ジャンプレーベルバトルロワイアル内検索 / 「はじまり」で検索した結果
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はじまり
はじまり 「嘘でしょ、こんなのありえませんわ」 先ほど見た光景が頭から外れない天条院沙姫。 宇宙人のような(ようなではなく本物なのだが)冗談とは何度遭遇しても、人死にには出会ったことがない。 何でも食べる男なんて、変身する女の子に比べれば可愛いものだ。 けれど……アレは…… 「と、とにかく、屋敷に帰らなければいけませんわ……」 現状、ハッキリしているのは殺人があった事、周囲に殺人犯がいる事、ここが自分の知らない場所である事。 これらを踏まえると沙姫のやるべき事は自分の家に帰り、警察にワポルの凶行を訴える事だ。 そのために、まずはここがどこか知る必要がある。 いつもと同じように地面から生えている電柱には、『病院ワポル、この先500m』の文字があった。 空を見上げれば、文字通り満天の星空。黒い夜の帳もなんのその... -
◆DO.TxVZRzg
◆DO.TxVZRzg氏 投下した作品 006 はじまり ◆DO.TxVZRzg 沙姫 広 志々雄 ゾロ D-3 何処かの民家 021 笑えよ ◆DO.TxVZRzg 銀時 ブルック 葉 剣心 F-2 駅から少し離れた所 039 GANTZにかけられた制限 ◆DO.TxVZRzg 太公望 玄野 D-3 電波塔一階管理人室 作品の感想 台詞ひとつひとつにセンスが光る。バトルもそつなくこなせる主力書き手のひとり。このロワの縁の下の力持ちでこの人がいなければジャンプロワはなかった。高性能地図は見易くて助かってます -- 名無しさん (2008-07-16 20 54 43) 名前 ... -
Girl meets Falcon
...狼 投下順 006 はじまり 004 笑う狼 時間順 006 はじまり 初登場 伊集院隼人 023 聞く耳持ちません 初登場 ララ・サタリン・デビルーク 023 聞く耳持ちません -
本編(時間順)
... 北西・街 006 はじまり ◆DO.TxVZRzg 沙姫 広 志々雄 ゾロ D-3 何処かの民家 007 谷間 ◆qlSvzgMuwU 真夜 亀仙人 ルフィ F-5 岩山の麓 008 1/2の扉 ◆LNV.4FL//c レン 山本 D-4 ドラム城Dr.くれはの病室 009 霊は状況が悪い時に限ってでしゃばる ◆hW6N.Nhap2 銀時 ブルック 葉 F-3 街中 010 救世主現る! ◆eEN8IhQ5sA ハル 土方 玄野 太公望ゆきめ 和泉 アーロン D-4 街の中 011 桜の木の下で ◆FZ4YRLBRf6 春菜 ハオ E-5 桜付近 012 妲己の三分間クッキング ◆p9mRQVG.OA L 妲己 沖田 C-1 砂漠の街 013 しんせかいの かみ ◆3O9aOK8Fbw 加藤 月 A-1 砂漠 014 全速前進吸血鬼 ◆jVERyrq1dU 海馬 多恵 A-1A-1... -
本編(投下順)
...日目 深夜 006 はじまり ◆DO.TxVZRzg 沙姫 広 志々雄 ゾロ D-3 何処かの民家 一日目 深夜 007 谷間 ◆qlSvzgMuwU 真夜 亀仙人 ルフィ F-5 岩山の麓 一日目 深夜 008 1/2の扉 ◆LNV.4FL//c レン 山本 D-4 ドラム城Dr.くれはの病室 一日目 深夜 009 霊は状況が悪い時に限ってでしゃばる ◆hW6N.Nhap2 銀時 ブルック 葉 F-3 街中 一日目 深夜 010 救世主現る! ◆eEN8IhQ5sA ハル 土方 玄野 太公望ゆきめ 和泉 アーロン D-4 街の中 一日目 深夜 011 桜の木の下で ◆FZ4YRLBRf6 春菜 ハオ E-5 桜付近 一日目 深夜 012 妲己の三分間クッキング ◆p9mRQVG.OA L 妲己 沖田 C-1 砂漠の街 一日目 深夜 013 しんせかいの かみ ◆3O9aOK8Fbw... -
小さな勇士
...018 鬼 006 はじまり 立野広 死亡 006 はじまり 天条院沙姫 036 えっちぃのは嫌いです 006 はじまり ロロノア・ゾロ 036 えっちぃのは嫌いです 006 はじまり 志々雄真実 -
谷間
... 006 はじまり 投下順 008 1/2の扉 006 はじまり 時間順 008 1/2の扉 初登場 モンキー・D・ルフィ 027 二人の武道 初登場 武天老師(亀仙人) 027 二人の武道 初登場 棗真夜 027 二人の武道 -
立野広
立野広 鵺野鳴介が担当する5年3組の生徒。5年生のはじめに転入してくる。 サッカーが得意な男の子であり、頭はあまりよくない。 -
えっちぃのは嫌いです
えっちぃのは嫌いです 「広が………広が…」 立野広の死について、一から十まで話を聞き終えた天条院沙姫は衝撃の事実に驚愕するしかできなかった。 彼女特有のダイヤモンドのように美しい輝きを放つ涙が乾いた大地に潤いを与える。 「広ィ…」 そうよ、あの時。あの時どうして私は最後まで広を止めなかったの? あの子が何の力も無いただの子供だということをわかっていて、何故待つことを選んだの? 何故、どうして?あそこで私さえしっかりしていればあの子が死ぬことはなかったはず! 広を守ると誓っておいて、結局守られたのは私ではじゃない…! 「オイ、お前まさかヒロシが死んじまったのは自分のせいだとか思ってねェだろうな」 広の遺体を土に埋めるという作業を終えたゾロが隣で咽び泣く沙姫に、正面を向いたまま訊ねる。 問わずとも沙... -
【ドラゴンボール】からの出典
【ドラゴンボール】からの出典 如意棒 支給者 棗真夜 現在の所有者 説明 ドラゴンボール主人公孫悟空が使っていた棒。使用者の意思により自在に伸び縮みする棒であり、悟空にとってはじいちゃんの形見でもある。 ブルマのパンツ 支給者 土方十四郎 現在の所有者 土方十四郎 説明 ドラゴンボールの登場人物、ブルマが穿いていたパンツ。ぶっちゃけただのパンツ。 -
死ぬことと見つけたり
死ぬことと見つけたり あれからどれくらいの時間が経ったのか。 波が控えめな水音を上げる湖畔で左之助が目を覚ますと、 まだいくらか夜の残滓を留めた空が東の彼方から色味を変えはじめるところだった。 左之助は下草の柔らかな褥の中で上体を起こすと、片膝を立てた格好で眠そうに欠伸をし、 それから鳥に似た頭を乱暴に掻いた。 数時間不貞寝を決め込んだお蔭か、桃との喧嘩の疲れは残っていなかった。 しかし右手にはまだ痛みがある。 折れているのかひびが入っているのか、それともただの打ち身なのか、 無頓着を絵に描いたような左之助にはてんで具合がわからなかったが、 少なくともちょっと寝たくらいで治る怪我ではなかったらしく、さっきまでに比べてだいぶ腫れが増しているようだった。 じんじんとした鈍い痛みは脈と同調した短い周期で左之助を襲ってくる。 この有様では再び二重の... -
神への道
神への道 「夜神さん……俺、実はあの部屋のこと少しだけ知ってるんです」 僕の前を歩いていた加藤が、足を止めもせず唐突に言った。 僕は自分の耳を疑う。 あの部屋――おそらく、首輪が爆発して男が死んだあの部屋のことだ。 僕と加藤の共通する『あの部屋』といえば、あそこしかない。 何故この男がそんなことを知っているのか……。どうしてこいつが……。 思索の奔流が押し寄せる。 目の前をゆく男が急に怪しく見えだす。 加藤がなにを知っているのか、どの程度のことをわかっているのか、興味が湧いた。 情報はなににも勝る武器になる。加藤の知るすべてを聞き出したかった。 「あの部屋というと、最初の『あの部屋』のことかい?」 白々しい問い。 なにを知っているのか早く聞きたかったが、がっついていた姿は見せたくない。 かといってあの部屋に興味なさ... -
桂木弥子
桂木弥子 3月10日生まれ、16歳。身長159cm、体重43kg。座右の銘は「まず白米ありき」。 『桂木弥子魔界探偵事務所』の所長で女子高生探偵。アヤ・エイジアによる殺人事件や電人「HAL」による一連の事件を解決したことで名探偵としてその名を広く知られているが、その実体はネウロの正体を隠すための傀儡であり、実際に事件の真相を解明しているのはネウロである。 魔人であるネウロには理解出来ない「人の心」に関与した問題がある際には、彼女がその人間観察力・相互理解力をもって解決に当たる。また、事件の被害者、時には犯人に対し、思いやりを持って気遣いの言葉をかけることもある。 細身・小柄な体型によらず、超のつく大食いで美食家。わんこそばを一回で300杯食べるなど数々の伝説を残し、さらに飴玉と間違えておはじきを大量に食べても平気だった、コンクリートでもバターと醤油で炒めたら食べられると思っている... -
少年は涙を忘れ去り、少女は涙を拭い去る
少年は涙を忘れ去り、少女は涙を拭い去る 深夜の森の中は予想していた以上に怖かった。 直は暗いところは人並み程度には苦手だし、たった一人でまったく知らない場所に行くのも嫌いなほうだ。もちろん、肝試しなんてもってのほかだ。 だがこの状況は、今まで普段生活していた時に感じていたそれらとは比べ物にならないほどの恐怖だった。 孤独であることそれ自体は慣れているから大丈夫だと最初は自分に言い聞かせていたものの、これは普段のただ人と触れ合わないだけのものと違い、圧倒的な実感をもって直の心を支配していた。 どこまでも続く暗闇、その中で頼りなく揺らめくライトの光、湿った空気、自身が地面の枝を踏み折る音……それら諸々全てが直の感じている恐怖を容赦なく煽り立てる。 誰かに会いたい、せめてこんな森の中ではなくもっと安全な場所に移動したい、できれば秋山さんに助けてもらいたい…… 直の頭... -
結城梨斗
結城梨斗(ゆうき りと) 【基本設定】 ToLOVEる主人公。中学の頃から西連寺春菜が大好きな一途な男の子。 ラフな髪型が特徴的で、平たく言えばスーパーサイヤ人の悟空に近い髪形をしている。 本人曰く、恋愛や女の子には興味を持たず、遊びにのみ集中した小中学校生活を送っていた。 家族構成は 父:結城才培 連載三つを掛け持ちする超人気漫画家 母:結城林檎 海外では有名なファッションデザイナー 妹:結城美柑 小学校六年生(登場時は五年生)、典型的な小悪魔的妹。成績優秀 となっている。 ちなみに、細かい事だが運動神経は良い。 【年齢】 最初は高校一年生として登場したが、その後進級し今(9巻時点)は二年生である。 【運動神経】 身長が低く、足が短い割りに、どういうわけか足は速い。 【恋愛】 物語りが始まった時点では、西連寺春菜一筋であり、... -
空条承太郎
空条承太郎 【基本設定】 ジョジョの奇妙な冒険 Part3『スターダストクルセイダース』の主人公。 父親は日本人ミュージシャンの空条貞夫、母親はPart2の主人公であるジョセフ・ジョースターの娘空条ホリィ。 成人後は海洋冒険家になり、海洋生物研究の第一人者として名を馳せることになる。 ヒトデに関する論文で博士号も取っている。 また、アメリカ人の女性と結婚して、一人娘除倫(ジョリーン)を設けている。 【容姿】 かなり大柄な体格で、Part3では学ラン、Part4以降は常に白いコートと帽子を着用している。 顔立ちが整っているため女性にはもてるが、本人は煩わしいと思っている。 【性格】 幼い頃は素直で大人しい性格(一方でやる時はやる性格でもあり、大人を素手でぶちのめしたりもしている)だったが、成長するにつれ不良のレッテルを貼られるようになる。 が、本質的に... -
鬼女 が 生まれた 日
鬼女 が 生まれた 日 -私が教室の隅っこで、絵を描いていたとき。 『あの……さ……』 -それが、始まりだった。 ***** ぽたり、ぽたりと血が落ちる。 それは砂の上に落ちて、鮮やかな染みを作っていた。 ぽたり、ぽたりと血が落ちる。 背中に空いた穴、そこから血が流れ出る。 ぽたり、ぽたりと血が落ちる。 それでも彼女の足は止まらなかった。 ***** -彼に呼ばれて、校舎の一角で向かい合った時。 『俺……と、付き合ったりとか……はは。だめだよね……』 -それが、彼との交際の始まりだった。 ***** 痛い、痛い、痛い、痛い、痛い。 背中が痛い。背中が痛い。背中が痛い 背中に空いた、傷が痛い... -
天条院沙姫
天条院沙姫(テンジョウイン サキ) 自称、彩南高校のクイーン。黙っていればかなりの美人だが、性格が災いしてあまりモテそうにない。 ちなみに、彩南とはサイナン=災難という意味であり、そこのクイーンということはつまるところ、災難クイーンと言っても良い。 (災難は筆者の推測である) 【基本設定】 高校三年生、(自称)学校1の美少女。 学校には運転手つきの車で登校し、頭髪は漫画界のお嬢様必須の立て巻きロールである。 立ち姿には無駄に背景が花になったり、キラキラになったりする。 常に取り巻きの女の子、九条凛と藤崎綾を従えており、2人を使って何とかして自分を高校1に押し上げようとしているようだ。 【話し方】 一人称:私、たまに「この天条院沙姫」 二人称:貴方 笑い方:ほーほほほほ 笑うときは片手を腰に当て、もう一方の手を口の近くに当てるのがポイント。 -
殺人鬼と忍者
殺人鬼と忍者 (全く…なぜ私がこんな目に合わなくてはいけないんだ) 森の中を歩きながら、私は溜息をついた。 新たに身につけた「バイツァ・ダスト」の能力は、まさに無敵だった。 私のことを探ろうとした岸辺露伴を吹き飛ばし、他の奴らを始末するのも時間の問題だっただろう。 これでやっと私の平凡な毎日が戻ってくる、そう思うと年甲斐もなく心が浮かれたりもした。 だというのに、何なんだ今のこの状況は。 あのワポルとかいう男は、なぜ私をこんなくだらないゲームなどに巻き込むのだ。 ああ全くイライラする。 どうしてこう次から次へとトラブルが起きるんだ。 私はただ平凡に暮らしたいだけなのに… 「…ちゃん、川尻のおっちゃん」 突然聞こえてきた声にハッとして顔を上げる。 どうやら考えに没頭しすぎていたらしい。 いつの間にか前を歩... -
ロロノア・ゾロ
ロロノア・ゾロ 【基本設定】 19歳、元海賊狩りのゾロ、今では麦わら海賊団の二番手である。 幼少の頃、二刀流を操りそこそこの強さを誇っていたが、たった一人ある女にだけは勝てず、 その女が事故死した後は、女の剣を受け継いで、2+1の三刀流を操るようになった。 ちなみに、剣は両手と口に持っている。 【刀について】 あまり知識は持っていない。だが、刀を一目見ただけで、その刀の実力を感じ取ることは出来るらしい。恐らく、剣士としての経験がそうさせるのか。 戦闘ではたいてい3本の刀を持っているが、時々折れて使えなくなっていることもある。 そんな時は敵を倒して新しい刀を手に入れることが多い。 【性格】 強い信念の持ち主であり、その信念に反する事は絶対にしない。 「世間でどう言われてるかは知らんが、おれはおれの信念に後悔するような事は何一つやっちゃいねェ! これからも... -
ララ・サタリン・デビルーク
ララ・サタリン・デビルーク 宇宙を支配するデビルーク星のお姫様であり、現在家出中の娘。 家出の理由は、実家に不満があるから以外に自分が世間知らずだからという物もある。 また、当初は単なる家出だったが、結城梨斗に出会い、彼を好きになり、 彼と同居するため、最終的には結婚するため、自宅に戻る事はないようだ。 【基本設定】 年齢不詳。宇宙人であり、お尻に悪魔のような尻尾がついている。 また、自分の意思で羽を出す事も出来る。 腕力は相当に高く、拳を振るうとその風圧だけでコンクリートにヒビが入る。 見た目は(尻尾以外)ごく普通の少女の外見をしており、かなりの美少女である。 【頭脳】 地球人の常識では測れない圧倒的な頭脳を誇る。 基本的に、道具を自作できるドラえもんと思っておけば問題ない。 ただし、作る道具の能力は高くても、必ずどこかに抜けがある。ここら辺は本編... -
喧嘩
喧嘩 湖が上空で煌々と輝いた月を、その水面に映し出している。 昔の人はこれを見て、いつもは決して手の届かないところにある月が地上に降りてきたとして喜んだという。 実際にはその逸話が真であるかどうかは現代人には知る由もないが、それでも今この瞬間、この光景を見ている人がいるなら誰もがそれを信じてもいい心地になるだろう。 ……しっかりとその湖面の月を見ていれば、の話だが。 「ッだらあ!」 左之助の、風流という言葉とは程遠い気合と共に放たれたその拳はしかし目標に当たることなく、むなしく空を切った。 攻撃が外れたのはこれが初めてではない。というより、この勝負を始めてからというものただの一度もまともに当たったためしがない。 湖がすぐ側にあるためか、湿った空気が漂う草葉。 相楽左之助はそこでかれこれもう十分ほど拳を振り回し続けていた。 自慢の悪一文... -
1/2の扉
1/2の扉 ルン・エルシ・ジュエリアは城のある一室に置かれた、ベッドの上に腰掛けていた。 淡い色彩の髪を手で弄んでぼんやりと思考する。 暗い室内の中には怪しげな薬品や書物が所狭しと置かれている。 けれど、不思議と嫌な感じはしない。どこか人を落ち着かせる雰囲気に満ちていた。 さすがに髑髏をあしらった調度品は趣味がいいとは思えなかったが。 ……地球に来てどれだけの月日が過ぎただろう? メモルゼ星の王族である自分が何だって辺境の地球になどに来ることになったのか。 最初はレンの身勝手な行動に腹を立ていたものの、好きな人も出来た。 ララがいることを除けばそれほど悪くない日々が続いている。 アイドルとして活躍をしたり、ちゃんと地球に馴染んできていると思った矢先にこの仕打ち。 後悔、とまではいかないもののそれに近い感情が一瞬、湧き起こる。 ... -
ヒソカの性欲×1stステージ×桃の決意
ヒソカの性欲×1stステージ×桃の決意 上空に浮かぶ神秘的な輝きを放つ月が二人の男の影を晒していた。 一人は物柔らかな風貌をした少年、武藤遊戯。 もう一人は厳めしくもどこか優しさを持っている、そんな正反対の雰囲気たちを同居させているような少年、剣桃太郎。 二人の背景に存在するピラミッドの階段の二段目に遊戯が腰を降ろしており、 桃は後頭部に回した腕を枕に、階段の一段目に頭を預けて横になっていた。 「へぇ。じいさんにもらった宝物か」 宝物というのは遊戯が探しているという千年パズルのことだ。 彼の祖父がエジプトで発見してきたもので、彼にプレゼントされた物。 丁度真後ろの建物を黄金に塗り固めて逆さにしたような形をしている。 遊戯はそれをペンダントのようにして常に身につけていた。 さて―――――― その千年パズルには... -
夜の海に加わる渦巻く影
夜の海に加わる渦巻く影(前編) 「前進!! 直進!! 大躍進!! フハハハハハハ!!」 ……爆音と共に砂煙が次々と宙へ立ち上っていく。 凄まじい勢いで高笑いを上げながら、砂漠から森へと向かう一人の男の姿があった。 男の名は海馬瀬人。 といっても現在、彼の姿はスーツの周波数を変えることで、誰の目にも映らなくなっている。 海馬はほんの僅かな試行錯誤を繰り返すだけでスーツの機能を理解してしまっていた。 人の姿も見えないことを良いことに海馬はスーツの簡単なテストを兼ねて、ひた走る。 走る。走る。走る。 結果は彼を大いに満足させるものだった。これだけ激しく砂漠の中を走り回っても疲労はわずかである。 森の入り口へと到着すると、急停止。 「ふぅん……」 呼吸を整えながら浮き出た汗をハンカチで簡単に拭うと、海馬は拳を手近にあっ... -
霊は状況が悪い時に限ってでしゃばる
霊は状況が悪い時に限ってでしゃばる あー……俺ぁ何してたんだったっけ。 ……… ……あ、そうだ。コミック版ヒョウタンゴミマダラのなく頃にの馬刺し編の発売日だから買いに行こうとしてたんだったな。 ついでに熱宮ハルフェンリートの憂鬱な使い魔一巻もDVDレンタルしようとレンタルショップに寄ったんだ。 で、どうなったんだっけ。……入店してからの店内の記憶がねぇぞ。 そんで今現在はなんかタテよりヨコのが長そうなナマモノに殺し合いしろとか言われて……気付いたらこんな街中にいたわけだ。 成る程、納得したぜ。つまり俺はこれからこの戦場を潜り抜けなきゃならないわけで…… 「って納得出切るかァァァァァァァ!!! 展開唐突過ぎるんだよ何コレ!? 正直言わなくてもわけわかんねーよ! アレか、アレなのか! 最近グロアニメばかり見てるからんなタチの悪すぎ... -
志々雄真実
志々雄真実(シシオ マコト) 全身に包帯を巻き、頭に飾り付きの帽子を被り、着流しにブーツ、皮手袋という一種異様な姿をしている。 なお、帽子には奇襲対策の鉢鉄が隠されている。全身に巻かれた包帯姿に、隙間から覗く危険な目付きが特徴。 剣心が遊撃剣士となった後、桂小五郎に依頼され影の人斬り役を引き継いだ長州派維新志士。素性及び流派は不明。 その実力と、「弱肉強食」の信条で日本を牛耳らんとする、常人には理解できないほどの野望や功名心を危険視され、仲間である維新志士らの手に掛かり、全身に油をかけられ火を放たれ、焼かれ しかし、地獄の淵から蘇り、明治政府に対し、復讐戦争を起こす。といっても、本人には復讐という気はさして無く、あくまで自身の野望のため、そして、一剣客としての愉しみのために動く。 【性格】 弱肉強食を中心とした、ファシズム的な支配思想を持つ。 知性を感じさせる... -
業を負いし者
業を負いし者 まるでなにかから逃れるように、俺は右手に川を見ながら土手の上を疾駆した。 苦しかった――肺が破裂しそうだった。 足がもつれそうになった――踏ん張って耐えた。 まだ男を殺した感触が手に残っている。 肉を裂き、刃が骨に当たる鈍い手ごたえ。そして噎せ返るほど濃厚な血のにおい。 いつもと変わらぬ人斬り。相も変らぬ殺し。 人を殺すのは慣れていた。殺し自体は好きじゃなかったが、それでもそれが俺の仕事だった。 それなのに何故だか今は胸がむかついていた。ともすれば胃の中のものを全て吐き散らしそうだった。 新撰組や幕府方の士をいくら斬ろうと、ここまで陰鬱な気持ちになることはなかった。 あの男は何者だったのだろうか――。 口ぶりから男が動乱を生き抜いてきた志士であるのは疑いようもなかった。 攘夷派ということはあるまい。 桂先生を悪く言っていた... -
二人の武道
二人の武道(前編) 「うっひょー広っれえ~! くそぉ……サニーがいればすぐにでも大航海してやんのに!」 島の最南端、道路から少し外れたところにある崖。 本来なら人が落ちないようにするための柵が敷いてあるべきだが、この島に限っては一切そのようなものは見当たらず、そのために少しでも足を滑らせれば為すすべもなく崖下の海に転落してしまう。 にも関わらずその崖っぷちに自分から望んで向かうような者は、自殺志願者かもしくはよほどの命知らずぐらいなものだろう。 そして間違いなく後者に当たるであろう麦わら帽子を被った少年――モンキー・D・ルフィはそこに仁王立ちとなり、眼前に広がる広大な海を満面の笑みで見渡していた。 「何をしておる、置いてゆくぞルフィ!」 「え~? だってほら見てみろよ真夜! まだ今は見えねえけど、もう少し待てばあの海の向こうから太陽が出てきてすっげえきれいにな... -
うずまきナルト
うずまきナルト 木ノ葉隠れの里出身で、四代目火影こと波風ミナトと渦の国出身のくノ一であるうずまきクシナの間に生まれた。 生まれたばかりの頃、ミナトの手によって当時里を壊滅状態に陥れていた妖怪九尾の妖狐を体内に封印させられた。 そのせいで九尾の妖狐を恐れる里の大人達から差別され、自分と同年代の子供達にも疎まれながら育つ。 型にはまらない柔軟な思考が出来るタイプで、通常考えもしないような術の運用法をして周囲を驚かせるが、これがナルトの急成長の元となっている部分も多い。 だがこの異常なまでの成長の速さが、うちはサスケのナルトに対する劣等感を生み、彼が里を抜ける一因となってしまう。 彼の当初の目的は、強い忍となり里長である火影になることであったが、第二部からは復讐のため出奔したサスケを奪還することに重きを置いている。 精神的に大きく成長する年頃だというのに目上への不敬な態度、すぐに... -
麻倉ハオ
麻倉 ハオ 葉と瓜二つの顔をしており、その正体は、かつてグレート・スピリッツを使って人類を滅ぼし 優れたシャーマンだけの世界「シャーマンキングダム」を作ろうとした麻倉家始祖の大陰陽師・麻倉葉王である。 素肌の上にマントを羽織っており独特のセンスを持つ。 陰陽道を究めたハオは死後も転生を続け(一回目の転生はパッチ族。二回目が今のハオ)、葉の双子の兄として現代に現れた。 人の心を読むことができる霊視能力を持つ。沢山のシャーマンの部下に敬われているが、彼にとっては自分の目的を果たす為の手駒に過ぎない。 幾度と無く死と転生を繰り返した為、ハオの巫力値は125万と、他者を引き離して作中最強である。 持霊はパッチから奪い取った炎の精霊、スピリット・オブ・ファイア(S.O.F.)。「炎」は一番分かりやすい「破壊の力」であるから選んだという。 このS.O.F.と強力な陰陽術を使いこなし、... -
見よ!塾長は紅く燃えている
見よ!塾長は紅く燃えている 「わしが男塾塾長、江田島平八である!!」 「いえ、そのような大きな声を出さなくても聞こえますよ、江田島先生。 むしろ、そんな大声を出せばあたりの人に気付かれ」 「わしが男塾塾長、江田島平八である!!」 「…………はあ」 エリアでいえば、E-5にあたる川の傍の草原。 そこで、2人の男が会話をしていた。 1人は大柄な体躯に、見事なまでに髪のない頭、それでいて精悍な顔つきで立派なひげに和服を着た男。 もう1人は対照的に、端正な顔つきに金髪の優男といった印象の男だった。 大柄な男、江田島平八と青年、玉藻京介が遭遇したのはついさっきのこと。身構えた玉藻に江田島が「わしが男塾塾長、江田島平八である!!」と叫び、 玉藻が唖然としたところに江田島が自分はこのゲームに乗っていないことを申告。互いに... -
桜の木の下で
桜の木の下で 西連寺 春菜が目を覚ましたのは美しい桜の木の真下だった。 淡い月明かりに照らされた薄紅色の花達は、それらを見上げる春菜にとってとても幻想的なものに思えた。 空に浮かび上がる花々。 春菜が先ほどまで普通に過ごしていた場所は、桜などもう咲いていない。 だから夢だと思った。思いたかった。 だが、体の震えは止まらなかった。夜風が冷たく春菜の体に現実を押し付ける。 ショートヘアーの黒髪を揺らしながら、春菜は心を落ち着かせようと父親の言葉を思い出した。 『常に前向きでいろ。そして……悩むくらいなら行動しなさい』 春菜はそれを心に刻もうと務めるが、やはり体の震えは止まらない。 人が死んだ。殺し合えと言われた。 首に手を当てると、確かに硬質な感触が伝わってくる。 ある程度の非日常はララが来てから慣れているつもりだった。だが、今回は命が懸かって... -
鬼
鬼 鉄塔が、天に伸びている。 塔に背を預けるように座り、瞑想する男が一人。 程なくして男……鵺野冥介は目を開けると白み始めた空を見上げ、歯を噛み締める。 (広……) 童守小学校の教師である鵺野が思うのは、愛する生徒の事だった。 このゲームの始まりの場所……黒い球体の置かれた部屋で垣間見た、自分のクラスの生徒。 一瞬の出来事だったため、あちらは気付かず、声をかけることもできなかったが、確かに見た。 立野広。 リーダーシップに富み、責任感が強い、クラスの人気者だ。 (こんな……こんな事が、許されるはずがあるか! ) 鵺野は地面に拳を叩きつけ、憤怒を募らせる。 当然だろう、己が命に代えても守るべき生徒が、殺し合いなど言う馬鹿げた行為に参加させられているのだ。 (浮遊霊に頼んで、広を探そうと思ったが……この場... -
支【ささえ】
支【ささえ】 「なんなの、これ…」 深い森の中で、高校の制服に身を包み、黄色の髪に 赤い歯のようなぎざぎざの入った髪留めをした(自称)平凡な女子高生 桂木弥子はあまりの事態にそう呟いた 桂木弥子は探偵である。ただし、表向き、のつく。 彼女が出会った存在、それは脳噛ネウロと名乗る、魔界の住人だった。 彼が弥子のいる人間の世界に来た理由、それは『謎』 詳しくは省略するが、そのためには探偵という職業は1番いいらしい。 しかし、ネウロ自身は魔界の住人ゆえ、目立つことはできないらしい。 そこで、彼が表向きの探偵として選んだのが、桂木弥子で、彼は助手として共にいて、 解決した事件は弥子の手柄となる そんな感じのことを、脅迫九割、興味一割でやってきた彼女だったが…… 「冗談じゃないよ……こんなの、謎とか、事件とかってレベル... -
GANTZにかけられた制限
GANTZにかけられた制限 「多恵を探すとしてじゃ、闇雲に動き回っておっては埒があかん」 「あぁ……」 どう見ても小中学生にしか見えない自称仙人『太公望』は決して悪い男ではない。 会ったばかりの俺を助けようとしてくれたのは、紛れもない事実だし、 勇気を持って多恵ちゃんに会いたいと言えば、良しと返事してくれた。 ぶっちゃけ、土方さんのような腕力の強い人と別れてしまったことや、 移動力を無くしてしまった事は痛いと思っているけれど、 コイツはコイツで頼りになるんじゃないかとも思えてくる。 しかし…… これまで、雪女やら魚人やらパトカーやらで気づかなかったけど、 落ち着いて見ると本当に子供だよ。 多恵ちゃんを探さなきゃならないのに、子連れって…… 「のう玄野。わしらのおる場所はD-3。多恵がどこにおるかは分からんが……」... -
妄想が現実を駆逐する
妄想が現実を駆逐する ヒトを、他の動物と区別する要素はいくつか存在する。 それは手や脳、足の発達だったり、道具……とりわけ火を自由に扱えることだったり、言葉を話すことだったり、死者の埋葬というヒト特有の風習を生み出したことだったり。 ――だがその中に、それが服を着用しているかどうかという区別法は、実は存在しない。 たしかに動物は自分から服を着たりすることはないだろう。 しかし、たまに街頭で飼い主によって服を身につけさせられたイヌや、サーカスでパツンパツンのシャツを着たクマなどを見かけたりすることはあるはずだ。 このような例からして、極論ではあるが動物が服を着ていてもおかしくはないということがわかる。 そしてそれを逆に言えば、服を着ていないヒトがいたとしても、これまたおかしくはないということだ。 (……だからって納得できるはずもねえんだがな) ... -
LIAR GAME
LIAR GAME 結城梨斗、猿飛あやめ、そして西蓮寺春菜…ではなく、XIは先程桜の木の側らで居合わせたあと、此処からまっすぐ行ったところにある街へと歩いていた。 行き先を其処に決めた理由は、単純に人が多く集まりそうだったから。 ではどうしてC・Dエリアにある街ではないのかというと、まるで此処に集まってくれといわんばかりに地図の中心に堂々とのっていて、何となく怪しかったのだ。 「じゃあ西蓮寺はその江田島とかいうやつに襲われかけて誤って川に転落したからそんな格好をしてるってわけか」 「うん。本当にびっくりしたよ」 「でも梨斗、確か春菜ちゃんは何の訓練もしてない普通の子よね?あなたどうやって上がってきたのよ」 「…、それは…支給品にいいものがあって」 苦しい言い訳をしているのは春菜の姿に化けたXI。正体を見破られまいとできるだけ口数を減らしているの... -
救世主現る!
救世主現る! はひー、たたた、大変です! さ、先程私、三浦ハルは見てしまったんです、生まれて初めて。 何をかって?それは……言えません。やっと落ち着いたというのに、また吐き気が襲ってきちゃいますから。 そしてその初体験を奪った…ワポルさんという方は何とハルたちにこう言ったんです。 殺し合いをしろ、と。 即答させてもらいますが無理です。 ハルにはそんなデンジャラスなことできません。できるわけがないです。 でも、だったらこれからどうすれば良いのでしょう。 ハルはただの乙女です、必殺技とか持ってないです。 確かに新体操はやってますから単純な運動はできるほうだと思いますが…。 戦場で女子中学生の運動神経が役に立つのでしょうか? 「助けてください、ツナさ~ん……」 そうは言ってもハルのヒーローのツナさんがここに居るとは限り... -
吉良吉影
吉良吉影 【基本設定】 杜王町に住む男性。 一件普通のサラリーマンに見えるが、その正体は48人もの女性を殺している連続殺人鬼である。 スタンド能力を使い、証拠を残さずに殺しを続けてきたが、東方丈助らに追い詰められ、最後は救急車に轢かれて死亡する。 【容姿】 中身とは違い外見はまともで、どこにでもいるような平凡な男性。 物語の途中で年齢や体格がほとんど同じ男性の川尻浩作と顔を入れ替えている。 今回参加しているのは、顔を入れ替えた後の吉良である。 【性格】 平穏な生活を求めていて、自身の心の平穏を乱す者は例外なく排除してきた。 出来る限り目立たないよう、他人に妬まれず馬鹿にされず生きていくことを目標にしている。 その為、人よりも高い能力を持っているが、それを隠して生きている。 一方で、生まれつき『人を殺さずにはいられない性(さが)』を持っている為、殺人... -
緋村剣心
緋村剣心(ヒムラ ケンシン) 【基本設定】 江戸末期から明治時代が舞台の漫画「るろうに剣心」の主人公。10台前半は人斬り、20台後半は浪人として日本を旅している。 思春期の感情豊かな頃に刀をもって薩長の意思に反するものを上(恐らくは桂小五郎などの長州藩維新志士)の命令で殺してきたため、 人斬りとしての罪意識を常に強く感じている人物である。 作中では、短身痩躯と言われ実際回りに比べると低い身長のように描かれているが、設定上は158cmある。(成人期、少年期は155cmと言われている) 明治時代の平均身長が155cm程である事を考えると、決して短身痩躯と言われるほど低い身長ではない事が分かる。 外見的な特徴は赤く長い頭髪。ポニーテール状に結わえられており、先端は腰まで達する。また、頬にある十字傷も特徴的だ。 【剣術】 扱う剣術は作品独自の飛天御剣流。戦国時... -
夜の海に加わる渦巻く影(後編)
夜の海に加わる渦巻く影(後編) ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 平穏というものの価値を、どうして人は真の意味で理解することが出来ないのだろうか。 それは特別に難しいことをせずとも誰もがお互いをほんの少しだけ、思いやれば簡単に得ることが出来るはずのものである。 それに人々が気付きさえすれば世界は何と穏やかなものになることだろう。 ……それに比べれば正義も悪も世界を変えるには何の力も持たない。 真に人が求めるべきものは安心。それがわからないものはどれだけ優れた能力の持ち主であろうと愚か者に過ぎない。 吉良吉影は懐中電灯を見た程度ですげえ! といちいち騒ぎ立てる馬鹿面を忘れたくなって、あるべき世界の姿に思いを馳せていた。 これと比べてみれば川尻早人はよく出来た息子だ。 唐突に出来た息子だったため接し方が、なかなか掴めずにいて……つい、殺してしまったが、... -
しんせかいの かみ
しんせかいの かみ なぜか、と聞かれても彼は答える事ができない。ただひたすらに急ぎたかった。ただ歩き続けるのは苦痛だったから これは、GANTZによる新しいゲームだ。加藤勝はこう断定した 最も彼も、まだ3回しかGANTZによるゲームを経験した事はない。電車に轢かれ死に、マンションの一室にいた 黒い玉、GANTZ。謎の銃。謎のスーツ。そして、謎のせいじん GANTZにより、標的として『せいじん』を設定され、部屋から転移。その『せいじん』を倒す、もしくは捕獲して送還すればゲームクリア、当面の危機は脱する そう、危機だ。その『せいじん』はこちらを殺すつもりで来る、しかも強い。スーツや銃を装備しなければ、まず勝てない 実際、3回目のゲーム…自分達は、全滅した 巨大な敵、溶解液を放つ敵、レーザーを放つ敵 どんどん仲間は減った。幼馴... -
えっちぃのは嫌いです ~マリオン・ファウナの場合~
えっちぃのは嫌いです ~マリオン・ファウナの場合~ 夜の帳が剥ぎとられ、薄明かりが地上に降り注いでいる。 清々しい朝であるはずなのに、今はそれこそが不気味な雰囲気を醸し出している。 窓から差し込む陽射しに晒されるは、身に纏った――元は白だったはずの――赤いマント。 「さァて、どうするかねェこれから…」 強制的な空間移動という奇妙な攻撃を受けた星海坊主は数時間前、気付けば建物内に居た。 そのことについて色々と考えたいこともあったが、今はもっと大事なことがあるため、 それからはずっと、光と影、白と黒の斑模様に染め上げられた喫茶店の中で、星海坊主は地図との睨めっこを決め込んでいた。 夜兎族。 ――とは、今は絶滅寸前の、宇宙最強種族の中の一種である。 生身の身体で宇宙空間を移動したり、頭部に弾丸が撃ち込まれても持ち前の回復力で傷を癒すなど... -
俺様の軍事力はエリア一ィィィィィ!!
俺様の軍事力はエリア一ィィィィィ!! 「……」 承太郎はただ少女を見つめていた。目の前で、男性の死体の前で呆然としている少女を。 見つめる事しか、できずにいた。 彼女について彼はよく知らない。先の戦闘で気絶した彼は、気が付けば施設の中のベッドの上にいた。 外に出て、死体を発見した時少女は同じ施設から出てきた。 それで察することができる。少女が自分を助け、施設の中に運んだ事を。 だがそこで疑問も生じる。自分が直前まで戦っていたマントの男はどうしたのか。彼女が撃退した、というのはどうも怪しい。 そのへんの高校生と言っておそらく間違いない容姿だ。もっとも、スタンド使いならばそれは関係のないことだが……。 しかし、ここにあるこの男の死体、少女がその死体を見てあまりにショックを受けている事。その事から、少女と男が知り合いだった事がう... -
盗賊について
盗賊について 「これからどうする?」 ひとつの民家に腰を落ち着けたバクラとクロロはこれからの方針について話し合っていた。 周りの地形から判断して、現在地はA‐5、6付近だと二人は当たりをつけた。随分と端の方に飛ばされたものである。 盗賊という職業柄、周りの状況に敏感なのはごく当然のことだ。地図を広げながら二人は目的地を定めようと目を凝らす。 南に行こうとは決めたが、どこに何があるのかは把握しておく必要がある。 地図を眺めながら、バクラはふと思い出したように呟いた。首の違和感は始まってからずっと消えることはない。 「情報収集も大事だがこいつのことも考えなきゃなんねえ」 「……首輪か」 周りに人の気配がないのを確認した後、口調を崩したバクラは己の首に手をあてる。 主催者に命を握られたも同然の首輪。これがあるせいで出すぎた行動は命取... -
男の戦い ver.snow
男の戦い ver.snow 全てが凍り付けばいい。 全て雪に閉ざされてしまえ。 私さえも凍らせてしまいたい。 私の心の片隅の、 うるさい声を今すぐ止めたいから。 ***** 「時間超越……」 「宇宙人……」 かつて年老い……えー、ピチピチ139歳の医者が支配していた医務室。 そこで遭遇した山本武とレン・エルシ・ジュエリアの2人はとりあえずの情報交換を終えた。 といっても、先刻被ってしまったお互いの質問を順序を決めて質問しあい、お互いに答えたところであり、まだまだ情報交換は不十分であるのだが。 山本はレンから、彼が宇宙人であること、さっきのは幻術ではなくくしゃみによって生じる性別変換であり女性の人格ルンがいること、 この会場に少なくとももう1人、ララという宇宙人がいることを聞... -
約束
約束 ―――ぽたり、ぽたり。 少年は道路の上に赤い道を作っていった。 ―――ぽたり、ぽたり。 少年は雫が溢れ出る場所を乱雑に拭う。 ―――ぽたり、ぽたり。 少年はそれでも止まらない血に鬱陶しさより快感を覚えた。 ―――ぽたり、ぽたり。 少年は小さく肩を震わせて笑う。 ―――ぽたり、ぽたり。 少年は、和泉紫音は、この状況を盛大に楽しんでいた。 【E-4 南・道路 / 一日目 深夜】 【和泉紫音@GANTZ】 【装備】 首さすまた@地獄先生ぬ~べ~ 【所持品】 支給品一式 未確認(0~2) 【状態】: 左耳欠損(未治療) 【思考・行動】 1 今までに感じたことの無い快楽に嬉々。 2 アーロンの案に乗る。 3 ガンツからの指令に従う。 ※ 参戦時期はゆびわ星人編前です。 二日... -
世界の車窓から
世界の車窓から 汽車の窓から見える風景は、日々政治に心血を注いで疲れきっている心を少なからず癒してくれた。 目の前にはどこまでも続く広大な水平線。 仙道となってから随分と長い時を生きてきたが、じっくりとこれを拝んだのは、そういえば今回が初めてなのではなかろうか。 自分が気づかなかっただけで、世界はまだこんなにも新たな発見に満ち溢れていたのだ。 そう考えると、この体験のなんと衝撃的で感動的なことか。 たとえそれが一時的なことであっても、それでもこの一瞬だけは殷の宰相でも仙道でもない、生まれたままの一人の人間としての自分がいることを感じる。 この位置からは見ることはかなわないが、きっと東の海は朝焼けに染まっていてさぞきれいなのだろう。 できることならばそちらも見てみたいものだ。 時折り大きく揺れる振動に身を委ねながら、聞仲は列車の窓枠に左肘をついたま... -
日中衝突事件
日中衝突事件 そこは一言で言えば奇妙な場所だった。 今いる場所からあたりを見回してみれば、自分の元いた国においては見慣れないものだらけ。 すぐ側には何のためにそびえたっているのかわからない建造物。 それがたとえ己の威信を見せ付けることが目的だとしても、この赤と白のどこか物寂しい印象を与える無機質な代物では、とてもその役目を果たしているとは思えない。 それに、ここから少し離れたところにまさしく権威の象徴らしき女性の姿を模した巨像が見える。今が夜なこともあって細部まではわからないが、どこぞの女帝だろうか。 ならばこの赤白の建造物は権威を表すものではなく、何かしらの役割を担ったものと考えるべきなのだろうが…… いずれにせよ、今はどうでもいいことなのかもしれない。 左目に仮面を身につけた男――聞仲はとめどない思考から頭を切り替えようとかぶりを振った。 ... - @wiki全体から「はじまり」で調べる