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さて――君たちに『俺の話はつまらないか?』と聞いて以来の話か。 自分で言っておいてなんだが、こういう悩みは何とも厄介なものだと思う。 本人にとっては深刻でも周りから見たら些細な事なのかも知れないしね。 で……そういう場合は多くの人がこう言うだろう。 ――ん?『そんなに気になるんなら精神科にでも依頼すればいいのに』?そんなこという奴がいるのか? もっとシンプルなセリフだよ。そう、『もう少し単純に考えたら?』と。 もっともな意見だ。というよりこれが全てかもしれない。 だがこの『単純』というのもなかなか難しい。 例えば――漫画作品を発行部数だけで見て、中身を見もせずに、 『売り上げナンバーワンの……ウン!ウゥン!……こそ史上最高!!他作品はゴミ。  てめーらゴミ屑のネガキャンなんて関係ねーんだよ』 と爆笑するのも単純ゆえの発想だろう?そして、それに対していろいろ思うことがあってもそれを表面に出さず、 『そうなんだ、すごいね!』 の一言であしらうのも単純だが破壊力抜群の迎撃法だ。 で――単純ということの何が難しいって、 さっきまでの俺のように『単純に物事を考えられないこと』と、 例に挙げたような『単純にしか物事を考えられないこと』と、『そういう単純な相手を相手に回したときの対処法』だ。 君らは物事を単純に考えられるかな?単純な相手を上手くあしらえるかな?今回はそんな話をしよう。 ●●● 「絶対に相容れないって意味の、『水と油』って言葉があるがよォ~……」 誰に言うでもなく一人で演説を始める男の名はギアッチョ。 彼がいる場所はエリアでいうとF-4地下、地獄昇柱(ヘルクライム・ピラー)の底だ。 相棒のディエゴ・ブランドーはその様子をフロア――柱の頂上から見下ろしている。お互いのスタンドの性質上、手を貸すわけにはいかない。貸す気もないが。 だがギアッチョは一向に上ってこようとはしない。様子を見ているディエゴを知ってか知らずかギアッチョはなおもひとりごちる。 「その言葉の意味はわかる、スッゲー良くわかる。  油ァ入ったコップに水入れても混ざりはしねーからな……」 この言葉、恐竜の身体能力を肉体に宿したディエゴには十分に届いていた。 しかし、彼はこの後“ギアッチョのセリフに耳を澄ましていた”事を後悔する。 「しかしよォ~~この『油』って字はどういうことだアァ~~!?  “サンズイ”ってのは水のことじゃあねェのかよッ!  油が“水”ならとっくの昔に混ざりきってるじゃあねぇかッ!!  どういう事だよ!エェ!?このイラツキ、どうしてくれるんだァ!!!」 突如張り上げられた怒声に鼓膜を破られんばかりの衝撃を受けたまらずたじろぐディエゴ。 怒りのたけを目の前の柱にぶつけるギアッチョは、殴って開けた穴を凍らせ、また柱を殴り穴をあけ――を繰り返し、あっという間に柱を登り切ってきた。 「オイッ追うぞ!まだ遠くに行っちゃあいねぇハズだ!ボサッとしてんな!  っつーかお前も追ってたろ!どこ行ったか検討つかねぇのか!?」 「デカい声を出すな。俺は建物の上から奴らを追っていたからおおよその見当は付く――逃げる瞬間こそ見逃したが奴らは地下を通って」 喚き散らすギアッチョに落ち着くよう促すも、ディエゴの言葉はなかなか彼の耳に入らない。 「地下なのは知ってんだよ!だから俺が下水道もぐって追っかけて壁ブチ壊しまくって――この柱にたどり着いたんだからな!」 「その先だ、ギアッチョ。俺が地上から確認していた限りでは奴らはまだ地下から出てきていない。  というよりおそらくこの柱は無視しただろう。この建物の下水道それ自体をうまく伝って別のエリアに逃げたとみるべきだ」 わかりきっていた事実を淡々と告げられたことにギアッチョの中の怒りが爆発した。ディエゴの胸ぐらを掴む。 「ンな解りきったこと聞いてるんじゃあネェんだよ!とにかく追うぞッ!」 大量の唾を吐きかけんとするほどの勢いでまくしたてるギアッチョをディエゴは再度制す。 「落ち着け……まだ慌てるような時間じゃあない。そして、闇雲に追うべきでもない。  こう――発想を変えてみろ、逆に考えるんだ、俺たちはあえて取り逃がし、それを先回りして待ち伏せる体制を作ったんだと。  直接追っていくのは些か骨が折れる。奴らが『この場にいた』ことが分かっただけでも十分じゃあないか?」 言われたギアッチョはゆるゆると襟首から手を放す。その鋭い視線はディエゴから1ミリも逸らさぬまま。 一方のディエゴの本心は先の台詞とは半々、といったところだ。彼とて自分の知りえぬ自分を知る人間に会場を闊歩されるのは気に食わない。 だがその感情が最後の最後で詰めを誤らせる。この場に放り込まれる直前に受けた屈辱を思い起こすかのごとく腹をさする。 「……チッ!まあそういう事にしてやる。ブチャラティの野郎がいたってことは奴のチームも、俺らのチームもいるってことだろうしな」 「わかってくれて何よりだ。そうと決まれば、こんなエリアの端で燻っている訳にはいかない。とりあえずエリア中央に向かって北上するぞ」 端的に会話をすませ、2人の化け物が館を飛び出していった。 【F-4 エア・サプレーナ島→? 1日目 早朝】 【ギアッチョ】 [スタンド]:『ホワイト・アルバム』 [時間軸]:ヴェネツィアに向かっている途中 [状態]:健康、疲労(小)、怒り(大) [装備]:なし [道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品1~2(未確認)、ディエゴの恐竜(元カエル) [思考・状況] 基本的思考:打倒主催者。 1.ブチャラティ達を先回りして迎え撃つ……?とにかくタダではおけない。 2.1のためにとりあえず北上してエリア中央に向かう予定。 3.暗殺チームの『誇り』のため、主催者を殺す。 4.邪魔をするやつは殺す。 【ディエゴ・ブランドー】 [スタンド]:『スケアリー・モンスター』 [時間軸]:大統領を追って線路に落ち真っ二つになった後 [状態]:健康、人間状態、疲労(小) [装備]:なし [道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品2~4(内1~2は確認済み) [思考・状況] 基本的思考:『基本世界』に帰る 1.ギアッチョのいうブチャラティを先回りして討つ、ということにしておこう。 2.ルーシーから情報を聞き出さねばならないが『いる』とわかればどうとでもなる。 3.1・2の目的のため北上しつつ仲間を増やす。 4.あの見えない敵には会いたくないな。 5.ギアッチョ……せいぜい利用させてもらおう。少しうっとおしいが。 6.別の世界の「DIO」……? [備考] ・ギアッチョとディエゴの移動経路は以下の通りです。 ギ:F-4を南下→G-4で路地を利用されブチャラティに逃げられる→地下の存在に気付きマンホールから下水道へ   →G-4地下→F-4地下→突如現れた壁をぶち壊したら地獄昇柱の内壁だった→柱を登る←ここ デ:建物の屋上を伝いF-4→G-4→ディエゴと同様ブチャラティを見失う→ギアッチョが地下に潜るのを確認し地上から追うことに   →G-4→F-4→エア・サプレーナ島到着→柱に向かって喚くギアッチョ発見←ここ ・ギアッチョとディエゴ・ブランドーは『護衛チーム』、『暗殺チーム』、『ボス』、ジョニィ・ジョースター、ジャイロ・ツェペリ、ホット・パンツについて、知っている情報を共有しました。 ・フィラデルフィア市街地および地獄昇柱(本体・内壁)が所々氷結・破壊されています。 ●●● 「……なんとか撒いたようだな。  ゆっくり話をする暇も与えてくれなかったとは。流石というか、奴も一流だな。  ルーシー、すまないが地図を出してくれ。今俺たちがどこを走っているかわかるか?」 バックミラーの片隅から白い男が消えたことを確認しながらブチャラティが促す。 声をかけられたルーシーは、緊張こそしていたものの襲撃にあった疲労を表情に出さず地図を広げる。 「ええ、えーと――さっきG-4を南下してきて、この曲がり角で……その先はこの地図だけじゃあわからないわ」 「そうか――だが地下にこんな洞窟があるということはその地図もあるはずだ。俺が持っている支給品、全部開けて構わないから探してみてくれないか?」 ブチャラティの作戦はこうだった。 襲撃された地点から地図端に向かってひたすら南下、路地を曲がった瞬間にS・フィンガーズを発現し地面に穴をあける。 そのまま下水道を通って――仮に下水道などなくとも地面そのものにジッパーを取り付けて掘り進むつもりだったが――逃走を完了する。これが見事なまでに成功。 背後から追跡していたギアッチョは『建物の中に潜りこんだ』と、建物の屋上を飛び移りながら追跡していたディエゴは『エリア端は別の場所に繋がっている』と、一瞬だけ推測したのだろう。 それが正しいことかどうかは別として、その一瞬こそ殺し合いの場では命取りになる。結局のところ推測は『違った』が、それを確信した時にはすでに逃走者の姿はなく、と言ったところだ。 「ごめんなさい……それっぽいものは見つからないわ」 「君が謝ることじゃあない――とりあえず車を止めよう」 言いながら自動車を停止させ、エンジンを切ったところでブチャラティが車を降りる。それに倣うようにルーシーも。 静寂の中に放り出された二人。本来なら日が昇り鳥が囀るような時間であるが、それすらもない。 その静けさはルーシーのついた小さな溜息さえ大きく聞こえるほどで。 自分の溜息にビクリと体を震わせたルーシーの肩を抱きブチャラティがゆっくりと口を開く。 「……ルーシー」 「え、あっあの――」 ついにこの時が来てしまったか。彼にすべてを話さねばならない時が。 そう覚悟した瞬間だった。 「シッ――誰かくる……っ!」 彼の口から発せられた言葉は彼女の思っていたものとは違った。 しかし、それが彼女たちに安堵をもたらすかどうかと言われれば、単純に肯定はできないだろう。 彼らが真実を語りあうには、まだ遠い。 【E-6 地下 洞窟内部 1日目 早朝】 【ブローノ・ブチャラティ】 [スタンド]:『スティッキィ・フィンガーズ』 [時間軸]:サルディニア島でボスのデスマスクを確認した後 [状態]:健康 (?) [装備]:なし [道具]:基本支給品×3、不明支給品2~4(自分、ジャック・ザ・リパーのもの、ルーシーが確認済) [思考・状況] 基本行動方針:主催者を倒し、ゲームから脱出する 1.誰かがくる……!あれは……!? 2.1の対処後、ウソ偽りなく、ルーシーと互いの情報を話したい。 3.何とか撒けたが、なぜ死んだはずの暗殺チームの男が? 4.ジョルノが、なぜ、どうやって……? 5.出来れば自分の知り合いと、そうでなければ信用できる人物と知り合いたい。 【ルーシー・スティール】 [時間軸]:SBRレースゴール地点のトリニティ教会でディエゴを待っていたところ [状態]:健康、精神疲労(小) [装備]:なし [道具]:基本支給品、鉈 [思考・状況] 基本行動方針:スティーブンに会う、会いたい 1.また襲撃……? 2.ブチャラティに全てを話すべきなの?(でも襲撃の最中はそれを忘れられるから正直ホッとしている) [備考] ・ブチャラティが運転した車の移動経路は以下の通りです。 F-4を南下→G-4で路地を利用しギアッチョを一度引き離す→G-4地下→F-4地下 →そのまま下水道を伝うことで柱を回避→E-5地下→E-6地下←ここ ・二人の支給品の中に地下の地図は無いようです。 ●●● 「……まだあまり無理をするな。薬の効果がほとんど切れたとはいっても」 「大丈夫よ、問題ない。それにあたしが勝手にやってることなんだから」 ギャングたちの抗争から時間を少々さかのぼる。 場所はF-5南部、ローマの観光地を一部屋だけくりぬいたような土地。そこに一組の男女が姿を現した。 ちなみに女――トリッシュが疲弊しているのは何も薬のせいだけではない。背中に大きな荷物を背負っているからだ。 小林玉美。トリッシュをゲームさながらのシチュエーションで襲っておきながら、最後の最後で無様に気絶したド変態。 なぜ彼女がそんな変態を背負って歩くことになったのか、それはレストランでトリッシュの体力回復が終わるころに話し合った結果である。 当初ウェカピポは彼を連れて歩くことに反対した。 自分たちを――殺人という意味ではないにせよ――襲ってきた相手である。殺すとは言わずとも縛り上げてこの場に放置していくべきだと主張した。 この当然の意見にトリッシュは異を唱える。曰く、 「ここに放っておいて死なれたら自分たちのせいだ。己の正義にも反するし、玉美を知る人物にでも引き渡してしまうべきだ」 と。たとえ反対されても私が背負って歩く、とまで付け加えて。 そのまっすぐな意見にウェカピポが折れ、ならばと地図の地点を少しずつ移動しながら参加者と接触する案を出し――結果として一番手ごろなこの地点にたどり着いたのだ。 ちなみに――トリッシュは今、ウェカピポがよこしたジャケットの下に、レストランの中で調達した服を着ている。 ブランド物の服はいつかコイツに弁償させてやるなどと言いながらも、初めて着るウェイトレスの服には少女らしいはしゃぎようを見せていた。 閑話休題。 さて、到着したその地点は『真実の口』、表向きは有名な観光名所だがその実、ナチス研究所への入り口である。 この事実、二人はとうに知っていた。涎をたらし気絶している玉美の支給品を物色、没収した際に発見した地下施設の地図。 地下に何があるのかは二人の知るところではない。しかし、通常の支給品とは別に地図が支給されるという事実。 二人は地下に何かあるに違いないという理由、次の施設へ移動する際の直通経路になるという理由から地下に潜ろうと意見を一致させていた。 「いいか――開けるぞ」 「お願い。チャッチャと潜りましょう。綺麗なところだといいんだけどね」 短い会話を交わしウェカピポが真実の口に手をかける。 重々しい音を上げながら大きく口をあけたその真実に二人は――正確には三人だが――静かに身体を滑り込ませる。 ゴゥン……という音を上げ、真実は再びその口を閉ざした。 ●●● さ~て……玉美サン、実はもうとっくに目ぇ覚ましてましたァン!そら背負われてりゃ振動で起きますわな。 でももう少し気絶したフリしてるのが賢いですねェ~、トリッシュちゃんの背中あったかいナリィ、ってかァ。 両手縛られてるからパイタッチできないのが難点だが……下手に触ってまた殴られるのもちょっとなぁ。 しかし地図も何も取られちまったのは痛いぜぇ。ウェカピポとかいう男は完全に俺のこと警戒……ってかケイベツしてるだろうしな~。 この先どうすっか――もういっぺん康一どのあたりと合流できればラッキーちゃんなんだが、仗助あたりじゃあ厄介だしな…… つーか地下に潜ってこの先二人は行くアテあるのか?いつまでも寝っぱなしもさすがに怪しまれそうだしなァ~。 「あれは――ブ、ブチャラティ!?」 「……ルーシー・スティール?なぜここに!?」 って、ん?誰か知り合いか?そ~っと目をあけて…… ……オォッ!? ルーシーちゃん(でイイだろ、ブチャラティちゃんって名前があるか)カワイイおじょーちゃんじゃねぇかッ! 見た感じトリッシュちゃんより年下っぽそうだけど、ってことはもしかしてバババ、バージン!?うっひょォッ! こりゃ~玉美サン盛り上がっちゃうぜェ~?あんまり盛り上がりすぎて“見た目”でバレちまわない様にしねぇとなぁ~! 日ごろの行いが良かったっていうのか?やっぱ、俺ってば、ホント、ラッキー!! 【F-6 地下 コロッセオ地下遺跡 1日目 早朝】 【トリッシュ・ウナ】 [スタンド]:『スパイス・ガール』 [時間軸]:『恥知らずのパープルヘイズ』ラジオ番組に出演する直前 [状態]:肉体的疲労(小) [装備]:吉良吉影のスカしたジャケット、ウェイトレスの服 [道具]:基本支給品、破られた服 [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いを止め、ここから脱出する。 1.あれは……ブチャラティ?なぜ……? 2.この変態野郎にあと100発くらいぶち込んでやりたいが、見殺しにするのは私の正義に反する。 3.ミスタ、ジャイロ、ジョニィを筆頭に協力できそうな人物を探す。 4.あのジョルノが、殺された……。 5.父が生きていた? 消えた気配は父か父の親族のものかもしれない。 6.二人の認識が違いすぎる。敵の能力が計り知れない。 [参考] トリッシュの着ていた服は破り捨てられました。現在はレストランで調達したウェイトレスの服を着て、その上に吉良のジャケットを羽織っています。 『冬のナマズみたいにおとなしくさせる注射器』を打たれましたが、体力はずいぶん回復したようです。 【ウェカピポ】 [能力]:『レッキング・ボール』 [時間軸]: SBR16巻 スティール氏の乗った馬車を見つけた瞬間 [状態]:健康 [装備]:ジャイロ・ツェペリの鉄球、H&K MARK23(12/12、予備弾12×2) [道具]:基本支給品×2、ランダム支給品0~1(確認済)、地下地図 [思考・状況] 基本行動方針:トリッシュと協力し殺し合いを止める。その中で自分が心から正しいと信じられることを見極めたい。 1.ルーシー・スティール……?なぜこの場にッ!? 2.この変態野郎が目を覚ましたら尋問して情報を聞き出す。 3.ミスタ、ジャイロ、ジョニィを筆頭に協力できそうな人物を探す。 4.スティール氏が、なぜ?(思考1のことも踏まえ) 4.ネアポリス王国はすでに存在しない? どういうことだ? 【小林玉美】 [スタンド]:『錠前(ザ・ロック)』 [時間軸]:広瀬康一を慕うようになった以降 [状態]:全身打撲(ダメージ小)。興奮(大)。拘束(両手両足を縛り、猿ぐつわ)されている。服はウェカピポが着せたようです。 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本行動方針:どんな手を使ってでも生き残る。 1.トリッシュちゃんの背中あったかいナリィ…… 2.ル!ルーシーちゃん!?カワイイ!ヨダレズビッ! 3.賢く立ち回るために気絶したフリ。タイミングを見計らって逃げるなり起きる(フリをする)なりしよう。 [備考] どうしようもなく変態です。 ●●● さて――多くの人間が話に出てきたからちょっとここらで整理しようか。 最初に出てきたのは、いかにも単純に見えるがれっきとした暗殺者のギアッチョ。 そして、そんな荒馬を、大変そうではあるが見事に乗りこなしているディエゴ・ブランドー。 それから、そんな狂気の二人組から逃げた冷静沈着、われらがブローノ・ブチャラティ。 彼に対して、また自分の存在があまりにも複雑すぎてちょっとしたことで壊れてしまいそうなルーシー・スティール。 ブチャラティの死を知っているから、単純に彼との再会を喜べないであろうトリッシュ・ウナ。 トリッシュと同様、ルーシーの存在に少なからず複雑な心境を抱くウェカピポ。 最後に……本能に忠実というか、単純極まりない小林玉美。 誰がどう行動し、それが何を生み、何を失うのか。 それを単純に言葉で表すのは不可能だろう。 だがしかし、それらが複雑に絡み合って生み出され、失うものもまた小さなものにはならない。 ……なんて、ちょっとカッコつけて言ってみたりして。 『シンプルがいいッ!』なんて格言があるくらいだ。案外単純明快な玉美だけが生き残ったりしてね。ハハハ。 ――ん?フラグ?あんまりそうメタな発言をするもんじゃないよ。 そういう言葉が単純なものをまた複雑にかき回すんだから―― *投下順で読む [[前へ>その男、凶暴につき]] [[戻る>本編 第1回放送まで]] [[次へ>僕は友達が少ない]] *時系列順で読む [[前へ>その男、凶暴につき]] [[戻る>本編 第1回放送まで(時系列順)]] [[次へ>僕は友達が少ない]] *キャラを追って読む |前話|登場キャラクター|次話| |072:[[幕張]]|[[小林玉美]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ブローノ・ブチャラティ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |072:[[幕張]]|[[トリッシュ・ウナ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ギアッチョ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |072:[[幕張]]|[[ウェカピポ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ルーシー・スティール]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ディエゴ・ブランドー]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]|
さて――君たちに『俺の話はつまらないか?』と聞いて以来の話か。 自分で言っておいてなんだが、こういう悩みは何とも厄介なものだと思う。 本人にとっては深刻でも周りから見たら些細な事なのかも知れないしね。 で……そういう場合は多くの人がこう言うだろう。 ――ん?『そんなに気になるんなら精神科にでも依頼すればいいのに』?そんなこという奴がいるのか? もっとシンプルなセリフだよ。そう、『もう少し単純に考えたら?』と。 もっともな意見だ。というよりこれが全てかもしれない。 だがこの『単純』というのもなかなか難しい。 例えば――漫画作品を発行部数だけで見て、中身を見もせずに、 『売り上げナンバーワンの……ウン!ウゥン!……こそ史上最高!!他作品はゴミ。  てめーらゴミ屑のネガキャンなんて関係ねーんだよ』 と爆笑するのも単純ゆえの発想だろう?そして、それに対していろいろ思うことがあってもそれを表面に出さず、 『そうなんだ、すごいね!』 の一言であしらうのも単純だが破壊力抜群の迎撃法だ。 で――単純ということの何が難しいって、 さっきまでの俺のように『単純に物事を考えられないこと』と、 例に挙げたような『単純にしか物事を考えられないこと』と、『そういう単純な相手を相手に回したときの対処法』だ。 君らは物事を単純に考えられるかな?単純な相手を上手くあしらえるかな?今回はそんな話をしよう。 ●●● 「絶対に相容れないって意味の、『水と油』って言葉があるがよォ~……」 誰に言うでもなく一人で演説を始める男の名は[[ギアッチョ]]。 彼がいる場所はエリアでいうとF-4地下、地獄昇柱(ヘルクライム・ピラー)の底だ。 相棒の[[ディエゴ・ブランドー]]はその様子をフロア――柱の頂上から見下ろしている。お互いのスタンドの性質上、手を貸すわけにはいかない。貸す気もないが。 だがギアッチョは一向に上ってこようとはしない。様子を見ているディエゴを知ってか知らずかギアッチョはなおもひとりごちる。 「その言葉の意味はわかる、スッゲー良くわかる。  油ァ入ったコップに水入れても混ざりはしねーからな……」 この言葉、恐竜の身体能力を肉体に宿したディエゴには十分に届いていた。 しかし、彼はこの後“ギアッチョのセリフに耳を澄ましていた”事を後悔する。 「しかしよォ~~この『油』って字はどういうことだアァ~~!?  “サンズイ”ってのは水のことじゃあねェのかよッ!  油が“水”ならとっくの昔に混ざりきってるじゃあねぇかッ!!  どういう事だよ!エェ!?このイラツキ、どうしてくれるんだァ!!!」 突如張り上げられた怒声に鼓膜を破られんばかりの衝撃を受けたまらずたじろぐディエゴ。 怒りのたけを目の前の柱にぶつけるギアッチョは、殴って開けた穴を凍らせ、また柱を殴り穴をあけ――を繰り返し、あっという間に柱を登り切ってきた。 「オイッ追うぞ!まだ遠くに行っちゃあいねぇハズだ!ボサッとしてんな!  っつーかお前も追ってたろ!どこ行ったか検討つかねぇのか!?」 「デカい声を出すな。俺は建物の上から奴らを追っていたからおおよその見当は付く――逃げる瞬間こそ見逃したが奴らは地下を通って」 喚き散らすギアッチョに落ち着くよう促すも、ディエゴの言葉はなかなか彼の耳に入らない。 「地下なのは知ってんだよ!だから俺が下水道もぐって追っかけて壁ブチ壊しまくって――この柱にたどり着いたんだからな!」 「その先だ、ギアッチョ。俺が地上から確認していた限りでは奴らはまだ地下から出てきていない。  というよりおそらくこの柱は無視しただろう。この建物の下水道それ自体をうまく伝って別のエリアに逃げたとみるべきだ」 わかりきっていた事実を淡々と告げられたことにギアッチョの中の怒りが爆発した。ディエゴの胸ぐらを掴む。 「ンな解りきったこと聞いてるんじゃあネェんだよ!とにかく追うぞッ!」 大量の唾を吐きかけんとするほどの勢いでまくしたてるギアッチョをディエゴは再度制す。 「落ち着け……まだ慌てるような時間じゃあない。そして、闇雲に追うべきでもない。  こう――発想を変えてみろ、逆に考えるんだ、俺たちはあえて取り逃がし、それを先回りして待ち伏せる体制を作ったんだと。  直接追っていくのは些か骨が折れる。奴らが『この場にいた』ことが分かっただけでも十分じゃあないか?」 言われたギアッチョはゆるゆると襟首から手を放す。その鋭い視線はディエゴから1ミリも逸らさぬまま。 一方のディエゴの本心は先の台詞とは半々、といったところだ。彼とて自分の知りえぬ自分を知る人間に会場を闊歩されるのは気に食わない。 だがその感情が最後の最後で詰めを誤らせる。この場に放り込まれる直前に受けた屈辱を思い起こすかのごとく腹をさする。 「……チッ!まあそういう事にしてやる。ブチャラティの野郎がいたってことは奴のチームも、俺らのチームもいるってことだろうしな」 「わかってくれて何よりだ。そうと決まれば、こんなエリアの端で燻っている訳にはいかない。とりあえずエリア中央に向かって北上するぞ」 端的に会話をすませ、2人の化け物が館を飛び出していった。 【F-4 エア・サプレーナ島→? 1日目 早朝】 【ギアッチョ】 [スタンド]:『ホワイト・アルバム』 [時間軸]:ヴェネツィアに向かっている途中 [状態]:健康、疲労(小)、怒り(大) [装備]:なし [道具]:[[基本支給品]]一式×2、ランダム支給品1~2(未確認)、ディエゴの恐竜(元カエル) [思考・状況] 基本的思考:打倒主催者。 1.ブチャラティ達を先回りして迎え撃つ……?とにかくタダではおけない。 2.1のためにとりあえず北上してエリア中央に向かう予定。 3.暗殺チームの『誇り』のため、主催者を殺す。 4.邪魔をするやつは殺す。 【ディエゴ・ブランドー】 [スタンド]:『スケアリー・モンスター』 [時間軸]:大統領を追って線路に落ち真っ二つになった後 [状態]:健康、人間状態、疲労(小) [装備]:なし [道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品2~4(内1~2は確認済み) [思考・状況] 基本的思考:『基本世界』に帰る 1.ギアッチョのいうブチャラティを先回りして討つ、ということにしておこう。 2.ルーシーから情報を聞き出さねばならないが『いる』とわかればどうとでもなる。 3.1・2の目的のため北上しつつ仲間を増やす。 4.あの見えない敵には会いたくないな。 5.ギアッチョ……せいぜい利用させてもらおう。少しうっとおしいが。 6.別の世界の「DIO」……? [備考] ・ギアッチョとディエゴの移動経路は以下の通りです。 ギ:F-4を南下→G-4で路地を利用されブチャラティに逃げられる→地下の存在に気付きマンホールから下水道へ   →G-4地下→F-4地下→突如現れた壁をぶち壊したら地獄昇柱の内壁だった→柱を登る←ここ デ:建物の屋上を伝いF-4→G-4→ディエゴと同様ブチャラティを見失う→ギアッチョが地下に潜るのを確認し地上から追うことに   →G-4→F-4→エア・サプレーナ島到着→柱に向かって喚くギアッチョ発見←ここ ・ギアッチョとディエゴ・ブランドーは『護衛チーム』、『暗殺チーム』、『ボス』、[[ジョニィ・ジョースター]]、[[ジャイロ・ツェペリ]]、[[ホット・パンツ]]について、知っている情報を共有しました。 ・フィラデルフィア市街地および地獄昇柱(本体・内壁)が所々氷結・破壊されています。 ●●● 「……なんとか撒いたようだな。  ゆっくり話をする暇も与えてくれなかったとは。流石というか、奴も一流だな。  ルーシー、すまないが地図を出してくれ。今俺たちがどこを走っているかわかるか?」 バックミラーの片隅から白い男が消えたことを確認しながらブチャラティが促す。 声をかけられたルーシーは、緊張こそしていたものの襲撃にあった疲労を表情に出さず地図を広げる。 「ええ、えーと――さっきG-4を南下してきて、この曲がり角で……その先はこの地図だけじゃあわからないわ」 「そうか――だが地下にこんな洞窟があるということはその地図もあるはずだ。俺が持っている支給品、全部開けて構わないから探してみてくれないか?」 ブチャラティの作戦はこうだった。 襲撃された地点から地図端に向かってひたすら南下、路地を曲がった瞬間にS・フィンガーズを発現し地面に穴をあける。 そのまま下水道を通って――仮に下水道などなくとも地面そのものにジッパーを取り付けて掘り進むつもりだったが――逃走を完了する。これが見事なまでに成功。 背後から追跡していたギアッチョは『建物の中に潜りこんだ』と、建物の屋上を飛び移りながら追跡していたディエゴは『エリア端は別の場所に繋がっている』と、一瞬だけ推測したのだろう。 それが正しいことかどうかは別として、その一瞬こそ殺し合いの場では命取りになる。結局のところ推測は『違った』が、それを確信した時にはすでに逃走者の姿はなく、と言ったところだ。 「ごめんなさい……それっぽいものは見つからないわ」 「君が謝ることじゃあない――とりあえず車を止めよう」 言いながら自動車を停止させ、エンジンを切ったところでブチャラティが車を降りる。それに倣うようにルーシーも。 静寂の中に放り出された二人。本来なら日が昇り鳥が囀るような時間であるが、それすらもない。 その静けさはルーシーのついた小さな溜息さえ大きく聞こえるほどで。 自分の溜息にビクリと体を震わせたルーシーの肩を抱きブチャラティがゆっくりと口を開く。 「……ルーシー」 「え、あっあの――」 ついにこの時が来てしまったか。彼にすべてを話さねばならない時が。 そう覚悟した瞬間だった。 「シッ――誰かくる……っ!」 彼の口から発せられた言葉は彼女の思っていたものとは違った。 しかし、それが彼女たちに安堵をもたらすかどうかと言われれば、単純に肯定はできないだろう。 彼らが真実を語りあうには、まだ遠い。 【E-6 地下 洞窟内部 1日目 早朝】 【[[ブローノ・ブチャラティ]]】 [スタンド]:『スティッキィ・フィンガーズ』 [時間軸]:サルディニア島でボスのデスマスクを確認した後 [状態]:健康 (?) [装備]:なし [道具]:基本支給品×3、不明支給品2~4(自分、[[ジャック・ザ・リパー]]のもの、ルーシーが確認済) [思考・状況] 基本行動方針:主催者を倒し、ゲームから脱出する 1.誰かがくる……!あれは……!? 2.1の対処後、ウソ偽りなく、ルーシーと互いの情報を話したい。 3.何とか撒けたが、なぜ死んだはずの暗殺チームの男が? 4.ジョルノが、なぜ、どうやって……? 5.出来れば自分の知り合いと、そうでなければ信用できる人物と知り合いたい。 【[[ルーシー・スティール]]】 [時間軸]:SBRレースゴール地点のトリニティ教会でディエゴを待っていたところ [状態]:健康、精神疲労(小) [装備]:なし [道具]:基本支給品、鉈 [思考・状況] 基本行動方針:スティーブンに会う、会いたい 1.また襲撃……? 2.ブチャラティに全てを話すべきなの?(でも襲撃の最中はそれを忘れられるから正直ホッとしている) [備考] ・ブチャラティが運転した車の移動経路は以下の通りです。 F-4を南下→G-4で路地を利用しギアッチョを一度引き離す→G-4地下→F-4地下 →そのまま下水道を伝うことで柱を回避→E-5地下→E-6地下←ここ ・二人の支給品の中に地下の地図は無いようです。 ●●● 「……まだあまり無理をするな。薬の効果がほとんど切れたとはいっても」 「大丈夫よ、問題ない。それにあたしが勝手にやってることなんだから」 ギャングたちの抗争から時間を少々さかのぼる。 場所はF-5南部、ローマの観光地を一部屋だけくりぬいたような土地。そこに一組の男女が姿を現した。 ちなみに女――トリッシュが疲弊しているのは何も薬のせいだけではない。背中に大きな荷物を背負っているからだ。 [[小林玉美]]。トリッシュをゲームさながらのシチュエーションで襲っておきながら、最後の最後で無様に気絶したド変態。 なぜ彼女がそんな変態を背負って歩くことになったのか、それはレストランでトリッシュの体力回復が終わるころに話し合った結果である。 当初[[ウェカピポ]]は彼を連れて歩くことに反対した。 自分たちを――殺人という意味ではないにせよ――襲ってきた相手である。殺すとは言わずとも縛り上げてこの場に放置していくべきだと主張した。 この当然の意見にトリッシュは異を唱える。曰く、 「ここに放っておいて死なれたら自分たちのせいだ。己の正義にも反するし、玉美を知る人物にでも引き渡してしまうべきだ」 と。たとえ反対されても私が背負って歩く、とまで付け加えて。 そのまっすぐな意見にウェカピポが折れ、ならばと地図の地点を少しずつ移動しながら参加者と接触する案を出し――結果として一番手ごろなこの地点にたどり着いたのだ。 ちなみに――トリッシュは今、ウェカピポがよこしたジャケットの下に、レストランの中で調達した服を着ている。 ブランド物の服はいつかコイツに弁償させてやるなどと言いながらも、初めて着るウェイトレスの服には少女らしいはしゃぎようを見せていた。 閑話休題。 さて、到着したその地点は『真実の口』、表向きは有名な観光名所だがその実、ナチス研究所への入り口である。 この事実、二人はとうに知っていた。涎をたらし気絶している玉美の支給品を物色、没収した際に発見した地下施設の地図。 地下に何があるのかは二人の知るところではない。しかし、通常の支給品とは別に地図が支給されるという事実。 二人は地下に何かあるに違いないという理由、次の施設へ移動する際の直通経路になるという理由から地下に潜ろうと意見を一致させていた。 「いいか――開けるぞ」 「お願い。チャッチャと潜りましょう。綺麗なところだといいんだけどね」 短い会話を交わしウェカピポが真実の口に手をかける。 重々しい音を上げながら大きく口をあけたその真実に二人は――正確には三人だが――静かに身体を滑り込ませる。 ゴゥン……という音を上げ、真実は再びその口を閉ざした。 ●●● さ~て……玉美サン、実はもうとっくに目ぇ覚ましてましたァン!そら背負われてりゃ振動で起きますわな。 でももう少し気絶したフリしてるのが賢いですねェ~、トリッシュちゃんの背中あったかいナリィ、ってかァ。 両手縛られてるからパイタッチできないのが難点だが……下手に触ってまた殴られるのもちょっとなぁ。 しかし地図も何も取られちまったのは痛いぜぇ。ウェカピポとかいう男は完全に俺のこと警戒……ってかケイベツしてるだろうしな~。 この先どうすっか――もういっぺん康一どのあたりと合流できればラッキーちゃんなんだが、仗助あたりじゃあ厄介だしな…… つーか地下に潜ってこの先二人は行くアテあるのか?いつまでも寝っぱなしもさすがに怪しまれそうだしなァ~。 「あれは――ブ、ブチャラティ!?」 「……ルーシー・スティール?なぜここに!?」 って、ん?誰か知り合いか?そ~っと目をあけて…… ……オォッ!? ルーシーちゃん(でイイだろ、ブチャラティちゃんって名前があるか)カワイイおじょーちゃんじゃねぇかッ! 見た感じトリッシュちゃんより年下っぽそうだけど、ってことはもしかしてバババ、バージン!?うっひょォッ! こりゃ~玉美サン盛り上がっちゃうぜェ~?あんまり盛り上がりすぎて“見た目”でバレちまわない様にしねぇとなぁ~! 日ごろの行いが良かったっていうのか?やっぱ、俺ってば、ホント、ラッキー!! 【F-6 地下 コロッセオ地下遺跡 1日目 早朝】 【[[トリッシュ・ウナ]]】 [スタンド]:『スパイス・ガール』 [時間軸]:『恥知らずのパープルヘイズ』ラジオ番組に出演する直前 [状態]:肉体的疲労(小) [装備]:[[吉良吉影]]のスカしたジャケット、ウェイトレスの服 [道具]:基本支給品、破られた服 [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いを止め、ここから脱出する。 1.あれは……ブチャラティ?なぜ……? 2.この変態野郎にあと100発くらいぶち込んでやりたいが、見殺しにするのは私の正義に反する。 3.ミスタ、ジャイロ、ジョニィを筆頭に協力できそうな人物を探す。 4.あのジョルノが、殺された……。 5.父が生きていた? 消えた気配は父か父の親族のものかもしれない。 6.二人の認識が違いすぎる。敵の能力が計り知れない。 [参考] トリッシュの着ていた服は破り捨てられました。現在はレストランで調達したウェイトレスの服を着て、その上に吉良のジャケットを羽織っています。 『冬のナマズみたいにおとなしくさせる注射器』を打たれましたが、体力はずいぶん回復したようです。 【ウェカピポ】 [能力]:『レッキング・ボール』 [時間軸]: SBR16巻 スティール氏の乗った馬車を見つけた瞬間 [状態]:健康 [装備]:ジャイロ・ツェペリの鉄球、H&K MARK23(12/12、予備弾12×2) [道具]:基本支給品×2、ランダム支給品0~1(確認済)、地下地図 [思考・状況] 基本行動方針:トリッシュと協力し殺し合いを止める。その中で自分が心から正しいと信じられることを見極めたい。 1.ルーシー・スティール……?なぜこの場にッ!? 2.この変態野郎が目を覚ましたら尋問して情報を聞き出す。 3.ミスタ、ジャイロ、ジョニィを筆頭に協力できそうな人物を探す。 4.スティール氏が、なぜ?(思考1のことも踏まえ) 4.ネアポリス王国はすでに存在しない? どういうことだ? 【小林玉美】 [スタンド]:『錠前(ザ・ロック)』 [時間軸]:広瀬康一を慕うようになった以降 [状態]:全身打撲(ダメージ小)。興奮(大)。拘束(両手両足を縛り、猿ぐつわ)されている。服はウェカピポが着せたようです。 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本行動方針:どんな手を使ってでも生き残る。 1.トリッシュちゃんの背中あったかいナリィ…… 2.ル!ルーシーちゃん!?カワイイ!ヨダレズビッ! 3.賢く立ち回るために気絶したフリ。タイミングを見計らって逃げるなり起きる(フリをする)なりしよう。 [備考] どうしようもなく変態です。 ●●● さて――多くの人間が話に出てきたからちょっとここらで整理しようか。 最初に出てきたのは、いかにも単純に見えるがれっきとした暗殺者のギアッチョ。 そして、そんな荒馬を、大変そうではあるが見事に乗りこなしているディエゴ・ブランドー。 それから、そんな狂気の二人組から逃げた冷静沈着、われらがブローノ・ブチャラティ。 彼に対して、また自分の存在があまりにも複雑すぎてちょっとしたことで壊れてしまいそうなルーシー・スティール。 ブチャラティの死を知っているから、単純に彼との再会を喜べないであろうトリッシュ・ウナ。 トリッシュと同様、ルーシーの存在に少なからず複雑な心境を抱くウェカピポ。 最後に……本能に忠実というか、単純極まりない小林玉美。 誰がどう行動し、それが何を生み、何を失うのか。 それを単純に言葉で表すのは不可能だろう。 だがしかし、それらが複雑に絡み合って生み出され、失うものもまた小さなものにはならない。 ……なんて、ちょっとカッコつけて言ってみたりして。 『シンプルがいいッ!』なんて格言があるくらいだ。案外単純明快な玉美だけが生き残ったりしてね。ハハハ。 ――ん?フラグ?あんまりそうメタな発言をするもんじゃないよ。 そういう言葉が単純なものをまた複雑にかき回すんだから―― *投下順で読む [[前へ>その男、凶暴につき]] [[戻る>本編 第1回放送まで]] [[次へ>僕は友達が少ない]] *時系列順で読む [[前へ>その男、凶暴につき]] [[戻る>本編 第1回放送まで(時系列順)]] [[次へ>僕は友達が少ない]] *キャラを追って読む |前話|登場キャラクター|次話| |072:[[幕張]]|[[小林玉美]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ブローノ・ブチャラティ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |072:[[幕張]]|[[トリッシュ・ウナ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ギアッチョ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |072:[[幕張]]|[[ウェカピポ]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ルーシー・スティール]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]| |091:[[暗いところで待ち合わせ]]|[[ディエゴ・ブランドー]]|124:[[虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~]]|

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