旧約聖書の登場人物、怪力サムソンの伝承を元にした術式。
自身に偶像の理論を作用させ、サムソンの持つ超人的な身体能力を身に宿すというもの。
サムソンに似せて整えられた肉体を持つオーレリアだからこそ扱えるもので、実質的には彼女専用の術式と言える。
「サムソンの力の源は生まれてから一度も切ったことのない長い髪である」という伝承を元に、術者の髪が長くなればなるほど威力が増幅するようになっている。
通常時のスペックはベンチプレス五〇〇キロ、大型車に突っ込まれても無傷という程度。
「最高出力時には一〇トントラックを持ち上げるほどの力を発揮する」とされているが、力が強大になるほど制御が難しくなるので、実際にこれだけの力を出すことはないらしい。
【概要】
必要悪の教会所属の魔術師の少女。年齢は一五歳。
魔法名は『悲劇を繰り返さないために(carpo173)』。
かつて「人工的に聖人を作り出すこと」を目的に掲げるトチ狂った魔術結社が存在し、はその結社による「胎児の状態から身体的特徴・魔術的記号を付与するための操作を行う」実験の過程で生まれた。
彼女の持つ『人造サムソン』という性質はその実験によってもたらされたもの。
他にも何人か
被験者がいたようだが、オーレリア以外は全員実験の後遺症で死んでしまったという。
オーレリアが物心ついた頃、突如現れた一人の魔術師の男によって結社が潰され、結社による監禁生活から救い出された。
その後イギリス清教に保護されるが、いつからか「自分と同じような境遇の子供達に救いの手を差し伸べたい」と考えるようになり、必要悪の教会に所属することになる。
そのため主に魔術結社の壊滅作戦を受け持っている。
襲撃戦のスペシャリストで、単身で一〇〇人規模の結社に切り込んだこともある。
お嬢様然とした外見にそぐわず、性格は粗野で暴力的(立ち振舞いは上品で、身だしなみに気を遣う方だったりと、多少女の子らしい要素もあるが)。
沸点が低いのですぐ手が出る暴力女だが、「人並みの思慮分別はありますわよ」とのこと。
自身の生い立ちから「魔術サイドのいざこざに巻き込まれた一般人は絶対に助け出す」と堅く誓っており、この信条を貫くためならどんな無茶をも厭わない。
無謀な強硬手段に出たり、清教の意に反して独断行動をすることもしばしばで、その度に最大主教(アークビショップ)からお咎めを受けている。
【特徴】
金髪碧眼で色白の十代半ばくらいの美少女。
身長に対して身体つきは華奢、胸は薄い。
装飾がゴテゴテ付いた成金趣味のような白いワンピースを着ている。
扱う術式の特性上、グリム童話のラプンツェルのような長い髪を持つ。
ツインテールにして縦ロール状に巻いている(いわゆるドリル)が、それでも腰まで届くほどの長さ。
あまりに長いので洗髪や手入れに苦労しているらしい。
【台詞】
一応お嬢様言葉ベースだが、かなり粗暴。機嫌が悪いと婦女子が聞いたら卒倒しそうな過激な言葉を口走る。
「~(汚い言葉遣い)、ですわ」というセンテンスを多用する。
人称は「わたくし」「貴方、貴女、アンタ、テメェ」「あの方、アレ」など。
「そこ、笑う所でして? ジョークの一つも飛ばせねーようじゃ英国紳士(ジェントルマン)失格ですわよ」
「そのクソ度胸だけは買ってやりましてよ! いいからそこにお直りなさい。とりあえず軽く三十メートルほどぶっ飛ばしてやるから歯ァ食いしばれ、ですわ!!」「もう少し身の程を弁えてくださいな。これ以上わたくしの機嫌を損ねるようなら貴方の身の安全は保障できねーですわよ」
「この×××野郎。ぶっ殺す、ですわ」
【SS使用条件】
ご自由に。