこなすために2年間世界中を旅して回っていた訳であるが、その間に教会の魔術師を助けることが幾度かあった。
冤罪であったと分かると、彼女自身の魔術的素養が高く評価されたこともあって、孤児院に戻った後に正式に必要悪の教会に所属することとなる。
現在は身勝手な上司の命令を受けて再び世界中を飛び回り、魔術的素質を持った子供を可能な限り保護(誘拐)する任務に従事している。
また任務を遂行すると同時に、彼女が追放された直後に孤児院を脱した4人の子供達の行方についても情報収集を行っている。
魔術師でありながら科学技術に関心を持つ稀有な存在で、子供の頃には両親のような立派な科学者になるのを密かに夢見ていた。
その上で、科学が人間の想像を超えて進歩し、制御不可能になる未来を阻止するという決意を胸に、今日まで魔術師として自身の魔術の研鑽に励んできた。
【特徴】
身長170㎝。澄んだ声と端麗な金髪、イージアン・ブルーの瞳を持つ。顔つきからは芯の強さが窺える。
体つきは全体的に成熟してきている。子供の頃からFカップの胸を持ち、腕を組んでいるとそれが一層際立つ。
上司の言い付けを守ってピッチリとした黒の軍服を着込み、体のラインがこれ見よがしに浮かびあがっている。
また世界各地を飛び回る際に上司が彼女の旅費を着服していたことがあってから、健脚の持ち主にもなった。
【台詞】
一人称をなるべく用いない。二人称は「アナタ」
「お父さん、アナタのご友人がおっしゃったことがございますが、アナタは死んでも人に迷惑をかける悪い癖が治らないようですね。それとも、不出来な我が子に旅の一つでもさせたかったのですか?」
「彼らが真っ先に欲しいのは作物なのよ。ここは痩せた土地だし、水源も乏しい。そこに魔術の素質を持つ子供が現れ、彼らを救うようなことがあれば、様々な紆余曲折を経て、水や豊穣を司る神を祀る信仰や宗教が生まれる。…元を辿れば、宗教が人間を救うのではないのよね。あら失礼。」
「以前に孤児院を集団脱走した者の内、学園都市に潜入した者がいるとの情報を入手しました。1人で赴けば、4対1ならば勝算があると思って全員がその場に駆け付けるはずです、…来なければ幸いですが。つきましては、上官殿にはその任をどうかワタシに委ねて頂きたいのです。」
【SS使用条件】
特に無し
最終更新:2013年06月21日 10:06