【名前】ヒルデグント=フォン=リヒテンベルク
【性別】女性
【所属】魔術
【能力】魔女術:天月の祀
【説明】
十字教布教以前の巫女達が信仰していたとされる自然の神々、その内の「月の女神」に対応した魔女術。
ディアーナに代表される月の女神を祀ることで攻撃・防御・治癒等の加護を獲得する儀礼形式の魔女術。
普段から高等瞑想を行っている(=必要最低限の儀式は既に完了している)ため、単純な加護なら呪文を詠唱するだけで発現可能。
術式の核には弓型の特殊霊装が用いられる。弓は月の女神の象徴であり狩猟の道具でもあるため、この術式とは非常に相性が良い。
矢には月明かりを溜めた銀の鏃と樫の胴体を持つ物が使われるが、棒状の物に女神の名前を刻んだ物でもある程度は代用できる。
以下、女神の加護の例および加護を発現する為の呪文。呪文を復唱すれば術式の効果が増す。
エノス・アリダ・ジュヴェテ:術者を中心に銀色に光り輝く円状の結界が出現し、外部からの攻撃を減衰、相殺する。
リネン・サリ・スタ・ベルベル:銀色に光り輝く月の光を矢として番え放つ。その威力は消費する魔力量に依存する。
ネヴ・ルエルヴ・ケルヌンノス:射た光の矢が無数に分裂し広範囲へと降り注ぐ。単一の威力は低いが回避は非常に困難。
【概要】
銀の魔女の異名を持つ優れた魔女術・弓術の使い手。
西洋の片隅にある村に誕生した彼女は、自然の神々を拝する一族と共に伝統的な暮らしを送っていた。魔道の研鑽を積み、神に祈祷を捧げるのだ。
村に生まれる魔術師は、何故だか女の方が優秀である事が多かった。そして彼女はその中でも桁外れに秀でていた。
信心深い人格と魔道の才覚が評価され、僅か十四歳で一族の代表として外界に雄飛、神々の加護を人々に与える為に世界各地を放浪する。
薬草等を用いた治癒術に精通する優しい白魔女の面を持ちながらも、世間を脅かす悪党には容赦なく災いを齎す恐ろしい黒魔女の面も持つ。
巫女としての彼女、白魔女としての彼女、黒魔女としての彼女、そのどれもが本当のヒルデで、普段はこの三相の調和が取れた為人をしている。
魔術的な月光を浴び過ぎた所為なのか精神に異常を来しており、突発的な幻覚症状に襲われる事も日常と化している。
過度な月神儀式による弊害だと推測される。症状は悪化の一途を辿っており、食い止める術は現時点では存在しない。
儀式の回数や魔術の使用を減らせば多少症状の進行を遅延させる事が出来るが、根本的な解決には至らない。
そも彼女は巫女である。魔術の使用を控えるのはまだ良い、だが儀式の回数を減らすなど言語道断、不敬の極みであるという考え。
【特徴】
穏やかな眼差しと清楚な佇まいが特徴的な四十代の女性。
黒絹のような美しい長髪、澄んだ蒼色の瞳、若々しい肌を持つ美女。
夜色のイブニングドレスに身を包み、銀の装飾品を数多く身につけている。
【台詞】
「戯れと致すほどには良い夜です。良い月です。そうは思いませんか」
「正も狂も同じこと。仕分けに意味などございません。何となれば、どちらも私にとっては人の性に過ぎず、故に違いなど分からぬのでございます」
「これは私が選んだ道、自らが良しとして歩んだ道。後悔し、苦痛を感じた事は一度もありません。ですから、どうかご心配なさらず、私は大丈夫ですから」
「サトゥル・フ・フェレ・ディアヌス――我、今宵、投せられし、彼女の力なる月を呼ばん、捉え、保ち、信仰のうちに費やさん、尊び、保たれ、善なる意向のために用いられんことを――かくあれかし」
【SS使用条件】自由
最終更新:2013年07月28日 18:32