(任務)
第三条 財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ることを任務とする。
2 前項に定めるもののほか、財務省は、同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とする。
3 財務省は、前項の任務を遂行するに当たり、
内閣官房を助けるものとする。
(所掌事務)
第四条 財務省は、前条第一項の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。
一 国の予算、決算及び会計に関する制度の企画及び立案並びに事務処理の統一に関すること。
二 国の予算及び決算の作成に関すること。
三 国の予備費の管理に関すること。
四 決算調整資金の管理に関すること。
五 国税収納金整理資金の管理に関すること。
六 各省各庁(財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十一条に規定する各省各庁をいう。以下同じ。)の予算の執行について財政及び会計に関する法令の規定により行う承認及び認証に関すること。
七 各省各庁の出納官吏及び出納員の監督に関すること。
八 国の予算の執行に関する報告の徴取、実地監査及び指示に関すること。
九 各省各庁の歳入の徴収及び収納に関する事務の一般を管理すること。
十 物品及び国の債権の管理に関する事務の総括に関すること。
十一 国の貸付金を管理すること。
十二 政府関係機関の予算、決算及び会計に関すること。
十三 国家公務員の旅費その他実費弁償の制度に関すること。
十四 国家公務員共済組合制度に関すること。
十五 国の財務の統括の立場から地方公共団体の歳入及び歳出に関する事務を行うこと。
十六 租税(関税、とん税及び特別とん税を除く。)に関する制度(外国との租税(関税、とん税及び特別とん税を除く。)に関する協定を含む。)の企画及び立案並びに租税の収入の見積りに関すること。
十七 内国税の賦課及び徴収に関すること。
十八 税理士に関すること。
十九 酒税の保全並びに酒類業の発達、改善及び調整に関すること。
二十 醸造技術の研究及び開発並びに酒類の品質及び安全性の確保に関すること。
二十一 法令の定めるところに従い、第二十七条第一項各号に掲げる犯罪に関する捜査を行い、必要な措置を採ること。
二十二 印紙の形式に関する企画及び立案に関すること並びにその模造の取締りを行うこと。
二十三 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第三十九条の規定による法人番号の指定、通知及び公表に関すること。
二十四 関税、とん税及び特別とん税並びに税関行政に関する制度(外国との関税及び税関行政に関する協定を含む。)の企画及び立案に関すること。
二十五 関税、とん税及び特別とん税並びに地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第二章第三節に規定する地方消費税の貨物割の賦課及び徴収に関すること。
二十六 関税に関する法令の規定による輸出入貨物、船舶、航空機及び旅客の取締りに関すること。
二十七 保税制度の運営に関すること。
二十八 通関業の監督及び通関士に関すること。
二十九 国庫収支の調整その他国内資金運用の調整に関すること。
三十 国庫制度及び通貨制度の企画及び立案に関すること。
三十一 国庫金の出納、管理及び運用並びに国の保管金及び国が保管する有価証券の管理に関すること。
三十二 国債に関すること。
三十三 債券及び借入金に係る債務について国が債務を負担する保証契約に関すること。
三十四 日本銀行の国庫金及び国債の取扱事務を監督すること。
三十五 地方債に関すること。
三十六 貨幣及び紙幣の発行、回収及び取締り並びに紙幣類似証券及びすき入紙製造の取締りに関すること。
三十七 日本銀行券に関すること。
三十八 財政投融資制度の企画及び立案に関すること。
三十九 財政投融資計画の作成並びに財政融資資金の管理及び運用に関すること。
四十 政府関係金融機関に関すること。
四十一 地震再保険事業に関すること。
四十二 たばこ事業及び塩事業の発達、改善及び調整に関すること。
四十三 国有財産の総括に関すること。
四十四 普通財産の管理及び処分に関すること。
四十五 国家公務員の宿舎の設置(合同宿舎については、その設置及び管理)に関すること及び国家公務員の宿舎の管理に関する事務の総括に関すること。
四十六 国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法(昭和三十二年法律第百十五号)第五条に規定する特定国有財産整備計画に関すること。
四十七 外国為替に関する制度(外国との外国為替に関する協定を含む。)の企画及び立案に関すること。
四十八 外国為替相場の決定及び安定並びに外国為替資金の管理及び運営その他外貨資金の管理に関すること。
四十九 国際収支の調整に関すること並びに所掌事務に関する外国為替の取引の管理及び調整に関すること。
五十 金の政府買入れに関すること及び金の輸出入の規制に関すること。
五十一 国際通貨制度及びその安定に関すること。
五十二 国際復興開発銀行その他の国際開発金融機関に関すること。
五十三 外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第三十条第一項に規定する技術導入契約の締結等並びに外国投資家による同法第二十六条第二項に規定する対内直接投資等(第八条第一項第二号において「対内直接投資等」という。)及び同法第二十六条第三項に規定する特定取得(同号において「特定取得」という。)の管理及び調整に関すること。
五十四 本邦からの海外投融資に関すること。
五十五 健全な財政の確保、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保の任務を遂行する観点から行う金融破綻処理制度及び金融危機管理に関する企画及び立案に関すること。
五十六 預金保険機構及び農水産業協同組合貯金保険機構の業務及び組織の適正な運営の確保に関すること。
五十七 保険契約者保護機構の業務及び組織の適正な運営の確保に関すること。
五十八 投資者保護基金の業務及び組織の適正な運営の確保に関すること。
五十九 日本銀行の業務及び組織の適正な運営の確保に関すること(金融庁の所掌に属するものを除く。)。
六十 準備預金制度に関すること。
六十一 金融機関の金利の調整に関すること。
六十二 所掌事務に係る資源の有効な利用の確保に関すること。
六十三 所掌事務に係る国際協力に関すること。
六十四 政令で定める文教研修施設において、国の会計事務職員の研修及び所掌事務(財務省の地方支分部局においてつかさどる事務を含む。)に関する研修を行うこと。
六十五 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき、財務省に属させられた事務
2 前項に定めるもののほか、財務省は、前条第二項の任務を達成するため、同条第一項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどる。