「彼こそが我がジョースター家 宿命の相手…」
「――鮮血を浴びた仮面被り
禁断の脳(きかん)に手を加えて
驕れる万能の支配者(かみ)にでも
成った心算なの?」
…One hundred years later
覚醒 それは眠り続けた年月
空の棺 帝王の帰還
《隠者の紫》(ハーミット)は幾度(いくたび)も彼(か)の姿映し出し
救いを求めるお前に 答えを与えよう
《幽波紋》(それ)は焔(ひかり)受けて眩(まばゆ)く輝いた
想い出の中色褪せた かつての祖母の記憶
幸せだった二人永遠(とわ)に 別れ告げたあの日――
『ねぇ…何故そんなにも優しいの?
あんなにも嫌がっていたのに』
苦しみを内に秘め微笑む じっと耐えたまま
―――愛憎の《幽波紋》(スタンド)
『さぁ…いってらっしゃい、気を付けてね…』
因果 それは手繰り寄せられた一族
50年前の戦い ジョセフの記憶
今は亡き戦友と駆け抜けた戦い
全て賭け挑んだ男たちとの決戦
月日は流れてお前はもういないけど
愛(いとお)しい者たちの為また立ち上がろう
崩れ落ちる時計台 すべてを悟っていた
悲しみと怒りに耐え切れず《世界》に立ち向かった
失えば失うほど深く 癒されぬ痛みに焼かれながら
最後の伝言(メッセージ) やがて彼を真理へ誘う…
――暴かれる《世界》(ワールド)
『さぁ…お前が最後だ、老いぼれ…』
ディオ・ブランドー 通称『DIO』同じく
ジョナサン・ジョースター 通称『JOJO』を殺害
百年を経て 甦った彼が求めたもの
《肉体》(ボディ)に最も馴染む血液
即ち《ジョースターの血》(ジョセフ)
限りなく同一に近付ける 追憶は恐怖にも似た幻想
求めるままに生命を奪い合い 少しずつ《世界》に追われて行く
同じ血脈重ねれば響き合う けれどそれ以上には…
『――鮮血を浴びた仮面被り 禁断の脳(きかん)に手を加えて
驕れる万能の支配者(かみ)にでも 成った心算なの?』
か…
在りし日に学んだ波紋をも 暗闇にすべては見透かされて
男は最後に囁く
『そして時は動き出す』…
...Time starting by the "World"
ジョセフは目を見開き、現れた孫の名を叫ぶ
《世界》の圧倒的な力から、ただ
承太郎だけでも逃れさせたかった
――ふと彼が我に返ったその時
嗚呼…いつの間にか彼の喉元には銀色の刃が突き刺さっていた――
最終更新:2007年10月02日 22:31