http://www.imdb.com/title/tt0498380/#comment
Oscar Alert 2006: ''Letters From Iwo Jima'', 9 December 2006
Author: agentmatheus from Brazil

たった今帰ってきたところなんだけど、まだ映画館にいるみたいに感じる。
爆発音がまだ聞こえる。えらくややこしい日本語がまだ聞こえる。
戦争の苦痛の音がまだ聞こえる。
どれほど「硫黄島からの手紙」が強力かってことだ。

10月にクリント・イーストウッドが「父親たちの星条旗」を公開して、
今年の勝者だと言われてた。でも、ひどく失望した。
このジャンルに何も新しい見所は無くて、使い古した戦争ドラマだった。
イーストウッドには失望したと認めないといけない。
だけど、イーストウッドはジャケットにもう一枚カードを隠していた。

「硫黄島からの手紙」は欠点のないアートシアター戦争ドラマだ。
イーストウッドがこれまでに撮った全てと違う、強力な怪物みたいな映画だ。

物語は基本的に「父親たちの星条旗」の日本視点。
「父親たちの星条旗」はアメリカ人の栄光や、英雄として迎えられる退役軍人、
全体的に勝利の色合いを見せるシーンがたくさんある。
しかし、「硫黄島」は全く違う。日本人に栄光はなく、あるのは痛みだけ。
退役軍人は、家に帰らなかったから英雄として迎えられもしない。
勝利の色合いはなく、あるのは巨大な敗北の雲。
「硫黄島」は白黒フィルムと似て暗く、今年一番悲しい映画だ。
ケン・ワタナベはジェネラル・Tadamishi Kuribayachi(とかそんな感じの)として目立ってる。
どうして彼が最も才能ある日本人俳優であるかを示して、
オスカーノミネートに値するかってことを証明してる。
カズナリ・ニノミヤも賞賛に値する。
彼が演じる、パン屋から兵士になった西郷は本当に痛ましい。
怯え、不安におののく男だけれど、娘に会いに家へ帰るという、
一つの夢と一つの十分な希望を持っていた。

イーストウッドの演出も大いに賞賛に値する。
自分がこう言うのは厳しいんだが、オスカー監督賞を
スコセッシから取りあげる人がいるなら、それはイーストウッドだろう。
「硫黄島」が「ディパーテッド」よりいいとは言わない。
でもイーストウッドはとても才能があるし恵まれているのだから、
この映画で彼をノミネートしないのは愚かだ。
静かな映画で、別の話の中で物語り、長い間心に残るだろう。
イーストウッドはまた「トラ!トラ!トラ!」をやった。
一方で弱みを見せ、別の一方で完璧だと証明した。

たぶん「硫黄島」は21世紀最良の戦争映画だ。
イーストウッドは、何十年にもわたって超えられることなく生き残る作品を作った。
アートシアター傑作「硫黄島」により多くの人の知るところとなるだろう。
2006年は映画制作にとって重大な年だったと。
最終更新:2006年12月20日 14:11