中国政府が警戒した薄熙来氏と軍のつながり(2012/05/21)
薄氏の一件に詳しい政府や軍の高官、外交官などは、クーデターの噂は的外れだという。薄氏とのかかわりで取り調べを受けたのは、中国人民解放軍の総後勤部(兵站部)の政治将校、劉源氏と核ミサイルを管理している第2砲兵部隊の政治将校、張海陽氏である。両者は政治将校として、人事、懲戒、政治教育などの責任を負い、軍司令官と同等の地位にあった。
ある軍の高官によると、2人の政治将校については「薄氏の解任以来、薄氏とはどういうつながりがあるのか、誰に対して忠誠を誓っているのかという疑問が持ち上がっている」という。
人民解放軍と中国国防省は2人の政治将校についてのコメントを避けた。
当局の取り調べを受けた政治将校の1人、張海陽氏は現在62歳、父親は中央軍事委員会の副主席だった。2009年の終わりに第2火砲部隊への配属を命じられる前、張氏は成都軍区の政治将校だったこともあり、薄氏の政治領域と近い場所にいた。
こうして張氏は、薄氏の物議を醸すような政策を公に支持する著名な軍高官の1人になった。張氏は、かつて資産家だった人物から、同氏の在任期間中、薄氏の組織犯罪撲滅運動で標的にされた地元実業家たちから押収した資産に成都軍区がかかわって利益を上げていると非難されてもいる。
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最終更新:2013年05月18日 22:15