【名前】永魅輝鍼(とこしみ きはり)
【性別】女
【所属】魔術
【能力】『数霊秘術(ナンバーズ)』
【能力説明】
数に(神)霊が宿る数霊の理論とそれに伴う魔方陣から特定箇所を抽出し魔術に落とし込む際に独自解釈を織り交ぜた魔術の総称。
本人曰く「『八百万の理論』の亜種」。そして近代西洋魔術『シジル』と通じるものがある。それが『数霊秘術』である。
まずは基礎的な事柄を列挙する。五十音に対応する数字を下記に記す。

ア=1、オ=2、ウ=3、エ=4、イ=5、カ=6、コ=7、ク=8、ケ=9、キ=10、
サ=11、ソ=12、ス=13、セ=14、シ=15、タ=16、ト=17、ツ=18、テ=19、チ=20、
ナ=21、ノ=22、ヌ=23、ネ=24、ニ=25、ハ=26、ホ=27、フ=28、ヘ=29、ヒ=30、
マ=31、モ=32、ム=33、メ=34、ミ=35、ヤ=36、ヨ=37、ユ=38、延=39、以=40、
ラ=41、ロ=42、ル=43、レ=44、リ=45、ワ=46、ヲ=47、宇=48、惠=49、韋=50、
ガ=51、ゴ=52、グ=53、ゲ=54、ギ=55、ザ=56、ゾ=57、ズ=58、ゼ=59、ジ=60、
ダ=61、ド=62、ヅ=63、デ=64、ヂ=65、バ=66、ボ=67、ブ=68、ベ=69、ビ=70、
パ=71、ポ=72、プ=73、ペ=74、ピ=75、阿=76、於=77、宥=78、衣=79、伊=80、須=81、ン=1or10
アルファベットに関しては、Aから順に最後のZまで1~26を宛がう形となる。

次に魔方陣。魔方陣とは正方形の方陣に数字を配置し、縦・横・ナナメのいずれの列の和も同じ数となるものを指す。数霊盤と同義。
魔方陣の基本形は3×3。最も知られている魔方陣を下記に記す。この図では上が北となっている。

図1.三次魔方陣

6 1 8
7 5 3
2 9 4
↑「5」がある中心を霊座(たまくら)と呼称する。縦・横・ナナメのいずれの列の和も15。数字の配置の『順序』は図を参照。

『数霊秘術』の真髄は数霊盤を葦原中国(=地球)と見立て、霊座に国津神(土着神)を現す数字を据え、数霊盤における特定の法則に従って配置されている数字が表す『もの』へ霊座に御座す神の力を宿す事にある。一例を下記に記す。

  • スサノオの場合
①スサノオ:13+11+22+2=48
②スサノヲ:13+11+22+47=93

図①.スサノオ

49(投擲) 44(蓋) 51(ミカン)
50(黒) 48(スサノオ) 46(風船)
45(幹) 52(船) 47(花)
↑縦・横・ナナメの和はいずれも144。

図②.スサノヲ

94(白鳥) 89(ピアス) 96(乾葉)
95(ティッシュ) 93(スサノヲ) 91(毟る)
90(肘) 97(革) 92(ソーセージ)
↑縦・横・ナナメの和はいずれも279。

神道において魔方陣は宇宙や世界を表現するものとされ、霊座の数字が在る事で縦・横・ナナメの数字を和する事ができると考えられている。
これは見方を変えると霊座の数字が周囲の数字に影響を与えていると見れるし、逆に周囲の数字が霊座の数字を特別視させているとも見れるし、数字の配置の『順序』が魔方陣を魔方陣たらしめていると見做す事もできる。
ここに数霊の理論を当て嵌め抽出し魔術として体系化したのが『数霊秘術』。世界とは位相『葦原中国』。数字が表す『もの』とは『葦原中国』が指す地球に存在するもの。具体的には『物体』や『動作』である。
図①の例ならスサノオ(の数字)を霊座に据える事で定まる周囲の数字から蓋などの『物体』や投擲などの『動作』を予め選定し、儀式の為に必要な数霊盤(図形として床や壁に記述したり、専用の石盤を用いる)を用意する。
数霊盤の法則に従って配置された特定の数字を媒介とし儀式を執り行い、位相『葦原中国』よりスサノオの属性を持つ『世界の力』を引き出し『物体』や『動作』へ封入orマーキングする。
『物体』はそのものでなくてもいい。折り紙で作った物や玩具でもいい。『動作』の場合は『世界の力』を封入するというよりも『動作』をした場合『世界の力』が自動的に位相から引き出されるという解釈が正しい。
また、『世界の力』が宿った『もの』を魔方陣の数字配置法則に従って置いた上で正方形の魔方陣外部に円を描き、更に必要な文言を記載して形成する魔法陣を仕立て上げ召喚儀式を行った場合『葦原中国』から齎される『世界の力』は記載した術式の文言に従って強大な力を現世へ齎す儀式魔術と変貌する。

他にも、数字の配置の『順序』を東西南北の数霊で表し、数霊と表裏一体とされる言霊の理論を合わせる事で儀式を省いて魔術を発動する詠唱形式もある。この場合脳内で配置する数字と『世界の力』を宿す『もの』をきちんと整理しておく必要がある。
『順序』と数霊はそれぞれ、北:26or35(North:75)→南西:41(Southwest:150)東:96or20(East:45)→南東:42(Southeast:128)→中央:66(Center:65)→北西:54(Northwest:142)→西:40or19(West:67)→北東:55(Northeast:120)→南:91or22(South:83)。
図②を参考にすると「279の和において、264120426654405591の並びにより神の力降臨せん」という詠唱呪文となる。こちらの方がより実戦的である。
方角を表すのにアルファベットの数霊も設けているのは、これ等の数字と魔方陣に配置されている数字がダブらないようにする為である。
同音異義語と同じ理屈で魔法陣を記載する時にも注意しなければならない事項だが、同じ文字でも意味が違う場合がある。数霊で言えば「47」という数字に対応するものとして「花」や「鼻」が、「49」に対応するものとして「投擲」や「待つ」がある。
魔術師たる者自分で組み上げた術式における言葉の意味を取り違えるなどマヌケもいい所ではあるが、『数霊秘術』では往々に数字がダブるケースが多い。
その為混同しない予防策として数字がダブらないよう工夫している。手間と工夫を強いられる魔術ではあるが、数霊に該当する『もの』であれば本来『八百万の理論』を用いたとしても神の力を宿す事が不可能(例えば『八百万の理論』に基づき魔術的道具として剣を用意したとして、剣だけで全ての神の力を再現できるわけでは無い)な『もの』にまで力を宿す事ができる利点は大きい。
ちなみに三次魔方陣の拡大版として9×9の合計81コマを有する九次魔方陣も存在する。コマ数が多くなるので神の名を含め様々な難しさが在るが、もし過不足無く必要な数霊を揃える事ができれば、儀式によって『もの』へ齎される『世界の力』はより強大なものとなり、更に強大な『世界の力』が宿った『もの』を所定の配置に置いた上で円を含む必要事項を記載した魔法陣に仕立て上げ召喚儀式を行った場合、霊座に据える神に応じた特定の属性を有する巨大な『世界の力』を操る魔術となる(例:遠距離砲撃魔術)。

物品等に封入した『世界の力』を用いた儀式魔術を実行するには“通常”『世界の力』を界力へ変換する為の儀式場が必要となる。儀式場は神道で言う所の『社』となる。
『社』となる神社で儀式を行うのが最も簡単だが自身が所持するマジックアイテムなり何なりに備わる魔術的記号を利用した『社』を作っても良い
ルーン系魔術師がカードを用いて神殿を作る場合があるように、大掛かりな建築物を作らずとも魔術師の工夫次第で神殿を構築する事はできるからである
また『世界の力』を物品に封入したとしてそれらを有効活用するには『世界の力』の属性に応じて、利用する魔術師当人が魔術を用意しなければならない
例えるなら封入等行った『世界の力』は魔術師が強力な魔術を行使する際に必要なエネルギー源であり、条件があるとはいえそのエネルギー源を保持できる事が『数霊秘術』の大きな利点の一つである。
『世界の力』はそれ単体では大した『力』を持たないとされているが、それでも人の魔力を超越する『力』である(旧約2巻地の文で明言。つまり、ある一定ラインまでの儀式魔術なら『世界の力』単体でいける=『社』は必要ない)。
儀式により呼び込む『世界の力』が巨大に達すると永魅一人では制御できず複数の魔術師によるコントロールが必要となる。
その代わり巨大になった『世界の力』は界力への変換を経ずとも強大な破壊力を持つようになる為、界力への変換の手間を省いた迅速なる攻撃手段へ変貌させる応用も可能。
【概要】
神道系出雲派』に所属する魔術師。神が棲まう世界に関わる魔術を操る未成年の魔術師の一人として『神童』という異名を持つ16歳の巫覡。ようは巫女さんである。魔法名『数で世界の全てを解き明かす(Numeralis369)』。
現在魔術師として外部へ出掛ける事が非常に少ない。出雲派の本拠地付近で『世界の力』が宿る物品の作成や自身の術式の改良に勤しむ姿がちらほら見られる。
乳飲み子の頃に親に捨てられ、生死の境を彷徨っている所を出雲派の魔術師に拾われ育てられる。幼少の頃より出雲派の英才教育を受けた巫女として葦原中国に関わる魔術を習得し現在に至る経歴を持つ。
血筋的に西欧人と日本人のハーフである事までは判明している。永魅輝鍼という名前も義理の親に付けて貰ったものである。
最近は外国人の神主もいるので別に変じゃ無いと本人は判断しているが、周囲の巫女が日本人ばかりなので少々肩身が狭い模様。
義理の親が躾という名のスパルタ教育だった為に、これまで死に掛けた事は軽く二桁を超えるとか超えないとか。
その為か普段から義理の親の悪口を言いふらしているが本音では尊敬しているし子供として思い切り甘えたい少々複雑なお年頃。でも全然甘えさせてくれないので悪口は増える一方である。
英才教育や本人の才能&努力も相俟って『神童』と呼ばれるようになった。「『怪童』なんてへんてこりんな名で呼ばれなくて良かった」とは本人の弁。
他にも自分のように『神童』と呼ばれる魔術師が何人かいて、最近はそれ等の魔術師とつるむ機会が多い。
戦闘は本人曰く苦手な方。しかし、義理の親のスパルタ教育のせいで対処は正確、しかも何故か場慣れしているというあべこべ感。
度胸も据わっており、腹を括ったら自分にできる最善をこなす事に集中する。物事への割り切りが潔いタイプとでも言うべきかスパルタ教育がどれだけ苛烈だったのかとでも言うべきか。
永魅が『数霊秘術』を習得する事を目指したのには乳飲み子の頃の記憶が関係している。赤ん坊の頃の記憶など殆どの人間は忘れている。
だが永魅は一つの単語だけ覚えていた。それが『シジル』。近代西洋魔術において『天使の力』を物品に封入する技術一式の総称。
偶然か必然か、『シジル』には魔方陣を用いる方式が存在し、それは神道における数霊盤と共通点が存在した。ここから永魅は出雲派の英才教育を受けながら『数霊秘術』を編み出していった。
永魅は現在一つの可能性を抱いている。「自分を捨てた親の内、西欧人の方はもしかしたら近代西洋魔術『シジル』を扱う魔術師だったのではないか」と。
勿論近代西洋魔術において『シジル』など有り触れた言葉である。実の親が『シジル』を使用する魔術師であったかどうかなど定かでは無いし、そもそも魔術師かどうかも不明。
それでも才能の無い者が生み出した技術を魔術と称する中で、しかしながらやはり才能というものが確実に存在している中で永魅が『シジル』と通じる部分のある『数霊秘術』を未成年ながら習得できた理由に親から受け継いだ才能があったのではないか。
実の親が自分を捨てた事実に対して、親側にどのような理由があれ憤りは抱いている。義理の親が拾わなければ自分は死んでいたからだ。
その一方で、もし今も生きているのであれば実の親に会いたいとも思っている。もし会えたなら自分を捨てた理由、そして実の親がどんな人なのかを知りたい。そう考えている。
【特徴】
身長165センチ。茶髪掛かった金髪のロング。金色の瞳。常人より大きいと錯覚するくらい目元がパッチリしている。スタイルも抜群で巫女服の上からでも胸の膨らみがわかる。
袴は穿くがスカートは穿かない主義。普段はデニムの短パンを穿く。薄着の時期はシンプルな色柄のタンクトップを着用。前鍔有りの緑色帽子に伊達眼鏡はオプションに。色んな物品が入ったウエストポーチを腰に巻く。言うまでも無く魔術用として。
【台詞】
「大丈夫。大丈夫。私が気後れする理由なんて何一つ無い。今時外人だって神主になれんのよ。ハーフの私が巫女さんでも何の問題も無い。……よし。いくぞぅ!」
「あぁもう。ホント嫌になっちゃうわ~。この前なんか何て言ったと思う?『私の熱心な教育の賜物』だなんて軽く言ってくれちゃって…そのせいで私が何度死に掛けたと思ってんのかしらあの馬鹿親は」
「私の『数霊秘術』は何時も私一人で行えるとは限らない。条件や規模次第で他の人の助力が必要になる時がある。だからこの先考えられる展開は……『戦闘が苦手とか言ってた』って?そりゃ苦手よ。でも、ここまで来たら腹括るしか無いでしょ。そうじゃなきゃ私は今まで『あの』馬鹿親の教育から生き残れてこれなかったし、そもそも私にはここで終われない『理由』があるんだから!」
【SS使用条件】
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最終更新:2016年06月06日 10:54