「エトナ!エトナはおらんのか!」
魔界城にラハールの声が響き渡り、所々からプリニーの爆発する音が聞こえてくる。
爆発音が止んでしばらくすると、廊下から思いっきり適当な声が聞こえてくる。
「なんですか殿下ぁ~」
言い終えてからやっと姿が見えた。
「なんですか~・・・では無いだろう!何なのだ、この爆発音は!」
「プリニー達の訓練ですよ。投げられても爆発しないように」
エトナはケロッと笑い、ススだらけになった顔を拭う。
「それは明らかに無理だろう!」
プリニーは、投げられると爆発してしまうという特性がある。
「それができれば戦闘がもっと楽になるんですけどね」
「それはそうだが・・・フロンは賛成しておるのか?」
「もちろんです♪」
意外なエトナの返事にラハールは一瞬ほっとする。
が・・・。
「一体どんな嘘をついたんだ?」
「やだな~殿下ったら。方便と言ってください。方便」
「どちらも同じだろうが!!!」
「まぁまぁ・・・。」
どうどうと宥められているが、ラハールの機嫌は直っていない。
「この特訓を乗り越えれば、プリニーたちは合体能力を覚え・・・」
「『プリニガーXへと変身できるのだ!!!』とか下らん事を言ったのであろう?」
「む!よくわかりましたね~」
「オークでもわかるわ!」
最終更新:2007年03月21日 04:47