ああ、夜は更けて
静かに追い詰めて
近づくのは
怯える後姿
今回の標的だ
スタンドを構えろ
暗殺を
信念も腕も 思い出も夢も
砕けよこのまま闇に還してやれ
知り合い見つけても心凍らせろ
目を伏せるな
「あのな、
俺たちは生きるために、
ただ生きるために殺してるのさ」
ほら いつものように
ほら 決して逃がすな
打ち捨てろ死者は何も言わないから
斬り倒せ罪の意識は一時だ
気の迷いさ
「あのな、
俺たちは誇りのため、
ただそれだけのために戦うだけさ」
その生き難い世間から逃れるために
彼らは組織に身を置いた
おそらく神の気紛れで
世間から必要とされなかった存在、
行き場のない我が身を
何処かに据えて
たとえ闇の中であっても
生きるために。
組織の待遇は悪く、
信用もされない。
それでも裏切りは許されなかった。
彼らはそれに甘んじるしかなかった。
このまま組織に抗わず、
ただ邪魔者を始末してさえいれば、
それで生きている実感は持てた。
もう 何も失うことはない・・・
それはとても嫌なことだけど
きっと楽な生き方だから
・・・ある日彼らは、
変わり果てた仲間を見つける
「あのな、
俺たちは生きるために、
ただ生きるために戦うだけだ」
でもな、許されないのならば
もう、一人でだって抗ってやる
だって 俺の仲間はきっと
血まみれだって輝いていられる
だって 俺と仲間はきっと
血まみれだって誇りを持てる
信念も腕も 思い出も夢も
最終更新:2009年04月11日 12:16