バーバリーマカク

分布

モロッコ、アルジェリア、シブラルタル

形態

体長56cm~63cm、肩高45cm~50cm、体重10kg~15kg。
体毛は灰褐色で顔に毛はない、尾がなく腕と足の長さは同じ位。

生態

岩場の多い山岳地帯の疎林に10頭~100頭の群れを形成して棲息している。
ニホンザルの社会構造との違いは群れ内部のオスとメスの比率がほぼ同じ事である、ボスザル以外のオスは子育てに参加する事である程度の地位を獲得していると考えられる。
群れが肥大化しすぎた場合はいくつかのグループに群れを分割すると言われている。
食物は雑食で、果実、葉、芽、根、また時折クモやサソリなども捕食する、冬季には樹皮も食べる。
繁殖時期は一年中で、ボスザル以外のオスも交尾に参加する、メスは多数のオスと交尾をする事で父親の確実性を減らし、より多くのオスに自分の子供を育てさせようとしている可能性もある。
妊娠期間は約165日で、1頭か稀に双子を産む。
性成熟はメスが2年半~4年で、オスは4年半~7年かかる。寿命は20年~30年。

状況

農地拡大による棲息地の喪失や農作物を食べる事から農民に駆除され個体数は減少していった。
ワシントン条約附属書II類に掲載されているが具体的な保護政策はなく、アフリカではペット用の密猟も発生している。
個体数は1万5000頭~2万頭ほどと推定される。
ジブラルタルの個体群は第二次世界大戦中の1942年に残り7頭まで減少したが、イギリスの伝説でバーバリーマカクがジブラルタルで生存している限りこの土地はイギリスの領土として残るというものがあった為、当時の英首相ウィンストン・チャーチルによってアルジェリアから補充されている、現在は軍人によって厳重に守られ約230頭まで回復している。

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最終更新:2019年06月14日 22:56