カニバリスト(第三次)
【CLASS】
CANNIBALIST
【真名】
Hannibal=Lecter(レクター博士)
【マスター】
【性別】
male
【性格】
時に丁寧に、時に無礼に、しかし確実に心理の核心を付く聡明さを持つ精神医。教養ある人物に対しては紳士的に敬意を持って接し、自身もそのように扱われるべきだと考えている。彼にそれ相応の敬意を示さなければ彼なりの最大の方法で辱められる。何故なら彼は自身の知性、感性、潤沢な知恵に対して絶対のプライドを持ち合わせているからだ。そして、彼が無礼者を辱める方法、それは“食べる事”…つまりは食人である。
稚拙な演奏でオーケストラの輪を乱したフルート奏者を調理して高級ワインと共にオーケストラのメンバーに振る舞うなど、猟奇的な食人趣味と同時に音楽好きの1面を見せる。美食家であったり、機内食のようなものは一切口にしない。
殺害した人の内臓を食うという猟奇性から「Hannibal the Cannibal(人喰いハンニバル)」と呼ばれる。
総じて「映画史に残る最凶のサイコパス」と称され恐れられる。
【出典】
羊たちの沈黙(映画)
【属性】
混沌・悪
【ステータス】
筋力:C
耐久:D
敏捷:C
魔力:A
幸運:E-
宝具:EX
【クラス別スキル】
《教唆洗脳》[EX]
精神医学・心理学・人心掌握術その他を駆使し如何なる嘘でも信じ込ませるスキル。巧みな話術で女性捜査官と話すだけで厳重な独房から脱出する事も、「会話」するだけで隣の独房の罪人に舌を噛み切らせる事も難無くやってのける。その効果は洗脳と呼んでも過言では無く、理屈抜きに彼の言葉は信じられる。
【保有スキル】
《超嗅覚》[B+]
劇中で、スターリング捜査官と初めて会った際に匂いだけで香水のメーカーと種類を的中させた事に因んだスキル。超人的な嗅覚を誇り、一度相対した者の匂いを覚える。そしてその対象の居場所を匂いによって常に把握する事が出来る。
《食人の卓》[B]
一日に二回まで、食人行為をする事によって状態をワンランク回復させる(瀕死→重傷、重傷→完治)。マスターもしくはサーヴァントの内臓でなければ効果が無い。
《応急処置》[A]
元々医学に精通している為、治療道具と僅かな時間さえあれば如何なる治療でも可能とするスキル。瀕死から完治させる事も可能だが最大一時間かかるので戦闘中にこれを行うのは実質不可能。
《交渉術》[A+]
《教唆洗脳》の派生スキル。巧みな話術により、彼との間に一度結ばれた「契約」に対し相手はそれを破棄出来ないものとする。
《読心術》[C]
精神医としての技量を活かし、話している相手の心情を読み取る。嘘は看破され、口に出して居ない事柄や考えてもいない事柄ですら些細な言い回しや仕草から推察する事が可能。
【宝具】
《決して啼き止まない羊たちの沈黙(ザ・サイレンス・オブ・ザ・ランプス)》
▶ランク:C++
▶種別:対軍宝具
▶レンジ:
▶最大補足:10000
▶概要
「羊たちの沈黙」でレクターの元を訪れたFBIアカデミーの訓練生、クラリス・スターリングの忌まわしき過去の追憶。ただ鳴いて逃げ惑うしか出来ない子羊、それを助けられなかった業の具現。
無数に召喚される羊に殺傷能力はほぼ無い。気体のようにふわふわと軽く、宙を舞う事は出来るが体当たり等をした所でなんの魔力も持たない一般人に対してすら綿をぶつける程度の攻撃威力にしかならない。
ただ、この羊達の中に戦闘中、或いは既に戦闘したサーヴァント及びマスターの数だけ“仔羊”が紛れている。“仔羊”とその他の羊に見た目の上での違いは存在しない、ただこの特殊な羊に致死性の攻撃が与えられれば死亡判定のダイスが振られる。そしてそれは業となりそのダメージはそっくりそのままこの羊達にダイス攻撃を当てた者に返ってくる。羊に攻撃を当てた時点でダメージが返るのは確定しており、羊のダメージ判定の為に既にダイスは振られているので基本的にダイス無しでダメージが確定する。但し、一撃で複数体倒してしまいダメージの加算により死亡するしか無くなった場合、その間1度もクリティカルになって居なければ通常ルールでのダイス判定が適用される。
また、レクター及びそのマスターが羊を殺してしまっても何も起きない。
《再構築されし記憶の宮殿(ザ・メモリーパルス)》
▶ランク:E~A++
▶種別:不定
▶レンジ:不定
▶最大補足:不定
▶概要
彼の歪んだ精神の中にある宝具…いや、彼の頭脳そのものと言ってもいいだろう。元々は「記憶の宮殿」とは彼がその家庭教師ヤコフに幼い頃から教えられてきた記憶術であり、彼の無尽蔵とも言える記憶力の源である。
彼が実際に見て交戦した宝具を記憶の中から再構築し敵同様に操作する。この際、宝具の扱いのレベルを助長しているスキル等があればそれも同様に再構築される。一度に記憶可能な宝具は三つまで、再構築された宝具はオリジナルよりランクが一つ下がる(EXの宝具に関してはA++となる)。一度宝具を再構築すれば、最初にそれを再構築した瞬間から半日の間は同一のものしか再構築出来ない。
また、交戦してすぐ記憶の再構築が可能という訳でも無く、記憶定着の為に一日かけなければならない。
《臓喰らいの拘束面(レクターズ・マスク)》
▶ランク:A+
▶種別:対城宝具
▶レンジ:
▶最大補足:1
▶概要
劇中に置いて、レクターが刑務所から簡易拘置所へと送られる際に使われた拘束用のマスク。彼にとっては忌まわしい物でしかないマスクだが、彼のイメージの一端として重要な物である為に宝具と成った。
彼の狂気の全てを呼び覚まし、筋力や反射神経・思考速度を含めた身体能力を高めるトリガーである。その心身の強靭さ故にランクB+以下の宝具による影響を受け付けず、肉弾の一撃ですら致死の威力を孕む。特に顎の力に関しては、元々殺人罪で逮捕され拘置された精神病院の看護婦に隙を見て襲いかかり、下顎を噛み砕いて舌を食いちぎる程の力を持って居る為例え宝具や結界であろうと破壊してしまう力を誇る。
【詳細】
イタリアの名門貴族の家系に生まれ、幼い頃から英才教育を受けてきた。2歳で読み書きを覚え6歳までには英語、ドイツ語、リトアニア語をマスターする等の天才ぶりを発揮した。
しかし第二次世界大戦中の1944年、東部戦線の拡大により避難を余儀なくされた一家は別荘でドイツ軍とソ連軍の戦闘機の戦闘に巻き込まれ両親が死亡。紆余曲折を経てロシア軍に保護される。
戦争が終結するとレクター城は戦争孤児の孤児院となりレクターも其処に収容される。しかし失語症と夜驚症に悩まされる彼は周囲から疎まれる存在となり高名な画家である叔父のロベール・レクターの元へと引き取られる。
彼の失語症を治すべくロベールが門を叩いた医学博士はレクターに催眠療法を試すも効かず、その代わりに複数の思考を同時に扱う才能を見出す。ロベールはレクターに絵画の手解きをし、その妻の紫婦人は日本語や和歌等の日本文化を彼に教えた。ある日、紫婦人に野卑な言葉をかけた肉屋にロベールが激怒し、肉屋を杖で殴ったがその際に心臓発作を起こし死んでしまうという事件を起こす。レクターは復讐の為、紫婦人の所持していた日本刀で肉屋を殺害する。これが彼の最初の殺人であり、これを機に失語症が回復する。
その後医科大学へと進学し、解剖学を学ぶもとある理由から連続殺人事件を起こし逮捕される。しかしこの事件が大々的に報道されると彼は世間の同情を集め、運良く釈放される。
成人後渡米し医学を修め、緊急外来委託医などをしていたが1970年頃には精神科医として独立する。その手腕は良好で数々の有名人や上流社会人を相手にするようになる。そのような環境の中、彼の中に眠る残虐性が再び目覚め、自分の患者を殺害し捕食する連続殺人事件を起こす。
1979年に第一級殺人罪で起訴されたレクターは先に述べた看護婦の下顎を砕き舌を食べるという事件を起こし、裁判所はチェサピーク州立病院ボルティモア精神異常犯罪者診療所への終身拘束を決定する。狭い獄中に囚われた彼だったが多数の書籍を購読し、最厳重監視病棟囚人の身でありながら数々の精神医学に関する論文を学科に提出し多大な影響を与え続けた。
1983年、女性を殺害しその皮を剥ぐという連続殺人事件、「バッファロービル事件」の捜査協力を求めに来たクラリス・スターリングの訪問を受ける。彼女を介して獄中から捜査の行方を操作、条件のいい特殊官房に移った所を看守二人を殺害した上で脱走した。
1990年、イタリアへと渡ったレクターはカッポーニ宮の司書を殺害し(失踪扱い)自らそのポストへと収まった。前司書の失踪事件を調査していたリナルド・パッツィ刑事は彼がかの連続殺人鬼ハンニバル・レクターではないかと疑い、レクターの元患者でレクターに瀕死の重傷を負わされ「顔」を奪われたメイスン・ヴァージャーが出した賞金目当てに単独で捜査するもレクターに絞殺される。
メイスン・ヴァージャーとの決着をつけに再び渡米したレクターだったがスターリングがFBI捜査官としてマフィアの女ボスを射殺した事でFBI内で孤立していると知る。彼女の車に誕生日プレゼントを入れようとした所、ヴァージャー一味の麻酔銃で撃たれ連れ去られる。それを追ってきたスターリングに辛くも助けられるが今度はスターリングが麻酔銃で撃たれてしまう。
大量の薬物で意識混濁となったスターリングを治療し、彼女の悩みの種であったFBIの上司、ポール・クレンドラーと「会食」する事で彼女の「父親の死」というトラウマから解放してやる。
その後、レクターはスターリングと失踪。数年後に南米で二人で居る所を確認されたが、彼について明らかになっているのはそれきりである。
最終更新:2016年03月14日 08:26