氏名 |
所属 |
職種 |
社会人経験年数 |
高木浩光 |
独立行政法人 産業技術総合研究所 |
セキュリティ・エバンジェリスト |
17年目 |
経歴
1967年岐阜県生まれ。89年名古屋工業大学卒業。94年同大学大学院博士後期
課程修了。工学博士。同年同大助手、98年通産省工業技術院電子技術総合 研
究所研究官などを経て01年より現職。02年同グリッド研究センターセキュアプログ
ラミングチーム長。05年同研究所情報セキュリティ研究センター主任 研究員。共
著に『情報社会の倫理と設計』など。
業務内容
産業技術総合研究所(以下、産総研)とはかつての工業技術院であり、国の研究所と言われるところである。産総研には、57の研究ユニットがあり、研究センターは時限式となっており、現在、高木氏が所属している情報セキュリティ研究センターは7年の時限の5年目、というように期間を決めて、集中的に研究している。最近の高木氏の主な研究内容としては、フィッシング対策ということでウェブの新しい認証方式をインターネット技術の標準化を推進する団体(IETF:Internet Engineering Task Force)への提案などが挙げられる。この認証が標準になってブラウザに入るようにすることを目標としている。
やりがい
研究所では、とにかく「役に立つことをやりなさい」ということをいわれる。やはり国の研究所ですから「研究のための研究」になってしまわないようにとか、大学でやればいいじゃないのって言われないようにと、よく言われる。でも「役に立つことを」と言われても、なかなか大変。吉川前理事長が「第二種基礎研究」という表現を編み出されまして、社会的なニーズの実現に具体的な道筋を導き出す研究というのが求められているが、民間の研究所も大学もやっていないことで、すぐに皆さんに「役に立った!」と評価していただけるような研究というのはなかなか難しい。
仕事への姿勢/考え方
高木氏らが認証方式において目指していることは、安全のためにただで使えるようにIETFに提案しようという話である。金銭的な利益を目的としているわけではないので、企業が行うには動機づけが難しい部分でもある。そういうことを進めていくのが、大学でもない、民間企業でもない、国の研究所としての役割かなと考えている。
感想①
高木氏は企業や会社に所属しているのではなく、研究センターに所属し研究を行っている。しかも、国の研究センターということで利益を求めるのではなく、社会貢献を第一に考えた研究であることから、常に向上心を持って研究に取り組むことの大変さがうかがえる。「研究」を職種としている方にとって、自分が「社会の役に立っている」と感じるまでには長いスパンを要するため、根気のいる職業だなあと感じた
また、高木氏は小学生のころから「電子ブロック(学研)」をおもちゃとして親に買ってもらったり、夏休みの工作としてICを20個くらい使ったりと、小さなころから現在で言う「IT系」に親しんでいた。それを自分の職業にできたことは羨ましい限りである。本当に自分のやりたいことを職業にするのは、実際難しいことであることを就職活動をする中で身を持って感じてはいるが、自分のやりたいことができる会社に入ることができるように、最後まで諦めずに頑張りたいと思った。
感想②
高木さんは、カスタマサービスとして活躍している一方で、今現在日本で問題になっている個人情報について意見を述べている。ものづくりで世界に躍進している日本。どんなに消費者にとって良い商品を作っても、個人情報をきちんと保護されないと不安になる一方である。高木さんは、個人情報(個人が特定される情報)に加えて、個人情報に核当しない情報も保護されるべきではないかと考えている。Webブラウザの識別、携帯電話端末の識別するための情報がその情報に当たる。こういう人のおかげで日本のものづくりが築かれているのだと思った。また、目に見えないところで色んな人がそれぞれ働いて、その力が結集していいものができるていると私は思った。私も高木さんのような日本の躍進につながるようなことに関連した仕事に就きたいと思う。
感想③
高木氏の研究は,金銭的な利益ではなく,「役に立つ」ことを第一に考えていたり,すぐに社会からの評価を受けることが難しかったりと,研究者がモチベーションを保つことが難しいと思われる状況で研究を行っている。しかし,大学でも民間企業でもない国の研究所という立場に誇りをもち,社会貢献第一ということを常に考えており,それを維持するのは大変であると感じた。
また,インターネットでの国民の安全を守る研究をしているが,将来は,警察や自衛隊のように,このようなインターネット上の治安を維持する公的な組織ができても良いのではないかと思った。
感想④
国の研究所ということで社会の役に立つ、期限が決められているなどの環境の中で研究している。限られて中で成果を上げることは非常大変なことだと思う。このような人たちのおかげで私たちの生活がより良くなっていくので感謝したいと思う。
最終更新:2020年11月22日 18:21