story16 古(いにしえ)の洞窟 巨人の間
「本当に丁寧な忠告だな。この先にいわゆるボスがいるんだな。」
「あぁ、ジャイアント、がな。」
二人は看板を通過し、気体に満ちた表情で進んでいく。
―古(いにしえ)の洞窟 巨人の間
中に入るとそこには、青い壁が聳え立っていた、いや、違う。
それはジャイアントの青い装甲だったのだ。
気になるのは、頭にさりげなく立っている赤髪のチョンマゲ。
「ひゃぁあっ!こんなに大きいのかぁ」
レオンが声を大きく張り上げる。
「貴様、黙っていろ。こうしている間も戦いは始まっているんだぞ。」
「分かってるって!」
すると、ジャイアントがなれない雰囲気で口を動かし始めた。
「我、この宝、守護スル者。宝手ニ入レタクバ、我倒セ。」
「言われなくとも!」
レオンが正面から斬りかかる。
しかし、ジャイアントがそれを逃すはずも無く、巨大な腕を振り下ろした。
「正面から斬りかかるからだ、バカ。」
―誰が馬鹿だって?
どこからとも無く声が聞こえる。
「何ダト!今確カニ・・・。」
ジャイアントが振り下ろした先には、何もいない。
つまり、レオンの固有能力が作り出した幻だったのだ。
「こっちだ!ノロマっ」
背面からズバッとジョイソ-ドを振り下ろす。
しかし、砕くなどもってのほか、表面に傷をつけるのでやっとだ。
「加熱魔法フレア+(プラス)!」
火のリングがジャイアントの下に飛んで行き、ジャイアントを縛り上げた。
「おいっ危ないから発するときはちゃんと言えよっ」
「構えた時点で逃げる事だな。」
口喧嘩をしている間にも、その強力な炎によって、装甲は溶けていく。
これが狙いだったのだ。
「よし、そろそろ本体が見えてきたな。装甲敗れたりっ!」
レオンが剣を構えた時だった。
「オ前等・・・。逃ゲロ・・。危ナイ・・。逃ゲルンダ、今スグ。」
「な・・何を言っている?」
急に焦りだすジャイアント。
二人は訳も分からずただただ尋ねる。
「早ク・・。逃ゲルンダ!!早ク!」
あまりにもしつこくそういうので、この部屋から出ようとしたその時だった。
背の方から嫌な効果音がなった。
心臓を貫く音。
「馬鹿だなぁ。魔物の分際で人間に手を貸すなんて。本当に馬鹿だ。」
倒れるジャイアントの後ろに現れた、怪しい風貌の少年。
「僕・・?僕かい?悪夢(ナイトメア)とでも名乗ろうかな・・・・・?」
最終更新:2008年08月01日 07:59