story25 クロノス・鍵
「クロノス・・・?」
「何をとぼけている?貴様はクロノスではないのか?」
しかし、アライザは一向に頷かない。
それどころか、クロノスとは何だ?といった、まるで分からないという表情をしているではないか。
これにはゼノラスも首をかしげていた。
「奴以外に昔の剣の名を知っている奴はいないはずだが・・・?何故お前は分かったのだ?」
「いや、俺自身も良く分からないが、頭の中にハデスやお前に関しての記憶が鮮明に入り込んでくるんだ」
それを聞いて、ゼノラスは、やはりか、と自分で頷く。
そしてゼノラスは何も言わずにいきなりアライザにその剣で切りかかった。
「斬ってみれば分かる事。この剣はなぁ、先程も言った気がするのだが、人の邪な部分のみを取り除けるのだ」
アライザは立ち上がる。
斬られたはずなのに痛みを感じないことに驚く。
しかし、自分の隣に立つ禍々しいオ-ラを放つ青年にはとても見覚えがあった。
自分にハデス達の記憶を見せてくれた奴だ。
こいつが自分の邪な部分、こいつがクロノスなのか・・・・?
「見つかってしまったか。上手く隠れたつもりだったのだが」
「やはり貴様か、クロノス。ハデスの下へ行き、事情を教えてもらおうか?」
しかし、それで頷く彼ではない。
片手を翳したかと思うと、呪文を唱えずに魔法を発動し、ゼノラスが遠くへ吹っ飛ぶ。
「大きくなったのは体格だけか、ゼネ。お前は寝ていろ。」
ゼノラスが吹っ飛び、その矛先は誰に向かうかと思うと、誰にも向けられなかった。
そして、すぐさまその場を飛びさった。
しかし、誰も知らない。
クロノスが復活するのはすでに計画済みだったことも。
そして、絶対神が悪に犯されようとしていることも。
ここではまだ誰一人知るよしも無い。
アライザは、パニックに陥り、その場にしゃがみこんでしまった。
―そして時間は元に戻る。
「おい、ナイトメア、鍵だ!」
シンが鍵をナイトメアのほうへ放り投げた。
そして、取ろうとしたときだった。
「おっと?よそ見は禁物だよ?ナイトメア」
ルシアの攻撃があたり、鍵は吹っ飛ぶ。
そして、それは何とレオンたちの下へ飛んで行ったのである。
「何だと?急がねばっ!」
さすが、忍者と言う事はあってとても早い。
疾風のようにレオンたちの下に駆け寄り、鍵を拾おうとする。
しかし、出来なかった。
鍵が崩壊し、そこに亜空間が出現し、ブラックホ-ルのように周囲の人間を吸い込んでゆく。
「一体何が起きている?レオンっ」
「知るかっ!」
レオン、クル-ゼ。そしてシンは亜空間の中に吸い込まれてしまった。
彼等の運命とは・・?
最終更新:2008年08月01日 14:54