0278:第三放送[一日目18:00]



幾多もの煌めく生と儚い死を見つめ続けた偉大な太陽は地平線へと沈み行き、舞台に夕闇が訪れるその刻限…三度参加者たちに届けられる支配者の高らかな声 ――



――いまだ生を謳歌しているという幸運に恵まれた者たちよ、それでは今から現在までに脱落した者の名と午後八時からの禁止エリアをこのバーンが発表する。
一度しか言わぬので聞き逃さぬようにするのだな。


――大蛇丸奈良シカマル、黒崎一護、沖田総悟、真中淳平、北大路さつき、跡部景吾、ゴン・フリークス、ヒソカ、キルア・ゾルディック、武藤カズキ
ルナール・ニコラエフ、バッファローマン、浦飯幽助、武藤遊戯、伊集院隼人、野上冴子、富樫源次、一輝、斉藤一、ブルマ、玉藻京介、ダーク・シュナイダーエテ吉――

以上、24名が不運にも命を手放しこの舞台から退場した者たちである。
…いや…おそらくこれから更に激化するであろう過酷な戦いの運命から早々と逃れられたのであるから、そういう意味では幸運であったのかもしれぬがな?フフ…。


それでは続いて新しい禁止エリアを発表する。

午後八時から増える禁止エリアは『新潟県』と『高知県』だ。


これで今回皆に伝えることは終わりだが…一つだけ諸君に有意義な情報の報告と簡単な説明をしておこうか。


すでに気付いている者もいようが、この世界には鉄道が敷いてある。
北海道を除く北端…青森から、南端の鹿児島までを一本に繋ぐ移動手段だ。
途中に数カ所ある駅で乗り降りが可能、少し無理をすれば走行中の途中下車・途中乗車も可能ではある。

しかも特例として、完全乗車中は『禁止エリア』対象外となっている。
機関車に乗っている最中であれば禁止エリアを通過中でも首輪の爆発は起こらない。
ただしそこで一歩でも下車するともちろん駄目であるがな。

運行数は六時間ごとに往路と復路の一本ずつ…つまり一日に往路四本、復路四本の計八本だ。

青森・鹿児島に到着した機関車はそのまま逆方向へと進路を変えて再び運行を再開する仕組みになっている。

端から端までにかかる所要時間は約六時間。
つまり、走っている機関車の数は往路復路共に一車ずつ、計二車だけという事だ。理解できたかね?

そしてさらに朗報を伝えよう。

その二つの機関車の内の『どちらか一つ』に手付かずのままの参加者のデイパックを積んでおいた。

元の持ち主はゲーム開始前の説明時にフリーザ王に首輪を爆破された例の男の物だったのだが…せっかく用意した物なのだから、是非ともゲーム進行に役立ててもらいたいとのこちらからの善意のプレゼントだ。ククク…。



…以上だ。
順調にゲームが進行している現状、大変喜ばしい。
今回の放送が諸君の助けとならん事を余も切に願っておるぞ。

フ…それではまた六時間後。諸君たちの更なる幸運を祈る――







[現在一日目、18:10/夜/残り74人]

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最終更新:2010年05月06日 07:47