Story9 旅に
数日後・・・・・。
「なぁ、フィリ。」
「ん?何だ?」
「俺、修行ついでに旅に出てみようと思うんだ。」
「た・・旅ぃいい!!」
「あぁ。」
お前っ正気か?とレオンの頭を叩き始めるフィリ。
「正気に決まってるだろ。それにいい加減叩くのやめろ。」
あ、うん、と叩くのをやめた。
レオンは、片手にジョイコンボ-、もう片方の手には、バッグ。
今にも旅に出ようとしている格好だ。
「おい?村の奴等には何も言わないのか?」
「あぁ。言うつもりはハナっからない。」
「そうか。私を連れてってなどくれない・・・よな?」
これでも期待を込めて言ったつもりだ。
「あぁ。ない。」
フィリはレオンに掴みかかろうとしたが、片手で押さえられた。
「じゃあ、行くわ。たまに帰ってくるからボスにも言っといてくれ。それと、ヴァンにもな。」
「分かったよ・・・。帰ってくるの、待ってるからな。」
サヨナラの合図をするように片手を挙げ、歩いていく少年。
その背中を見て密かにフィリが目に涙を浮かべてた事は秘密だ。
―冥界ハデシアにて・・・・。
「ハデス様、ただいま帰りました。ヘイトです。」
もちろん、ヴァンヘルシングの村にて、レオンと激戦を繰り広げた魔導である。
ハデスは、何一つ、表情を変えず座っている。
逆に威圧感があって恐ろしく思えるのだが。
「それで、成果はあったのか?ヘイト。」
「いや、成果はありませんでしたが、面白い物を見つけました。」
「面白い物、だと?」
「はい。レオンというライカンの少年です。なかなか面白い物を秘めてると思います。ぜひ、次も・・・」
次もやらせてください。 そう言おうとしたときだった。
「次・・?お前に次など無い。」
「な・・?」
「なぁ?ナイトメアよ。」
「そうだよね。ハデスサマ!失敗した者に次なんて無いのさ!」
最終更新:2008年07月30日 13:09