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story29   君たちを壊す・狼鬼

「俺たちを・・・壊す?」
 その発言に驚きを隠せないレオンたち。
 そこまでの自信、一体どこからわいてくるのであろうか?
 その前に誰。
「壊す壊さないは別として、貴様は誰だ?名を名乗れッ」
 クル-ゼが吼えると、面倒くさそうに男が頭の帽子を押さえながらこういった。
「名前?名前ってそんなに名乗る必要あるのか?まぁ、言っておこう。俺はニ-ズヘッグだ。君、偉そうだよな。こうしてやるよ」
 男が指をパチンと鳴らす。
 するとクル-ゼが吹っ飛んだ。
「魔法っ?なんで魔法が使えるんだ?」
「いや、魔法とは違う。魔力とは違う魔力、刻魔力を用いて発動する魔法、刻呪法だ。」
 そしてまた指を鳴らすと、カタスライザも吹っ飛び、レオンのみになる。
 レオンはキッと唇を噛み締め、鋭い眼光でニ-ズヘッグを睨む。
 するとニ-ズヘッグはクク、と笑う。
「何だ、その目は?面白い。来るがいい、少年」
 レオンは疾風のように駆けて行き、ニ-ズヘッグに剣を打ち込もうとした。
 しかしそれは無理な話だった。
 レオンが剣を振った時にはいつの間にか背面に回っている。
 これが自信の根拠だったのだろうか?
 そんな事を思いながら戦っていると、男が不思議な事を言い始めた。
「少年、お前ナイトメアと戦った事あるのか?」
「それがどうした」
「いいや、奴とは血を分けた兄弟でね」
 なんと、男はナイトメアの兄弟だというのだ。
 言われてみればそうかもしれない。
 話し方や、仕草がどこと無く彼に似ている。
「さぁ、ゲ-ムを再開しよう」
―瘴気世界ウィリシア
「うえっ。ここ本当に死体ばっかり」
 ナイトメアだ。
 幻想世界で、惜しくも戦争世界の鍵を取り逃してしまった彼は、次の鍵を取るためにここに来ていた。
 しかし、この瘴気世界と言うのは空気中にほぼ毒の成分が混ざっているため、無防備に行動するとすぐさま死に至る事があるのだ。
 そのため、ここにはゴロゴロと死体が転がっている。
 現地人はほとんど診たことが無い。
 ここの管理人はなにをやっているんだか。
 無防備にしているとすぐさま死に至るとはいったが、唯一つ例外がある。
 それは、中和魔道石をもっていると、その毒を受けずに済むのだ。
 もちろん、彼もそれを持っている。
「まぁ、こんな所誰もいないだろうからすぐ見つかるよねっ」
 ナイトメアが楽しそうに鼻歌交じりで歩いていると、後ろから凄まじい殺気が襲い来る。
 禍々しくも、荒々しい気配。
 まるで獣のようだ。
「うぉっと。何だい?君は」
 狼の面をつけた、紺のロングコ-トの男。
 ナイトメアに対して禍々しい殺気を放っている。
「我が名は狼鬼(ロ-キ)。オ-ディン、貴様を再び倒してくれよう」
「オ-ディン・・・だって?そうか、お前、僕の古い知り合いなんだね?」
最終更新:2008年08月01日 14:57