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空気 - (2012/12/29 (土) 18:01:33) の1つ前との変更点

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『空気のようなキャラ』 皆はこの単語を聞いてどういうイメージを持つ? 存在感がない?いてもいなくても変わらない?そういうキャラクター? ……まぁ、普通はそう思うだろうね。 でも、俺の話を聞いたら考えを改めると思うよ。それじゃ、始めようか。 ●●● ――失敗した。 間田とかいうガキを始末したのはハッキリ言ってミスだった。 カビは生き物を媒介として広がるから、というもっともらしい理由もあるが…… 何より、私としたことが『観察』することを忘れていた、というのが大きい。 建物の中を一通り徘徊したが他の参加者はおらず、結局のところ数時間を無駄に過ごしてしまった訳だ。 ――暇だ。 仕方がない。こんなところにいても何の発展も起こらないだろう。 ここを拠点にすることを考えた、なんてのは毛ほども考えていない嘘。まあ嘘をついた相手もここにこうして転がっているんだが。 ジョルノのクソは死にやがったが、深く考える事はないだろう。私にとっての脅威が減っただけだ。 さて、私のスタンドは移動しながら発動してナンボの能力だ。しかも可能な限り高所を移動するべきである。 地図を見るに、ここはどうも『ローマ』と言うには無理がある。かと言ってこの地図が偽物だとも考えにくい。 どれ、施設巡りでもしながら獲物を探すとしようか。 ――ん? ●●● ――失敗した。 手ブラでここまで登ってきたのはハッキリ言ってミスだった。 空中に固定したピアノの中で寝てる、ってのはなかなかイイ戦術だと思ったが…… 何より、俺は『サバイバル』しなきゃならねーって事を忘れてた、ってのがデカい。 ピアノ以外の支給品も一応見たが使えそうなモノはなく、結局のところ数時間を無駄に過ごしちまったって訳だ。 ――暇だ。 仕方ない。そんな下らねーことを繰り返し考えてても何の発展も起こらないだろう。 今更このスタイルを変えよう、なんてのは毛ほども考えていないプラン。まあ誰に対してプランを報告する訳でもないんだがな。 ボスは……死んじまったんだ。深く考える事もないだろう、チンピラはチンピラらしく、だな。 さて俺のスタンドは攻撃と防御だけじゃなく移動に使ってもイイ能力だ。しかも出来るだけ他の奴は来れないところを移動するのがいい。 しかしこの地図、マジで『ローマ』なのか?こうやって見降ろしてみてもローマの面影全然ねェーっつーの。 ま、せっかくだしもう少しここにいるとしようか。 ――ん? ●●● 場所はD-3、その上空約二百メートル。 まさか人間がいるとは思わなかった。互いにそう思った二人のギャングが、それぞれ不意を突かれた形で一瞬ポカンとする。 ――先に動いたのはサーレーだった。 「クラフト・ワークッ!石の固定を解除しr」 「待てッ!争う気はない、『ローマのサーレー』ッ!」 チョコラータの言葉にサーレーの手がピタリと止まる。とは言え『寸止め』状態、いつでも能力を行使できる状態で次の言葉を待った。 「なぜ俺の名を知っている……ま、何言ったってすぐに信じるほど俺ぁお人よしじゃあねーがな。  とりあえず言い訳だけ聞いてやる。攻撃しようなんて考えるなよ、まあ投身自殺してぇんなら構わねぇが」 「わかった――よし、順序立てて話そう。まずは名前、私はチョコラータという。  さて、最初はここに辿り着いた理由からか?単純だ、石が空中に浮いてたから登って来たんだ。  まあ好奇心もあった訳だが……そしたら夜の闇にピアノが浮いてるじゃあないか。それで覗きこんだらお前がいた。  それで次は君の事を知っていた理由。  パッショーネという名の組織に覚えは――当然あるだろう?私もその一員、その関係でローマに出入りしていてな。  ローマのチンピラ……と、チンピラという言い方は失礼だったな。『サーレーとズッケェロ』は割と有名だぞ。  最後、能力が必要だと言った理由。  あまり明かしたくはないが、私は『自分が高いところにいるか、もしくは高いところから攻撃を仕掛けるのが有利な能力』を持っている。  スタンド……そう、私もスタンド使いさ。そして今言ったような能力を発揮するのにはここにいるのが最善なのだ。どうだ?協力しないか?」 チョコラータは一切嘘を言っていない。先の間田との扱いの違いには彼自身が驚くところである。 一方のサーレーも、これだけの会話でおおよその状態を理解できた。 「そうか……少なくとも今、お前の前から逃亡したかったらココよりもっと上に逃げなきゃならねぇってことか、ん?  しかし石を回収し忘れたのは痛恨のミスだな。ピアノ運ぶのに集中し過ぎてたってところか」 「理解が早くて助かる」 「――よし、じゃあ俺からの要求だ。  俺の命は何があっても保障すること。これは絶対だ。利用するだけしてポイなんて許さねぇ。  次に、食料や水。サバイバル用具って言えば聞こえがいいか?これを用意してもらおう。  今後はピアノ以外の『階段』は解除しちまうのが賢い。それでここに――長くて三日くらいか?籠城するならそれなりの食事とかいるだろうからな」 この瞬間、利害が一致した『チーム』が誕生した。 「良いだろう。どっちみち私も『能力の種』をどこかで入手しなければならない。  一度下りる必要がある。その時に調達すれば良いだろう?」 「ああ――降りるのはお前からだ、『上』は俺だ。登る時も俺が先」 「もちろん。私にしても今ここで君を失うのは手痛いのだからな。だが、そのクソ重いピアノはここに置いていけよ」 ●●● さて、考えは改まったかい? 『空気』とは……『猛毒』なのさ。 酸素比率が6%を下回る大気を吸えば即気絶するし、逆に100%純粋な酸素を集めてくれば人間を内側から破壊できる。 そんな奴らなのさ。彼等はね。 これから――まあ間田くんの死体はもう使えないだろうから、チョコラータは何かしらの生物、サーレーは食事とか漫画とか、そういうものをそれぞれ探すんだろう。 出来れば夜が明けきる前に完了させたい作業だろうな。昼間だと低いところを移動している内は目につくからね。 ま、この二人なら大丈夫だろうよ。何せ…… 『空気のようなキャラ』なんだから。 【D-3 上空約200m、空中に浮かぶピアノ / 1日目・深夜~黎明】 【カビ爆弾・爆撃部隊 inグランドピアノ】 【サーレー】 [スタンド]:『クラフト・ワーク』 [時間軸]:恥知らずのパープルヘイズ・ビットリオの胸に拳を叩きこんだ瞬間 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1(確認済み、少なくとも籠城には使えないもの) [思考・状況] 1.この場所(ピアノの中)で籠城し生き残る 2.チョコラータと協力する 3.籠城に必要な物品を調達する 4.ボス(ジョルノ)の事はとりあえず保留 【チョコラータ】 [スタンド]:『グリーン・デイ』 [時間軸]:コミックス60巻 ジョルノの無駄無駄ラッシュの直後 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品×二人分、ランダム支給品0~4(二人分、未確認) [思考・状況] 1.『ゲーム』の勝者になる 2.サーレーと協力する 3.殺戮に必要な物品を調達する [備考・支給品情報] D-3エリア、およそ中央の上空200mにピアノが浮かんでいます。現在はそこまでの空中に小石が浮かんでいます。 日がさせば地面に影が映るかも知れません。二人が今後このピアノをどこかに動かすのか(もっと高く?他のエリアに?)は後続の書き手さんに一任します。 グランドピアノ:第6部にてエンポリオ、アナスイ、ウェザーがベッドに使っていたもの。もちろん本来の使い方ではない。演奏用の椅子も一脚、空中に固定してある。 *投下順で読む [[前へ>Via Dolorosa]] [[戻る>本編 第1回放送まで]] [[次へ>生とは――(Say to her) 前編]] *時系列順で読む [[前へ>心全て引力]] [[戻る>本編 第1回放送まで(時系列順)]] [[次へ>嘘つきジョセフと壊れたエリナ]] *キャラを追って読む |前話|登場キャラクター|次話| |&color(blue){GAME START}|[[サーレー]]|097:[[君は引力を信じるか]]| |017:[[腐れ外道とチョコレゐト]]|[[チョコラータ]]|097:[[君は引力を信じるか]]|
『空気のようなキャラ』 皆はこの単語を聞いてどういうイメージを持つ? 存在感がない?いてもいなくても変わらない?そういうキャラクター? ……まぁ、普通はそう思うだろうね。 でも、俺の話を聞いたら考えを改めると思うよ。それじゃ、始めようか。 ●●● ――失敗した。 間田とかいうガキを始末したのはハッキリ言ってミスだった。 カビは生き物を媒介として広がるから、というもっともらしい理由もあるが…… 何より、私としたことが『観察』することを忘れていた、というのが大きい。 建物の中を一通り徘徊したが他の参加者はおらず、結局のところ数時間を無駄に過ごしてしまった訳だ。 ――暇だ。 仕方がない。こんなところにいても何の発展も起こらないだろう。 ここを拠点にすることを考えた、なんてのは毛ほども考えていない嘘。まあ嘘をついた相手もここにこうして転がっているんだが。 ジョルノのクソは死にやがったが、深く考える事はないだろう。私にとっての脅威が減っただけだ。 さて、私のスタンドは移動しながら発動してナンボの能力だ。しかも可能な限り高所を移動するべきである。 地図を見るに、ここはどうも『ローマ』と言うには無理がある。かと言ってこの地図が偽物だとも考えにくい。 どれ、施設巡りでもしながら獲物を探すとしようか。 ――ん? ●●● ――失敗した。 手ブラでここまで登ってきたのはハッキリ言ってミスだった。 空中に固定したピアノの中で寝てる、ってのはなかなかイイ戦術だと思ったが…… 何より、俺は『サバイバル』しなきゃならねーって事を忘れてた、ってのがデカい。 ピアノ以外の支給品も一応見たが使えそうなモノはなく、結局のところ数時間を無駄に過ごしちまったって訳だ。 ――暇だ。 仕方ない。そんな下らねーことを繰り返し考えてても何の発展も起こらないだろう。 今更このスタイルを変えよう、なんてのは毛ほども考えていないプラン。まあ誰に対してプランを報告する訳でもないんだがな。 ボスは……死んじまったんだ。深く考える事もないだろう、チンピラはチンピラらしく、だな。 さて俺のスタンドは攻撃と防御だけじゃなく移動に使ってもイイ能力だ。しかも出来るだけ他の奴は来れないところを移動するのがいい。 しかしこの地図、マジで『ローマ』なのか?こうやって見降ろしてみてもローマの面影全然ねェーっつーの。 ま、せっかくだしもう少しここにいるとしようか。 ――ん? ●●● 場所はD-3、その上空約二百メートル。 まさか人間がいるとは思わなかった。互いにそう思った二人のギャングが、それぞれ不意を突かれた形で一瞬ポカンとする。 ――先に動いたのは[[サーレー]]だった。 「クラフト・ワークッ!石の固定を解除しr」 「待てッ!争う気はない、『ローマのサーレー』ッ!」 [[チョコラータ]]の言葉にサーレーの手がピタリと止まる。とは言え『寸止め』状態、いつでも能力を行使できる状態で次の言葉を待った。 「なぜ俺の名を知っている……ま、何言ったってすぐに信じるほど俺ぁお人よしじゃあねーがな。  とりあえず言い訳だけ聞いてやる。攻撃しようなんて考えるなよ、まあ投身自殺してぇんなら構わねぇが」 「わかった――よし、順序立てて話そう。まずは名前、私はチョコラータという。  さて、最初はここに辿り着いた理由からか?単純だ、石が空中に浮いてたから登って来たんだ。  まあ好奇心もあった訳だが……そしたら夜の闇にピアノが浮いてるじゃあないか。それで覗きこんだらお前がいた。  それで次は君の事を知っていた理由。  パッショーネという名の組織に覚えは――当然あるだろう?私もその一員、その関係でローマに出入りしていてな。  ローマのチンピラ……と、チンピラという言い方は失礼だったな。『サーレーとズッケェロ』は割と有名だぞ。  最後、能力が必要だと言った理由。  あまり明かしたくはないが、私は『自分が高いところにいるか、もしくは高いところから攻撃を仕掛けるのが有利な能力』を持っている。  スタンド……そう、私もスタンド使いさ。そして今言ったような能力を発揮するのにはここにいるのが最善なのだ。どうだ?協力しないか?」 チョコラータは一切嘘を言っていない。先の間田との扱いの違いには彼自身が驚くところである。 一方のサーレーも、これだけの会話でおおよその状態を理解できた。 「そうか……少なくとも今、お前の前から逃亡したかったらココよりもっと上に逃げなきゃならねぇってことか、ん?  しかし石を回収し忘れたのは痛恨のミスだな。ピアノ運ぶのに集中し過ぎてたってところか」 「理解が早くて助かる」 「――よし、じゃあ俺からの要求だ。  俺の命は何があっても保障すること。これは絶対だ。利用するだけしてポイなんて許さねぇ。  次に、食料や水。サバイバル用具って言えば聞こえがいいか?これを用意してもらおう。  今後はピアノ以外の『階段』は解除しちまうのが賢い。それでここに――長くて三日くらいか?籠城するならそれなりの食事とかいるだろうからな」 この瞬間、利害が一致した『チーム』が誕生した。 「良いだろう。どっちみち私も『能力の種』をどこかで入手しなければならない。  一度下りる必要がある。その時に調達すれば良いだろう?」 「ああ――降りるのはお前からだ、『上』は俺だ。登る時も俺が先」 「もちろん。私にしても今ここで君を失うのは手痛いのだからな。だが、そのクソ重いピアノはここに置いていけよ」 ●●● さて、考えは改まったかい? 『空気』とは……『猛毒』なのさ。 酸素比率が6%を下回る大気を吸えば即気絶するし、逆に100%純粋な酸素を集めてくれば人間を内側から破壊できる。 そんな奴らなのさ。彼等はね。 これから――まあ間田くんの死体はもう使えないだろうから、チョコラータは何かしらの生物、サーレーは食事とか漫画とか、そういうものをそれぞれ探すんだろう。 出来れば夜が明けきる前に完了させたい作業だろうな。昼間だと低いところを移動している内は目につくからね。 ま、この二人なら大丈夫だろうよ。何せ…… 『空気のようなキャラ』なんだから。 【D-3 上空約200m、空中に浮かぶピアノ / 1日目・深夜~黎明】 【カビ爆弾・爆撃部隊 inグランドピアノ】 【サーレー】 [スタンド]:『クラフト・ワーク』 [時間軸]:恥知らずのパープルヘイズ・ビットリオの胸に拳を叩きこんだ瞬間 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:[[基本支給品]]、ランダム支給品0~1(確認済み、少なくとも籠城には使えないもの) [思考・状況] 1.この場所(ピアノの中)で籠城し生き残る 2.チョコラータと協力する 3.籠城に必要な物品を調達する 4.ボス(ジョルノ)の事はとりあえず保留 【チョコラータ】 [スタンド]:『グリーン・デイ』 [時間軸]:コミックス60巻 ジョルノの無駄無駄ラッシュの直後 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品×二人分、ランダム支給品0~4(二人分、未確認) [思考・状況] 1.『ゲーム』の勝者になる 2.サーレーと協力する 3.殺戮に必要な物品を調達する [備考・[[支給品情報]]] D-3エリア、およそ中央の上空200mにピアノが浮かんでいます。現在はそこまでの空中に小石が浮かんでいます。 日がさせば地面に影が映るかも知れません。二人が今後このピアノをどこかに動かすのか(もっと高く?他のエリアに?)は後続の書き手さんに一任します。 グランドピアノ:第6部にてエンポリオ、アナスイ、ウェザーがベッドに使っていたもの。もちろん本来の使い方ではない。演奏用の椅子も一脚、空中に固定してある。 *投下順で読む [[前へ>Via Dolorosa]] [[戻る>本編 第1回放送まで]] [[次へ>生とは――(Say to her) 前編]] *時系列順で読む [[前へ>心全て引力]] [[戻る>本編 第1回放送まで(時系列順)]] [[次へ>嘘つきジョセフと壊れたエリナ]] *キャラを追って読む |前話|登場キャラクター|次話| |&color(blue){GAME START}|[[サーレー]]|097:[[君は引力を信じるか]]| |017:[[腐れ外道とチョコレゐト]]|[[チョコラータ]]|097:[[君は引力を信じるか]]|

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