【名前】インニェヤルド=ヘルストレーム
【性別】女性
【所属】魔術
【能力】死霊魔術
【説明】
『冥府の霧(ニヴルヘイム)』
北欧神話に登場する九の世界の一つ、霧の国(ニヴルヘイム)を擬似的に再現する魔術。
「氷」「死」「松明」「水」「巨人」の五つのルーンを組み合わせて生み出される特殊な霧。
その意味は「光を阻む冷たい霧」。霧に包まれた範囲内は、魔術的にニヴルヘイムと酷似した環境になる。
霧そのものに直接的な攻撃力はない。日中なら少し暗くなり、夜中なら更に暗くなり、肌寒く感じる程度。
その真価は死者の操作。冥府の霧の内部に限り、死した者を術師の意のままに操ることができる。
『霊柩の船(ナグルファル)』
北欧神話に登場する船の名を冠した棺桶型の霊装。吸血鬼が眠っていそうな悪魔的デザイン。
形状はコフィン型。棺の両肩の部分が最も巾広になっており、足先に向かって細くなっている
棺の中身を同系の霊装に自由に転移させる機能を持つ。範囲制限はない。
ただし移動できるのは死の記号を持ったものに限定されるため、普通の魔術師が使うには勝手はあまり良くない。
別の場所に同系の霊装が数えきれないほど収容されており、その全てを、携帯している棺桶とリンクさせている。
『屍骸の群(デッドトルゥーペ)』
初代の頃から受け継がれてきた膨大な数の骸骨。その総数はインネすらも把握しきれていないほど。
全ての遺体が実家の地下の死体安置所にある「霊柩の船」の中に収められており、必要に応じて霧と共に外界に放たれる。
冥府の霧の内部に限り、生きた人間のように動くことができる。骨の強度も通常の何倍にも強化され、簡単には壊れない。
もし破壊されてしまっても直ぐに接合するため、骸骨を止めるには、完全に消滅させるか霧を吹き飛ばすか術者を倒すしかない。
【概要】
死者の体を求めて各地を放浪している
北欧系の死霊術師(ネクロマンサー)。
困難を極めるとされる「死者の蘇生」を最終目標に掲げる魔術の家系の十三代目当主。
だが彼女自身は目標達成に意欲的ではない。死体の蒐集は一応しているが、研究の為と言うより趣味としての意味合いが強い。
「悲願は次の世代にでも任せれば良い」と考えているものの、肝心の跡取りがいない現状に少し焦り気味。
生きていて温かい体より、死んでいて冷たい体の方が好きな精神異常者。つまり死体愛好者(ネクロフィリア)。
人一倍「死の匂い」というものに敏感で、人が死にそうな場所には決まって現れる。逆に言えば、彼女が来た場所で誰かが死ぬ可能性がある。
ちなみに普段は葬祭業と納棺師で生計を立てている。引き取り手のいない遺体を無料で預かることもある。
人間には死ぬべきときと死ぬべきではないときがあると考えており、後者の人間を助ける為に治療術も習得している。
日の光が苦手。猫舌。寒さには慣れているが暑さには耐えきれない。夏は冷房の効いた地下で好物のアイスを食べながら死体観察と解剖を一日中していたい。
【特徴】
薄気味悪い雰囲気をまとう三十代後半のスウェーデン人女性。外出する際は必ず日傘を差す。
死体や吸血鬼を思わせる白塗りの化粧に、目の周囲に濃い青紫色のアイシャドーを塗っている。
血が通っていないのではと思うほど病的なまでに青白い肌。伸び放題の銀髪で右目が隠れている。
服装は、ゴシック小説やゴシック映画に出てくる中世の貴族のようなゴシック・ファッション。
黒のロングドレスにコルセット、ロングブーツを身に着けており、服装の所々に悪魔性を強調した装飾を施している。
【台詞】
「見てごらんよ、この子の死に死にとした表情。魅力的だとは思わんかね」
「死者は良いぞ。人の話を黙って聞いてくれるし、生活費もかからないからな」
「ああ。残念だ。死んでさえいれば、君は私の愛人になりえたかも知れないのに」
「君が幾ら破壊したところで、こいつらは次々と地獄から這い出てくる。ほら、もうこんなに」
「まさか。自ら死体を作ろうなどとは思わんよ。私は死体愛好者であり、快楽殺人者ではないからね」
【SS使用条件】自由